30ミニッツファンタジー
さーてぃーみにっつふぁんたじー
無限のカスタマイズで自分だけのファンタジージョブを作り出せ
30MINUTESFANTASY(30ミニッツファンタジー)はバンダイスピリッツが2024年から展開するオリジナルプラモデルシリーズで、30ミニッツミッションズ(30MM)の派生シリーズ。略称は「30MF」。シンボルはイエローカラーの正菱形。
「ファンタジー」の名が示す通り騎士や戦士、神官などのファンタジー職業をモチーフにしたアーマーを纏った機械生命体「マクシミリア」達やオプションパーツを発売・展開するシリーズで、「装甲換装(アーマークロス)」という様々なアーマーパーツ等の装備を組み換えるカスタマイズシステムによって自分だけのジョブ(職業)を作り出す事が本シリーズのコンセプトである。
こういったファンタジー系で固めたシリーズは他のメーカーではあまり見かけず(ボークスから発売しているブロッカーズは騎士系はあるものの、すべてのラインナップがファンタジーで固めているわけではない)、実質バンダイの独壇場となっている。
当然ながら30MMや30ミニッツシスターズ(30MS)とも3mmジョイントを使ったパーツの組み合わせも可能。別売りのオプションパーツ(マント)やカスタマイズウェポン(ファンタジー武装)を纏わせられる。
30MFの世界観を描いたイメージ画像やマクシミリア達のアーマー等の装備、世界観を彩る小物など、デザイン自体は剣と魔法のファンタジーのソレであるが、後から発表された世界観設定で大災害によって文明が崩壊し、数百年掛けて文明を復興させつつある地球が舞台というポストアポカリプス系SFファンタジーである事が明かされた。
なお、対象年齢は15歳以上となっており、先端部がガンプラ規格よりも鋭利。ただし組み立て自体は細かなパーツ類はなく、30MSよりは簡単である。また、30MMやMSでは採用されていたCジョイントは今シリーズでは採用されておらず、すべて3ミリジョイントで構成されている。
素体となるシルエットは同社が展開する「Figure-rise Standard」シリーズの仮面ライダーやULTRAMANに近く、人間の様な柔軟性のあるアクションができる程の可動域を持ち、これによりあらゆるジョブに適応可能。一方、その可動性能を保持するため四肢の関節部は挟み込み構造となっており、30MMや30MSの様に組み立て後に関節部を取り外す事はできない。その機能のためなのか手足を交換するオプションはなく、鎧や手持ち武器を拡張させる装備型アイテムが主流となる。鎧の接続方法も特殊であり、例えば肩アーマーは直接肩に取り付けるのではなく背中に介したジョイントを通して接続する、といった可動を妨げない工夫がなされている。等身やサイズ感は30MMよりも30MSに近く、公式の世界観設定こそ異なるものの、並べた際のスケール的な違和感は少ない。
シルエットと基本職込みのセット購入価格は2200円と30MSよりは多少低め。装備パーツセットも770円、商人御用達物資セット(ポーション、宝箱込み)も+100円ほどの価格である。複数そろえるとなるとお財布にも多少優しく無いがにらめっこしながら複数購入の構想を練るのも良い。
文明を失った世界<ドゥロー>
かつて地球に隕石群が襲来し、惑星規模の環境変化が発生
地球上には人類に有害な物質──後に、エレメントと呼ばれる物質──が溢れた「エレメント」により、地球上の人口は大幅に減少した
生き残ったわずかな人類も「エレメント」に追われ住処を脅かされる
残された宇宙船で宇宙へ脱出する者もいた
そんな絶望の状況を打破しようとする科学者達がいた
『マクシミリアン計画』
それは再び地球を人類の住める星にする為の計画
科学者達は計画の要になる「エレメントコア」と機械生命体「マクシミリア」の開発に成功する
文明を失った世界<ドゥロー>で、人類と機械生命体「マクシミリア」は
七世紀の時を経て数多くの国を作り上げていく
マクシミリアと共存することを選んだ「リーベル共和国」
マクシミリアを支配することを選んだ「ローザン帝国」
「エレメントコア」がまだ見ぬ世界への鍵を握る──
- マクシミリア
この世界での重要な存在。
