2号ドン
らくえんのしゅごりゅう
本記事は『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』のストーリー終盤のネタバレが含まれます。
「もう一匹 コライドン/ミライドンの転移に 成功」
「2号は とても 気性が 荒い」
ー第4観測ユニットの日誌ー
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』に登場する、主人公と共に冒険するコライドン/ミライドン(1号)とは別の「もう1匹の個体のコライドン/ミライドン」。
明らかに世界観にそぐわない見た目のコライドン/ミライドンであったが、その正体はパルデアの大穴(エリアゼロ)の力で完成したタイムマシンで送られてきたパラドックスポケモンであり、容姿が似ていたモトトカゲの遥か古代の姿/未来の姿。
本来はモトトカゲと比べ、コライドンは非常に凶暴、ミライドンは非常に冷酷、という気質である為、人間と絆を結んでライドする事など出来ないポケモンであった(主人公と共にする1号は例外的に穏やかな個体で、コライドンの場合だとこういった個体の子孫が現代のモトトカゲに繋がり、ミライドンの場合は現代のモトトカゲの様に先祖返りしたと考えられる)。
複数体が送り込まれていた他のパラドックスポケモンと違い、コライドン/ミライドンだけは初めて転移に成功したという2体しか確認されておらず、後に転移されてきたのがこの2号である。
こちらは本来のツバサノオウ/テツノオロチのように凶暴・冷酷な性格で、逆に同族の中ではイレギュラーである優しく温厚な気質だった1号を「腑抜け」「弱虫」と蔑み威嚇して、エリアゼロから追い出してしまった。
経緯
オーリム博士/フトゥー博士のタイムマシンで現代のパルデア地方に転移された2体目の個体で、マスターボールで捕まえられている。
ストーリー開始前、1号はこの2号との縄張り争いに負けて外界へ逃亡(つまり、ゲーム開始直後のオープニングムービーにおける空を飛ぶコライドン/ミライドンは命懸けで逃げだしていた場面なのである)。
1号が衰弱していたのも、バトルフォルムになるのを拒んだりしたのも、2号との縄張り争いに負けたトラウマによるものであった。
ザ・ホームウェイ
主人公達がエリアゼロに赴き、第3観測ユニットでの博士との通信会話から存在が発覚し、「家族と再会できるのではないか?」と考えていた。
最深部のゼロラボ入口前にて2号が姿を表し、念のためにボールから出されていた1号を威圧して手を上げようとする。しかし、直後にゼロラボの入口が開かれた為、1号を見下しつつ中へと入っていった。
なお、元いじめられっ子であるボタンは自力で1号と2号の関係性に気づいている。
主人公がゼロラボ内部に入った直後、博士……ではなく「仮称■■■」の力を使って作り出された博士のAIの側に現れるもすぐさまAIによってボールに戻される。
稼働を続けるタイムマシンを止めるべく、オリジナルの博士によってタイムマシンを守るよう特殊なプログラムを仕込まれていたAIとのバトルでは他のパラドックスポケモン達が立ち塞がり、登場しない。
楽園の守護竜
主人公に敗れ、戦闘プログラムから解放されたAIだったが、駆け付けたペパーと言葉を交わそうとしたところで楽園防衛プログラムが発動。プログラムがAIを乗っ取り、主人公に再び戦いを挑んでくる。
ここでラスボスである2号が「楽園の守護竜」として主人公達の前に立ちはだかる。
その戦いの実態とは、博士のID以外のモンスターボールをロックすることで手持ちのポケモンを一切使えなくし、丸腰にしたところをコライドン/ミライドンで一方的に攻撃するという、ポケモンバトルの前提すら無視するあんまりなもの。(ペパー曰く「大人のやることとは思えない程ズルい」)
なお、ボタンの技術をもってしてもハッキング不可能だったらしく(曰く「変な電波で妨害されている」)、一同は絶体絶命の窮地に陥る。
しかし、物語序盤で主人公がペパーから受け取っていた「1号のモンスターボール」だけは博士のIDであるボールであった為に唯一影響を受けずに作動していた事で、かつて自身が下しフォルムチェンジすらできないレベルに弱体化するほどのトラウマを植えつけた1号が、主人公との冒険を通じ想いに応えて遂にバトルフォルムへの回帰を果たし、所謂ミラーマッチとなり、最終決戦となる。
最終的には絆の力とテラスタルという、自分にはない力を得た1号に敗れ、信じられないといった様子で倒れ伏した。
ストーリークリア後、エリアゼロの最奥部・ラボの裏側に佇んでおり、赴くと戦闘・捕獲するイベントが発生する。なお性格はコライドンが「いじっぱり」、ミライドンが「ひかえめ」、個体値も固定なので厳選できる要素はボールのみとなっている。
倒してしまっても(現実世界で)1日経てば復活するが、こちらはライドフォルムになる事は無く、ボックスに預けたり、交換で手放すことも可能。
やはりというか相棒側とは確執があるらしく、捕獲直後にもボール越しにケンカを吹っ掛けるほどである。