概要
雑誌「電撃PCエンジン」およびその後継雑誌「電撃G'sマガジン」連載の読者参加企画。
プレイヤー(読者)は、作中に登場する女神たちの信者となって、クイズに挑戦し、商品を獲得するのが目的。
同誌初の美少女キャラクターを主とした読参。
「電撃PCエンジン」創刊号より連載され、その人気により1993年2月号から1997年1月号までの約4年間掲載され続けた。
メディア展開
その人気により、コミカライズ、ラジオドラマ化(TBSラジオにて放送、キングレコードより販売)、OVA化(販売:キングレコード、なお、DVDが平成15年に発売されている)、ゲーム化(PCエンジン、販売:日本電気ホームエレクトロニクス、開発:非公開)した。⇒女神天国(PCエンジン)
また形式の異なる続編(女神天国II)がPC-FXより発売されている(開発:ヒューネックス)。
あらすじ
この世界、パラダイス世界には4人の聖女神が存在している。彼女たちは真の女神となるべく日々競い合っている。
一方、この世界には4人の女神に敵対している闇の女神・ヤミメガおよびその信者たちも存在している。果たして、この世界の覇権を握るのはどちらの勢力なのか。
主なキャラクター
※ CVはゲーム/OVAの順
聖女神
水の女神、のんびり屋ですぐ眠ってしまう。感情が高ぶって大泣きすると、魔力が暴走してしまう。
OVAでは主人公に相当。大人しい性格は原作と共通しているが、普通に喋る。
ルルベル (CV:横山智佐(I)・桜井智(II) / 椎名へきる)
風の女神、天真爛漫な元気娘。発明家な面も持ち、特に自作の巨大ロボットの出番が多い。
OVAではリリスに勝手についてまわって行動する。発明家の設定はなくなったが、シャボンを出すステッキを操る。
ブラウンのストレートヘアが特徴。女王様気質で鞭を振り回す。
OVAでは男言葉で喋る、男勝りの姐御系で剣の達人。
ステイシア (CV:井上喜久子 / 同左 )
物腰の上品な雰囲気が特徴。極度のきれい好きで、一日の入浴回数は5回、一度の入浴時間は2時間と豪語する。
聖女神の中では一番年上でリーダー格。
聖女神を束ねまとめる、母神のような存在。不定期に交代しており、リリスたちは最終的にママメガを目指すべく修行している。
闇女神
ルージュ (CV:渡辺久美子 / 同左 )
黒髪のショートボブ、高飛車な性格。演歌や民謡が大好き。
OVAではジュリアナ同様剣の達人。
怒ると多少口が悪くなる。
PCエンジン SUPERCD-ROM²版ではリンリンにサッカーボールをぶつけられた事に腹が立ち、激怒してリンリンを苛めるような作戦を立てるが、結局リンリンに忘れられた上にバカ呼ばわりされ、さらに激怒。その後、2回目はシュゲーンZを使って勝負するが、結局敗北。意味不明な喋り方で大泣きし、睡眠。
金髪のセミロング、ボンテージファッションでキャラクターの中で一番の巨乳。エセ外人口調のような変な喋り方をする。
OVAでは普通に喋っているがサディスティックな性格をしている。
PCエンジン版ではリンリンに忘れられた上にバカ呼ばわりされて激怒。勝負を申し込む。
アンジェラ (CV:白鳥由里 / 永島由子)
緑色の長髪を後ろで結んだヘアスタイル。ゲームは気弱で病弱な闇女神の中では一番大人しいが、病弱なせいか様々な薬物を持ち歩いている。
OVAではこの設定は無く残酷なことを平気で言ってのける。
最年少で、少々生意気な性格。雑誌やノベライズ等の台詞が文字で表示される作品では、基本的にひらがな以外で喋れない。魔法のクレヨンでお絵描きしたものを再現できるが、絵がヘタなので出てくるものが微妙。
OVAではヤミママの側近。
PCエンジン版ではクレヨンを使ってクレヨン村を滅茶苦茶にしてリンリンと遊ぶが、結局勝負という形で敗北。大泣きした後は睡眠。
闇女神を束ねまとめる存在。闇女神達に命じ、世界を闇で支配しようと画策する。
そのほかいろいろ
- 角川書店のお家騒動以前のマル勝PCエンジンには女神スタジアムという読者参加企画が掲載され、内容などがかなりこの作品に近い内容であったといわれている。
- 読者参加企画ゲームのデザインは菊池たけし氏(ゲームデザイナー、ナイトウィザード、セブン=フォートレス、アリアンロッドなどをデザインしており、複数の読者参加企画を立ち上げ成功させている人物である)。
- メインライターを務めたのは悠浦紫亜氏とまふたぁ氏。両者共に菊池たけし氏のアシスタントを務めており、前身となった女神スタジアムから引き継ぐ形でライターを務めた。なお、悠浦紫亜氏は後に久保田悠羅とペンネームを改め、近年ではオクトパストラベラー(2018年)でシナリオを担当している。ある意味、オクトパストラベラーに繋がる作品とも言える。
- OVAにおいてはこの作品がきっかけとなりAIKaシリーズやナジカ電撃作戦などが作られたといわれている。
- 当時の読者参加企画としては長期に渡った連載ではあるが、読者を「信者」として好きな女神を応援する本作のスタイルは、95年に発生したオウム真理教事件がきっかけで難しくなってしまったようだ。連載の長期化で後続作にシフトしていたことも手伝い、連載期間の後半は規模を縮小させていた(当初は雑誌に付録された専用ハガキを使っていたが、終盤は官製ハガキでの参加となっていた)。
- PCエンジン版のゲームには続編が企画されており、「闇女神側を主人公とし、前作のマップを流用して攻略ルートを逆に侵攻する」ものだったらしい。ただしこれはハード後期であったこともあり実現しなかった。
- 本作以降、電撃G'sマガジンでは読者参加企画の各メディア展開が相次いだ。特に『シスタープリンセス』は爆発的なヒットを記録し、そこでメインライターを担当していた公野櫻子は後にラブライブ!シリーズの原作・原案を担当している。本作のヒットがなければ、同作が産まれなかった可能性もある。
- このほか、スタッフ・コンセプトを引き継いだ『聖女神天国』という読者参加企画も1999年に立ち上げられたが、制作準備が完了しないままに開始してなかなか正式スタートに至らないうちに、同時期に始まった『シスプリ』『HAPPY★LESSON』に読者を取られて人気を得られなかったため、誌上ゲーム開始前に連載終了となった。
- 『シスプリ』『ハピレス』『ラブライブ!』などの後輩企画には、本作でヒロイン等を演じた声優が何人か出演している。
pixivにおいては
登場人物のイラストが多い、またR-18作品の割合が多い(4割超)ことも特色としてあげられる。
関連項目
電撃G'sマガジン キングレコード 日本電気ホームエレクトロニクス