📡概要
テレビ受信用の八木アンテナ(├┼┼┤)、衛星放送のパラボラアンテナ(∈)、ラジオや携帯電話のロッドアンテナ(│)などが日常生活ではよく見られる。
転じて、頭からピンと細いものが立っていることから、アホ毛の別名としても使われる。
アホ毛の前は妖怪アンテナ(ゲゲゲの鬼太郎)の鬼太郎の髪の毛が妖気を感じると髪の毛がつんと立つことから)と呼ばれた。
ちなみに、無線マウスや無線LAN機器(小型のもの)、BlueTooth対応機器、最近の携帯電話など外見からではアンテナが見えないものでも内部にプリント基板の配線パターンとして作られたり、専用の部品(チップアンテナやフェライトバーアンテナなど)という形でアンテナが存在する。
主なアンテナ
- 八木アンテナ放射器をダイポールや折り返しダイポールアンテナとし、手前に導波器 後ろに反射器を備えた3素子を基本にして導波器が多くなると利得が上がり指向性が鋭くなる。また反射器を多くすると前後比が上がる。ふつうは1~2本で、立体にすることでゴーストに強くなるがアンテナの大型化になるのでFMでは5素子 VHFでは12素子 UHFではパラスタック20素子がほぼ上限である。(これ以上素子を増やしても期待したほど利得は上がらないため)
- パラボラアンテナ
- スーパーターンスタイルアンテナ VHF帯域で使用 東京タワーの頭頂部にあることで有名。TV期はNHK総合の1チャンネル(東日本大震災で曲がった、しかしアナログテレビ終了までわずかであったため、修理はせず。現在はTOKYO FMが頭頂部より送信している。
東京タワーのモニュメント 頭頂部の一段だけ残されている先端は避雷針
- ループアンテナ コンポーネントステレオのチューナの採用が多い。金属板で覆われてしまうので電波が遮断されるので、ループアンテナをコンポから離した窓際に置きAMを受信する。電波状況改善のため屋外にロングワイヤーを設置してチューナーに取り込んでもループアンテナは外してはならない。(コイルとして働いているため)
- 対数周期アンテナ(ログペリオディックアンテナ) UHFではジグザグアンテナと呼ばれ 初期のUHF TV受信アンテナとして使用された。古くから継続されているUHF中継局を受信するアンテナとして、デジタル化された今もわずかに残っている。
- ディスコーンアンテナ アマチュア無線での多くの周波数を送受信するために用いられる。
- カーテンアンテナ 茨城県古河市のKDDI八俣送信所が知られている。NHKの短波国際放送で、衛星テレビが利用できない国(中国、北朝鮮、そして最近はロシア)向けに国内、海外の諸情勢や相撲中継(R1と同時放送)を行っている。なお国内で受信できても受信報告の受領やベリカードの発行は行っていない。 同じ短波でもラジオ日経の送信アンテナはダイポールを使用している。
- リングアンテナ UHF受信用リングアンテナ(更新済)
- フェライトバーアンテナ 中短波以下の周波数で使用する受信専用アンテナ。使用例としてラジカセ、電波時計に使われる。ダイポールと同様8字指向性があり、送信アンテナに直角になると感度がよい。電波時計で電池が新しいのにたびたび受信に失敗する場合は時計を置く向きを変えるとよい(置時計なら受信中に向きを変えられる)。トランジスタラジオは初期からこのアンテナが用いられた。Qが高く外部アンテナがなくても(ポケットラジオ)受信できた。(ただし初期はトランジスタの増幅率が低くそれを補うための外部アンテナ端子があった。)
意図しないアンテナ
近年の高速デジタル機器では配線パターンや一部の部品が意図しない所でアンテナとして働いてしまい、誤動作や電波雑音放射の原因となってしまうこともあるので、設計は昔より難しくなっている。 壊れた無線機器のプリント基板を見ると直線でよいのにわざわざ波打ったプリントパターンになっているのは、大概アンテナになっている。
開発時の不具合洗い出しでは、基板上の配線やLSIなどから弱いながらも洩れる電波を専用のプローブで拾って信号の様子を見ることがある。