📻概要
英語ではradio。
送信所から発送された電波を受信し音に変える通信技術、またはそれを通して提供される音声による放送サービスのことをいう。
インターネットラジオのように有線・無線の別を問わず主に音声だけで配信される番組一般をさすこともある。
AM中波ラジオは無線通信のうちで初期に発明され、現在に至るまでおよそ100年の間ほぼ形式を変えずに放送されている。その為、戦前の中波ラジオでも故障さえなければ今でも受信して聞ける。
聞きたい局の周波数にあわせてチューニングダイヤル(ツマミ)やアンテナをぐりぐりしよう。
ちなみにメイン画像のようなラジカセやそこらの家電量販店で売ってる受信機の本体から飛び出してるアンテナは大抵FM専用なのでAMの入りが悪いからといって動かしても意味はない。AMは窓際や外に持ち出し本体を左右にゆっくり振ると良好な受信点が見つかる(夜間は海外局も受信可能なため混信が多くなる)
ちなみにラジオは自作PC同様に仕組みの知識と構成するパーツさえ揃えば自作が可能である。古くは秋葉原のパーツショップが並んでいるところを端から端まで店を渡り歩くとラジオ一台が作れると言われた程。(高架下のラジオセンター、ラジオストアーH25/11/30閉店、ラジオガァデン、ニュー秋葉原センター など ただし後継者難やラジオ少年たちの老齢化でテナントは様変わりしている)
AMの場合、木造家屋ならテレビアンテナの同軸ケーブルから取り出したリード線をラジオに5回くらいバーアンテナに平行になるように巻くだけでよい。ポケットラジオなら簡単。
AM用の外付けアンテナも販売されているが、外部アンテナジャックを必要とするなどの制約がある。
なお鉄筋やプレハブ工法の家屋はシールドの中にいるようなものなので、サッシの隙間からリード線を出してエアコンの屋外機から離し物干しなどを利用しリードアンテナを作る。
防災無線が受信できる防災行政ラジオもあり、機種によっては文字情報も表示可能。無料配布する自治体も多い。
多くは電源が二系統あり、通常はACアダプタからの外部電源がメインとなっており、停電時は乾電池で動作する。FMラジオ用のアンテナと防災無線受信用アンテナが別々に付いている。
自治体のエリア別に内部で設定されているらしく、例えば同じ市内でも住んでいるエリアで受信できる内容が違う事もある。その為、同じ市内で引っ越す場合は行政に相談して引越し先のエリア設定された防災ラジオに変える必要がある。受信試験も兼ねた行政からのお知らせ放送がされる事もある。
ラジオ放送の種類
変調による分類
- アナログ変調
FM放送(周波数変調)F8E・AM放送(振幅変調)A3E・SSB放送(振幅変調)J3E
- デジタル変調
日本においては地上波で実施されず衛星放送のみ。撤退が相次ぎ、現状は放送大学やミュージックバード程度である。サテラビューも衛星放送を用いたデータ放送だった。
ノルウェーなどヨーロッパ諸国で導入されているDABはデジタル変調+MPEG Audio Layer2(所謂MP3)である。ネットラジオは後述。ただ欧米においても普及しているとは言い難く、やめてしまった国も結構ある。
周波数による分類
- 長波放送
148.5-283.5kHz、ただし日本国内では音声放送として利用局なし。標準電波としてJJYが福島県浜通りからA1B 40kHz 50kW、佐賀と福岡の県境付近からA1B 60kHz 50kW の超長波で運用。韓国もUTC+9なので受信できれば使える。台湾でも受信可能だがUTC+8なので-1時間の誤差が生じる。このため台湾への出張や旅行の腕時計は国内向け電波ウォッチではなくチープカシオなどの従来品が賢明である。
またこの帯域近辺である73~360KHzにATSなど鉄道保安システムが割り当てられている(高周波利用設備としてで出力は弱い)。
電波が使えない場合、インターネット標準時NTPサービスもある。PCの時刻同期にtime.windows.com ではなくntp.nict.jpを設定すると同期失敗が少ない。
526.5-1606.5kHz、一部地域では2300-2498kHz(トロピカルバンドともいう)を用いている。AM放送の周波数。2028年までに国内局の大半は廃局となる。
