素組み
すぐみ
基本的には改造をしないでストレートに組み立てた模型・プラモデルの事を称している。ストレート組みとも。
ただ、「改造こそしないものの、接着剤による接着や合わせ目消し、塗装をしたもの」「無改造、接着後に合わせ目そのままで塗装のみしたもの」、「無改造、接着、合わせ目を消さない、無塗装のもの」と異なる定義が存在する。
とりあえず、大雑把に言えば無改造のまま組み立てた物が素組みとなるが、現在では接着剤不要のスナップフィットや塗装しなくてもそれなりのものができる多色成型、さらには組み立てる前にパーツに塗装すらされているものが増えているキャラクターモデル・アニメモデル・マスコミモデル系統での無改造・無塗装のストレート組みを素組みという事が多い。
一方で、要接着剤・要塗装が標準と言われるスケールモデルや過去のキャラクターモデルの場合、パーツの合いを確かめる為に無塗装接着剤なし(接着必須キットの場合はマスキングテープで貼り付けて組み立てる場合もある)で組み立ててみる仮組みが存在し、そこから一度分解してから塗装、接着等をして組み立てる事が多い。
そのほかにも足りない配色を補うためにその部分のみを塗装して仕上げる「部分塗装仕上げ」がある。主にシールを貼る箇所やそれでも補えない箇所を塗装することで設定配色に近づけるものであるため厳密には素組みとは言えないものだが、大部分が成型色のままという意味を踏まえてその状態でも素組み扱いされることもある。ただし最近のプラモの中には細かなパーツ分割で配色が再現されているものやあらかじめパーツに塗装やタンポ印刷で設定配色に近づけているものもあるため、部分塗装すらしていない状態を素組みと呼ぶことになっている。
上記に述べた通り、戦車や航空機といったスケールモデルでは素組みで完成できるキットが少ない。それはパーツ分割のみでは配色を補えないものが多いためと言われている(特に航空機関連はデカールで配色を再現するものがほとんどである。アニメ・キャラクターモデルでも航空機に近いキット(バルキリーなど)はデカール頼りになる場合が多い)。そのためなのか、初心者には手を出しにくいジャンルと化してしまっている。とはいえ、最近では初心者用に開発されたキットがいくつか発売しているため、若干だがスケモの製作ハードルは過去に比べると下がっているといえるだろう。