タイムボカンシリーズ
たいむぼかんしりーず
1975年10月の『タイムボカン』から始まった、ギャグバトルアニメのシリーズ。男女のコンビもしくは男1人の正義のヒーローと、1人の女をボスとする三悪が対決するという流れが基本。
SFテイストを入れたり戦闘ロボットが多数登場するが、デザインはギャグテイストが濃い。
また三悪の女ボスがお色気担当となっており、服を破られてパンティ一枚になったり、パンモロを披露することもよくあった。『怪盗きらめきマン』以降は時代的に自主規制が厳しくなったため、局部や下着の露出は抑えられているが、実写版『ヤッターマン』では深田恭子がドロンジョ役を務めるなど、そのイメージは綿々と続いている。
(『夜ノヤッターマン』のレパードは……まぁこれは深夜枠だし、昭和期のシリーズを見て育った層にはそれはそれで)
昭和時代は「イタダキマン」までの7作が作られ、フジテレビで放送された。その後インターバルを置きつつ新作やリメイク作、実写作品が作られている。
昭和・前期3作
善玉側がヒーロー・ヒロインの2人で敵側と対峙するシリーズ。同時に、ただ「敵側が悪事を働いて善玉側に成敗される」という単純なヒーロー物ではなく、貴重な・謎のある品を収集するという探索冒険モノの側面を持っている。一方、善玉側・敵側ともに自分達だけで行動が完結している。
タイムボカン
シリーズ第1作。1975年10月4日~76年12月25日まで放送。シリーズの基礎を作った作品。
本来は探索冒険アニメとして作られたが、Bパート後半に行われる巨大メカによる善側・悪側の対決が特に人気を呼び、以降の作品で押し出されていくことになる。
また、今まで勧善懲悪のストーリーでは憎まれるだけだった敵側が、そのコミカルなキャラクター性で人気を呼ぶというそれまでにない要素を持つという特徴を持った(その意味でも、同時期に放映された『ルパン三世』(第1期)とともに、後の『機動戦士ガンダム』に影響を及ぼした作品と言える)。
ターニング・ポイントのオタスケマン
『オタスケマン』はそれまでの作品とは異なり、善側・悪側とも組織に属するというバックボーンを持つようになった一方、それまでの3作にあったモノ探し要素が廃止され、代わりにキャラクターを掘り下げたストーリー重視の作品となった。
一方、オタスケマンは男女2人構成、メカは動物モチーフのコミカルなもの、というゼンダマンまでの形式を引き継いだ作品としては、昭和・フジテレビ制作・放映キー局の作品としては最後になった。
昭和・後期3作
変身するヒーローが男性1人となり、またその搭乗するメカが『マジンガーZ』で火がつき『機動戦士ガンダム』で頂点に達した所謂スーパーロボットスタイルになった作品(イタダキマンは若干異色)。マンネリ解消のために様々な試みがなされ、『イッパツマン』では大成功を収めたが、『イタダキマン』は裏目に出てしまい(その他の要因もあったが)、シリーズが一旦途切れることになる。
ヤットデタマン
シリーズ第5作。1981年2月7日~82年2月2日まで放送。
この作品から次々作まで善玉の変身ヒーローが男女2人組から男性一人になった。
また、本作の善玉ロボはこれまでの動物型ロボに代わり人型巨大スーパーロボット「大巨神」が登場。
一方で、モノ探し要素があり、その面では『ゼンダマン』以前に回帰したとも言える。
三悪のデザインも女性リーダーを除き大幅に変更され、後のOVA『タイムボカン王道復古』でも唯一顔が違う事をネタにされていた(スピンオフ作『夜ノヤッターマン』を加えるならば唯一ではなくなった)。
逆転イッパツマン
シリーズ第6作。1982年2月13日~83年3月26日まで放送。
本作では主人公がそれまでの少年から成人した青年になり、その主人公の声を歴代シリーズでナレーターを担当した富山敬が担当する事から本作では鈴置洋孝がナレーターとして登板した。
善玉メカは前作から引き続き人型巨大スーパーロボットであるが、前期主役機「逆転王」は前作の大巨神と違い人格は無くコミカルな描写は抑えられる、後半主役機「三冠王」は人格こそあるがギャグ描写は殆ど無くデザインもややリアルロボット寄りになる、シリーズで初めて悪玉が完全勝利する(第30話)、終盤にかけてのシリーズ随一のシリアス展開などマンネリを打開する展開が盛り込まれファンからの人気も高い。
その人気から、当初全52話予定だったものが6話延長され全58話となり、『ヤッターマン(1作目)』『タイムボカン』に次いで3番目に長い放送期間となった。
OPアウトロ時の暴言は前半(30話まで)コスイネン「いつか逆転してやるからなぁ~!!」直後、正義刀の切っ先がムンムンをかすめ胸ポロ。後半(31話から)コスイネン「こういう方もおられるんですよ」そこへ三冠アームガンの銃口が被せられ発射して丸焦げ→「イケズ…」。
イタダキマン
