「──で 誰が助けると言った?海賊共……!!!」
「わしァ 政府に雇われた しがない”天才科学者”」
「Dr.ベガパンクじゃ!!!」
概要
少年漫画『ONEPIECE』に登場する天才科学者・ベガパンクが発明した驚異の活動方式〝猫(サテライト)〟で自己へ施した「複製(クローン)」により誕生した存在の1人。
ナンバリングはPUNK-02で、名は「悪」を冠して「リリス」と呼ばれる。
プロフィール
本名 | ベガパンク PUNK-02「悪(リリス)」 |
---|---|
年齢 | 24歳(外見年齢。実年齢は2歳) |
身長 | 204cm |
所属 | 海軍特殊科学班「SSG」科学者 |
出身地 | 偉大なる航路 新世界 エッグヘッド |
種族 | ベガパンクの猫(サテライト) |
誕生日 | 3月22日(サテライト←3、猫←22) |
星座 | おひつじ座 |
血液型 | S型 |
好物 | 悪魔風チキンステーキ |
初登場 | 単行本105巻 第1061話『未来島エッグヘッド』 |
CV | 平野綾 |
人物像
容姿
前髪で右目が隠れた、オレンジ髪でボーイッシュ系の巨乳美少女。
初登場時は寒冷の海域でロボットへ搭乗していたからか、ボディスーツにジャケットを羽織っていた。左の胸元には「PUNK 02」の数字がある。またゴーグル付きのヘルメットを着用し、耳には通信機と思われる機械を着けている。
性格
語尾に「じゃ」を付けるといった老人口調の女性。
名前に「悪」を冠しているからか、一味から金品を強奪しようとするなど、あくどい行為に躊躇いがない。
またセラフィムの製作費用が高額とはいえ、半ば正当防衛でその1体に攻撃した一味に対して 「頭部もいでやろうか!!」 と怒るなど、攻撃的な面もある。
しかし、その悪性が災いして戦いに関する頭の使い方も「悪い」のか、かなり油断しがちで、PUNK-01〝正(シャカ)〟に諭されるまでロロノア・ゾロとニコ・ロビンが臨戦体勢になっていた事に気づかなかった。
一方でサニー号が飛ぶ際に助走速度と水平投射の飛距離を風などを考慮して計算し危険性を導き出すなど、天才性もちゃんと持っている。
性格に問題はあるが仲間想いであり、エジソンが無事と知った時には涙を流して喜んでいた。
そして他のサテライトが死んだと判明した際は涙を流して悲しんだ。
生み出されてから現在まで島を出たことがないようで、訳あってエッグヘッドを脱出しなければならなくなった際は「この島を出るの初めてなんじゃ!!」と大興奮していた。
なお作中の活躍を見れば一目瞭然だが、初登場時に一味の金品を略奪しようとしたこと(これも相手が海賊なので敵対するのは当然である)以外には特に目立った悪事は行っておらず、積極的に一味に協力したり、仲間の死を悲しんだりと、むしろ仲間想いな面の方が目立っている。実際にウソップからも「お前どの辺が『悪』なんだろうな」とツッこまれていた。「悪」の人格を司る分身体であるリリスが名前の割に悪さをあまり感じられない性格なあたり、ベガパンク自体が非常に善良な人物であることがうかがえる。
他のサテライトとの関係
作中でも特に絡みが多いコンビ。正と悪という真逆の人格を司っているためか普段の相性は最悪だが、リリスが彼の死を知った時は大号泣していた。また普段のやり取りはどことなく麦わらの一味の彼らのような関係を彷彿とさせる。
シャカに次いで一緒にいるシーンが多いサテライト。CP-0の手によって暴れ回るセラフィムを止める際も共に出動していた。ちなみにアニメ版の次回予告前に挿入されるキャラクター解説コーナーでは彼とリリスがナレーションを務めている。
本編中では特に目立った絡みは見られなかったが、CP-0襲来時は穏便に事を進めようとするピタゴラスから電伝虫を取り上げ、喧嘩腰で彼らに対応していた。セラフィムの攻撃によってピタゴラスが死亡した際は同じく死亡したシャカ共々号泣しながら犠牲を惜しまれていた。
ピタゴラス同様に本編中で目立った絡みは無かったが、島からの脱出時は敵の脅威からリリスを逃がすために命懸けで特攻しており、信頼は厚い。
全サテライトの中でも特に本編中における絡みが少なく、普段の関係を伺うことは難しい。失踪した本体捜索時は彼女と共に行動していたが......?
戦闘能力じゃ!!
