概要
劇場版「神と神」やアニメ「ドラゴンボール超」に登場するサイヤ人の変身形態。
原作では姿を見せず、神と神以降のアニメシリーズにのみ登場する超サイヤ人。
正しい心を持ったサイヤ人が6人集まり、そのうちの5人が各自のエネルギーを注ぎ込んだ1人のサイヤ人が覚醒可能となる。サイヤ人の神であるため、気の性質は破壊神など神々と同じものとなり、一般人では気を感知できない。
赤く輝くオーラをまとい、髪も赤みがかるが従来の超サイヤ人と異なり逆立たない。
体は細身となり、瞳には輪郭線があらわれ虹彩は赤く瞳孔が黒くなるため、若々しく見える。
変身には時間制限があり長時間の形態維持は不可能。この神の気を一度でも体内へ取り込めば次回以降は単独でも変身可能となるが、この場合の時間制限の有無は不明。
作中では悟空による覚醒が初登場となる。その後、漫画版「超」にてベジータもこの姿となった。劇場版アニメ「ブロリー(BROLY)」にて映像作品としては初となるベジータの変身が見られる。
デザイン及び設定は全て原作者である鳥山明が担当。
ドラゴンボールマイナスでの表記は超サイヤ人神とあり、ゴッドに漢字があてられている。
戦闘力
原作者の鳥山明によれば、戦闘力の数値をビルス:10、ウイス:15とした場合、ゴッドになった悟空は6だとしている。一見大したことのない数字だが、超サイヤ人3の悟空を手刀による一撃で破ったビルスが六割ほどの力で戦ったことを鑑みれば、驚異的な変身だと理解できる。
また、超ベジットの強さを知る悟空に「こんなすげえ世界があるなんて」と言わしめたことから、その力は計り知れない。
「超」では、ビルスとの戦いによる余波のみで宇宙そのものを消滅させ無にしてしまうと界王神が発言している。まさに神の領域である。また宇宙サバイバル編では漫画版「超」(後述)の設定を用いて、悟空は自らの意志で変身可能となった。同じく神の気を持つ上位形態よりもエネルギー消費を抑えられるとし、ディスポ及びケフラ戦にて変身してみせた。
映画「ブロリー(BROLY)」では、「超サイヤ人ゴッドと超サイヤ人ブルー(後述)の違いを出したい」という監督の意向から、超サイヤ人の段階ごとに戦い方を変化させている。ゴッドは”神”然とした技を使用させ、見切りや躱しなどテクニックに重きを置き、ブルーは極端なパワーと火力による力強さが強調されている。
歴史
かつて惑星ベジータに名前がなかった時代、サイヤ人でありながら清らかな心を持つサイヤ人「ヤモシ」は、同じく善良な心を持つ5人の仲間たちと共に邪悪なサイヤ人らに反旗を翻す。戦いのさなか、ヤモシはサイヤ人初の”超サイヤ人”へ覚醒。その圧倒的な力は邪悪なサイヤ人を相手に健闘をみせるが、衆寡敵せず敗れ去った。時を同じくして、邪悪なサイヤ人に対抗するため、善良なサイヤ人の中から超サイヤ人ゴッドが誕生。相手軍勢を壊滅寸前まで追い詰めるが、勝利を目前にして力尽き葬られてしまう。
その後、邪悪なサイヤ人らは超サイヤ人ゴッドの神のごとき力を恐れ、サイヤ人の歴史から消滅させる。超サイヤ人は「伝説の超サイヤ人」として語り継がれていくこととなった。またヤモシの戦いは、彼の行動に共感した古代のナメック星人たちが伝説の書として記し保管されている。
ヤモシの魂は死してなお、次の救世主(新たな超サイヤ人ゴッド)を求め現世を彷徨っていた。それから長い年月が経ち、ヤモシの魂は破壊神ビルスの脳のアンテナに反応し、予知夢にて超サイヤ人ゴッドとの戦いを見せることでその存在を認識させる。それをきっかけに神龍及び悟空たちの力によって超サイヤ人ゴッドが甦った。
悟空が超サイヤ人ゴッドに初変身するシーンでは、悟空を含めたサイヤ人は5名(他はベジータ、孫悟飯、孫悟天、トランクス)だったが、ビーデルの身ごもった第一子を加え6名で変身に成功。なお『超』では、悟空へエネルギーを注ぐ際、胎児の影響を受けたビーデルも超サイヤ人の特徴である金髪碧眼へと一時的に変化している。
