概要
声:森田成一
漫画『ドラゴンボール』の劇場版アニメ『ドラゴンボールZ 神と神』『ドラゴンボールZ 復活の「F」』『ドラゴンボール超 ブロリー(BROLY)』やTVアニメ『ドラゴンボール超』に登場するキャラクター。
第7宇宙の破壊神ビルスの付き人の天使で、同時に武術の師匠でもあり、逸脱した行動を破壊神が起こした際のストッパーの役割も担っている。
第6宇宙の破壊神シャンパの付き人ヴァドスは姉の他、作中に存在するガイド天使たちは全て兄弟。全王に仕える大神官は父。
ビルスの身の周りの世話や彼が暴走した際の余計な破壊を防ぐための周囲への配慮などが主な役目だが、ときにはビルスの行動に苦言や茶々を入れるなど「付き人」と言うより保護者のような立ち位置。神の言語など、他言語で話す時は「ホーミー」のような独特の発声をする。
口調は基本的に敬語で、声の抑揚や立ち振舞は若干女性寄り。ビルス曰く音痴らしい。
上品かつ常に冷静な性格。ビルス同様グルメであり、一度地球を訪れてから地球の料理に熱中している(ビルスが寝ている隙に、地球へ料理を食べに来る程)。時には悟空達からおいしい食べ物を交換条件に無理難題を引き受けることも。現在まで様々な御馳走を食べているが意外にも一番のお気に入りはカップラーメンである。
寝ることが好きなビルスとは対照的に一切寝ることがないが、天使の性質として従属する破壊神が死亡した際には次の破壊神が決まるまで活動を停止する。また、寿命や死という概念が存在せず、天使の掟を破ることだけが消えてしまう唯一の事例とのこと、中生代から現在の職に就いており、その事からかなりの長寿である事が予測される。
容姿は地球人に近い中性的な顔立ちの長身で、青肌に逆だった白髪が特徴。
衣装は導師や僧侶をおもわせるダークカラーのローブ姿。手には常に杖を持っており、杖を使い過去の出来事の探索、惑星の民との交信などができる。
他にも、杖の中に物を保管したり人を閉じ込めたりすることも出来る。杖の中は精神と時の部屋と性質が似ているが、気を放出し過ぎると金縛りに遭ってまともに動けなくなるという奇妙な構造となっている。悟空とベジータはこの杖の中で神の気の扱いを覚えた。
名前の由来はウイスキー。
実力
戦闘力
ビルスの戦い(武術)の師匠であり、その戦闘力は破壊神である彼をも凌駕する。
鳥山明先生いわく「超サイヤ人ゴッドの悟空が6、ビルスが10ならばウイスは15ぐらいの強さ」とのこと。作中ではワサビに悶絶し暴れだしたビルスを一撃でダウンさせたり、超サイヤ人ブルーの悟空やベジータの攻撃を軽く受け流すなどその高い実力の片鱗を覗かせた。
『復活の「F」』での発言によると破壊神達でも習得困難な身勝手の極意も習得済みの模様。
映画『ブロリー』では超サイヤ人に覚醒したブロリーの攻撃も難なく避けていた。
ただ天使には「常に中立」という原則がある為、ビルス絡みの騒動や修行や組手以外では自ら人間達の騒動に手を出す事はない。
また姉であるヴァドスは今から1000年以上前に稽古をつけてもらった師匠でもあり、ヴァドスはウイスより自分の方が実力は上だと自負している(ただしウイス自身はこれを否定している)。
他にも父親である大神官についてはウイスですら足下にも及ばないレベルであり、この世界にはウイス以上の実力者も存在する。
ちなみにギャグ的な要素ではあるが、ビルス寝室の爆弾目覚ましを悟空達がうっかり起動させてしまった時に、瞬間移動でウイスの目の前に急に現れて処理を任されたが流石に対処が出来ずに爆発に巻き込まれてしまった。(黒焦げになっただけではあったが)
これにはウイスも呆れながらも「なかなかやるではありませんか」と褒めていた。
漫画『ドラゴンボール超』の銀河パトロール囚人編では地球と一体化したモロのパンチを一瞥すらせず人差し指のみで受け止め、身勝手の極意を習得した悟空ですらも軽くあしらってしまう。
技・能力
- 時間の巻き戻し
杖を二回地面に突くことで、最大3分間時間を巻き戻す事が出来る。ウイス本人とその周囲にいる人物だけ巻き戻す前の記憶を持ち越す事が可能。
連続して使用する事は出来ず、一度使用すると少しのインターバルを置かなければならない。
完全なる無から物質を創造する超常能力。
悟空に新たな道着をプレゼントしたり、気の刃でゴワスを殺そうとするザマスを止める為、彼の腕に肩たたきグッズを装着させるなどをした。
- 蘇生
杖を高速回転させそれを死亡した相手にかざす事で蘇生させる能力。
