概要
社名は「関西テレビ放送株式会社」。略称はKansai TVからKTV。愛称は日本語での略称だった「関テレ」をカタカナ表記した「カンテレ」。
フジテレビ系列(FNN/FNS)の準キー局であり、阪急阪神ホールディングス株式会社(阪急電鉄、阪神電気鉄道などを傘下に持つ持株会社)と株式会社フジ・メディア・ホールディングス(キー局・フジテレビを傘下に持つ持株会社)の持分法適用会社で、フジ・メディア・ホールディングスの放送グループ及び阪急阪神東宝グループの一員であるが、フジサンケイグループに属していない。在阪広域4社の中で唯一キー局とリモコンキーID、アナログ親局チャンネルが一致する。
毎年1月に開催される大阪国際女子マラソンでは関西テレビが制作局となり、全国ネットで放送(1995年は阪神淡路大震災が発生したため中止)。
局のマスコットはハチエモン(画像参照)。フルハイビジョン対応大型中継車(三菱ふそう・スーパーグレート)及び中型中継車(いすゞ・フォワード)、マラソン移動中継対応多目的車(三菱ふそう・ファイター)、音声中継車(三菱ふそう・スーパーグレート)などにはハチエモンのイラストが描かれている。
大きな災害などにより東京・お台場のフジテレビ本社が機能不全となった場合において、カンテレから全国ネット及び関東ローカル放送を行うことを両社が合意しており、訓練が数回行われている(既にNHKでは同様の取り組みが行われており、民放では初の試みである)。
歴史
- 1958年
- 1959年3月1日:その日開局した東京のフジテレビをキー局に、名古屋の東海テレビ、福岡の九州朝日放送と番組交換協定を結ぶ。
- 1964年
- 9月7日:大阪では3番目にカラー放送開始。
- 10月1日:福岡地区が九州朝日放送からテレビ西日本に変わり、協定を結ぶ。この出来事が、1966年10月3日に協定が成立したフジニュースネットワーク(FNN)と、1969年10月1日に発足、1970年4月に加盟局が27局となったフジネットワーク(FNS)の礎となる。
- 1971年12月24日:「わいわいワイド」公開放送の会場・大阪SABホールで将棋倒し事故発生。
- 1979年3月14日:開局20周年記念の一環として、ジェラルド・R・フォード元アメリカ大統領を招聘。
- 1992年3月27日:東京都世田谷区砧5丁目に「レモンスタジオ」竣工。
- 1995年
- 1月17日:阪神・淡路大震災発生。3日間CMが流れなくなる。
- 8月8日:マスコットキャラクター「ハチエモン」登場。
- 1997年10月1日:大阪市北区西天満6丁目から同区扇町2丁目に移転。
- 1999年1月1日:CS局「京都チャンネル」を開設。のちに「関西テレビ☆京都チャンネル」に改称し、2009年4月30日まで運営。
- 2003年12月1日:地上デジタル放送開始。
- 2007年1月:『発掘!あるある大辞典II』捏造問題発生(後述)。
- 2011年7月24日:地上アナログ放送終了。地上デジタルに完全移行。
- 2015年3月30日:愛称に「カンテレ」、社歌に槇原敬之の「超えろ。」を制定。
- 2018年
- 2月1日:創立から60周年を迎え、スローガンが「60th Happiness!! カンテレ」となる。
- 7月:英文社名を"Kansai Telecasting Corporation"から"Kansai Television Co., Ltd."に変更。
- 2020年
- 2月14日:前述の「超えろ。」が諸事情により使用を中止。同時期にはカンテレ内の「超えろ。」の紹介ページも閲覧不能になった。
放送局概略
社名 | 関西テレビ放送株式会社(Kansai Television Co., Ltd.) |
---|---|
本社所在地 | 大阪市北区扇町2丁目1-7 |
ニュース系列 | FNN |
番組供給系列 | FNS |
略称 | KTV |
愛称 | カンテレ |
コールサイン | JODX-DTV |
呼出名称 | かんさいテレビデジタルテレビジョン |
リモコンキーID | 8 |
親局 | 大阪17ch(生駒山) |
送信所・中継局
生駒山送信所
大阪府東大阪市山手町2028
空中線電力: 3kW
最大実効輻射電力: 29kW
UHFアンテナはデジタル放送開始からアナログ放送終了まで、スーパーターンスタイルアンテナの邪魔にならないよう、鉄塔から張り出す形で設置されていた。これをスキュー配置と呼び、他に同じようなアンテナは仙台放送大年寺山デジタル送信所、放送大学アナログ東京送信所、四国放送眉山デジタル送信所などでも見られたが、2012年に従来アナログのSTアンテナがあった場所にデジタルアンテナを設置し、事実上移設された。スキューアンテナは撤去されず予備アンテナとして使われている模様。
