株式会社ハセガワ(長谷川製作所)
静岡県焼津市に拠点を置く日本の模型メーカー。模型用の工具の開発・販売も行っている。
繊細なディテール表現に定評があり、特に航空機のプラモデルは国内模型メーカーの中でも圧倒的なラインナップを誇る。
古くから多種多様なスケールであらゆる時代の航空機を世に送り出しており、国内のみならず海外にもファンが多いが、その多くは1970年代後半から1990年代に発売されたキットが多く、リニューアル版が望まれているが、21世紀基準の製品が、国内模型メーカーではタミヤやプラッツ、ファインモールドが、海外メーカーではアカデミーやグレートウォールホビーなどが製品化して、レッドオーシャン化しているせいか、2022年の二式大艇(リニューアル版)から航空機の新金型のキットが発売されていない。
自動車、バイクのプラモデルは、タミヤ等の大手とは異なる旧車中心のラインナップを展開。
近年では「ネオクラシック」と称されるような昭和後期~平成初期の車種に注力している。他同スケールのレジンキットフィギュアも発売している。
長らくスケールモデルを中心に扱っておりキャラクターモデルには手を出していなかったが、1990年代に「アクトハセガワ」ブランドでキャラクタープラモを発売しており、基本的に通常商品に専用デカールを付けた『戦場まんがシリーズ』『エリア88』「マットビハイクル(2021年になって「NERV官用車」がハセガワから発売されたのもこの流れ)」等だが、予告のみで終わってしまったが『鉄腕アトム』のキット化の計画も存在し、2000年頃に代表者が代替わりしたのをきっかけに、ある意味ファンの見果てぬ夢であった「VF-1 ファイターバルキリー」(一応は戦闘機)のキット化を契機に、バトロイドバルキリー(及びガウォークバルキリー)やバーチャロイドといったロボットプラモも手掛けるようになり、横山宏のマシーネンクリーガーや小林和史のメカトロウィーゴ等も製品化している。
また、アイマス痛機のキット化に続き、エースコンバットシリーズに登場する戦闘機のキット化も行われているが、1/72で発売されたどんがラプターやメビウス1のF-22のように、キットは他社OEM、ハセガワが製作したのはデカールと説明書、パッケージだけと言う物や、従来は試作機/初期生産型しか作れなかったF-15Eのように、新規部品を追加したら、雨後の筍のごとく完全新規のキットが他社から出てきた例(ストライくっイーグルを参照)も存在する。
また、完成品の可動フィギアや美プラブームに乗る形で、1/12フィギュア用のインテリアのキットも出すようになったが、ラインナップになぜか白い書籍とビデオ回収箱が付いてくる雑誌の自販機も含まれている……FA:Gや30MSの低頭身キャラを立たせると危険がいっぱい。
この影響からか昔から発売していたディフォルメ航空機プラモデル『たまごひこーき』のパッケージにも萌えキャラのたまごガールズを添えるようになり、「たまごガールズコレクション」としてレジンキットも発売している(萌えキャラに拘らなければ昔から「1/72甲板作業員」などのフィギュアを発売しており、何気に『ゾイドバトルストーリー』でも使用されていた)。
なお航空機模型で有名な同社だが、実はウォーターラインシリーズを構成する3社(タミヤ・ハセガワ・アオシマ)の一角であり、艦船模型もかなりの製品を世に送り出している。
艦船模型としてはウォーターラインシリーズ以外にも1/350の大型スケールや、自社独自の1/450シリーズ、さらにウォーターラインシリーズに船底をつけてフルハルモデルにした1/700シリーズなど多数展開。
細かいところではそれらの艦船に載せる艦載機も発売している(空母キット付属の艦載機は最低限の数しか無いため)。
自社開発で1/72スケールの軍用車両もキット化している。流石に航空機・艦船に比べると数は少ないものの、近年こそ、ドラゴンモデルズやレベル、トランペッターと言った、後発かつ高頻度で新製品をリリースする他社の陰に隠れてしまっているが、同シリーズの展開直後は、スケールで競合するメーカーが、いろいろ倫理的問題(なぜかニンニクと唐辛子を好む半島国家の模型メーカーはよくやらかす。)があったエッシーや欧州OHスケールの1/76のキットを1/72表記で販売するマッチボックスだけと多くなかったうえ、何といっても飛行機プラモと同スケールな事もあり、長年愛好しているモデラーが居る。同シリーズのWWII当時のアメリカ軍や(従軍経験者の手記でもほとんど出てこない、)旧日本軍のタンクローリーはとっても貴重。
鉄道模型は「MODEMO」のブランド名で路面電車を中心に展開。
参入初期は国鉄の旧型客車、JR東海や名鉄を中心とした通常の電車や、HOゲージを手掛けたこともあったが、やがてニッチな路面電車へとシフトしていった。