原作者である鳥山明は、フリーザが恐れる「伝説の超サイヤ人」は超サイヤ人ゴッドとある意味同一人物であると発言するも、初めて超サイヤ人ゴッドに覚醒したのがヤモシであるとは明言していない。また「ドラゴンボールマイナス」におけるフリーザは超サイヤ人ゴッドの存在を認識しており、超サイヤ人伝説と同じくサイヤ人の可能性を危惧していたと明かされている。
神の気
神の領域に達した者が纏う気。前述のとおり一般人では気を感知できない。
これは”神の気”特有の「クリアで質が高い」「気を表面に出さない」ことに起因し、神もしくは神の気を持つ者のみが感じ取れるからである。作中ではビルス及びデンデが感知できている。
ちなみに超サイヤ人ゴッド形態でなくとも神の気を持つことは可能。悟空はビルスとの戦闘中、時間制限により変身が解除されたが、無意識のうちに超サイヤ人ゴッドの持つ神の気を体内へ取り込んでいる。「神と神」におけるベジータはビルスと戦ったのち、超サイヤ人ゴッドになることを望んだが、アニメ版「超」ではビルスに負けた変身ということで別の方法を選択しウイスとの修行によって神の気を手に入れた。同じくアニメ版「超」における悟空も神の気を取り込んだあと、それを認識せずウイスとの修行によって開花させていった。
両者共、ウイスとの修行の際「相手に気を悟られぬよう、体の内でのみ気を高める」という指導を受け、瞬間的だが神の気を初めて体感している。その後、ウイスの杖によって展開された「気を高めたうえで外に漏らさずコントロールすれば行動可能となる」特殊空間の中で、二人は見事それを成し遂げ神の気を纏うことに成功した。悟空はその状態について「きつい」と語り、ベジータは「すごいプレッシャー」だとしている。
ウイスによれば、超サイヤ人の状態で鍛練しても高が知れており、気をレベルアップさせたうえで超サイヤ人へ変身すれば更なる先の世界が見えてくるらしい。のちに復活の「F」における悟空とベジータが超サイヤ人ゴッドの神の気を持つ超サイヤ人へ変身を遂げた。
神の気をコントロール可能となった以降は、通常時においても超絶的なスペックを発揮できる。復活の「F」では、修行後にパワーアップした最終形態フリーザを相手に通常状態の悟空が神の気を纏い優勢となった。また漫画版「超」では、神の気を纏ったトッポが超サイヤ人ブルーの悟空を一撃で倒している。
漫画版
漫画版「超」における、超サイヤ人ゴッドのパワーは超サイヤ人ゴッド超サイヤ人に及ばないが気の消費は穏やかであり、安定した形態とされている。また一度変身を経験すれば、それ以降は自在に変身可能となり、超サイヤ人3の上位形態という扱いとなった。これら設定はのちのアニメ版にも適用されている。
作中では”安定した形態”という性質を戦いに活用。悟空はヒットの時飛ばしを破る直前まで超サイヤ人ゴッドで戦闘を行った。また、未来トランクスとの手合わせ時やザマスとの決戦時にも使用している。ベジータはゴクウブラックとの決戦時にこの形態で戦っている。
修行を重ねたベジータは、ブルーの力を強化させ一瞬だけなら何度変身してもパワーを下げることなく戦えるようになった。ゴッド形態から瞬間的にブルーの力を解放・爆発させ、一度は完敗した超サイヤ人ロゼを終始圧倒している。意識的に変身を切り替えるため、不意を狙われるとゴッド状態で攻撃を受けねばならないが、ゴッドの戦闘力をもってすれば並大抵の攻撃ではダメージは被らない。しかしゴッドを遥かに凌ぐ合体ザマスに対しては上記弱点が露呈し、ブルーへの変身ができず、この戦法が封じられてしまった。
ゲームでの活躍
ドラゴンボールZドッカンバトル
2024年現在、悟空とベジータが実装されている。
SSR版はいずれも攻撃に特化しており、知属性版は防御上昇スキルも有するが、元となるDEF数値が低く初期状態では宝の持ち腐れ。
のちに実装された基礎能力向上システム「潜在能力解放」を施し性能を上げることで真価が発揮されるがインフレで今は倉庫番。極限も実装されたが性能はぶっちゃけイマイチ。
