ストーリー
3XXX年、人類の革新により
デジタル実体化装置”SYMBICSIS TERMINAL”が開発され
この装置によりデジタル生命体「SISTER(シスター)」が誕生した。
私たちの容姿と変わらぬ「SISTER(シスター)」は
人々の生活をサポートし、生活に欠かせない存在となっていた。
あるとき
突如として世界に空間転移門が発生し、異界への扉が開かれた。
人々はSISTERS(シスターズ)を導くBRAIN(ブレイン)となり、未知の脅威に立ち向かっていく。
あなたとSISTERSの物語が動き出す
概要
通称『30MS』。
バンダイより30ミニッツミッションズ(30MM)の派生美少女プラモデルシリーズとして2021年8月からリリースされる商品。
素体の価格が標準で税込み2,530円と価格帯がガンプラに近く、美少女プラモデルとしては破格の安さである(オールインワンモデルでも3,000円台)。
低価格ゆえ、顔がシールやデカールなのかと思いきや、きちんとタンポ印刷が施されており、ハイクオリティかつ初心者でも安心である(コイツまでの美少女プラモはシール、もしくはデカール)。ちなみにこのパーツのみ中国製であり、オプションに限ってだが印刷の関係上発売時期が延期されるという事態が起きた。
当然ながら、コトブキヤのフレームアームズ・ガールやメガミデバイスなどが競合相手となる。
全高は14cm程とメガミデバイスとほぼ同じ身長とされる。つまり、ニーサンより2センチほどデカい(ただし設定身長は不明)が、造詣の問題からある意味伝統とも言える(FAGやすーぱーふみなも元ネタよりデカく、特にふみなは設定身長でも元ネタよりデカい事になっている)。もっともこれは30MMが1/144スケール(通常のガンプラは12センチ程度)なため、このような逆転現象が起きているのである。ただし30MSはノンスケールであるため、正確な身長設定はなされていない(元々がデータという設定なので)。
30MMとはある程度のパーツ互換性を有しており、このコンセプトはフレームアームズとフレームアームズ・ガールとの関係と似通っている。ただしこちらは30MMの擬人化というわけではなく、企画自体は30MMと同時期から始まっているとのこと。そのこともあり、互換性はフレームアームズ(ガール)をも超える(後述)。
なお、30MMと異なり対象年齢は15歳以上である。他社の美少女プラモも15歳以上であることを考えると致し方ないかもしれない。他にも鋭い部品があるため、安全上の理由もあると思われる(これに限らず、MG、フィギュアライズスタンダードなども鋭い部品があるため15歳以上となっている)。そのためなのか30MSには30MMとのミキシング作例が掲載されているのに対し、逆の作例は掲載されない(オプションパーツ含む)といった現象が起きている。
デザイナーは30MMと同じく海老川兼武、島田フミカネ、柳瀬敬之が参加、その意味でもFAガールやメガミデバイスと似通っているといえよう。
2022年09月30日にウマ娘プリティーダービーとのコラボ商品が発表され翌年3月にトウカイテイオーが発売された。
2023年3月19日にはアイドルマスターシャイニーカラーズとのコラボが発表され。全アイドルの商品化を宣言した。
発表時点では斑鳩ルカを含め26人だったが同年7月に鈴木羽那・郁田はるきが加入、この2人は現在商品化されるかは不明。
なお、コラボモデルは30MMの方でも出遅れる形にはなったが、2024年にリリース予定であることが発表された。その作品とはACVIである。
キット仕様
30MS素体と軽武装のセットで、これだけでも素体形態と武装形態で遊ぶことができる。
オプションパーツとして、追加武装パーツに加え上記2製品が単品販売を行っていなかったヘアーパーツ、フェイスパーツ、果てはボディパーツや太ももパーツ、手足パーツのキットまでリリースされ(ただし現在は(着せ替え目的と言うよりも改造パーツとしてだが)メガミ用のボディーパーツが単体販売されている)、組み合わせ次第で簡単にオリジナルの外見にできる。一通り身体を構成するパーツがそろっているため、それらを組み合わせることで一つの素体が出来上がってしまうのである。
加えて3ミリジョイントを素体および武装パーツに設置しているので自他社のパーツを取り付けることが可能、盛りカスタムを楽しむことができる。
