「キチチチチ!」
基礎データ
全国図鑑 | No.1016 |
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キタカミ図鑑 | No.199 |
分類 | けらいポケモン |
タイプ | どく/フェアリー |
高さ | 1.4m |
重さ | 30.1kg |
せいべつ | 100%♂ |
特性 | どくのくさり/テクニシャン(隠れ特性) |
タマゴグループ | タマゴみはっけん |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
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日本語 | キチキギス | 吉+雉子(きぎす、キジの文語表現) |
英語・スペイン語・イタリア語 | Fezandipiti | pheasant(キジ)+serendipity(セレンディピティ、素敵な偶然) |
ドイツ語 | Beatori | beatus(ラテン語で幸福な)+鳥 |
フランス語 | Favianos | faveur(恩恵)+avian(鳥類)+phasianos(ラテン語でキジ) |
韓国語 | 기로치 | 길하다(gilhada、縁起がいい)+그렇지(geureohji、そうでしょ?)+치(chi、キジ) |
中国語(簡体字) | 吉雉鸡 | 吉(jí)+雉鸡(zhìjī、キジ) |
中国語(繁体字) | 吉雉雞 | 吉(jí)+雉雞(zhìjī、キジ) |
概要
第9世代『スカーレット・バイオレット』DLC『ゼロの秘宝』のシナリオの一つ・「碧の仮面」の舞台、キタカミの里でともっこさまと崇められていた伝説のポケモンの一体。
スイリョクタウンの村人いわく「崇めると運気が上がり、良いことばかり起きる」とか。
赤と黒主体の着物を着た風貌の花魁を思わせるキジの姿をしており、如何にも女性的な立ち振る舞いを取るが、性別は同胞2匹と同じくオスしかいない。
この事から、モチーフは花魁と言うより歌舞伎の女形と思われる。
また、クジャク同様キジはオスの方が体色や肉冠(トサカ)が派手なので、オス設定はそこからも来ているのかもしれない。(ちなみに、同じキジモチーフのケンホロウもオスの方が派手である。)
またイイネイヌとマシマシラらと同じく赤紫色のしめ縄のようなものを帯として巻いているが、なんとこれは相手に猛毒を送り込むどくのくさりという代物。
元々は色もくすんで羽も短い地味な小鳥だったが、「美しくなりたい」と欲した結果、絡みついた鎖から流れる毒素によって肉体が刺激され、秀麗な容姿と美声を手に入れたという。
以降は魔性として振舞っており、艶やかな翼を羽ばたかせてフェロモンを振りまき、人やポケモンを蠱惑に魅了する。
その昔、強力なお供2体を得てなお万全を期そうと考えた臆病な支配者の不安から、フェロモンによる幻惑能力を買われ3匹目の家来として加わった模様。
名前の由来は「吉」+「雉子(きぎす/キジの古い表現)」か。
英名は「Fezandipiti」。「pheasant」(英語でキジ)+「serendipity」(セレンディピティ:何かを探しているときに偶然別の良いものが見つかること、転じて、幸福な偶然)が由来であると思われる。
残念ながら、色違いは2024年現在、未解禁。
しかし、解析によって姿は判明しており、体の黒色だった処が紺色になる。
・・・お察しの通り、色違いとしては目立たない部類である。
ゲームでの特徴
スカーレット・バイオレット
「碧の仮面」のストーリーにおいて、他2匹と共に復活・対峙する事となる。
バラバラに撤退後、自身は「ひやみず洞」の手前にいるが、近づくと洞窟の中に逃げてしまい、とにかく下に降り外に抜けると、出口の開けた場所で待ち構えている。
キタカミセンターで「スパイスたっぷりのキタカミもち」を食べたせいでヌシポケモン同様に巨大化・強化されており、ゼイユと共に捕獲不可のレイドバトルを挑むことに。
下記の通り、見た目だけでは正確なタイプを予測し辛いため、他2匹とは違った苦労をさせられる。
ストーリークリア後、元のサイズで戦った場所に戻ってきている為、この時に再戦・捕獲が可能。
性能
種族値
シナリオ内では初登場時点から地を駆ける他の二匹と違い優雅に空を飛び回り、バトル時も羽ばたいている事から多くのプレイヤーがその動きや容姿から「どくとひこうの複合だろう」と予想したが、タイプはなんと「どく」・「フェアリー」。
地面無効どころか地面弱点。同複合のガラルマタドガスに関してはステータスや特性が全く別物の為、差別化の必要はほぼ無い。
特防が際立って高く、次いで素早さ・攻撃が高めという特殊受け寄りの配分。
範囲補完のテラスタルとして良く採用されるタイプを半減出来るため耐性は優秀なものの、物理耐久は並程度でアタッカーとしても数値が心許ない。