目立った戦闘シーンは無いがアトラスと並んでかなり好戦的で、侵入者を確認した際は即座に武器を構えて臨戦態勢に入っていた。
海のエネルギーを有するシャボン玉のような物質を発射する攻防一体の武器「バブルガン」を愛用しており、パシフィスタやセラフィムに頼らずともある程度の自衛が可能。
活躍
エッグヘッド編
エッグヘッドの海域にて、ベガフォース01に搭乗してメカシャークを筆頭とした海獣兵器(シービーストウェポン)の実験をしていたところ、麦わらの一味の船と遭遇。船はメカシャークにより転覆したが、リリスは船から金品を奪うために船を一度引きあげる。その際、多くの海獣兵器で船を包囲することで優位にたったと思われたが、ゾロとロビンには脅しが一切通用せず、通信で状況を把握していたシャカに諭されたことで自身が不利になっていることを悟る。
その後、シャカの指示を受けたことで一味をエッグヘッドまで誘導。研究所に帰還すると新兵器セラフィムの実験のチャンスと捉えたエジソンとピタゴラスに協力し、一味とS-シャークを交戦させる。
ロブ・ルッチ率いるCP‐0が研究所をセラフィムに襲撃させた際には、威権順位の仕組みを利用してセラフィムを止めるべくエジソンと共に出撃した。
セラフィムが停止し、本体が麦わらの一味と研究所を脱出できると思いきや、今度は本体が謎の失踪をしてしまい、同時に研究所を守るフロンティアドームが制御不可になったことで脱出が出来なくなってしまう。
リリスは本体を探すべくウソップとフランキー、ヨークと共に研究所内を捜索するが、道中ベガパンクと同等以上の威権順位に位置する何者かの命令を受けたS-スネークの襲撃に遭う。携えていたバブルガンを使用して一度は優位に立つも、S-スネークの能力に翻弄され、石化してしまう。
その後は石化を解かれ麦わらの一味やベガパンク達と合流。そこでシャカとピタゴラスの死を知った様で、彼らの犠牲を惜しみ涙を流していた。
そして本体と生き残ったサテライト達が騒動の黒幕であるヨークによって暗証コードを掛けられたフロンティアドームの解除を行っている間、自身はルフィ達と共に(ベガフォース01の飛行システムとサニー号の風来バーストを使った二段ロケット方式での)脱出作戦の第一の要であるベガフォース01の元へ向かう。
無事に搭乗に成功したが、それに気付いた黄猿によってベガフォース01が破壊されてしまい、作戦は失敗。
しかし、黄泉の冷気で凍らせた島雲の上をサニー号で滑り降り、裏口へ向かうというブルックの機転によってなんとか持ち直す。
このアイデアには天才科学者であるリリスも感心していた。
「最後はどうやって止まるんじゃ?」
「あ!! 考えてませんね」
「落ちるじゃろうがーっ!!!」
なおブルックが滑り降りた後の事を一切考えていなかったという特大のボケをかましたため、一転してツッコミに回った(最終的に船はウソップのサポートによって止まった)。
その後は無事サニー号に乗り込むも、船を狙って五老星の1人が襲来。想定外の襲撃に動揺していたが、突如としてアトラスが飛来し、リリスは彼女によって殴り倒されパンクレコーズとのアクセスを一時的に解除される。しかしこれは自分以外のベガパンクを全滅させようと企むヨークの魔の手からリリスを逃れさせるべく、一時的にアクセスを切ることでリリスが死んだと誤認させる作戦であった。
その後はアトラスの自爆による命がけのアシストもあり、サニー号は風来バーストによって海面へと飛び立つことに成功。現時点のリリスは気絶しているので知る由もないが、ヨークはアトラスの作戦によって自分以外のサテライトが全滅したと誤認。結果的にヨークを除くベガパンク(本体も含む)の中では最後の生存者となった。
そしてエッグヘッドからの脱出後、巨人族の船の一室で目を覚ます。目覚めた時こそ仲間の死を悲しんで号泣していたリリスであったが、すぐに切り替えて元気を取り戻した。
彼女が言うには「死んだ」というのはルフィ達の概念における話らしく、リリスの考えに基づくと、正確には「ベガパンクは全員生きている」とのこと。
ベガパンクの脳みそであるパンクレコーズ自体はまだ機能停止しておらず、そこに他のベガパンクの記憶もあるので完全には死んでいないということだろう。
唯一生き残ったリリスはそのまま麦わらの一味やボニーやくまと共に同行しエルバフへと向かうこととなった。
脱出後、今回のエッグヘッド事件に於いて世界政府の情報操作により「麦わらのルフィはベガパンク殺害の犯人」という偽の情報が新聞に掲載されていたが、当のベガパンク本人であるリリスは堪えるどころかその状況を楽しんでおり 「わしを殺したのか!!ははは」 と『悪』の分身らしく一味をからかっていた。
余談じゃ!!
名前の由来はおそらく、聖書において悪霊として登場するリリス。
読者基準では初めて「ベガパンク」として現れたキャラクターであり、異名が世界最大の頭脳を持つ男であること(アニメではロビンが見た目について言及した後、ブルックもこのことを思い出している)とジャッジやシーザーともかつて研究していたという過去から彼らと同世代以上の年齢の男性と思っていたのに若い女性の姿だったことなど衝撃は大きかった。
また、スピンオフ作品『恋するワンピース』にて「“ベガパンクの妹”」というコイツを予見していたかのような設定が出ていたこともあり一時期話題となった。
悪の名を冠する事から、他のベガパンクに真っ先に裏切り者候補者…というかほぼ断定して挙げられていた。
1番「海賊チック」じゃ!!
主人公ルフィを筆頭に海賊がメインで活躍するワンピースでは、海賊相手に身ぐるみを剥ぎ取るところはサテライトの中でわかりやすい「海賊」気質といえる。
しかし、作中ではシャカの指摘通り、シャカが制止しなければゾロとロビンに返り討ちされており、正直ルフィ以前の四皇相手によく生きていられたなとツッコみたくなるツメの甘さも感じる。
なお、リリスはサテライトの中で表向きにはわかりやすい海賊気質だが、実は謀略面でリリスとは別の意味でヤバい海賊気質が(リンク先ネタバレ注意)…。
関連イラスト
関連動画
エッグヘッド編の予告映像。
0:19からリリスが登場しており、他のベガパンクに先んじてボイスを流していたため、視聴者の大半は正式なCV発表前から平野女史が担当することに気づいていた。
関連タグ
〝猫(サテライト)〟
- PUNK-01〝正(シャカ)〟
- PUNK-03〝想(エジソン)〟
- PUNK-04〝知(ピタゴラス)〟
- PUNK-05〝暴(アトラス)〟
- PUNK-06〝欲(ヨーク)〟