シリーズ第7作。1983年4月9日~同年9月24日まで放送。
本作は突然放送時間が変更された事や、急激にコミカル路線に戻された事などが裏目に出てしまい、超低視聴率となり、シリーズごと打ち切られた不遇な作品。
他にもスタッフの変更など内部事情もややこしく、ファン内でも意見が割れている。
それらの事情や、以降のタツノコ作品の不振も原因となり、タツノコプロは2年後の1985年に、フジテレビと絶縁状態になり、2011年のCまで四半世紀にわたって同局でタツノコ作品が放送されたい状況が続いた。
結果としてこの作品を最後に、シリーズはフジを離れる事になってしまった。
また、本作の不振が致命傷のひとつとなり翌年にメインスポンサーだった玩具メーカー「タカトクトイス」も倒産してしまった。
これらの悪評のためにあまり知られていないが、実はシリーズの正式タイトルでまったくタイムトラベルが絡んでいないのは本作である。
OPアウトロ時はダサイネン「あげないよ!!」
平成4作
平成に入ると、タツノコプロは主にテレビ東京をキー局としたアニメ制作を行うようになった。一方、この頃昭和期のアニメのリメイクブームが起きており、タツノコでもマッハGoGoGoのリメイクが同局で放送されていた。そんな中、タイムボカンシリーズもファンから復活が待望されるが、『イタダキマン』の20話打ち切りが禍根となり、スポンサーが獲得できず企画が浮かんでは消えていた。2000年、『きらめきマン』で正規の玩具メーカーなしという強行発車の荒療治が施され、アニメビジネスの構造の変化もあったが、枠の2クール26話を守り、シリーズの息を繋いだ。
しかしその後もシリーズには逆風が強く、『きらめきマン』のメインスポンサーはバンダイ傘下のバンプレストであったが、バンダイの競合他社であるタカラがタツノコプロの筆頭株主となってしまい、バンダイナムコグループはスポンサーを離脱してしまう。しかしタカラもこの頃事業多角化が裏目に出て業績悪化。その為タツノコプロ株式を放出し、今度は日本テレビが筆頭株主となった。以降、読売グループのテレビ局を制作局として制作されることになる。
怪盗きらめきマン
シリーズ第8作。2000年4月5日~同年9月27日まで放送。正式タイトルは「タイムボカン2000 怪盗きらめきマン」。
現状、唯一テレビ東京系列で放送された作品かつシリーズ初のステレオ放送。
主人公と敵の善悪の立場が逆転しているのが本作の特徴(やっている事自体はこれまでと大差ない)。
それに加え、『オタスケマン』までのヒーローは男性が1号で女性が2号であったが本作では女性が1号で男性が2号になっている。
ファンの復活要望の声が大きいながらも、『イタダキマン』の打ち切りがスポンサー獲得を困難にしていた同シリーズにあって、玩具メーカースポンサーなしの強行発車、昭和期とは視聴環境が変わった事やテレビ東京系列故にネット局が少ないのが災いし全体的な視聴率こそ低空飛行ではあったが打ち切られる事無く予定通り全26話完走を実現。シリーズの域をつないだ。
スタッフに於いてもテレビシリーズでは『逆転イッパツマン』以来となる小山高生や山本正之が復帰した事や各話ゲストキャラのキャストもこれまでのシリーズにレギュラーやゲスト出演経験のあるキャストが多く登板した。
なお、時勢の変化やコンプライアンスの問題によりお色気表現は大幅に抑えられた他、シリーズの売りの一つでもあるアドリブは完全に禁止されている。
スピンオフ作品
タイムボカンエクスプレスダレダマン
「蒸気機関車と超近代的なメカを融合させたタイムマシン「タイムエクスプレスH.G」が完成し、観光と研究を兼ねた初飛行が始まった。乗車出来るのは高額な乗車賃を払った大富豪と国の依頼で乗り込んだ研究員だけのはずだったが、その中に場違いの三悪トリオの姿があった。彼らも謎のスポンサー「ソンデモンデ」によって条件付きで搭乗していた。その条件とは、世界中の財宝と富とを自由に操ることができる“悪魔の蹄鉄”を探し出すことだった。三人は手を組み、メカ内部に秘密基地を完成させるが、家族の前では態度を変えねばならない上に、探偵やルポライターの目もあってなかなか自由に動けない。そこでソンデモンデは、乗客をマインドコントロールして操り、様々な事件を引き起こすが、そこに謎のヒーロー「ダレダマン」が登場する。」というストーリーで、タイムボカンシリーズの8作目として企画されてたが、シリーズの打ち切りにより、お蔵入りとなる。
タイムボカンウォーズサッパリマン
「科学者のナンデーモ・マニア博士が、実験中に偶然発見した動物縮小液「チジマール」をめぐる争奪戦。主人公の「サッパリマン」こと「札間イモ吉」は、勉強や運動がサッパリであるどころか、悪とも戦わない。敵に遭遇すると『ヒーロープロジェクト』と呼ばれる組織に連絡が入り、アミダコンピューターで選ばれた歴代のボカンシリーズのヒーローが助っ人としてやってくる。」というストーリーで、タイムボカンシリーズの9作目として企画されてたが、「ダレダマン」と同じ運命をたどる。
