概要
遠い未来における戦争を、オリジナルの模型を用いた特撮で描いたSF作品。
かつて「SF3D」の名でホビージャパンで連載された。その模型はプラモデル部品をはじめとした既存のパーツを元にミキシングビルド(パーツ・コラージュ)の手法で作られたものであり、その特撮技術や、殺伐としながらもどこか牧歌的な世界観から人気を博し、日東模型からプラモデルが発売された。
その後、権利関係をめぐる係争や日東模型の倒産などのトラブルを経て、「マシーネンクリーガー」の名で現在はモデルグラフィックスにて連載が行われてる。略称はMa.K。
ストーリー
西暦29世紀末。
第四次世界大戦による汚染から、ようやく人間が居住なまでに回復した地球。
だが急激な人口流入から無政府状態に陥り、その治安維持を『シュトラール連邦』が委任されることとなる。
しかしシュトラール連邦の現地事情を顧みない統治に反発は高まり、遂に『地球独立政府』が発足、シュトラール軍からの離反傭兵を主戦力に(このことから、独立政府軍を『傭兵軍』と呼ぶ)、地球独立戦争が勃発する。
だが、やがてシュトラール連邦の超高性能AI搭載兵器「ケーニッヒスクレーテ」の暴走をきっかけに、事態は傭兵軍・シュトラール軍両軍の思いもよらぬ方向へと動きだす……
登場メカニック
傭兵軍
AFS
装甲戦闘服。作業用体力強化スーツを戦闘用に改修したもの。
原型はミクロマンのパワードスーツを改造したものだったりする。
SAFS
スーパーAFS。
後述のナッツロッカーの攻撃に耐えうる装甲と、ナッツロッカーを一撃で撃破可能な高出力レーザーを装備した新兵器。
パイロットの視神経に映像を送り込む間接視認システムを搭載したため、肉視用の窓は存在しない
ファイアボール
宇宙用SAFS。
宇宙での傭兵軍の主戦力となった。
後述のスネークアイの生産が追いつくまでの場つなぎの、「ファイアボールSG」という改修型も存在する。
スネークアイ
宇宙用装甲戦闘服の最終型。
極めて高性能だが、生産設備が最優先攻撃対象となったため生産は遅れている。
ラプター
スネークアイの陸戦仕様。
陸戦型装甲戦闘服としては最強の部類に入る。
なお名称がF-22とかぶっているがこっちのが先である。
ジェリー
別名HAFS(ヘビーAFS)。
SAFSの競合機種で、新技術を多数導入したSAFSとは異なり、既存技術のままAFSを大型化することでナッツロッカーに対抗したもの。
グラジエーター
多脚戦車メーカー「ボモフォル&チオネル」が傭兵軍と共同開発したもの。
カテゴリー的にはジェリーと同じくHAFSに分類される。 虫っぽい。
ドールハウス
ロケット戦車。緒戦で捕獲したシュトラール軍戦車にロケットランチャーを複数搭載したもの。
SAFSの登場まで、(相打ちとはいえ)ナッツロッカーに対抗できる数少ない戦力だった。
ファルケ
反重力戦闘機。シュトラール軍から捕獲した実験機の反重力装置をコピーして製作された。
傭兵軍の貴重な航空戦力として用いられた。
なお、エンジンはヤクルトの容器でできている。ヤクルトパワーで空を制覇だ!
シュトラール軍
ナッツロッカー
AFSからコピーしたレーザー砲を搭載した、無人ホバー戦車。
その意は「ナッツ(AFS)の優位を揺るがす者」。ニックネームだったものがいつの間にか正式化していた。
SAFSの登場まで、傭兵軍にとって大きな脅威であった。
PKA
シュトラール版AFS。パンツァー・カンプフ・アンツーグの略(ドイツ語で「装甲戦闘服」)。
偵察飛行機「ホルニッセ」のコクピット部として合体運用する都合上、大きくとられた肉視窓が弱点。
フリーゲ
宇宙用PKA。2本のブレードアンテナがウサ耳か何かのようで印象的。
大きな肉視窓の弱点は残ったままである。
カウツ
フリーゲの上位機種。コクピット内壁に映像を映し出す、簡易間接視認システムを搭載することで肉視窓の問題を克服した。
メルジーネ
陸戦用PKAの最終型。偵察機ホルニッセとの合体を諦め、陸戦に特化した。
カウツ同様の簡易間接視認システムを搭載、肉視窓の問題は解消している。
クレーテ
無人二足歩行戦車。
偵察用に多用された。
ノイスポッター
反重力装置を搭載した浮遊型無人偵察機。
地形を選ばないが、整備性と生産性でクレーテに劣る。
ガンス
優れた情報性能を持つノイスポッターの中枢ユニットに、クレーテの強靭な脚部を取り付けた無人偵察戦闘車両。
急造品ながらたいへん優秀なものに仕上がっている。
ケーニッヒス・クレーテ
最新鋭のゼウス級AIを搭載した指揮機。AIでありながら、1個師団を指揮することができる。
これによって「完全ロボット師団」を組織することに成功した。
なお師団長であるため、ケーニッヒスクレーテは兵器でありながら少将階級である。
AIが暴走し、月面に「プルート」と呼ばれる謎の存在を生み出してしまう。