素早さは激戦区の100に僅かに届かず、浮いていない毒タイプということもあってフェアリーながらガブリアスに優位に出難いのは辛いが、耐久型として見るのであれば十分高い数値ではあり、サザンドラやウーラオスを抜けているのは大きなメリットのため最速にする恩恵は大きい。
一致物理攻撃技は「じゃれつく」「どくづき」「ダストシュート」、特殊攻撃技は「ヘドロばくだん」「アシッドボム」「ムーンフォース」と揃う。
サブウェポンは鳥ポケモンらしく 「そらをとぶ」を始めとしたひこう技の他、あく技や「こごえるかぜ」、はがねタイプへの対策となる「ねっぷう」など。
各種積み技をはじめ「どくどく」「ひかりのかべ」「うらみ」「はねやすめ」等、補助も豊富な上に、「とんぼがえり」でサイクルも狙える。説明に因んでか、三匹の中で唯一「メロメロ」を覚えるため、採用するとなれば必然的に害悪型になる。
しかし「ちょうはつ」「いばる」「おだてる」全て覚える辺り、かつてはあくタイプとの複合なんじゃなかろうか……
HPと防御は低いため一見物理防御向きではないが、その分性格補正をかけ、努力値を振った際の伸びは良く、「あまえる」なども活かせば物理受けとしても十分機能する。同様の行動ができるハバタクカミよりもHP、防御の種族値が高く、「どくのくさり」で相手の耐久型に圧をかけることができる点は差別化点になり得るだろう。
攻撃、特攻の低さから殴り合いに向かないが、耐性と耐久で居座りつつ、特性「どくのくさり」でもうどく状態になる効果まで付加される豊富な技で立ち回る戦術で立ち回る事になるだろう。
特に「とんぼがえり」や「こごえるかぜ」にもうどく状態まで付加されるというのは、非常にいやらしく大きな圧力が期待できる。
また「ふくろだたき」+「どくのくさり」で、1回目のもうどく発動によって相手の「ラムのみ」が発動した後に、2回目のもうどく発動、というコンボを狙うことができる。
元からひこうタイプではなく更にはじめんタイプに弱い為、「はねやすめ」のデメリットを完全に踏み倒す事が出来てしまう。
テツノワダチやドータクン、テツノカシラ等のもうどくを与えられず弱点を突いて来る相手には素直に引っ込めた方が良い。
努力値を振ってやれば即戦力になり、優秀なタイプで相性不利以外は互角以上に戦ってくれる。
隠れ特性は「テクニシャン」。
特性そのものは強力なものだが、困った事にタイプの都合で使えそうな技が無い。
一致物理技で特性が乗るのはなんと「ポイズンテール」のみ。特殊に範囲を広げても「アシッドボム」「チャームボイス」とろくなものがなく、「どくどくのキバ」「クリアスモッグ」「ドレインキッス」は覚えられない。尚前者はイイネイヌが後者はマシマシラが覚えている。
基本的にはサブウェポン強化用となるが、攻め気質ではないため使いどころが難しく、耐性には恵まれているが、一致技もはがねタイプには半減されてしまう。
テラスタルで無理矢理範囲を広げられるが、元々のタイプが優秀なので何処かもったいないところがある。
ちなみに勿論キチキギスも捕獲する事が出来るのだが、その時の技が「ふくろだたき」「いばる」「おだてる」「はねやすめ」と、攻撃技がタイプ一致では無い上に威力の低い袋叩きのみ、その上混乱技2つ搭載という最早訳の分からない事になっている。
そして、いざ捕獲するとなるとこの捕獲妨害特化とでも言うべき技構成が非常にキツい。「いばる」で混乱自傷ダメージを増やされれば「おだてる」の脅威度も増し、混乱を直して再度混乱させられるか自傷ダメージで捕獲要因が痛手を負うかの二択を迫られる。「ふくろだたき」も複数ヒットしないとはいえ「どくのくさり」で猛毒を喰らう恐れがあり、立て直しに追われている内に削った体力は「はねやすめ」で回復される……と、無対策では捕獲どころではなくなるだろう。
何はともあれ、状態異常を防げる手段は欲しい。幸い「ふくろだたき」が低火力なので、「みねうち」要員のキノガッサ等に「みがわり」を入れれば安定させやすい。
余談
モチーフ
- 桃太郎伝説の三匹のお供のうち、キジに該当すると思われる。他にもタイムボカンシリーズの悪役トリオとの共通点を見出だす声も既に挙がっている (参照)
- 公開直前に最終話だった『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』の雉野つよし/キジブラザーとは「キジモチーフ」「男でピンク」などの共通点を持つことから早々比較ネタが上がり、演者の鈴木浩文氏も自身のTwitter上で反応していた。
- 現実の雉もケンホロウのようにオスが派手な鳥として知られているが、上記の通りキチキギスの華やかさは後天的なもので、必ずしもモチーフ通りの生態を持つ種族ではなかったと考えられる。
関連イラスト
関連タグ
1015.マシマシラ→1016.キチキギス→1017.オーガポン (みどりのめん/かまどのめん/いどのめん/いしずえのめん)