概要
福岡県出身の陸上競技選手。念のため言っておくが、名字が「サニブラウン(Sani Brown)」、下の名前が「アブデル・ハキーム(Abdul Hakim)」である。
1999年3月6日生まれ。ガーナ人の父、日本人の母の間に生まれたハーフ。父親の祖国であるガーナでは、新しく生まれた子供の名前を祖父がつける慣習があり、下の名前は「司る人」「賢い」の意味をとって名付けられた。
両親もかつてはアスリートであったことの影響もあって、子供のころはサッカーを習っていた。小学生のころに陸上競技へ転身(短距離走)。2015年、コロンビア・カリのユース選手権で100m・200mの2種目で優勝、2冠を達成。
アメリカ合衆国・フロリダ大学在籍中の2019年、アーカンソー州フェイエットビルで開催された大学南東地区選手権の100m種目にて、追い風1.8mのコンディションの中、桐生祥秀以来日本選手2人目の9秒台となる9秒99を記録した(その後、同年に行われた全米大学体育協会では自己ベストの9秒97をマーク)。
2020~21年シーズンはヘルニアを発症し、日常生活に支障をきたすほど苦しんだ。本調子に戻り大学卒業後は現地のプロ陸上チーム「タンブルウィードTC」に所属、2022年にアメリカ・ユージーンで開催された世界選手権では、100m種目にて(オリンピック含めた国際大会で90年ぶりの)日本人決勝進出を果たした。
日本陸上競技連盟から日本代表選手にも選ばれており、さらなる飛躍が期待される。