概要
大日本絵画社から出版されている月刊模型誌。
略称は「モデグラ」「MG」。
※模型業界でいきなりMGとだけ言うと「マシンガン」「マスターグレード」……etc と数限りなく候補が出てきてしまうが、「MG誌」と言えばどんな文脈でもまず間違いなく本項のモデルグラフィックスを指すので大変わかりやすい。
大体の模型誌は、キャラクターフィギュアやAFV(軍用車両)モデル、航空機モデルなどの『得意分野』があるが、本誌に限ってはそれに対して節操がないのが特徴。それ故に作例や誌面デザインなど他誌と比較して独自色が強く現れている。特に特集内容を反映している表紙はスケールモデル・キャラクターモデル・フィギュア・アニメイラスト等、同じ雑誌とは思えないほど各号ごとに大きく傾向が変わる。
一方でホビージャパン、電撃ホビーとは製本形式の違いから店頭で混同される事は少ない。
各号の特集記事には特に力を入れており、作例だけでなく特集対象に関しての異様に濃い記事や解説等が掲載される点は姉妹誌にも受け継がれている(2012年における『ガールズ&パンツァー』、2013年の『艦隊これくしょん』を題材とした戦車および艦船模型特集が特に顕著)。ただ濃いだけではなく魅力を解り易く解説する入門的記事が付随する点もポイント。
また『ガンダム・センチネル』や宮崎駿監督の漫画(『飛行艇時代』や『風立ちぬ』など)など、歴代の連載企画は豪華な物が多い。
数年に1回程度の間隔で「マガジンキット」なる雑誌オリジナルのメーカーコラボキットを雑誌付録として出したこともあり、そこから通常販売されるキットへ発展していったものも存在する。
姉妹誌として、AFVモデル専門の「アーマーモデリング」・航空機モデル専門の「スケールアビエーション」・艦船モデル専門の「ネイビーヤード」等が刊行されている。
それら専門誌で活躍しているプロモデラーやスタッフ達がMG本誌の特集記事の「濃さ」を支えている(残念ながら車やバイクを扱う「カーモデル」専門誌は無い)。
また、「モデルカステン」という自前の模型ブランドも抱えており、デカールや塗料、ディテールアップパーツなどを取り揃えている。
中には、フィギュアや他社製AFVキット用の可動履帯といったプラモデルもあったり。
元々はホビージャパン誌に関わっていた編集者やモデラーの一部が脱退して立ち上げた模型雑誌。なので、記事内容や紙面のレイアウト等もホビージャパン誌との差別化を意識した作りになっていたが、近年ではそれぞれの立ち位置が確立された事や編集側の世代交代も進んだ事で、特にいがみ合ってはいない。この辺の影響をモロに受けているのが『マシーネンクリーガー』の経緯である。