占いババの力で24時間だけ現世に蘇ったフリーザをビルスの命により完全復活させた。
- 高速移動
宇宙空間を極超光速で移動する能力。
ウイスに触れていれば他の者も生身のまま宇宙空間を移動できる。ビルスの星から北の界王の星まで約26分かかり、地球までは約35分、ただしこれらは本気で飛んでる訳ではない。
本気で飛んだ場合はビルス星から地球や宇宙の外にある界王神界まで一瞬で移動している。
地球から全王の星までは約二日間かかる。
『超』では宇宙一のスピードを自称している。
- 平行世界の移動
平行世界のビルスにザマスの対処をお願いしに行く時に使用した。
- 破壊の序曲
ゲームオリジナルの技。ゲームによって技の内容が異なる。
BOZでは、前方に大爆発を起こす光弾を投げつける技(ビルスの破壊玉に近い)。ゼノバースなどでは、指先から放つ青色の細いエネルギー波となっている(ビルスも似たような技を用いる)。
- 破壊の交響曲
ゲームオリジナルの技。
指先から気の渦巻きを発生させ左右に揺り動かす。
『ドラゴンボールZ 復活の「F」』、『ドラゴンボール超』フリーザ復活編でその存在が語られ、宇宙サバイバル編で正体が明らかになった。
本人曰く「意識と肉体を切り離し無意識に任せる」能力で、作中で披露はしていないがフリーザ復活編での発言によるとウイスは既に習得しており、ビルスも不完全ながら習得しているのだという。
神々の能力である為、人間である悟空が覚醒した際には大変興奮していたが、完成形の負担の大きさには滅多に見せない動揺した姿を見せていた。
活躍
『神と神』で初登場して以降、最新作の『スーパーヒーロー』まで全ての作品に登場している。
神と神
ビルスと共に初登場。
数十年振りに目覚めたビルスと共に彼が予知夢で見たという「超サイヤ人ゴッド」を追い求め悟空やベジータの元へ舞い降りた。そこでは地球のグルメを堪能し、ビルスが魔人ブウに怒り暴れてもなお食べ続け、超サイヤ人ゴッドとなった悟空とビルスが戦っていた際にはデザートのパフェを堪能していた。
最後にはビルスから彼の師匠である事が悟空に明かされ、悟空に更なる強さの高みがあることを知らしめた。ビルスの星へ帰還してからはお土産のお寿司についていたワサビを舐め暴れだしたビルスを手刀一発で鎮圧させた。
復活の「F」
ビルスの師匠である事を知った孫悟空とベジータがウイスのいる星に押しかけ、修行を受けている。悟空とベジータの衣装の左胸に描かれた謎のマークは、二人の同時攻撃をかわしながら書いたウイスによる落書きである(ウイスはこれをサインと言っている)。
またその修行の際「身体の各部位が勝手に判断して行動できるようになる」という技能を語っており、後にこれは身勝手の極意の伏線であった事が明らかにされる。
ゴールデンフリーザとの戦いでは悟空とベジータが瞬間移動で先に行ってしまった為、少し遅れて高速移動で地球へと到着した。そこではブルマが持ってきたいちごパフェを堪能するがフリーザが地球を破壊するとバリアを張り悟空達をそれから守る。その後、ビルスの命もあり3分間時間を巻き戻し悟空にフリーザへとどめを刺す機会を作った。
ドラゴンボール超
劇場版に比べ、それとなくビルスによる地球の破壊を回避しようとする行動が見られる。
ビルスと悟空の戦いによる世界の終わりを止める程の力はない……らしい。また、ビルスの師匠である事実を知ったブルマからはビルスより強いと推測されたが、本人は「それはどうでしょう」と返している。
第6宇宙編
変身禁止である修行のルールを破った孫悟空とベジータに重い胴着を着せるなど厳格な処罰をとったり、自分の方が実力が上という姉・ヴァドスに反論したりという一面をみせていた。
第6宇宙との試合では、ビルスが孫悟空たちを触発させるために『第7宇宙最強』として連れてきた“ただの一般人”モナカの事実を知っており、彼に関わる出来事で焦るビルスを面白がっていた。
また、ビルスたち破壊神ですら動揺する全王の訪問にも少しも取り乱していなかった。
未来トランクス編
全王に呼び出された孫悟空に同行。そこで自分の種族は天使であることを明かしていた。
加えて天使の立ち位置が解説しており、絶対中立かつ神の鍛錬以外での戦闘は禁止であることと、奔放な全王もこのルールには厳しく、破ればその宇宙全体が全王によって消滅させられる事になっているため、自分たち天使が戦力になる事はないと語っている。
