曖昧さ回避
- 藤沢とおるによる漫画作品。
- 『魔法騎士レイアース』に登場するロボット。名称は3に由来する。
- 三菱自動車が生産していた自動車名→GTO(三菱)。
- 「Gate Turn-Off thyristor」の略、スイッチング素子にIGBTが採用される前のVVVFインバータに使われていた半導体素子。→VVVF-GTOを参照。
本項では1について記述する。
概要
『週刊少年マガジン』(講談社)で1997年から2002年まで連載された作品で、湘南純愛組!の続編にあたる。その後2009年より『GTO SHONAN 14DAYS』のタイトルで復活し、2011年まで連載された。
1999年にはアニメ化され、1998年に反町隆史主演、2012年にAKIRA主演でドラマ化もされた。なお、前者は2024年春に「GTO リバイバル」というタイトルでSPドラマとしてカムバックした。
元暴走族で童貞の教師・鬼塚英吉が、学園で起こる数々の問題を体当たりで指導していく。時には生徒と対立して嫌がらせを受けるが、生徒が抱える悩みと向き合ううちに厚い信頼を得るようになる。
タイトルの「GTO」とは「Great Teacher Onizuka(グレート ティーチャー オニヅカ)」の頭文字を取ったものである。
IQ200の神崎麗美をはじめとする一癖も二癖もある生徒たち。
自家用車が何回が燃やされるという教頭先生、問題児の大将ともいえる理事長の孫、鬼塚を排除しようとする新任の女教師などなど……。
続編アリ、タイトルはそのまま。かつての故郷湘南を舞台にした新シリーズでは、時代に合わせてモンスターペアレントも登場とか、これまた過激な内容となっている。
原作・ドラマ版・アニメ版それぞれで物語の結末は異なっている。
アニメ版について
制作はスタジオぴえろでフジテレビ系列で放送された。1999年6月から2000年9月まで放送。全45話だがその内の2話は総集編のため本編自体は全43話である(総集編はソフト化されていない)。放送時間は当初は水曜19時30分から20時までだったが後に日曜19時30分から19時58分までに枠移動された。なお、作者の藤沢氏は内容的に深夜枠になると予想していたそうである。
ちなみに日曜日に枠移動した際は一度だけこち亀との合同で2時間の特番を放送したこともあるが、スペシャルと銘打っておきながらなぜかこち亀の方は1時間半近く放送してGTOは通常通り30分しか放送しないという明らか釣り合ってない編成になっていた。
映像化されたのは単行本12巻までの沖縄移動教室編までであり、以降はその後の原作と繋がらないアニメ独自の最終回を迎えた。
ドラマ版と違い原作漫画をベースのアニメ化だが、例によって原作が過激なだけに改変点はかなり多め。
原作に比べれば表現がマイルドではあるがそれでもゴールデンタイムに放送したテレビアニメとしてはかなり過激な作品の部類に入る。(そういった意味ではこのアニメ作品の先駆けとも言えるかもしれない)。
リアルタイム放送時には作中でのギャグパロディシーンには非常に多くの版権曲がBGMとして使用されていた。
- 坂本龍一のピアノ曲「Energy Flow」(Lesson5)
- アニメ版北斗の拳のOPテーマでクリスタルキングの「愛をとりもどせ!」(Lesson8)
- 踊る大捜査線のメインテーマ「Rythm And Police」(Lesson17)
- 中島みゆきの「世情」(Lesson24)
- 北の国からのメインテーマ「遥かなる大地より~蛍のテーマ~」(Lesson35)
- 映画版機動戦士ガンダム1作目の主題歌でやしきたかじんの「砂の十字架」(Lesson37)
などが使用されていたが映像ソフト版やネット配信版の際には全てオリジナルのBGMに差し替えられている。このためこれらのバージョンは基本的には視聴できない。