厳密には範囲外になるが受信範囲を1700kHzまで伸ばしたAMラジオ(例:東芝 RH-575)や高周波側に受信範囲がずれたラジオであれば1620kHzのハイウエイラジオ(インターチェンジ周辺で聞こえる)や1670kHzの灯台放送(2016年9月末で放送終了)が受信できる。*カーラジオでは一操作でハイウエイラジオが聞けるものがある。
2300-2495kHz、3200-3400kHz、3900-4000kHz、4750-5060kHz、5900-6200kHz、7200-7450kHz、9400-9900kHz、11600-12100kHz、13570-13870kHz、15100-15800kHz、17480-17900kHz、18900-19020kHz、21450-21850kHz、25670-26100kHz。Short Wave、SW。飛び飛びなのは他の用途に使用する周波数をまたぐため。一部の国では利用していない周波数も存在する。
世界で唯一ラジオ日経(当時は日本短波放送)だけが民間放送として短波の利用が許可された。
ただし短波付ラジオの衰退、7波(第一プロ、第二プロ各々3つの周波数と第一プロの3.9MHzの関東地方ではスキップしてしまうため、根室から第一プロの同一周波数放送を行う)の放送設備の維持が難しいことより、昼間はおのおの6MHzを残して休止して、災害発生時は7波で放送する体制をとっている。東日本大震災の影響の電力不足から第二プロの休止(競馬時は通常放送)と第一プロの減波を行った際にほとんど苦情がなかったようだ。ただ6MHzでも受信が困難。なこともあるためラジオ日経では実質ラジコの利用を推奨する事態になった。昔はBCLファン向けにハロージーガム夕方の若者向けにヤロウどもメロウどもOh!(通称ヤロメロ)を放送していたが今は実質株や競馬ファンしか聞かない局に(もっともラジコ化から第二プロは音楽専門局に)なっている。(*短波で国内カバーできることを理由に東京でのFMでの免許申請は却下されてきた)
他国の短波利用は国営(BBCなど)ないし公共放送(NHKなど)として、海外に住む自国民や世界のラジオファン(日本でいうBCL)に向けての国の宣伝やプロカバンダ、諜報部員向けの暗号放送(PBS)も行われた。今は海外のラジオファン向けの放送はほとんどなくなった。
- 超短波放送
30MHz以上300MHz未満、日本では76-95MHzがFM放送の周波数。外国では87.5-108MHz。なお日本においては60MHz台を市町村同報無線として用いる事例が存在する。
デジタルラジオに割り当てられているのは先述のDABの場合地上波で174~240MHz(概ねアナログテレビの4チャンネルより上)である。
- 極超短波放送
衛星放送によるラジオが利用。
ネットラジオ
インターネットなどの回線を用いて音声放送を行う形式。radikoもこれに含まれる。モバイル回線の普及により普通のラジオ以上に便利になった。
これはラジオというべきか音声配信というべきか謎であるが、ラジオ局がやっていたり、番組として成り立っている場合には「ラジオ」と呼ばれることが多い模様。
機種
特にBCL(Broadcasting Listeners)ブームの時に機種愛称が与えれることが流行った。
- 各社:放送局型第百二十三號受信機 日本放送協会の仕様で各社統一したラジオ受信機が作られたが、トランスなどの金属の節約や挙句ヒータ配線の短縮まで行われ故障が多く、両波整流でプラグのどの向きでもシャーシで感電するなど、トランスレス受信機の評判が悪くなった。(本来は高周波1段増幅で当時としては高感度であったが)下記メーカは松下無線のみ生産、他戦前からのメーカは軍用物資の生産に追われていた。(東芝は真空管を供給した)
- SONY
- ポケッタブル(和製英語)
- THE11 ICF-1100など(11トランジスタ使用の3Band機 スカイセンサーの前身)
- ワールドゾーン
- スカイセンサー ICF-5800 ICF-5900
