株式会社中国放送(かぶしきがいしゃちゅうごくほうそう/英:RCC Broadcasting Company)が、広島市中区に本社を置き、広島県を放送エリアとするラジオ・テレビ兼営局。略称はRCC。
ラジオはNRNとJRNのクロスネット、テレビはJNNフルネット。
概要
- 広島では略称のRCCで呼ばれることが多い。RCCは旧社名のRadio Chugoku Companyに由来する。
- 主要株主は中国新聞およびその関連会社2社。フジタ、東京放送ホールディングス(TBSHD)、広島銀行も名を連ねている。
- ラジオのNRNネットワークラインへの送り出し設備があり、中国地方におけるNRNの基幹局と位置付けられているようである。
- 緊急事態に備え、局アナ一人、技術・報道部門のスタッフ数人が毎日交代で宿直勤務する。
- なお、中国中央テレビ(CCTV)は中華人民共和国のテレビ局である。
沿革
- 1952年
- 1959年
- 1962年
- 1965年
- 5月2日:Japan Radio Network(JRN)加盟。
- 5月3日:National Radio Network(NRN)加盟。
- 1966年6月20日:カラーテレビ放送開始。
- 1967年4月1日:株式会社中国放送に改称。
- 1970年12月1日:広島ホームテレビが開局し、NETテレビ制作の番組の大半、残っていた日本テレビ・フジテレビ制作の番組を移行し、JNNマストバイ化完了。
- 1975年3月31日:関西地区におけるネットチェンジ(朝日放送→毎日放送)により、朝日放送制作番組の大半が広島ホームテレビに移行(一部はテレビ新広島開局までRCCで放送)。
- 1976年3月29日:広島地区初の夕方のローカルニュース番組「RCCニュース6」放送開始。
- 1980年4月1日:テレビの音声多重放送開始。
- 1995年9月26日:福山支局を福山放送局に改称
- 2006年
- 2008年4月1日:ラジオで緊急地震速報の運用開始。
- 2011年
- 7月20日:広島FMとともに中国地方のラジオ局で初めてradikoに参加。実用化実験配信を開始。
- 7月24日:正午をもって地上アナログテレビ放送終了。20時59分までに停波。尾道市にあった備後地区基幹テレビ放送所は廃止となり、福山市の中継局に移転。
- 2012年
- 1月20日:radikoの配信を本配信に移行。
- 4月1日:開局50周年を記念してキャッチコピー「広島家族。RCC」の使用開始。
- 5月:あいテレビとの統合マスターCoBOS解消が決定。
- 2015年12月1日:FM本放送開始。
ラジオ
江田島(本局) | JOER | 1350kHz | 20kw |
---|---|---|---|
福山 | JOEO | 1530kHz | 1kw |
三次・庄原・備後府中 | 1458kHz | 100w | |
三原 | 1530kHz | 1kw | |
東城 | 1530kHz | 100w | |
広島FM局 | 94.6MHz | 1kw | |
福山FM局・久井FM局 | 94.6MHz | 100w |
- 24時間放送を実施。ただし日曜日深夜(月曜日未明)の1:00-5:00には放送休止となる。
- AMの親局は江田島市沖美町に置かれ、二重に仕切られた立ち入り禁止区域の中に送信施設がある。
- 広島東洋カープ戦プロ野球中継は消化試合を含めて全試合試合終了まで中継を行う。しかも、始めて中継を行ったのは、開局翌日に開催されたホームゲームだった。
- 2016年頃から『爆笑問題カーボーイ』で太田光が取り上げたことを機に『平成ラヂヲバラエティ ごぜん様さま』が人気番組になった。
- 1978年11月23日に国際電気通信連合(ITU)の取り決めにより、5時を基点に日本のラジオ周波数が10kHz間隔から9kHz間隔に変更された際、三次中継局の周波数が1460kHzから1458kHz、当時の福山放送局の周波数が1060kHzから1062kHzに変更された。広島本局の周波数1350kHz、当時三原中継局が使っていた周波数720kHzは変更なし。
