概要
静岡県の中東部に位置し、伊豆半島先端の石廊崎と県西部の御前崎を結ぶ線より北側の海域を指す。
湾口幅が56km、奥行は約60km。
約60万年前、フィリピン海プレートの影響で北上してきた現在の伊豆半島が本州に衝突して形成される。
駿河トラフが湾の南北に通るために深度が深く、最深部の水深約2,500mは日本で最も深い。
さらに沖合からの黒潮の一部や、湾の西側に大井川、安倍川、富士川などの一級河川が流れ込んでいる影響もあり、海洋生物の種類が非常に豊富である。そのため、「富士山を背景に泳ぐクジラやイルカ」が見られる場所として知る人ぞ知るスポットになっている。
湾南西域には石花海と呼ばれる海底の台地が存在し、好漁場となっている。
沼津市沖のごく小さい海域は内浦湾や江浦湾、三保半島で分けられた海域は「折戸湾」と呼ばれる。
漁業
漁場や海上交通路として古来から利用されている。
江戸時代後期からは、クロマグロやカツオ、イルカなども盛んに漁獲されており、沿岸部の神社にマグロ豊漁を祈念した絵馬が奉納されている。
現在は日本で唯一のサクラエビ漁や、深海魚やタカアシガニなどの専門的な漁でも知られる。