このころはICといっても集積化はほとんどされていないTR3段のSSI(small scale integrated circuit)。音声初段増幅に使用されていた。ICRが冠に(ex:ICR-100)
ICとFET(Field Effect Transistor)を回路に使用しているということならICFが冠に。
TRのみなら TR/TFM (ex:TR-55 TFM-116J) Jは日本向けの76MHz~90MHz 後に付かなくなった。
FETが実用化前FMのフロントエンドにSONYの研究員、江崎玲於奈氏の発明したダイオードだけは特別 EFM が冠に そして名板の先頭にESAKI DIODE 11 TRANSISTORS (ex:EFM-117J)と付された。これは後にFETに取って替えられた。
増幅器に何が使われているかがよくわかる型番(命名には混乱期あり)である。
- National
- ワールドボーイ(BCLブーム直前の高性能ラジオの愛称)
- プロシード
- クーガー COUGAR115(RF-1150) SONY ICF-5800対抗機
なおこういう持ち方をすると手が滑りジャイロアンテナだけを持ってしまう恐れがありジャイロアンテナのプラスチックを折ってしまう。
- 東芝 真空管ラジオ。愛称の後_x(S)がつけられたSは短波付、真空管の最後はかなりあL。
- うぐいす(一般型)トランスレス 最適受信がわかるよう同調指示管がつけられた(6M-E10)このため副トランスが設定。
- かなりあ(一般小型)トランスレス 標準の5球スーパー 副トランスなしの低コスト
- かっこう(高性能大型)トランス式、同調指示管はST管の6E5を使っている。
- めじろ (高性能大型) トランス式 高周波1段中間周波1段増幅、同調指示管は6Z-E1
- トランジスタ化以降
- サウンドナナハン GTシリーズともいわれる。
- TRY-X
- 三菱電機
- JEAGAM(ラジカセと同じ)
- 日立
- ハイフォニック(トランジスタ)
- サージラム
- サンヨー
- ナイター号(MW-SWの真空管ラジオ。当時野球のナイター中継はラジオ局のネットワークが不十分で、NSB・現ラジオ日経のみ全国をカバーしていたが、MWバンドだけのラジオ用に後付けされたキットのものは一般には改造に不都合であり、かつ低感度であった。そんな中、当時1万円程度したSWラジオを、ケースや回路の簡略化により6000円程度にした商品だった。)
- カドニカラジオ(トランジスタ) ニッケルカドニウム2次電池を普及させるために開発されたラジオ。電池交換不要で永く使えるが、充電池でも製造後5年程度で充電不可となるのはNi-CdもNi-MHも同じ。特殊形状で電池交換がままならなかったものは漏液等で修理不可ととなった。単三電池互換だったものは修理が可能で今でも使われているものもある。
- TRANSWORLD(トランジスタ) LW付多バンドは主に輸出を見据えたラジオ。日本向けは2バンドが主。
- パルサー(トランジスタ 全般) 日本向けBCLラジオはトランスワールドではなくバルサーとなった。
- ゼネラル(現 富士通ゼネラル(現在民生機はエアコン、空調機のみ)、BCL時代には撤退。)
- 黒獅子(トランジスタ)
ラジオにまつわる珍現象
- ラジオから手を離すとノイズ交じりになるのは、人体が電気を通してアンテナの役割を果たすから。
- AM放送は夜になると、他地方や海外の放送局といった昼間には聞くことができない局の放送が聞こえることがある。その影響等で本来聞いている局の音声に交じって周波数が近いなどの別の局が混ざって聞こえる場合がある。これを混信といい、大型のラジオやカーラジオで起こりやすい。(放送局を選ぶ性能(選択度)が劣る安物ラジオ(回路が明らかに手抜きだったりフィルター回路が適切でない)の場合はこれに関係なく混信する場合もある)