色分けもシールを使用せずにパーツ分けでうまく配色を施している。もちろん塗装をして自分だけのシスターを作ることも可能。
初期メンバーには手首が握りと持ち手の2種しか付属していないが、オプションとして発売されているハンドパーツ(4種のハンドパーツと頭部の基部パーツ(前後可動拡大版と左右可動版)のセット。ちなみにアルカ=カルティー以降のモデルには4~6種のハンドパーツがあらかじめ付属)を使用することで解決する。ハンドパーツは軟質素材ではないため持てる武器や物が限られるが、ほぼ同じスケールのメガミ(FAガール)やアゾン発売のピコニーモなどの軟質樹脂製ハンドパーツを流用することで自由度が上がる。ただしいずれも軸の調整が必要となるので注意。
可動は初期素体では他社の素体と比べて可動範囲が狭く感じていたが(一部加工を施すことで拡大が可能)シリーズを追うにつれて改良されており、ネヴァリアの時点でメガミに匹敵する可動範囲となっている。
また一部軸が硬いため折れやすい関節がある。特に首が折れたという報告が多い(特に初期生産分)が、負担のかかりやすい足首や手首も折れやすい。軸の調整を施すかグリスやシリコンを塗り動きをスムーズにしておく必要がある(メガミデバイスなどのコトブキヤ商品では関節をABSやPOMなどに置き換える対策を行っている)。折れてしまった場合は接着剤を使うか、余った肩ジョイントや類似のキットを移植する方法がある。ネヴァリア以降は関節の一部がPOM素材となっており、塗装が困難となった代わりに保持力が向上している。
リリースに関しては他の美少女プラモと比べると若干早い展開といえる。再販に関しても後述の通り頻繁になされており、ロットによってパーツ改良や配分が異なっている。軸調整や折れやすそうな関節の改良、頭部の基部パーツを日本製に変更するなどの改良を重ねている。またパッケージにも変更があり、2022年5月製造ロット以降はBANDAINAMCOのロゴが右上に配置されている。
評価
低価格でクオリティの高い30MSは人気を博し、予約時点で売り切れるという事態が起きた。そのためバンスピは追加生産を実施、2次生産分を確保することとなった。それでもほしいユーザーに生き渡らなかったのか、月ごとでの再販を行うこととなってしまった(2021年11月~2022年2月分は連続して生産を行った)。
そのあおりと昨今の事情を受け、アルカ=カルティーとファル=ファリーナの発売が3か月延期(アルカ=カルティーは3月予定からさらに2か月延期)しており、春に発売する予定だったハンドパーツが2022年1月に前倒しされた。その甲斐があったのか延期組の2体は相当数の増産を行っていたようで、今まで入手できなかったユーザーにも入手できたという書き込みが相次いだ。場所によっては大量に入荷された所もあったとのこと。
素体関連は年を追うごとに安定してきており、ネヴァリアあたりから若干購入のハードルが下がってきている。これは発売日の翌月にも再生産していることが影響しており、それ以降もコンスタンスに生産しているため時期を待てば購入できる、といったケースも出ている。とはいえ、新作でも再生産される時期が開くケースがあるなど完全に解消されていないようである。
一方、オプションパーツはアーマー類を含めて入手しにくい状態が続いている。随時再生産はしてはいるものの複数購入するユーザーが多く、再販されるごとに瞬時に売り切れになってしまうケースも少なくない。そのためなのかオールインワンキットのほうがオプションとの抱き合わせ購入よりもハードルが低い、とも言われてしまうほどである。しかし生産が追い付いてきたのか、初期のオプションは店頭でも見かけるようになってきている(素体も見かけるようにはなったが、需要の関係上なのか入手しにくい状態は続いている)。
拡張性はFAガールやメガミデバイスと肩を並べるほどで、30MMやヘキサギアなどを組み合わせた作例も投稿されている。専用の拡張パーツも癖のないデザインで使い勝手がよく、メガミなどのパーツにも使用されるほどの親和性を持っている。オプションの売れ行きが良い理由のひとつとなっていると言えよう。
その他
オールインワンキットなど一部商品の組み立て説明書には、各所にSD頭身の可愛らしいシスターが描かれている。