地球上に発生した有害物質『エレメント』をエネルギーとして活用するエレメントコアを動力源とする機械生命体で、地球をクリーン化する『マクシミリアン計画』に重要な存在である。エレメントの起源や特性、性質を解明した旧人類が生み出した人工生命体であり、先史文明が衰退した『ドゥロー』ではロストテクノロジーに当たる。
機械ではあるものの、飲食、睡眠といった人類と同様の行動を行うことが可能。また、自己増殖も可能であり、一定の時期になると分身体が生み出され、それが子孫として世代が受け継がれていく。個々の性格や体格も異なるうえに男性型と女性型が存在している。環境によって体質が変化することもあり、エレメント濃度の影響により同じ素体でも特性が異なる固体も多い。
基本素体はシルエットと呼ばれ、基本職のマクシミリアが上位職への転換に必要な装甲を身に纏いクラスチェンジする。
彼らが有害なエレメントを吸収してくれるおかげで地球は人類の住める星として機能する。
しかし、刻が経つにつれ、その存在意義は薄れていき、いつしかマクシミリアを労働力としてしか見ない思想が生まれてしまう。その考えはマクシミリアとの共存を考える心在る者との溝を生み出し、やがて2つの勢力として世界を分かつ。
- エレメント
700年前に飛来した隕石群の衝突で発生した気体物資。生物にとって有害で、地上の生物すら変質させる特性を持つ。濃度が高いと紫に視覚化され、様々な特有の災害を引き起こす。更には何処ぞの有害物資と同様に甘い香りを放つ。
- エレメントコア
隕石由来の有機化合物をコアにする物資。エレメントをシルエットの胸元に動力として稼働と同時に無毒化効果機能を有する。ファイヤー、ウォーター、アースと属性を持ち合わせるも、それらは無毒化の過程で生まれた副産物だと考察される。
リーベル共和国
サウスオーランド地方南部に建国された人類とマクシミリアが共存する国。乾燥気候の山間部に位置する盆地に建てられ、東西を山で囲まれ北部に外敵を廃する目的で巨大な門を構え、南部には湾岸遺跡を抜ける洞窟を有する。周辺の山々には緑生い茂り鉱山資源も豊富、海産業すら栄える。
この国では人種関係なく様々な職業に就く権利が与えられており、そのためなのか表情も穏やかなものとなっている。
ここに所属するマクシミリアは人類と同等の扱いをされており、人と同じ職場で働いているシルエットも多い。中にはマクシミリアが経営する店もあるくらいで軍事、商工業、鍛冶、魔術、食産、生産の6ギルドが機能維持に努める。
- リーベルナイト
【CLASS:Ⅰ 属性:水 発売日:2024年8月31日】
騎士職のマクシミリア。
- リーベルファイター
【CLASS:Ⅰ 属性:地 発売日:2024年11月23日】
戦士職のマクシミリア。
素体はリーベルナイト等の素体に比べ、がっしりとした体型をしている。
- リーベルプリースト
【CLASS:Ⅰ 属性:水 発売日:2025年1月11日】
神官職のマクシミリア。ナイトと比べて若干細身。
- リーベルアーチャー
【CLASS:Ⅰ 属性:風 発売日:2025年3月予定】
狩人職のマクシミリア。若干小柄。
- リーベルランサー
【CLASS:Ⅰ 属性:雷 発売日:2025年4月】
重装型でカラーリングはディープブルー。
- リーベルアサシン
【CLASS:Ⅰ 属性:水 発売日:2025年4月】
潜伏用にブルー。シルエット重視の軽装型で大腿部に苦無をマウント可能。
リーベル側クラスアップアーマー
- リーベルホーリーナイト
【CLASS:Ⅲ 属性:水 発売日:2024年8月31日】
ナイトの上位職。
ヒロイックな見た目の金色を基調とした聖騎士アーマーで、追加パーツで剣と盾を聖なる武具の様な見た目にできる。
- リーベルパラディン
【CLASS:Ⅲ 属性:水 発売日:2024年8月31日】
ナイトの上位職。
長い腰当てが特徴の銀色を基調とした重騎士アーマーで、追加パーツにより剣を重厚な剣にできる。
- リーベルウォーリア
【CLASS:Ⅲ 属性:地 発売日:2024年11月23日】
ファイターの上位職。
肩アーマーや兜に角を持つ厳つい見た目のアーマーで、追加パーツを付ける事により手斧をハルバートにする事ができる。
- リーベルヴァイキング
【CLASS:Ⅲ 属性:地 発売日:2024年11月23日】
ファイターの上位職。
防御力に優れた堅牢なアーマーで、追加パーツを付ける事で更に重厚な手斧にする事がてきる。
- リーベルビショップ
【CLASS:Ⅲ 属性:水 発売日:2025年1月】
