概要
桐生祥秀とは、日本人で初めて100mを9秒台で走った男である。
生い立ち
小学生の時はサッカー、ポジションはゴールキーパーで彦根市選抜チーム入りしている。
中学校で陸上を始め、3年の時200mで全国2位、400mリレーで第四走者として全国8位をおさめる一方で腰痛や左ハムストリングスの肉離れに悩まされた。
高校では高校のグラウンドは直線が80mしか取れない状況の中トレーニングを積んで着実に成績を上げる。
2013年(3年時)の織田幹雄記念国際陸上競技大会で100m予選では10秒01を記録、これは日本歴代2位・日本ジュニア新・日本高校新・日本国内の競技会での日本人最高、当時の世界ジュニア記録に並ぶ記録であった。
しかし使用された風向風速計が国際陸上競技連盟の競技規則で条件として定める超音波式ではなく、旧式のものだったため世界ジュニア記録のみ認められなかった。
同年の世界選手権には短距離個人種目史上初の高校生代表として臨んだ。100mでは準決勝進出を逃したが400mリレーでは日本チーム(桐生、藤光謙司、高瀬慧、飯塚翔太)は決勝で6位入賞する。
大学は日本代表の拠点である味の素ナショナルトレーニングセンターに近い東洋大学に入学、法学部企業法学科で学ぶ。
怪我や故障と闘いながら2015年にはアメリカ合衆国のテキサス州で開催された大会の100mに出場し、3.3mの追い風参考記録ながら9秒87を記録して優勝。
2016年リオデジャネイロオリンピックに出場。
男子100mでは、予選で10秒23(-0.4)をマーク、7組4着となり準決勝進出を逃した。
男子4×100mリレーでは日本チーム(山縣亮太-飯塚翔太-桐生祥秀-ケンブリッジ飛鳥)の三走を務め、18日の予選で37秒68のアジア新記録をマーク、全体2位で決勝へ進出。決勝では予選のアジア記録を更新する37秒60で2位となり、銀メダルを獲得。
2017年、第86回天皇賜盃日本学生陸上競技対校選手権大会(福井運動公園陸上競技場)において男子100m決勝において、追い風1.8mのコンディションの中、9秒98を記録。伊東浩司の持つ日本記録10秒00を19年ぶりに更新し、日本人史上初の9秒台をたたき出した。
関連タグ
- 山縣亮太、ケンブリッジ飛鳥、サニブラウン・アブデル・ハキーム、多田修平:日本人史上初の9秒台を争った桐生のライバル達。
その後、サニブラウンが9秒97(追い風0.8m)で日本記録を更新、小池祐貴も9秒98(+0.5)をたたき出している。