ミカエル(Michael)
本項では、大天使ミカエルと、ミカエルという人名および、その名を持つ架空のキャラクターについて記述する。
聖書における熾天使ミカエル
ユダヤ教、キリスト教においてもっとも偉大な天使の一人である。
イスラム教の天使でもあり、その場合は「ミーカール」や「ミーカーイール」と呼ばれる。
名前の意味は神に似たものは誰か(ミ=「誰か(疑問詞)」、カ=「似た、~~のような」、エル=「神」)。ここから「誰か」を問うニュアンスを抜いて「神に似たもの」「神の如き者」とする解釈も流布している。
その品格の高さから神の御前の天使ともいわれ、メタトロンやラドゥエリエルらとともにもっとも強い権限を持つ天使とされ、悪魔たちとの戦いでは最前列で指揮を執るとされる。
かつての「神に似たもの」堕天使ルシファーとは双子の兄弟とされることが多い。宗教画の画題としても多く取り上げられ特に剣を掲げてサタンを屈服させる構図は有名。
聖典(クルアーン)におけるミカエル
イスラム教では「ミーカール」と呼ぶ。
イスラム教で天使の首位を占めるのはジブリール(ガブリエル)であり、ミーカールは次点とされる。
この世の被造物の恒久性を守護する天使とされ、天界から常に世界を見守っているという。
エメラルド色に輝く翼と、全身を覆う燃えるようなサフラン色の赤い体毛、その体毛一本一本に百万の顔、さらに顔にも百万の目と舌があるとされ、同格のアズラーイールに引けを取らない異形の天使として描かれている。
地獄が出来て以来、ミーカールは地獄で苦しむ罪人の様子を見ては嘆き悲しみ、彼らを憐れんでアッラーへ彼らへの恩赦を乞うているされている。アッラーはその慈悲深さを貴び、彼の目から流れる涙をすべて天使に変え、第七天にミーカールと共に住まわせ、最後の審判まで世界の維持を務めさせている。
地獄の亡者に同情するが故、ミーカールは地獄が出来てから笑うことが無くなったとされる。
人名としての「ミカエル」
中世以降のギリシア語およびロシア語ではミハイル、英語ではマイケル、フランス語ではミシェル、イタリア語ではミケーレ、スペイン語・ポルトガル語ではミゲル、ドイツ語ではミヒャエル、オランダ語ではミヒール、フィンランド語ではミカとなる。女性名形はミゲラ(Miguela)、ミカエラ(Micaela)など。
※なお、あるアメリカ映画で「大天使聖ミカエルよ、我を護りたまえ」というセリフを日本語字幕で「聖マイケル」と訳してしまい(ミカエルの英語読みがマイケルなので)、流石に試写で指摘されて事無きを得たという話も有る。
またミケランジェロという名前は「ミケル(ミカエル)+アンジェロ(エンジェル)」で「天使ミカエル」を語源とする名前である。
ミカエルという名前を持つもの
- 『女神転生シリーズ』の登場人物。→ミカエル(女神転生)
- 『エルシャダイ』のキャラクター→ミカエル(エルシャダイ)
- 『スターオーシャン』の登場人物。→ミカエル(スターオーシャン)
- 『人造人間ハカイダー』の登場人物。→ミカエル(人造人間ハカイダー)
- 『BASTARD!!』の登場人物。→ミカエル(バスタード)
- 『インノサン少年十字軍』の登場人物。→ミカエル(インノサン)
- 『ロマンシングサガ3』の登場人物。→ミカエル・アウスバッハ・フォン・ロアーヌ
- 『聖☆おにいさん』の登場人物。→ミカエル(聖☆おにいさん)
- 『七つの大罪』および『七つの美徳』の登場人物。→ミカエル(HJ)
- 『どろろんぱっ!』の登場人物。→大天使ミカエル
- 『グランブルーファンタジー』の登場人物。→ミカエル(グラブル)
- 『ロミオの青い空』の登場人物。→ミカエル(ロミオの青い空)
- 『モンスターストライク』のキャラクター→ミカエル(モンスト)
- 『ドラッグオンドラグーン3』に登場するドラゴン→ミカエル(DOD3)
- 『ドラガリアロスト』に登場するキャラクター。(CV:田丸篤志)