- オートラジオ(カーラジオ)が高感度な謎 運転する親父にとられるカーラジオと違うプログラムを聞くために持ち込んだ携帯ラジオがノイズだらけで聞こえない。というのはノイズ源の塊の自動車(特にエンジン回り)の中で弱い電波を受けるため必ず自動車から離れた外部アンテナを使っているため。(最近は短いアンテナとなりの外のノイズが目立つが)またバッテリーからの電源もノイズに蝕まれているので強力な電源フィルタで阻止しているためでノイズが最小限でよく聞こえる。また一部トンネル内でも同一放送が聞こえるのはトンネル外で受信したラジオ電波をトンネル内に再放送しているため。同一周波数ではなくわずかにずらした中心周波数での放送でトンネル外の混信を避けている。(放送エリアギリギリではトンネル内のほうがはっきり聞こえるのはトンネル外の受信状況が良好なところにループアンテナを設置しているため)トンネル内再放送と同じ方式なのは、ハイウエイラジオで道路状況を送信している。漏洩同軸ケーブルが路側帯に張ってある(運転中は運転に集中してください)。
※詳細は専門書に譲るがFMでは原理上混信が起きにくい。あくまでAM受信時の問題。
- ラジオの送信所では遠くまで電波を届けるため大出力の電波を発している。そのためAMラジオの送信所のそばではトタン板(鉄板に亜鉛をめっきし、さびにくくしたもの)などの金属板が強い電波の影響を受け振動し、図らずもラジオの受信機として働いてしまうことがある。
- 海賊放送 放送免許を持たず大出力の放送機材で主に公海の洋上から中波や短波で、プロパガンダや電波が届く国へ、その国家が規制している楽曲を流していた。捕まえようと思っても移動してしまうためその周波数を受信できなくするジャミング(妨害電波)するようになった。日本でも電波ジャックという形で行われたようだが、何れも摘発されている。
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ピクシブ百科事典に存在するラジオ記事の一覧。※五十音順
放送局
FM:FMラジオ局一覧、NHK-FM、放送大学 RADIO-i
AM(SW):朝鮮中央放送 BBC ラジオNIKKEI ロシアの声(ラジオスプートニク)
AM(MW):NHKラジオ第1放送 NHKラジオ第2放送 RFラジオ日本 RKB毎日放送 IBC岩手放送 青森放送 秋田放送 朝日放送 茨城放送 大分放送 岐阜放送 九州朝日放送 KBS京都 熊本放送 高知放送 山陰放送 静岡放送 信越放送 札幌テレビ 山陽放送 CBCラジオ 四国放送 中国放送 TBSラジオ 東海ラジオ 東北放送 長崎放送 南海放送 新潟放送 ニッポン放送 福井放送 文化放送 北陸放送 北海道放送 毎日放送 南日本放送 宮崎放送 山形放送 山口放送 山梨放送 ラジオ大阪 ラジオ沖縄 ラジオ関西 ラジオ福島 琉球放送
ラジオ番組
地上波ラジオ(FM放送・AM放送SW/MW)
- あ、安部礼司
- アニソンポッド
- おどろき戦隊モモノキファイブ
- オールナイトニッポン
- 紅白歌合戦(ラジオ版)
- JUNK
- スウィートジャンクション(放送終了)
- まよなかデリバリー
- 水樹奈々スマイルギャング
- ゆく年くる年(ラジオ版)
- ラジオ・チャリティー・ミュージックソン
- 玉音放送(1945年8月15日単発番組 - NHKラジオ第1放送)
…など。
ネットラジオ
タレント・声優系
※文化放送関係は文化放送の記事を参照。
- 東京エンカウント(現在は終了)
アニメ系
※文化放送関係は文化放送の記事を参照。
- アニソン三昧 (不定期放送 下番組開始によりほぼ休止状態 NHK-FM)
- アニソンアカデミー(毎週土曜 14:00~16:00 NHK-FM)
- アニソンポッド(不定期放送)
- うたわれるものらじお
- カードファイト!! ヴァンガードラジオ
- 神室町RADIOSTATION(現在は終了?)
- THE_IDOLM@STER_STATION!!!
- CINDERELLA_PARTY!
- JOJOraDIO
- ストライクウィッチーズ スターライトストリーム(501stJFW.OA)
- デレラジ
- 忍たまラジオ(現在は終了)
- ぶるらじ
- ロケット団ひみつ帝国(現在は終了)
…など。
派生した俗語
警察組織用語(隠語の一種)の一つであり無銭飲食の俗称、由来は「無線」を意味することから。