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概要編集

愛媛県を放送対象地域としてAMラジオ放送と地上デジタルテレビ放送を行っている特定地上基幹放送事業者。略称RNB(ラジオ放送の通称だったラジオ南海の英語読み・Radio Nankai Broadcastingの頭文字)。

社名に南海とあるが、大阪にある南海電気鉄道と資本・人事共に無関係である。南海道がその名の由来である。


系列に愛媛新聞がある。ラジオは「愛媛新聞ニュース」、テレビは「なんかいNEWS」(1986年9月までは「南海放送ニュース」)として愛媛新聞協力のニュース番組を放送している。

ラジオはJRN(TBSラジオ)およびNRN(文化放送およびニッポン放送)クロスネット。テレビは日本テレビ系列(NNN/NNS)。


マスコットキャラクターは「ウィット」(メイン画像中央)。名前の由来はwit…「とんち」とwitness…「目撃する」。よく見ると頭の形が「NANKAI」の「N」の形をしている。

テレビ部門では、在愛媛民放で最も多くテレビ東京系列の番組が放送されている一方で自社制作番組が充実しており、1986年9月29日から平日夕方のローカルニュースを17時台に開始する意欲的な編成をしている。

テレビアニメの放送にも積極的であり、全日アニメ、深夜アニメともに愛媛県の民放テレビ局で最も放送実績がある。

さらにラジオのマルチメディア化に積極的で、全国初のAMラジオのケーブルテレビサイマル放送、ローカル局で初めての動画つきインターネットラジオをスタート、FM補完局を設置することでFM放送にも進出している。

なお、東京支社は日本テレビ本社ビル(通称日テレタワー)内に入居している(ちなみに読売テレビの東京支社も日テレタワー内に入居している)。


歴史編集

1953年10月1日、全国21番目のラジオ局として開局。開局当初から「南海放送」と名乗ってはいるが、先述の通り「ラジオ南海」という通称も持っていた。1958年12月1日にテレビ放送開始。1964年1月1日に「ラジオ南海」の通称を廃止した。

テレビ放送開始時、日本テレビラジオ東京テレビ(現在のTBS)が中心のフリーネットとなっていた。しかし、同じマイクロ回線を使う四国放送西日本放送が日本テレビ系列に入ったこと、さらに近隣の中国放送山陽放送大分放送がJNNに加盟していたため、ラジオ東京テレビ(現在のTBS)系列ではなく日本テレビ系列に加盟することになった。最もマイクロ回線は広島から1回線が分岐されていたため、JNNへの加盟は技術的には可能だった。

瀬戸内海の電波事情による近隣県との棲み分けなどから日本テレビ系列に加盟したものの、ラジオを通じてTBSと良好な関係にあったことや、JNN発足当初は四国が空白だったこともあり、「番販」「準系列局」扱いで「JNNニュース」のネットが認められ、平日朝7時台は「モーニングジャンボ」以来、TBSネット受け番組のネット受けを担当した。そのためあいテレビ開局まで「ズームイン!!朝」をネットしなかった。秋田放送も同様。

TBS日曜朝のニュースショー「サンデーモーニング」を放送開始から、あいテレビ開局から半年となる1993年3月までネットしていた。これはスポンサーの関係である。また毎日放送(MBS)制作土曜8時の「すてきな出会い いい朝8時」、日曜11時台前半「地球ZIG ZAG」はあいテレビ開局から1年間移行されずに放送された。


本社の変遷編集

本社は当初松山市松前町(まさきまち)にあり、ラジオ単営局前提で作られたため手狭だった。テレビ放送開始時には松山市の城山送信所にテレビスタジオを設置した。6年の間に、城山という山を登り下りしなければならず、事実上の離散状態、テレビスタジオも手狭であることが浮き彫りになった。

1964年2月から3月6日にかけ、本社を松山市道後樋又6丁目に建てられた「南海放送会館」に順次移転、本社機能と、ラジオ・テレビの機能を一体化した。松前町にあった社屋は愛媛新聞に売却されたのちに解体された。松前町の現在の住居表示は松山市大手町1丁目となっている。

2006年に地上デジタル放送を開始するため、テレビ愛媛あいテレビ愛媛朝日テレビとともに伊予市行道山に移設することを決めたものの、樋又社屋から行道山に電波を送信することができないことが判明し(いったん城山送信所を経由して行道山にマイクロ波を送らなければならないものの、設置から50年経過した城山の鉄塔が新たなパラボラアンテナを取り付けるのに十分な強度でなかったため)、さらに40年以上使用していた南海放送会館が老朽化していた。そこで松山市本町1丁目にある南海放送本町会館を改修し、本社移転を実施した。2006年8月1日に本社機能を樋又放送会館から本町会館に移転し、同時に愛称を「メディアパーク」と制定、4日に地上デジタル放送のサイマル試験放送を開始、6日深夜をもって地上アナログ放送の樋又からの放送を終了、7日5時18分に本町会館からの放送を開始した。11月13日の放送をもって樋又からのラジオ放送を終了、14日からは本町会館からの放送になった。樋又放送会館の跡地には松山大学樋又キャンパスが設置された。


放送局概略編集

テレビジョン放送編集

ニュース系列NNN
番組供給系列NNS
略称RNB
愛称南海放送
コールサインJOAF-DTV
リモコンキーID4
親局松山20ch

中波ラジオ放送編集

系列JRN・NRN系
愛称南海放送ラジオ
コールサインJOAF(松山)JOAL(新居浜)JOAM(宇和島)JOAN(大洲)JOAS(御荘)
親局松山1116KHz 5kw

ラジオのコールサインが複数割り当てられているのは一部番組やコマーシャルの差し替えが行われるため。


大洲中継局は全国的に見ても珍しい同一放送事業者のMFVHFUHFの送信鉄塔が一体化したものである。

中波はもちろん、FM補完放送でも同一周波数の同期放送をFM補完局松山・新居浜の2局で実施している。


その他編集

  • ステーションソングの「南海放送の歌」には歌詞があり、ポニージャックスが歌っていた。月曜朝4時前ぐらいの、ラジオ放送再開時に流れている。
  • 1970年5月12日から13日にかけて発生したぷりんす号シージャック事件では広島テレビと共に他局をリードする報道を行ったが、カラーテレビ中継車の導入が間に合わなかった(導入1週間前に発生)。
  • 放送するアニラジは長い間「林原めぐみのTokyo Boogie Night」のみだった(一方短期間ではあるが、「club db」や「でじこのうっかりパニック!」などが深夜に、ごく短期間だけ日曜朝に爆れつハンターの関連番組を、それぞれ放送していたことがあった)。しかし、愛媛県出身の歌手兼声優である水樹奈々がメインパーソナリティを務める番組「水樹奈々スマイルギャング」のネットを始めたことにより、2番組に増えたが、2016年9月限りで「Tokyo Boogie Night」のネット局がTBSラジオとラジオ関西の2局になったことにより、南海放送はアニラジ1本体勢に戻るが、現在は北陸放送の「あにまにあ」を加えた2本体制となっている。
  • 全国的に見ても珍しい俳句番組、「夏井いつきの一句一遊」を2001年7月から放送している。もちろん、夏井先生が『プレバト!!』で有名になる前から続いている番組。

関連映像編集

南海放送の歌

アナログ放送時代のOP映像


外部リンク編集

公式サイト

南海放送 - Wikipedia

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