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ラテン語

らてんご

ラテン民族が用いた言語、現在では公用語としてはバチカンでしか使われない。
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概要

ヨーロッパ言語の基礎言語の一つ、アルファベットを用いる。かつて古代ラテン人が用いた言葉で、ローマ帝国の公用語として地中海世界に広まった。

ただし、古くからの文明先進地であった地中海世界東部(オリエント)においてはラテン語以外の勢力も強く、特にギリシャ語はローマ帝国では第2公用語の地位であった。
なお、ローマ時代のラテン語は大文字しか存在せず、UとVの区別もしていなかった。小文字が登場するのはペンで紙に書くことができる時代からである。

中世のラテン語

ラテン語は当初文語としての利用が中心だったが次第に口語化したラテン語である「俗ラテン語」が使われるようになり、文語と口語の乖離も時代とともに大きくなり、広大なローマ帝国内でさまざまな方言を派生させた。西ローマ帝国滅亡後、各地のラテン語の方言はしだいに独自の変化をとげ、おたがいに通じない別言語となっていった。
ある意味では、あまりにも力を持ちすぎたために、広大すぎる地域に定着し、多大すぎる人数の話者数を持ってしまったがために、自身の言語としての同一性を保つことができず、内部から自然発生的に分化して自滅した言語である。21世紀現在、同じような歴史を歩みつつある言語としては中国語アラビア語などがあり、これらの方言同士も互いの意思疎通が困難になりつつある。
以下に、21世紀現在、公用語ないしそれに準ずる独立した言語としての地位を有する俗ラテン語由来の言語の代表と、その個別言語としての名称を列挙する。

  1. トスカーナ方言イタリア語
  2. ガリア方言ゲルマン語から多数の語彙を借用し、フランス語となった
  3. レト・ロマンス方言ロマンシュ語
  4. イベリア方言スペイン語
  5. 西イベリア方言ポルトガル語
  6. バルカン方言ルーマニア語やモルドバ語などに分化した

一方、東方の東ローマ帝国ではラテン語は使われず、もっぱらギリシャ語が用いられた。こうして東ローマ帝国はローマ人の帝国からギリシャ人の帝国へと変化していく。

しかし、西ヨーロッパではキリスト教カトリックの活動はすべて文語としてのラテン語で行われていたのでヨーロッパの知識階層にとってラテン語は必須の教養であった。こうしてラテン語は知識層にとっての共通語としての地位を中世を通じて保った。中世後期に、アラビア語ギリシャ語の書物がラテン語に翻訳されることにより、東方の文明や古典古代の文化が西欧に伝わり、ルネサンス(文芸復興)につながった。

近代のラテン語

近代には、各国の公用語が普及し教会もその地方に合った言葉で活動することが許されるようになり、国際語の地位もフランス語英語にとってかわられ、ラテン語はほぼ古典の言語と見なされるようになった。

ただし今日でもバチカンではラテン語を使用している。これはカトリックの典礼言語とされているからであるが、実際には公式会見以外では日常的にイタリア語を用いる事の方が多いようである(バチカンがローマ市内に存在する事を考えれば当然の帰結ではあるが)。

また、ヨーロッパの古い時代の公式文書はラテン語で書かれているため、西洋史の研究者にとってはギリシャ語と共に必須スキル。その他、生物の学名はラテン語由来であるなど、学問の世界ではいまだ存在感を放つ言語である。

また、現在でもラテン諸国の国境地帯で話される多くの方言は、国内での地理的に距離のある地域よりも隣国の隣接地域の方言との方が意思疎通がしやすい場合が多々ある。そのため、「スペイン語の方言」「フランス語の方言」「イタリア語の方言」などという考え方は実態に合っておらず、むしろこれらの標準語も含めて、全ての方言がラテン語の方言であると言った方が適切である。すなわち、標準語が失われた状態で、各地の方言だけが生き残った言語であるとも言える。

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