概要
静岡県中部の都市。東を静岡市、北を藤枝市、西を島田市、吉田町と接する。静岡市とは高草山山地および山地が海に断崖として落ち込む大崩れ海岸で仕切られ、島田市や吉田町とは大井川を境界とする(藤枝市とはこうした地理的境界ではっきり仕切られておらず、多分に人為的な市境である)。
焼津港、大井川港といった二大漁港を抱え、水産業を基幹産業としており、カツオ・マグロ漁の拠点として全国的に知られる。
静岡B級グルメの代表格「黒はんぺん」を始めとする水産加工品でも有名。
駿河湾に海洋深層水の取水施設があり、深層水を利用した製品も多い。
このような特色から、市内には海鮮系の食事処や販売店が多い。
学校も、静岡県内で唯一の海洋学科を持つ県立焼津水産高校が存在する。
プラモデルメーカーのハセガワの本社が存在し、静岡県の模型文化の一翼を担っているという側面もある。
ネット上では、焼津商工会の萌えキャラで急速に知名度を高めた。
1954年、ビキニ環礁でのアメリカ軍(米軍)による水爆実験「キャッスル作戦」に巻き込まれた第五福竜丸が帰港したのがこの焼津だった。
地名の由来
日本神話の日本武尊と草薙剣に関する伝承に由来する。東征の途中、地元の賊衆に襲われた日本武尊が草薙剣で葦を薙ぎ倒し、そこで賊衆を迎えうち、火を放って難を逃れた。その様相が烈火のように見えた、あるいはその火で葦が焼けて燃え盛ったとされる。
『鉄道唱歌』でも第一集『東海道篇』の22番で言及されている。
鞘より拔けておのづから
草なぎはらいし御劍の
御威は千代に燃ゆる火の
燒津の原はこゝなれや