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曖昧さ回避

  1. ユダヤ伝承に登場する死を司る天使。※この項で解説
  2. ゲーム『女神転生シリーズ』に登場する仲魔。 →堕天使サマエル
  3. ゲーム『神姫project』の登場キャラクター。
  4. 漫画『青の祓魔師』の登場キャラクター。 →メフィスト・フェレス
  5. 漫画『魔界王子 devils and realist』の登場キャラクター。
  6. カード菓子『神羅万象』の登場キャラクター。 →紅蓮華蛇神王サマエル
  7. 映画版『ヘルボーイ』に登場する分裂能力を持つ怪物。
  8. ゲーム『超魔界村』のラスボス。 →魔帝サマエル

概要

サマエルは聖書偽典「ギリシア語バルク黙示録」などで言及される死を司る天使で、その名はヘブライ語で『』を意味する“sam”が語源とされる。

バーバラ・G・ウォーカーは旧約聖書の登場人物サムエルの名前の由来とし、ドルイドの死の神サマン(サムハイン)と結びつけている。

彼女はサマンの原型を「アーリア人の死の神サマナ(サーマ)」としているが、この神についての一次出典は不明。

また、火星の天使、エデンの園に棲んでいたアダムイヴを唆したという説もあり、カマエルサタンとも同一視されている。


ユダヤ教では、かつて神に反逆したルシファーや神に次ぐ権限を持ったメタトロンと同じく、最高位である熾天使であったとされている。

しかし、から死を迎えようとしている預言者・モーセの魂を取ってくる任を与えられた際、反抗したモーセには杖で撃退されてしまい、それについて神から厳しく叱責された上に神が代行してモーセに死を与えた事で、その屈辱から神に反感を抱くようになり、堕天使になってしまったとされている。


「バルク黙示録」は預言者エレミヤの弟子バルクが天使とともに見聞した天上世界の記録とされる。

その中でバルクは同行する天使に『アダムを惑わせた木とは何か?』と質問した。天使はそれが葡萄の木であり、それを植えた天使こそがサマエルであること、神はサマエルと葡萄の木に呪いをかけてアダムが木に触れることを禁じたこと、サマエルはアダムに葡萄からを作らせてその味を教えて欺いたことを説明した。

そして天使は葡萄酒を飲んだアダムは神の怒りを買って楽園を追われ、サマエルもまた天から追放されたことを語り、最後に酒におぼれる者は神の栄光から遠く隔てられ、永遠の火に自らをゆだねることになり、酒を通して善が成されることはただの一つもないと戒める。

なお、バルクは葡萄酒がキリストとして扱われていることについて質問しており、それについて天使はノアが大洪水の後に見つけた葡萄は神の許可の下に大地に植えられ、原罪をもたらした葡萄酒はキリストによって復活と楽園への回帰を授ける“神の血”になるよう神自身に祝福されたと解説している。


「バルク黙示録」のサマエルは楽園喪失の原因と葡萄酒の起源として扱われているが、ユダヤ教の伝承でもサマエルがを唆して間接的にイヴを誘惑した話や、モーセが神へ祈った際にその口を塞いで妨害したことが語られており、偽ヨナタン訳聖書ではイヴを騙したのはサマエルとされる。

以上のようにサマエルはユダヤ伝承において誘惑者、敵対者の性格や蛇との関連づけられており、死者の魂から不道徳だけを取り去って天上に登れるようにする“死の天使”として扱われている。

伝承にはサマエルを打ち倒せるのはメタトロンとイカトリエルだけで、サンダルフォン率いる天使の軍団と常に戦い続ける存在ともいわれ、また伝承によっては12枚のを持つという。


サマエルはサタンの原型とみなされており、時代が降るとともに両者は同一化が進んだとされる。

特に神智学者エレナ・ペトロヴナ・ブラヴァツキーはサマエルをサタン─「創世記」のイヴを誘惑した蛇、「ヨハネの黙示録」の赤い竜─と同一視している。

また、カバラ哲学では「ゾハール」において地獄の大君主である“毒と死の天使”、グノーシス主義では物質界を創造した偽の神ヤルダバオートの別名に“盲目の神(サマエル)”がある。


関連タグ

旧約聖書 天使 堕天使 サタン

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