このイラストは組み立て説明書以外にはほとんど使われおらず、キットを買わなければ見れないものであったが、「第4回 30 MINUTES LABEL新商品発表会」にて2024年にリシェッタ・ティアーシャ・ルルチェのSDイラストのアクリルスタンドがイベント会場や通販で販売される事が発表された。
SISTER
AIデータを実体化し、疑似生命体として誕生させたものがSISTER(シスター)と呼ばれている。身の回りの雑用から作業のサポートといった用途に従事するパートナーであるが、SISTER同士のバトリングも行われている。
SISTERの姿はある程度統一されているが、性格に個体差がある。そのため、同じ素体であっても性格がまるで違うといったケースがある。
素体データによって大まかな能力が決められており、戦闘能力もそれに準じているが、細かなセッティングにより同じ素体でも能力が違う、と言ったこともあり得る。
なお、頭部と体格は膨大なサンプルから決めることができ、初期セッティング時に決めることが可能。ただし性格は初期設定ではセッティングできず、育成していくうちに変化していく。
ホビーバトルに参加する際には武装のセッティングも必要となる。初期素体に付属する最低限の武装でも戦えるが総合戦闘能力は総じて低い。オプションを装備することで能力を強化(変更)可能で、状況に応じてパーツ交換を行うユーザーもいる。また、初心者向けとしてあらかじめ武装が同梱しているフルセット(『~フォーム』と言う名称が付く)がある。
SISTERは一般用のほかにも特殊部隊に属するものが存在している。それらは所属元そのものが秘密事項であるため、表向きにはホビー用として扱われている。
以下のキャラクター設定はその特殊部隊に属しているSISTERたちのものとされる。
登場キャラクター
- SIS-G00 リシェッタ カラーA(2021年8月発売)
- SIS-A00 ティアーシャ カラーB(2021年9月発売)
- SIS-A00 ルルチェ カラーC(2021年10月発売)
- SIS-Gc69r アルカ=カルティー(カルテットフォーム)カラーA(2022年5月発売)
- SIS-Ac25G ファル=ファリーナ(コンダクターフォーム)カラーB(2022年6月発売)
- 計算高いインテリ系のシスター。ティアーシャベースの素体と武装を使用、そこに追加パーツを盛る仕様となっている。他のシスターと異なりヘッドギアの接続方法が異なっている。モチーフはインコ。
- SIS-T00 リリネル カラーA(2022年11月発売)
- 表情豊かで元気いっぱいなシスター。白ウサギを思わせる腕アーマーを装着する。ティアーシャと比べてもさらに一回り小柄な体型となり、スライド金型を駆使した一体成型パーツが多くなっているのも特徴。
- SIS-T00 ララネル カラーB(2022年12月発売)
- 一見無愛想に見えるが常にリリネルを気遣う面倒見の良さをもつシスター。小柄な体型で黒ウサギを思わせる足アーマーを装着する。2体のパーツを組み合わせて強化形態を作ることができる仕様は、かつての武装神姫やメガミデバイスを思わせる。
- SIS-D00 ネヴァリア カラーA(2023年2月発売)
- リシェッタをライバル視するミステリアスなシスター。悪魔のような外観のアーマーを装備している。30MMのスピナティア(リーパー仕様)との組み合わせを前提としている仕様なため、他のシスターと比べると軽装。
- SIS-Ac65n パワラリー=パリトン(グラーヴェフォーム)カラーA(2023年5月発売(第1次発送分))
- 几帳面で規律を大切にするシスター。戦車の無限軌道のような装備を背負っている。30MS初のプレバン商品で、一部パーツが30MMのものとなっているのが特徴。
- SIS-Ac19b シアナ=アマルシア(ヴィヴァーチェフォーム)カラーC(2023年5月発売)
- SIS-M00 イルシャナ カラーC(2023年8月発売)
- SIS-Gc11w スティプラ=ステロイ(アルディートフォーム)カラーB(2023年12月発送(第1次発送分))
- 宇宙仕様をイメージしたシスター。パワラリーに続くプレバン商品。
- SIS-Tc20g ツキルナ=ディアース(イノセンテフォーム)カラーA(2024年2月発売)