NTT西日本の送信所をはさんでMBSラジオとラジオ大阪のワイドFM中継局があり、大阪府と奈良県の府県境をはさんでABC(テレビ・ワイドFM中継局)の送信所、読売テレビとMBSが共有するテレビ送信所がある。
中継局
2府4県全域に100局以上の中継局を設置し、カバー率はほぼ100%。ただし大津比叡平中継局は2010年にデジタル化したものの比叡山京都中継局開局によってカバーされる見通しとなったため2011年に廃止された。
なお、徳島県もカバー率は非常に高いが今のところ中継局自体はない(MBS、ABCも同じ)。
エリア放送
カンテレ扇町スクエアに地上一般放送局を設置し、フルセグ放送、ワンセグ放送を行っている。
局名 | KTV扇町エリア放送 |
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コールサイン | JOXZ7AB-AREA |
物理 | 29ch |
空中線電力 | 10mW |
最大実効輻射電力 | 4.5mW |
業務区域はカンテレ扇町スクエア1階のアトリウムだけでなく、扇町公園にも及ぶ。
番組制作
全国ネットの番組を多く手がけ、ドラマでは「仮面の忍者 赤影」、「GTO」や「チームバチスタの栄光」「結婚できない男」「僕の生きる道」などのヒット作を生み出した。在阪局の中で唯一東京に自社系列のスタジオを持っており、古くから東京一極集中に対応するなど、全国ネット向け番組の制作に強い一面を持っている。ただ、2015年には製作ドラマの「戦う!書店ガール」と「HEAT」が2作連続で大転倒、特に後者はあまりにもの成績のひどさゆえ、予定していた続編映画の企画が白紙となった(これがのちに「有吉弘行のダレトク!?」を異動させるきっかけにもなった)。2016年10月からはドラマ枠を火曜夜10時台から火曜夜9時台、バラエティを火曜夜9時台から火曜夜10時台に移動の上、「有吉弘行のダレトク!?」は火曜10時からの1時間番組となり、火曜夜11時台に「#nakedEve」がスタートした。火曜夜11時台は2017年4月から「セブンルール」を放送したあと、2023年4月から30分のドラマ枠の火ドラ★イレブンを設定している。
アニメについて
その一方で、アニメ制作には消極的である。他の在阪民放各局が多く放送するなかで、自社制作のアニメはわずか3作しかないが、いずれも全国ネット、しかもその中のひとつ「ギルガメッシュ」は、実はフジテレビ系列の深夜アニメで唯一すべての系列局で放送された。
また、2014年10月期から放送された「四月は君の嘘」から2017年6月まで放送された「冴えない彼女の育てかた♭」まで、ノイタミナ作品の製作に関与した。さらに2017年から2018年にかけてごく一部の独立局アニメの制作にかかわったことがある(例・覆面系ノイズ、スロウスタート)。なお、独立局アニメ自体、2005年7月から2007年9月までと2008年1月から同年4月初旬、2017年4月から2018年9月まで放送した実績がある。2021年7月期には久々の独立局作品にして制作に関わった「出会って5秒でバトル」を放送している。
主な制作番組
※既に終了済みの番組も含め代表的なものを一部記すが、現在放送中の番組の詳細は公式サイトを参照されたい。
報道・情報番組
- 報道ランナー
※「Live News it!」の当局のローカル枠における名称(この番組自体は2017年4月期から放送中)。
「プライムニュース イブニング」の前身である「みんなのニュース」時代は「みんなのニュース 報道ランナー」と名乗ってはいたが、番組ロゴ自体は独自のもので「報道ランナー」の部分が大きかった。これに限らず「カンテレ歴代の夕方ローカルニュース」枠は「キー局と足並みを揃えない」という伝統がある(キー局の素材を用いながら一部アレンジした「アタック600」や、名前だけ拝借して自社で素材を用意した「FNNスーパーニュース ほっとKANSAI」「スーパーニュースアンカー」など)。
- カンテレNEWS
※2015年3月までは「KTVニュース」名義。ただし21時前のニュースに関しては2015年4月以降はキー局の番組名とほぼ同じになっていた(直近では「カンテレ THE NEWS α Pick」など)。2018年4月期からの当該枠は(キー局の21時前スポットニュース枠が廃枠になったこともあり)「報道ランナープラス」として継続。
- Mr.サンデー(フジテレビとの共同制作)
※関西地区では10%前後の視聴率を安定してキープしている。宮根誠司効果で「サンデーステーション」(福井放送除くテレビ朝日系列局)の放送時間を夕方に移動させた程度の人気を誇る。
- ごきげんライフスタイル よ〜いドン!