プリーストの上位職。
装備する事で上位の聖職者の様な見た目となる。
- リーベルアサシンスラッシュ
【CLASS:Ⅲ 属性:水 発売日:2025年4月】
アサシンの上級職。ショルダースパイクアーマー、ロングダガー付属。
ローザン帝国
リーベルより北東約1000km離れた(距離換算にして東京~福岡間。30MM配信より)イーストクイン地方に建国された君主がマクシミリアを支配する国家。巨大な岩壁で隔絶され黒く切り立つ崖には異常気象が重なる大地が広がりエレメント濃度も異常に高く日頃から紫の濃霧が掛かる。更にはエレメントストームなる嵐が発生し、濃度が急上昇するパープルアウトも起きる。
この国でのマクシミリアは人類に従わされており、階級も低いものとして扱われる。
国の環境は両者にとっても劣悪で、マクシミリアも労働力として使い倒される日々を送る羽目となっている。ローザン側は彼らを消耗品としてしか見ていないが、マクシミリアの数はリーベルよりも多く、そのおかげでかろうじて人が生存できる環境となっている。しかしそれを知る者は極めて少ない。
シルエットの顔が髑髏状になっているのもそれが関係しており、表情も険しい者が多い。この国の環境がいかに劣悪かを物語っていると云える。地方全体が人類にも居住に適さない危険地帯と言われ、それに輪を掛けて国の内情も国外には一切合切出されず謎に包まれている。
- ローザンナイト
【CLASS:Ⅰ 属性:火 発売日:2024年9月28日】
リーベルナイトと同じ職業と素体の騎士職マクシミリア。
シルエットの顔は髑髏を模している。
- ローザンファイター
【CLASS:Ⅰ 属性:地 発売日:2024年12月21日】
リーベルファイターと同じ職業と素体の戦士職マクシミリア。
ローザンナイト等のシルエットと同様、顔は髑髏を模している。
- ローザンプリースト
【CLASS:Ⅰ 属性:火 発売日:2025年2月予定】
まるで邪教徒の様な見た目の神官職マクシミリア。
- ローザンアーチャー
【CLASS:Ⅰ 属性:風 発売日:2025年3月予定】
ローザン側の狩人職マクシミリア。
- ローザンアサシン
【CLASS:Ⅰ 属性:水 発売日:2025年5月】
潜伏用にカラーリングが白。
ローザン側クラスアップアーマー
- ローザンホーリーナイト
【CLASS:Ⅲ 属性:火 発売日:2024年9月28日】
ナイトの上位職業。
紫を基調とした聖騎士職のアーマーだが、聖騎士よりも暗黒騎士といった色と見た目である。
ホーリーとはいったい…。
- ローザンパラディン
【CLASS:Ⅲ 属性:火 発売日:2024年9月28日】
ナイトの上位職。
黒を基調とした重騎士職のアーマーで、こちらも暗黒騎士を思わせる外見。
角が禍々しい。
- ローザンウォーリア
【CLASS:Ⅲ 属性:地 発売日:2024年12月21日】
ファイターの上位職。
- ローザンヴァイキング
【CLASS:Ⅲ 属性:地 発売日:2024年12月21日】
ファイターの上位職。
- ローザンビショップ
【CLASS:Ⅲ 属性:火 発売日:2025年2月予定】
プリーストの上位職。もはや悪魔神官。
- ローザンランサー
【CLASS:Ⅰ 属性:雷 発売日:2025年5月】
全身が黒騎士の出で立ち。
- ローザンアサシンスラッシュ
【CLASS:Ⅲ 属性:水 発売日:2025年5月】
フード上部に昆虫の触角状アンテナ付属。
甲竜伝説ヴィルガスト:「あらかじめジョブの決められた素体キャラに、豊富な防具・武器を装着するファンタジー系の企画」という共通点がある、バンダイオリジナルコンテンツの先駆者的存在。その精神的後継コンテンツ「ガシャポンクエスト」とも要素は通じる。
ただしこちらはガシャポンをメインとした企画で、登場キャラクターも等身大の人間。
無限邂逅メガロマリア:ホビーメーカー・コトブキヤが展開するプラモデルシリーズ。「可動に優れた素体に様々な装備を取り付けてカスタマイズする」「災害によって変化が起きた世界が舞台」など、30MFのコンセプトや世界観に類似する特徴・要素を持つが、こちらの世界観は王道ファンタジーモノではなく現代を舞台にした異能バトルモノであり、ラインナップ・開発中の商品も王道ファンタジーデザイン以外のモノが存在する。スピンオフ元が女性キャラをメインとしたシリーズである点も共通する。