解説
雑誌によって「読者参加型企画」「読者参加型ゲーム」「読者参加型RPG」とも言われる。
略称としては「読参(どくさん)」が良く使われる。
「読者」とついていることから、主に雑誌(漫画雑誌、ゲーム雑誌)で実施される企画を指す。
雑誌側は作品の世界設定やキャラクターを漫画や小説などの形式で提示し、それに対し読者が起こしたリアクションで、物語の展開・結末が決まったり、読者に景品が与えられる。
読者の参加が作品の内容等に関与する企画ということで、「読者参加企画」と呼ばれる。
これが雑誌以外のメディアだと、「読者」の部分が変わる。
- ラジオ⇒リスナー参加企画
- メディアを問わず⇒ユーザー参加企画、ファン参加企画
広義的には、漫画・小説作品において、長期的な周期(連載○回/○年記念など)で開催される単発的な人気投票や、雑誌・単行本の投稿コーナーも読者参加企画と言えるが、これらは作品の内容に影響を与えたすることがない場合がほとんどである。
そのため、読者参加企画要素は「従」である。
これに対して、作品の分類として「読者参加企画」を名乗る作品は、読者参加企画要素が「主」となってくる。
また読者の参加によって物語の内容が変わってくる都合上、あえて詳細を決めないことも多い。
特に美少女キャラクターと恋愛をするようなタイプの読者参加企画は、「主人公」は読者の代替存在(プレイヤーキャラクター)となるため、名前や容姿は非公開となるパターンがほとんどで、台詞がない(代わりに、NPCが主人公の発言をオウム返しする)こともある。
読者参加企画を始まりとして、アニメや漫画、ゲームにメディアミックス展開する例も少なくない。
読者参加企画は、最初から読者を作品に巻き込むことで固定ファンを生むと同時に、取り分け美少女系企画においてはキャラクターの人気・不人気を判別し、メディアミックスした際のストーリーやグッズ化におけるキャラクターの優先度をある程度予測することができるメリットがある。
参加方法としては、ハガキ(往々にして、雑誌にとじ込まれている)やメール、ウェブ上のフォームなどが挙げられる。
形式の類型
主に「投票型」と「クイズ型」と「投稿型」に分類される。
投票型
雑誌側が提示した選択肢を読者が選び、最も選ばれた選択肢が採用される。
広義的には人気投票なども、読者参加企画と言える。
クイズ型
雑誌側が提示した選択肢の中から、読者が正しい選択を選ぶ。
回答者数に関わらず、クイズの正答は変わらない。
クイズの正答者には、景品などが与えられる。
投稿型
雑誌側が提示したお題に対して、読者が文字ネタやイラストを投稿するタイプ。
決まった正答はなく、雑誌側の匙加減で変わる。
雑誌側がある程度、候補を絞り、読者の投票によってどれを採用するか決めるパターンもある。
例えばラブライブ!シリーズでは、劇中に登場するアイドルグループのグループ名を公募で決める企画をしている。
読者参加型RPG
上述事例とは異なるが、こちらに記載する。その昔に読者参加型RPGとして、それこそシスタープリンセス以前から展開されていた。応募はがきを使ってTRPGを行うというもので、PBMとも呼ばれている。
プレイヤーは応募はがきにキャラクターを書き、雑誌に書かれたクエストへ参加、隔月掲載の雑誌発売に合わせて返信はがき(返信がない場合もある)が届き、そこに書かれた情報をもとに次のクエストに挑んだりする。
応募はがきは原則として雑誌付属のものを使う必要があったので、雑誌の複数買いなども実は行われていたり…。
代表的な読者参加企画
読者参加企画を行なっている雑誌
関連タグ
PBM:マル勝ファミコンなどが行っていた読者参加型RPG(ダブルムーン伝説など)は、こちらに該当する。
ラグランジュポイント:ファミマガ(ファミリーコンピューターマガジン)で行われた読者によるアイディア投稿は、ある意味でも読者参加企画とも言えるだろう。後に同作はファミコンソフトととしてリリースされた。