また、界王神と一蓮托生の破壊神であるビルスが死亡すると天使である自分も機能停止するため、トランクスの未来では界王神死亡により、ゴクウブラックが横暴を働くこととなってしまった。
宇宙サバイバル編
人間レベルの規定を満たしていない8つの宇宙による生き残りをかけた『力の大会』で、該当宇宙の天使は消滅の対象外となるため安心していた。
大会中では主に、出場選手たちの試合を解説しており、ジレンとの闘いで孫悟空が身勝手の極意に目覚めたときには非常に興奮していた。
また、試合後はビルスの命でファインプレーをみせたフリーザを恩赦として蘇生していた。
ドラゴンボール超 ブロリー
ブルマの別荘ではねをのばしていたが、フリーザにドラゴンボールを奪われてしまいそれを阻止するため動いたブルマたちに同行。
そこでフリーザが連れてきたサイヤ人“ブロリー”との戦いを観戦。
孫悟空たちが待避し、狙いを変え襲ったフリーザが動かなくなったことを確認したブロリーに目をつけられるも、その攻撃を難なく回避し翻弄していた。
その後は現れたゴジータにバトンタッチし再び戦いを観戦する。
銀河パトロール囚人編
死刑囚であるモロが宇宙で暴れまわり、それを手助けしようとする弟・メルスの件を自分に任せてほしいと大神官に進言し彼を静観していたが、孫悟空との修行で天使の力を使おうとしたためメルスを止め連れ帰っていった。
そして孫悟空たちとモロとの戦いを観覧していたが、再びメルスは孫悟空たちに介入。しかしビルスが気づくまでは黙っており、消滅してしまう前に地球へ向かうがとき既に遅く、天使の力を行使したメルスは消滅してしまっていた。
だが、それがきっかけで孫悟空は身勝手の極意を完成。モロを圧倒するも、モロは地球と融合してしまう。
メルス消滅の一件で大神官の呼び出しにより地球を離れることとなった際には孫悟空に攻略法を伝え去っていった。
生残者グラノラ編
身勝手の極意を完成させた孫悟空の修行をつけており、まだスタートラインに立ったばかりである彼を軽く翻弄していた。
さらに身勝手の極意は本来変身するものではないことを伝え、正規のやり方を教える。
そして、物語終盤では孫悟空たちを迎えにシリアル星へと訪れていた。
また、ビルス星へ帰還する際に予言魚の言っていた『宇宙一の戦士』とはフリーザのことであったのかと言う孫悟空の発言に「さあ、どうでしょう」と返していた。
ドラゴンボール超 スーパーヒーロー
ジレンとの戦いを振り返りその強さの秘密に気づいたベジータを賛辞しており、それをもとに孫悟空とベジータに変身無しの修行を提案。
それから目覚めたビルスに孫悟空がフリーザから遠ざける為に連れてきたブロリー・チライ・レモの3名を紹介していたが、勝手に連れてきた事にビルスは激怒していた。ただ、レモの手料理の香ばしさやその味を気に入り、ウイスは料理人担当を解雇されて、ショックを受けていた。
その後先程の提案通りに2人の戦いを始めさせる。ビルスはその戦いの観戦前にアイスを大量に持ってきており、食べ終えた入れ物をウイスの杖の先に引っ掛けてしまう。そのためブルマの呼びかけに気づかず、最大の脅威に悟空やベジータは駆けつけられなかった。
ゲーム作品への出演
初出はBOZから。ビルスと共に登場した。しかしウイスの戦闘シーンがアニメで殆どなかったためか、技はオリジナルが殆ど。
『ドラゴンボールゼノバース』ではドミグラの策略によりビルスが操られそうになったが、神ゆえにその効力を無効化した。怒ったビルスはドミグラを破壊しようと躍起になるが、結局は引き下がる。その後、ウイスは主人公に訓練をつけることになった。
『ドラゴンボールゼノバース2』ではトワの陰謀によりビルスと共に時の巣へ誘き出されてしまった(トワが時の界王神の振りをしてビルスにご馳走するとウソをついた)。その後、ウイスは主人公とビルスに特訓をすることに。ウイスが自発的に特訓をしてくれるのは非常に珍しいという。主人公の先生になった際は、結構入れ込んで修行を行っていた。しかし働いていない悟空とベジータにも修行をしている関係上、タイムパトローラーの主人公まで鍛えるのはどうしても差が出てしまう。そこで主人公には要点だけ教え、後は戦いの中で開花させるという方針に切り替えた。
∞の歴史編では、担任に選ぶことでパートナーとして同行させることが可能。戦うことには余り乗り気ではなく、なにかと理由を付けてその場から去ってしまうことが多い。さすがに黒幕たちとの戦いでは最後まで力を貸し、主人公が劣勢に立たされた時は秘められた力はそんなものではないと声援を送った。