- のちに1994年11月14日から福山放送局、1995年2月13日から三次中継局が府中中継局と同じ1530kHzに統一された。
テレビ
本局:JOER-DTV
リモコン番号は「3」。TBS系列で3を使うのはtysテレビ山口、RKK熊本放送、OBS大分放送、RBC琉球放送、NBC長崎放送がある。
これは広島テレビが「4」を取得したためであり、NHKと同じ最も上にある「3」を選んだ。広島ホームテレビが「5」、テレビ新広島が「8」を選んだことにより、開局順にリモコン番号が並んだ。
2006年6月から2013年9月まであいテレビが「セントラルキャスティング方式」による番組配信を行った。これはRCCに番組配信マスターとCMバンクを設置し、両社で共有する方式である。これによりマスター管理によるコストを削減できた。
このシステムはNTTコミュニケーションズ専用線サービス「ギガストリーム」を使用していた。
しかし、この運用を開始して間もなく、NTTデジタル回線の使用料が固定化され、コスト削減のメリットがなくなってしまい、他県の系列局にマスターがあるデメリットが残ってしまった。そのためあいテレビは本社内にデジタルマスターを設置し2013年9月30日に運用を開始した。
これにより「セントラルキャスティング方式」が7年3か月で幕を閉じた。
他の在広島テレビ局と同様、広島東洋カープに入れ揚げているが、それにまつわる事項として2019年のシーズンでは、実況中継が早めに終わった後の余った時間を活用したテレビドラマ「恋より好きじゃ、ダメですか?」を制作、全11回放送している。ちなみに野球中継が終わってからの“後始末”と言うことで『リリーフドラマ』という枠名が付けられたりしている。
新聞記者の視点で“仁義なき戦い”の空しさや悲しさを描いたドキュメンタリータッチのテレビドラマ「ある勇気の記録」シリーズの製作を(東映、NETと共に)手掛け、1966年10月から1967年9月まで放送した(本局以外ではNET、九州朝日放送、毎日放送などでも放送)。
なお、取り上げた題材が題材なだけに、ある方々の妨害も考えられたが、とある親分が「ワシの目の黒いうちは妨害はさせん」と伝えたことから、何事もなく撮影が出来たという。また、第1話の完成試写会を行ったところ、その方々が70人ほど殴り込んできたのだが、映像を視ただけで特に何もしなかったそうである。
毎日放送・TBSのアニメ(&特撮)放送枠の一つであった土6については1997年3月までは同時ネットだったが、1997年4月改編の際風見しんご司会のローカルバラエティ番組「HOT DOG」を組んだためその絡みで1週間遅れの土曜17時台後半に移動、2008年春の改編に伴う廃止(日5に引き継がれてはいる)までこの状態が続いた。
その他
テレビのクロージングに「中国地方の子守唄」をハープで独奏する女性の映像をテレビ放送開始から2006年11月まで使われていた。映像の独特の雰囲気から別名「呪いのハープ」とも呼ばれている。なお現在の映像はRCCのマスコットキャラクター「ツキぐま三兄弟」に変わっているが、曲は変わっていない。
関連項目
- RSK山陽放送:RCCと同じTBS系列(JNN)のラテ兼営局。ラジオは岡山県を放送対象地域とするが、テレビはこれに加え香川県も放送対象地域に持つ。
- 山陰放送(BSS):こちらも同じくTBS系列(JNN)のラテ兼営局。放送対象地域は鳥取県と島根県。
- 柏村武昭:元々はここの局アナだった。
- 村下孝蔵:アマチュア時代にここのラジオ番組のパーソナリティを務めたことがある。死後も13回忌の頃まではラジオで追悼特番が放送された。
- 伊波杏樹:彼女のソロラジオ『伊波杏樹のRadio Curtain Call』の略称がRCCで番組グッズの名称でRCCと言っており、番組公式Twitterアカウントも@anju_rccを使用している。
外部リンク
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