ストーリー
今から約8千年も前、この地球には現在よりも進んだ文明を持った人々が住んでいました。
現在の大西洋の中央部に、アトランチスと呼ばれる大陸があり、そこには自由と、平和を好む人々が住んでいました。アトランチスの人々は、人種差別や貧乏をなくし、太陽エネルギーを利用して災害や、公害のない都市を作り、戦争のない平和な国を作り上げたのです。ところがある夏の日、地球を支配し、全宇宙を支配しようとする暗黒星グロースターがその強力な戦闘軍団を動かして地球を攻撃してきたのです。アトランチスの預言者バルーは、科学者ピカール博士の発見した超金属オリハリコンを使い、地球を守る守護神を作ったのです。重戦車グランドタイガー、秘密基地マイティーバード、超音速機レッドクリッパー、万能車ターゲットキャリアこの4台のマシンが合体して、合体ロボットアトランジャーとなるのです。
※カタログより引用
概要
1975年に、アオシマが発売していた接着剤不要のプラモデル「合体ロボット」シリーズに登場したアオシマのオリジナルロボット第一弾で(アトランジャー以前はマッハバロンや電人ザボーガーといった版権ロボがラインナップされていた)、アオシマ三代目社長「青嶋正夫」がデザインした。
当時からロボット関係の商品の主流だったTVアニメとのタイアップを行わず、カタログで語られた基本設定では、古代アトランチスで作られた巨大ロボットと言う設定だったが、漫画版は現代を舞台する等、設定を細かく決めずあくまでターゲットユーザーである子供が自由に想像して楽しめるよう配慮した結果、玩具や雑誌のみの商品展開ながらもたいへんな人気を博してシリーズ化される事となり、合体巨艦ヤマト・シャイアード・ゴダイガーといったオリジナルロボット商品の魁ともなった。その他、アトランジャーと合体する巨大メカ「「タイガーシャーク」も登場してシリーズを盛り上げ、アトランジャー自体もデザインを変更したニューアトランジャーや発展型アトランジャーも登場した。
アトランジャーに合体するマシンは、
- 頭部になる重戦車グランドタイガー。パイロットは「飛鳥賢」。
- 胴体になる秘密基地マイティーバード。パイロットは「亮一人」。
- 両腕になる超音速機レッドクリッパー。パイロットは「紅剛一」。
- 脚部になる万能車ターゲットキャリア。パイロットは「五十嵐誠」。
の4機で、基本的にはアトランジャーの各パーツと余りパーツで構成されている。
グランドタイガーは、偵察車と指揮車に分離可能な戦車で、アトランジャーの頭が指揮車についている。
マイティーバードは、なんとも形容しがたい外観だがアトランジャーの胴体に余剰パーツが合体している。また付属のミニ基地で各マシンの余剰パーツを連結させることができる。
レッドクリッパーは、超時空世紀オーガスに先んじた腕のみ戦闘機で、アトランジャーの背中のウイングに両腕がくっついている。
ターゲットキャリアは、横にした両脚の太もも部分に足首から先をのっけるトレーラーのよなものである。
また、プラモの商品カテゴリにより名前が異なる。ミニ合体マシンには通し番号が存在。
頭部 | 胴体 | 腕部 | 脚部 | |
---|---|---|---|---|
合体マシン | グランドタイガー | マイティーバード | レッドクリッパー | ターゲットキャリア |
ミニ合体マシン | ミクロタイガー(9号) | アトラントバード(10号) | ロケットクリッパー(11号) | ターゲットマシン(12号) |
タイガーシャーク
1975年12月に発売されたアトランジャーシリーズ第2弾で、漫画版を手がけた今道英治がデザインした。
- アトランジャーを格納する艦首となるマッハマシン
- 合体後に司令室になるバードマシン
- 合体後に機体後部になるブレイドマシン
- 機体底部第三艦橋の位置に合体するタワーマシン
の4機が合体するアトランジャーのサポートメカで、ジンベエザメかメガマウスの様な艦首部分の口の様なところに、アトランジャーをシュートインしたグレンダイザー状態で格納する。
余談だが、バンダイで展開していた爆シードに参入した際のマシンのネームとしても使われていた。
TVゲーム
1999年に発売されたアローマのプレイステーション(PS1)用横スクロールシューティングゲーム「70年代風ロボットアニメ ゲッP-X」に、母艦タイガーシャークと共に友情出演している。