火力は速・力に軍配が上がり、特に力属性版は必殺技を撃つために必要な気力を高めるリンクスキル(隣り合う味方と同じ「リンクスキル」を持っていると発動するスキル)を数多く所持しており、パーティメンバーによっては何もせずとも必殺技が発動可能となる。極限後の性能も比較的やれるが9周年のインフレで無事倉庫番になった。
また、同時期に実装された『孫悟空身勝手の極意”兆”』と、力属性版との相性は抜群であり、パーティを組む際は常に隣り合うように配置しておきたい。
速版は界王拳ブルーとリンク相性が良く火力が出るため使ってて楽しいが高難易度に連れて行くには耐久不足。
後に劇場版ブロリー公開に合わせて悟空とベジータが追加。ベジータのゴッドは今回が初参戦。悟空は気玉変換も特効が刺さると脅威の77%のダメージ軽減と言う常設ガシャ産にしては破格すぎる性能。特攻は元々は劇場版BOSSのみだったが極限後はそこから更に純粋サイヤ人まで追加。現在でも特攻が刺さればまだやれる耐久力はあるが逆に言えば特効が刺さらないと耐久が恐ろしく弱くなると言うデメリットがある。まあこいつを特効相手以外のステージで使う人間なんてこの世には居ないと思うが。
ベジータはATC大幅無限上昇とガード持ち。ただガードは確率、特効効果も気絶のみと同期の悟空が破格すぎる故に微妙に見られることになった。極限後は火力が底上げされたもののガード確率は一切変化していない。一応特効が無意味と化してるのは場所を選ぶ必要がないから悟空が使えない所では活躍の余地あり。ただインフレで現在ではバトロ以外では火力以外大した特徴もなくなった。
超版のゴッドがLRとして実装。海外で極限が先行実装され日本にも逆輸入されたがもう既に旬は過ぎていた。
2023年3月18日15時18分、サイヤの日(3月18日)を祝うキャラクターとして神と神から超サイヤ人ゴッド孫悟空が実装された。当該キャラは現環境において主流となる200%リーダーであり、純粋サイヤ人・混血サイヤ人カテゴリ所属のキャラであれば編成可能となる汎用性の高いリーダーキャラ。ドッカンバトル8周年にて実装された超サイヤ人3孫悟空&超サイヤ人2ベジータや孫悟空(GT)&超サイヤ人4ベジータはもちろん、後半に実装された伝説降臨祭の孫悟空(DragonSoul)に孫悟飯:幼年期(ヘッチャラ)を編成することも可能。
性能面では、必殺技の追加効果によりATK及びDEFを99ターン上昇(重ね掛け可能)でき、パッシブスキルで気玉の獲得数が条件となるが、中確率(30%)回避+30%回避、計60%の確率で攻撃を回避、なおかつ全ての攻撃をガード可能。また必殺技が100%追加発動する効果もあり、上述の必殺技の追加効果も相まってDEFの仕上がりが異常なほど速い。必殺技は最大3連打が可能。
また、条件を満たせばアクティブスキルが発動し、確定会心の究極ダメージを与えられる。アクティブスキル発動とともに、超サイヤ人孫悟空となる。
変身前の重ね掛けにより上昇したステータスに加え、変身から3ターンの間は確定会心となり、高確率で必殺技が追加発動する。最終的な数値はゴッドを下回るが、会心も加味すれば引けをとらない火力を叩き出す(原作におけるゴッドの力を宿した状態の超サイヤ人を再現したもの)。アクティブスキルによる一撃、そこからの必殺技連打(最大で3発)は敵に甚大なダメージを与えられる。また、この状態になると行動前は超高確率で攻撃を回避できるため、ゴッド時に上昇させたステータスと相まって貴重な一番手要員になれる。2024年現在においても、その安定感と汎用性はインフレにある程度追駆できている。
ドラゴンボールレジェンズ
悟空・ベジータに加え、オリジナルキャラクターであるシャロット及びジブレットも変身可能。
両名は超サイヤ人ゴッドと関わりがあるようで、ストーリーにおいて重要な形態として扱われている。
スーパードラゴンボールヒーローズ
トランクス:ゼノが変身可能。
また、オリジナルキャラクターである古代のサイヤ人カンバーは超サイヤ人ゴッドとなった悟空に対し「その赤い髪…貴様は…!」とその存在を認識しているかのような反応を示す。