- リリネル&ララネルの姉妹機。二人と同じくうさぎモチーフのアーマーを装備している。
- SIS-Dc88w エリエネ=エリエリカ(エレガンテフォーム)カラーB(2024年6月発売)
- 天使のようなアーマーを装備したシスター。翼を組み替えた大型ボウガンを使う。イルシャナと違ってこちらは間違いなく天使モチーフ。ネヴァリアの良き相談相手でもある。
- SIS-F00 ユフィア カラーA(2024年7月発売)
- 騎士のようなアーマーを装備したシスター。普段はいたって冷静かつ真面目だが騎士道が絡むと人が変わるように熱くなるのが欠点。今まで担当してきた3人組とは別のデザイナーを採用、趣の異なるキャラクターに仕上がっている。
- SIS-Tc10m レプレロ=プローペン(スケルツァンドフォーム)カラーC(2024年8月発売)
- 姉御肌でサバサバした性格のシスターでメカに強い。航空機をモチーフとしたスタイルで、付属アイテムもゴーグルやヘッドセットなど航空系で固めている。相棒の支援機(スケルツァンド)は搭乗できるほか、様々な形態へと変形する。
- リシェッタ(フリージアウエア)カラーA(2024年11月発売)
- リシェッタのリニューアル版。別個体でなく本人という設定。装備がバックパック式に変化、クローは腕に装着する事も可能。
- SIS-Dc75b ノティリカ=トラティリカ(コモドフォーム)カラーB(2024年12月発売)
- 水中スーツを装備したシスター。
- SIS-N00 ソウレイ カラーB(2025年2月発売)
- 和風ファンタジックな印象のシスター。刀や鬼の面などを装備している。
コラボキャラ
- トウカイテイオー(30MS)(2023年3月発売)
- ウマ娘プリティーダービーとのコラボキャラ。コラボの為に書き下ろしたデザインであり、各部も30MS仕様となっている。スカートは軟質素材となっており、足の可動を妨げない仕様。
- 櫻木真乃(30MS)(2023年10月発売)
- アイドルマスターシャイニーカラーズとのコラボキャラ。コラボ第1弾の代表としてフルセットで販売される。コラボコスチュームも順次発売される。
- 大崎甘奈(30MS)(2024年4月発売)
- シャニマスコラボ第2弾。ALSTROEMERIAから大崎甘奈がフルセットで登場。
- 月岡恋鐘(30MS)(2024年10月発売)
- シャニマスコラボ第3弾。L'Anticaから月岡恋鐘がフルセットで登場。
外部リンク
関連項目
武装神姫 フレームアームズ・ガール メガミデバイス:神姫は完成品、他2種は30MS同様のプラキット。30MSの先輩と呼べるシリーズといえ、参考にした部分も多い。上記の通り関連者が多く存在する。
ガールガンレディ:こちらよりも一足先にリリースされた、類似する美少女プラモデル。いわゆる30MSのプロトタイプといえる。レディコマンダーにも使用できるコラボパーツもリリースされる事になった。
アニマギアDE:バンダイのキャンディトイ事業部から発売された食玩。発売時期が近かったためか並べてペットや相棒にしたり3ミリジョイントを使い強化アーマーにした例がTwitterを初めとしたSNSで投稿されている。
機動戦士ガンダム水星の魔女:フィギュアライズスタンダード各種が無改造でパーツ換装可能。
あばたーふみな:商品カテゴリとしてはフィギュアライズスタンダードでありウマ娘やシャニマスの様なコラボアイテムとしては位置付けられていないが、四肢のリング状のパーツやカチューシャ型のヘッドギア、首元のエンブレム等、30MSと共通した意匠と構造を持つ。当然互換性も確保しており、拡張用のピンや穴も備えている。
ブロッカーズフィオーレ:ボークスが展開している美少女プラモシリーズ。本家の派生シリーズ、互換性の高さ、素体にパーツを装着するコンセプトなど様々な点で一致する。
アトランジャー:アオシマから発売しているオリジナルキット。新シリーズではロボット本体と美少女素体との組み合わせで様々な形態に変えることができる。ブロック玩具のコンセプトとしては30msと似通っている所が多い。
アルカナディア:コトブキヤから展開している美少女プラモシリーズ。電子生命体の設定や世界観が似通っている。ただしこちらはファンタジー要素が大きい。