本編ではゲッP-Xのパイロット達を「若者たち」と呼ぶなど、先輩戦士として振る舞っており、更には隠し要素として、自機として使用出来るモードも存在し、ご丁寧にも本編同様のデモ画面などの演出もバッチリ用意されている(ストーリーは「ゲッP-Xが完成しなかったため、アトランジャーが代わりに地球防衛を担う」という本編のifルートといえる物になっている)。
その強力な武器の数々、そしてゲッPの3倍以上を誇る耐久力は正に公式チートと言わざるを得ない優遇っぷりである。
なお、アトランジャーの声は山本尚弘氏が努めていた(現在は俳優・声優業を引退されている)。
またコンパイルハートのTVゲーム神次元ゲイム ネプテューヌVにも、残骸として登場し、メカフェチであるネプギアによって復元され、ネプティーヌの攻撃スキル「アトランジャー召喚」として使役される事に。
アニメ化
36年の時を経た2011年。長らくアニメ化が待ち望まれていたアトランジャーが「合体ロボット アトランジャー」のタイトルでOVAが発売される事が決定し、年末開催のコミックマーケット81にて販売された。アニメ制作はAIC、販売元はジー・モード。
暗黒星人との戦いが長く続く膠着状態となった為、退役する事になったアトランジャーの式典当日に現れた謎の宇宙戦艦に対し、パイロット「飛鳥賢」が少年少女達と共に退役間近のアトランジャーに乗り込んで戦うと言うストーリーで、主題歌の「ぼくらのアトランジャー」は、渡辺宙明御大が作曲し、串田アキラが熱唱している。
その他、TVアニメ「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の8話OPにも登場した。
新・合体シリーズ
アオシマの創業96周年記念事業として、「新・合体シリーズ」というプロジェクトが、2020年7月に発表。
それに伴い、新作WEBコミックの連載が開始し、新作プラモデル「合体 アトランジャー」の発売も決定した。
今回のアトランジャーのキットには、「穂鷹アトリ」という美少女フィギュアのキットも付属。アオシマのVFGシリーズよろしく「アトランジャーと少女とを組み合わせて合体させる」というギミックが付加されている。
アトランジャー自体には、往年の合体マシンシリーズよろしく、本体を分解してそれぞれマシンにする他、ロボ形態以外のマシンに組み替え合体させる事が可能。
また、アトリに内蔵されているジョイントを用い、分解したアトランジャーをアトリに合体させるという事も可能な仕様となっている。
ストーリー
遙か未来。アトランジャー率いる『レッドホーク艦隊』と、『暗黒大魔王』との長きにわたる戦いは、最終決戦を迎えていた。
レッドホーク艦隊の攻撃が通じない暗黒大魔王。満身創痍のアトランジャーは、最後の神の力を用い、「次元ゲート」を発生させた。暗黒大魔王の誕生した過去へと向かおうとしたのだ。
大魔王の一撃を受け半壊したアトランジャーだが、そのままゲートを抜ける。暗黒大魔王も、アトランジャーの姿に変異しつつゲートを突破。そして二体が抜けた後、ゲートは破壊され、消滅した。
そして、現在。
ムー大陸高校に通う二年生・穂鷹アトリは、学校の敷地内で見慣れぬ球体を拾う。
それは、新たな戦いの始まりを意味していた。
穂鷹アトリ
ムー大陸高校の二年生。
ひょんなことから校舎の敷地内にて、転移したアトランジャーの球体を拾った少女。
「戦いの元凶である『シャドウ』を討つべく、発生した過去のこの時代を訪れた」という事情を、球体となったアトランジャーから聞く。
いわゆる「巫女」の力を持ち、この時代の人々と時空を守るために、暫定的にパイロット契約(エンゲージ)をアトランジャーと結ぶ。
普段は眼鏡の、普通の女子高生だが、アトランジャーとともに戦う際には、画像の巫女姿に変身する。
(なお、この作中のアトランジャーは、三話時点では球体の状態。アトリに対しては、丸っこい人形のような姿のイメージを投影させて会話している)。
関連タグ
- 青島文化教材社 アオシマ
- タイガーシャーク
- 合体巨艦ヤマト 宇宙空母レッドホーク レッドホークヤマト
- シャイアード ゴダイガー
- 今道英治
- おっさんホイホイ
- ゲッP-X 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 神次元ゲイムネプテューヌV