※キー局等では「ノンストップ!」が放送される。
他
バラエティ番組
- 相性診断!あなたと私はピッタンコ(1976-1981)
- 三枝の愛ラブ!爆笑クリニック(1981-1995)
※上記2番組とも前半枠はロート製薬の1社提供。このため、例のハトが舞うオープニングキャッチが流れた。
※フジテレビとの共同制作。2010年まで前半枠がロート製薬1社提供だった。詳細は該当項目をどうぞ。
※一応「さんまのまんま」の後継番組でもある。2018年4月からはフジテレビ深夜枠にてネットを開始した。
- にじいろジーン(2008-2020)
※ベッキーや清水富美加や飯豊まりえなどを輩出した土曜朝の番組。この番組の海外からの情報を紹介するコーナー「ジーンちゃんがキキコミ!世界ピカイチ☆ツアー」に関しては、15分程度のミニ番組として仕立て直されたものが存在しており、フジテレビ系列局の一部だけでなく、青森放送や山口放送(いずれも日本テレビ系列局)でも放送されたことがある。ちなみにジーンちゃんとは、この番組のマスコットキャラクターである。カンテレとしては初の本社スタジオからの生放送による全国ネット番組でもある。
- 土曜はナニする!?
上記「にじいろジーン」の後継番組。南海キャンディーズの山里亮太と元テレビ朝日アナウンサーの宇賀なつみが司会を務める生活情報バラエティ番組。これのお天気お兄さんを務める山本大貴アナウンサーがまたある大物フリーアナウンサーと関わりのある、とんでもない人物だったりする。
- 胸いっぱいサミット!
※かつてはやしきたかじんの冠番組であった「たかじん胸いっぱい」だったが、たかじん氏の逝去後このタイトルになった。
- 有吉弘行のダレトク!?→噂の現場急行バラエティー レディース有吉
※有吉弘行と高橋真麻を司会進行に据え、ナレーターの人選に若本規夫や中井和哉を起用したためか、全国各地のおかしなモノや料理(特にラーメン)、(使う機会があるのか微妙な)生活の知恵、オネエ関係など「誰得」な情報を取り上げる番組内容の割に「不調だった自前のドラマ枠」と枠交換のうえ、深夜からゴールデン枠に異動の上枠拡大させても、深夜番組時代のテイストをほぼ残したまま存続した。
その後、2019年4月9日からは「噂の現場急行バラエティー レディース有吉」に改名し、有吉のみが出演継続し、フリーアナウンサーの吉田朋世が進行を担当していたが、同年9月17日をもって終了した。
他
ドラマ
- 仮面の忍者赤影
- 大奥
- 大坂城の女
- どてらい男
- 影の軍団シリーズ
- 裸の大将
- GTO
- がんばっていきまっしょい
- いいひと
- チーム・バチスタの栄光シリーズ(続編のジェネラル・ルージュの凱旋、アリアドネの弾丸、螺鈿迷宮含む)
- 鬼嫁日記
- 僕の生きる道
- 僕と彼女と彼女の生きる道
- 僕の歩く道
- 37歳で医者になった僕
- 結婚できない男
- アンフェア
- 幽かな彼女
- 戦う!書店ガール
- 素敵な選TAXI
- 銭の戦争
- 嘘の戦争
- CRISIS 公安機動捜査隊特捜班
- 新・ミナミの帝王
- アバランチ
他
SMAPでも活躍した草彅剛主演のドラマの多くが、関西テレビの制作で火曜放送となっている。
アニメ
1973年4月から同年9月まで放送された。三和銀行(後に東海銀行と対等合併しUFJ銀行となるも東京三菱銀行に吸収合併され「三菱東京UFJ銀行」、さらに「三菱UFJ銀行」となる)のマスコットキャラクターを主人公に据えた。関西テレビが初めて製作したアニメ作品である。声の出演は小原乃梨子ほか。
社屋・スタジオ
本社「カンテレ扇町スクエア」
Osaka Metro堺筋線扇町駅2号出口からすぐ