ヤッターマン(1998年版)
実はヤッターマンは20世紀末にテレビ東京系列でリメイクアニメが企画されたが、ポケモンショック等の影響で敢え無くお蔵入りとなる。その代わりサンライズ製作のGEAR戦士電童の放送延期の穴埋めに、怪盗きらめきマンが製作された。
タイムボカン(2005年版)
2005年にタイムボカン24とは別にタイムボカンのリメイクアニメが企画されたが、スポンサーを予定していたタカラが、まだ時期尚早過ぎた電気自動車事業に手を出して失敗し経営状態が悪化、このためトミーと合併した(継承法人格はトミー)ことから、敢え無くお蔵入りとなる。
逆転イッパツマン!(舞台・2023年版)
タツノコプロ60周年記念作品として、2023年9月7日〜12日までカプセル兵団による公演が予定されていた舞台版逆転イッパツマン。
2023年6月に製作発表の告知がされたが、その約一ヶ月後に製作上の諸事情による公演中止が決定した。(外部リンク)
- 戦国武将列伝 爆風童子ヒッサツマン
ボカンシリーズのスタッフが集結して制作したOVA作品。制作プロデューサーはヤッターマン制作時にタツノコプロ企画室にいたアートミックの鈴木敏充。
タツノコプロ制作のテレビアニメ。脚本はシリーズを手掛けた小山高生氏。敵ボスの担当は八奈見氏。
善悪が普段は知己でありながら互いの正体に気付かないのは『オタスケマン』を彷彿させる。
同じくタツノコプロ制作のテレビアニメ。脚本は小山高生氏の弟子であるあかほりさとる氏。
葦プロ製作のタイムトラベルをテーマにしたギャグアニメ。ある意味葦プロ版タイムボカンと言える。
同じく葦プロ製作であかほりさとる氏が脚本を担当したテレビアニメ。コミカルなノリは本作と共通している。
あかほりさとる氏が脚本を担当。あかほり氏いわく「シリーズ第7.5作」。
- 一発必中!!デバンダー
タツノコプロ50周年記念OVA(2012年)。監督笹川ひろし&メカデザイナー大河原邦男の最強タッグが、タツノコらしい世界観で彩ります。
- GUNBIRD
敵キャラの中の人が完全に三悪である彩京のシューティングゲーム。実は設定監修とアニメパートの制作がアートミック。
タイムボカンシリーズの中でヤッターマンと逆転イッパツマンが参戦。
実写映画『ヤッターマン』で櫻井翔がヤッターマン1号を演じ、主題歌に「Believe」が使用されたことで、曲のプロモーション映像の中で、他のメンバーも大野智がタイムボカンの丹平くん、相葉雅紀がオタスケマン1号、二宮和也がヤットデタマン、松本潤がゼンダマン1号にそれぞれ変身してドロンボー3人組と闘うアニメが作られた。
小原乃梨子、八奈見乗児、たてかべ和也 - リメイク版ヤッターマンまでの三悪のキャスト。三悪の声優といえばこの3名であった。
喜多村英梨、平田広明、三宅健太 - 夜ノヤッターマンではヤッターマンの三悪の子孫としてのキャスティングだったが、タイムボカン24以降は正式に二代目三悪の声優となった。
シリーズに関係する他作のタグだべぇ~
ロケット団(ムサシ、コジロウ、ニャース) - アニメ「ポケットモンスター」シリーズの悪役トリオであるこの3人組は、三悪のオマージュである。後に、ソーナンスが+αに加わった。
カメさんチーム - アニメ「ガールズ&パンツァー」に登場する生徒会の女子3人組。実はこの3人のメンバー構成は、三悪が事実上のモデルとなっている。
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すべて見る- 夜ノタイムボカンシリーズ
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夜ノタイムボカンシリーズ3(後編)
この小説は、もしも『夜ノヤッターマン』の世界にタイムボカンシリーズの善玉が来たら・・・という話です。 パラレルです。 ※今回から読者さんのオリジナルメカが出てきます。 メカなどや、ストーリーなどのリクエストがあったら、コメントしてほしいです。 ただし、エロと死ネタはナシでお願いします。(エロは文才がないから、死ネタは可哀想で書けません。) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― どうしよう、次の話まだ書けてない・・・(なのにイタダキマンが出て来る話は、ほとんど書いてるってどうゆう状況だよ。) まったく、自分の文才のなさには、ホントあきれます。5,915文字pixiv小説作品 - 帰ってきた!ヤッターマン
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