概要
CV:岡本嘉子(テレビアニメ版) / 松岡洋子(デジタルコミック版)
ドラマ版キャスト:白川由美(1998年版) / 黒木瞳(2012年版)
学園理事長。温厚な性格で、理想主義。基本的には鬼塚英吉の味方だが、孫の和久井繭には甘く、鬼塚に平手打ちをしたこともある(のちに謝罪していた)。冬月あずさには鬼塚合格も伝えている。
自らの手に負えないレベルで数々の問題を抱える学苑の未来を変える可能性を鬼塚に感じ、非常勤講師として問題クラスの3年4組を託す。
各界への影響力が強く、大物政治家との繋がりを持つ。学園内の施政者として「毒を持って毒を制す」との発言もあり、善意の目的のためなら時に残酷だが、適切な判断を下す。特に終盤で鬼塚が行った相沢家の家庭問題解決の方法が流石にまずいレベル(天使部隊の裏工作のせいではあるが)だった件では雅の父親の助力のおかげでクビを免れた鬼塚に対し「あくまでも今のあなたは首の皮一枚で繋がっていることを忘れないように」とやんわりとだが釘を刺したりしている。
一見すると人格者で、事実本人が他人に悪意を持って接するようなところは全く無いものの、(間接的ではあるが)実は教え子であった大門美鈴の歪みの原因を作ってしまった人でもある。
終盤では秘書である板垣を大門へのスパイとして送り込んでおり、板垣と彼に協力を依頼されたモトヨンの1人・石田拓海を通して学苑上層部のクーデターグループの不正を暴き一網打尽にするなど策略家としての側面を見せていた。
現役時代
若い頃は教師であり、中学時代の大門のクラスを担任していた。しかし、当時の大門は「加害者家族」という理由で酷いイジメに遭っており、彼女が放火で自殺しようとした際に背中に火傷を負いながらも救出していたが、教え子が自殺に走るまでの間はイジメ加害者達を咎めるような事をしなかった上にイジメに苦しんでいた大門に対しては「本当に強いのは他人の痛みをわかってあげられる人間」などといった傍観者じみた綺麗事で諭すばかりで本当の意味で救いを差し伸べなかった。
上述の救助活動からもわかる通り、日頃から大門に気にはかけていたものの、当時の大門は(意識が朦朧としていたせいで)自分を救出した相手が桜井とは気づかずに成人した結果、弱肉強食を前提とした歪んだ教育者へと成り果ててしまう。
また、繭の問題行動を以前から認知していたようであったが、肉親としての情に負ける形で半ば甘やかしており、負い目を感じながらも孫の身勝手をちゃんと叱るという事ができておらず、孫が歪んだ原因を作ったとされる息子に対しても消極的であった。
いずれの問題も鬼塚の活躍で解決しており、改心した繭はケジメをつけるために記者会見で自身が抱える問題(父親の不正など)を公表していた。
総じて物事を大局的に見る事ができても目の前の問題を見過ごしやすい部分(特に1998年版ドラマでは問題が起きて内山田に詰め寄られるととりあえず理事長室に即逃げ込むという悪癖が描かれている)があり、本人には悪意が無くても周りにそのしわ寄せがいくという性質の持ち主と言える。
原作では少ないながらも彼女もちょっとしたギャグシーンが描かれる程度には茶目っ気を見せることもあるが、映像作品においてはそれらの描写は割愛されている。