このビルの1・3・4・5階にキッズプラザ大阪が入居している。
1994年10月、大阪市立工業研究所跡地に土地信託事業として着工。1997年6月に竣工、10月1日に同市北区西天満6丁目のデジタルエイトビルから関西テレビの本社機能を移転した。
開業当時の名称は「扇町キッズパーク」。2008年8月5日、中核テナントである関西テレビが土地・建物を土地信託事業の共同受託者である住友信託銀行(現・三井住友信託銀行)とりそな銀行(旧・大和銀行)から購入した。2013年11月1日に開局55周年を機に建物名を「関テレ扇町スクエア」に改称、2015年3月30日にはCI導入により表記を「カンテレ扇町スクエア」に変更した。
- なんでもアリーナスタジオ(1階。200坪): 『胸いっぱいサミット!』『ウラマヨ!』
- 第1スタジオ(6階。155坪):『ごきげんライフスタイル よ~いドン!』『桃色つるべ~お次の方どうぞ~』(関西在住のゲストが出演する回に使用)
- 第2スタジオ(6階。155坪):『怪傑えみちゃんねる』『マルコポロリ』『土曜はナニする!?』『モモコのOH!ソレ!み~よ!』『NMBとまなぶくん』
- 第3スタジオ(7階。90坪):『報道ランナー』『カンテレNEWS』/その他『BSフジプライムニュース』(BSフジ)と『日曜報道 THE PRIME』(フジテレビ)の在阪の政治家・有識者中継用としても使用
レモンスタジオ
東京都世田谷区砧5丁目7-1 東京メディアシティ内
カンテレの東京での制作拠点。
- L1スタジオ(250坪):月曜10時→火曜10時→火曜9時のドラマ、『噂の現場急行バラエティー レディース有吉』(以上カンテレ制作)『奇跡体験!アンビリバボー』(フジテレビ制作)『林先生が驚く!?初耳学』→『林先生の初耳学』(MBS制作)ほか
- L2スタジオ(150坪):『噂の現場急行バラエティー レディース有吉』『おかべろ』『桃色つるべ~お次の方どうぞ~』(関東在住のゲストが出演する回などに使用)ほか
これまでにカンテレは『さんまのまんま』『ねるとん紅鯨団』→『ハンマープライス』『発掘!あるある大事典』など、MBSは『ジャングルTV~タモリの法則~』『世界バリバリ☆バリュー』などの収録にこのスタジオを使用した。
旧社屋
大阪市北区西天満6丁目5-17
1953年の開局当時から本社として使用。1997年に本社移転後改装され、「デジタルエイトビル」として4つのテレビスタジオのうち、第1、第2スタジオを貸しスタジオとして使用した。2011年に閉鎖の後、解体。
主なアナウンサー
- 酒問屋の営業マンからアナウンサーに転職。「ハイ!土曜日です」アシスタントで名前を売り一躍人気者に。フジテレビにも乞われ「おはよう!ナイスデイ」など東京での仕事もこなした。関西テレビを定年退職した際にはわざわざ退職記念番組「さらば征平・最後の挑戦!」を作ってもらった。
- 仕事とは言え阪急ブレーブスのユニフォームを着用し、広島東洋カープのことをコケにしたプラカードを持って広島市内を練り歩いたことがあった(プロ野球日本シリーズで阪急が広島と対戦することにちなんだもの)。当然ながらカープファンの怒りを買った。
- なお、杉本と桑原は、在籍晩年は「専門職」という、在籍アナウンサーというよりかは「籍を置くタレント」のような立場になっており、また杉本は競馬実況、桑原はバラエティの印象が強くなったためニュースもそれぞれの定年退職の日以外は読むことはなくなっていた。
- 競馬アナから報道番組に転じ、さらに番組内でカツラを使っている事を告白して話題となりバラエティにも進出した、「ハゲハゲビーム」の使い手。