主な相違点
- 本編は鬼塚の教育実習編からスタートしている。このため鬼塚の就活や彼が教師になる全てのきっかけとなった中島エリカとの件は丸々カットされている。鬼塚の髪型も最初から散髪済みである。
- 舞台となる学校名が「聖林学苑」に変更。
- 登場しない人物がだいぶ多く、鬼塚の同僚として登場するのは冬月、袋田、勅使河原、桜田、山王丸、小茶谷。3人もいた教頭は内山田1人になり(同時に校長である丸山の役割は内山田が兼任)、養護教諭は森高尚子ではなく嘉手納南風に、他にも原作でのモブ教師の出番や台詞は全て他の教員たちに回されている。
- 内山田の痴漢行為や彼の妻・良子の不倫を示唆するエピソードはカット、桜田の趣味が盗撮から女装趣味に、袋田が原作に比べ常識的な部分があるなど一部問題があり過ぎる人物の描写がマイルドになっている。
- 勅使河原優はLesson15を最後に登場しない。このため逮捕される結末までには至らず情緒不安定による引きこもりになる程度で済んでいる(最終話であるLesson43で一瞬だけその様子が描写されている)。
- 相沢雅の性格がより冷徹でドライになりギャグシーンが皆無、菊地善人の性格が常にクールで真面目だったりと生徒の中でもこの2人の性格がかなり異なる。
- 冴島俊行の違法ビジネス「ある日常の記録」に該当するエピソードや彼の押収品コレクションなどの発言は全てカット。このため原作に比べると真面目に警官として仕事をしている印象になっている。
- 「GTO(ぐれえと・とろこ・おっぱい)」に該当するエピソードはいくつかのエピソードは原作を踏襲しているがほぼ完全にアニオリになっているため、宗方や藤崎志乃美などは登場しない。代わりに宗方の役割の一部が鬼塚に回されており、村井達も話に絡んでいる。
- 冬月あずさがクラスの女子からのいじめや授業ボイコットから立ち直るまでの件も「1日授業をサボって気分転換する」→「かつて教師になる前にバイトしたことがある白馬のペンションまで赴いて自分を見つめ直しそこで起きた騒動を経て立ち直る」という流れに変更されるなど丸々アニオリとなっている。
- 林間学校の集金関連のエピソードにて雅に嵌められた藤吉が行ったアルバイトが新聞配達から交通整理に変更、沖縄への旅行資金集めをする鬼塚の仕事の内、マグロ拾いの件は丸々カットされた。
- 神崎麗美の出生、雅の父親の浮気と言った原作後半の伏線になる部分は半ば放置されている。
- 麗美が雅たちへのお仕置きとして呼び寄せた人間が武蔵野HENTAI倶楽部から身代金目的の誘拐犯3名に変更。
- 鬼塚がマグロ漁船と間違えて乗った船が沖縄行きのフェリーから東京湾クルーズの船に変更。このため鬼塚は沖縄へは学校側と同時出発しており、原作と違い鈴木その子状態と化した冬月を見てしまっている。
- 沖縄移動教室編最後のエピソードは肝試しになっており、冬月が自分のクラスの女生徒と飲酒して話し合う件はカットされている。
- モトヨンの担任いじめのきっかけとなった前担任が扇からアニメオリジナルキャラの斎藤昇に、雅が大人を憎む理由も「担任教師への痴情のもつれ」→「教師の裏切りが原因で自殺してしまった親友の仇打ち」に変更されている(ただし原作同様、相沢家は家庭環境に問題を抱えているようではあったがこれらは未解決のまま)。
- 鬼塚が迎える結末も「雅を庇って罪を被り逮捕されるも、経緯は不明ながら学苑を去りアメリカのカリフォルニア・ジュニア・ハイスクールの担任を受け持つ」という物になっている…ぶっちゃけてしまうと打ち切りエンドに近い。
…とこれでもほんの一部であり、改変点は他にもかなりある。
登場人物
東京吉祥学苑
教師
小茶谷宏(CV:千葉一伸)
モトヨン(元2年4組・現3年4組)
泉尚子(CV:川澄綾子)