キー局との関係
キー局にあたるフジテレビとの連携は微妙なようで、フジ製作の単発枠(「金曜ファミリーランド」など)をローカル番組優先のために時間短縮でネットしたりしていた。
フジが水曜夜の30分枠だった「志村けんはいかがでしょう」を1時間に拡大させた際に、異動先をローカルセールス枠に移したために関テレはネットされずじまいだったり、「快進撃TVうたえモン」をネットしていなかったにもかかわらず、2時間スペシャルだった最終回だけ1時間の短縮ネットを行ったりしていた。
中四国一帯の系列局も同様の傾向があり、フジよりも関テレの番組を優先したりしていたほど。
その一方で関テレではゴールデンの枠に放送していた「さんまのまんま」をフジが深夜の枠に放送するといったこともあった。この影響はフジテレビ製作の深夜番組専門の番組対抗クイズ特番に「さんまのまんま」をエントリーさせる事態にまでなった。
発掘!あるある大事典Ⅱ捏造放送事件
概要
2007年1月7日放送の発掘!あるある大事典Ⅱの中で、納豆を取り上げ「納豆にダイエット効果がある」と紹介したところ、放送翌日から納豆が飛ぶように売れ、全国のスーパーで納豆が品薄状態になりメディアも大きく報じた。ところが、一部週刊誌が放送に疑問を呈する記事を書いたことから、社内調査を行ったところ捏造が発覚した。主な捏造内容は、
- 実際行っていない血液検査をやったように見せかけ、虚偽のデータを公表した。
- 海外の大学教授のインタビューで実際とは異なる日本語訳を流した。
- ダイエット前後の実験写真の捏造。
が、挙げられている。
これを受け、関西テレビ側は同年1月20日に捏造があったと記者発表し、翌日の放送を中止し謝罪放送を行い、23日には打ち切りを決定した。
影響
打ち切り決定後、局内に調査委員会が設置され外部識者で調査を行ったところ、過去7回の放送で捏造があったことが発覚。また、製作を行った会社が過去にも他局の番組で捏造を行っていた事が判明。関西テレビを管轄する総務省近畿総合通信局は同局を放送法違反で調査することになり、法的責任を問われることになった。その後、同年3月27日に民放連(日本民間放送連盟)から除名処分を、同年3月30日には当時の総務大臣・菅義偉(後の第99代内閣総理大臣)から最も重い「警告」の処分を受けた。この時菅義偉総務大臣は「今後違反がさらに見つかれば、電波停止もあり得る」と示唆した。また、30年近くに渡って花王一社提供で続けてきた日曜21時枠を、花王の降板に伴いフジテレビに返上することになった。
また、影響があったのはテレビ局側だけではなく、関西テレビから外注で制作を請け負い、捏造に加担していた日本テレワーク(フジテレビの子会社に当たる番組制作プロダクション)が法人解散へと追い込まれる引き金にもなった(但し引責辞任したのは主に役員で、大半のスタッフは受け皿会社として設立されたNEXTEPへ移籍している)。
民放連除名の意味
民放連を除名されるということは、民放連が関わる行事に一切参加できないということであり、特にオリンピックとFIFAワールドカップが放送できない(放送権がない)という致命傷がある。上記の中継はNHKと民放連加盟局が枠組みを超え共同制作する「ジャパンコンソーシアム」が行っており、民放連に未加盟だったり除名処分を受けている場合は一切放送できないことになっている。関西テレビは除名処分を受けていたために、フジテレビの北京オリンピック中継が近畿地方で見られないという危機的事態が懸念されていたが、民放連は2008年4月17日に関西テレビを条件付きで民放連に復帰させた為、最悪の事態は回避できた。なお、完全復帰できたのは同年10月27日である。