オープニングナレーション
たった一つの命を捨てて
生まれ変わった不死身の身体
鉄の悪魔を叩いて砕く
キャシャーンがやらねば誰がやる!
概要
タツノコプロが1973年に製作したSFヒーローアクション作品。
科学忍者隊ガッチャマンのような明るい作風とは打って変わってシリアスでハードな作風となっており、人間と機械との生存競争という側面を打ち出している。
後の機動戦士ガンダムに見られるような没個性だが数の暴力で攻めてくる量産ロボット軍団、主人公を迫害する無責任で身勝手な民衆、キャシャーン一人では戦局を変えられない非情な現実など、それまでのアニメ作品では見られなかった現実的な描写が多くストーリーも勧善懲悪に終わらない重厚なものが採用された。
キャシャーンの戦闘シーンもアクロバティックで躍動感あふれる斬新なものになっており、凝ったアクションが描かれた。
スポンサーが倒産した為、3クールで打ち切りを余儀なくされる。
打ち切りの影響で終盤はやや性急な展開となったが、ハードタッチかつアクション性の高い作風からか現在も人気が高いアニメ作品である。
ファイナルファンタジーのイラストレーターで知られる天野喜孝が手がけたキャラクターデザインもシンプルで洗練されており、こちらも評価されている。
93年にはアートミックによるリメイクOVA版が発売された。2004年には実写映画「CASSHERN」が公開、2008年にはマッドハウス制作のリメイクTVシリーズ「キャシャーンSins」が放映されるなど、歴代タツノコ作品の中では一番リメイクが多い作品であると思われる。
月刊ヒーローズ連載の「Infini-T Force」に参戦した際には、打ち切り展開にならずアンドロ軍団と直接決着をつけたという、独自の設定で登場。各種リメイク作品のエッセンスも盛り込まれたキャラクターとして再構成された。
2023年、キャシャーン誕生50周年、タツノコプロ設立60周年のこの年、『チャンピオンRED』(9月19日発売の11号)で新たなコミカライズ『キャシャーンR』が連載開始した。
作画担当は『どろろと百鬼丸伝』や『進撃の巨人Beforethefall』を手掛けた士貴智志が担当。
ストーリー
東(あずま)博士の開発した公害処理用ロボットBK-1が落雷によって自我に目覚め、公害の元凶となっている人間を処理すべきであると考えるようになり、「ブライキングボス」を自称し戦闘ロボット軍団「アンドロ軍団」を作り上げて世界征服を開始した。
東博士の息子鉄也は、人間としての生活を引き換えに、人間と融合して完成する不死身の「新造人間」キャシャーンとなり、ロボット犬・フレンダー、恋人のルナとともにアンドロ軍団に立ち向かう。(以上、Wikipediaからの転載)
登場キャラクター
キャシャーン
本名:東鉄也。ブライキング・ボス率いるアンドロ軍団に立ち向かうために父:東光太郎博士の手によって機械と人間の融合体となった新造人間である。だがこれは人間でも機械でもない存在になってしまったということであり、人間の輪には入れない孤独に苛まれることになった。
性格はヒーローらしく正義に燃える好漢だが、その特異な存在故に守るべき民衆から謂われのない迫害を受けることもあり、陰鬱な陰をまとうことになった。
基本的に五体をフル活用したアクロバティックな戦闘を得意としている。「超破壊光線」という最終兵器を内蔵しているが、使うと全エネルギーを消費してしまうため数えるほどしか使っていない。
上月ルナ
キャシャーンの理解者であり、ただ一人の味方。本作の紅一点だが、戦闘にも積極的に参加しており危ない目に遭うこともしばしば。父親が開発した「MF銃」を武器とする。
フレンダー
キャシャーンの飼っていた愛犬ラッキーの記憶を移植された青いロボット犬。キャシャーンが新造人間になる前に生み出されており、ある意味ではキャシャーンのプロトタイプでもある。
物理法則を無視した変形ロボットであり、様々な乗り物に変身してキャシャーンをサポートしている。あとかわいい。
ちなみにロックマン2には同じ名前の犬型ロボットが登場している。恐らくは彼のオマージュだろう。敵だけど。ポジション的にはアイツの方が近い。
東光太郎
キャシャーンこと東鉄也の父。ロボット工学の第一人者であったが、公害処理用ロボットBK-1が自我を持って暴走したため世界的な非難を浴びてしまい、世間から孤立してしまう。鉄也の強い要望によって彼を新造人間に改造するも、ブライキング・ボスによって囚われの身になり、無理矢理協力させられる羽目になってしまった。
名前が似ているがあの人ではない。
スワニー
東光太郎の妻:東みどりの生体データを丸ごと記録したロボット鳥。ブライキング・ボスにペットとして飼われているが、時折抜け出してキャシャーンに情報をもたらしている。
ブライキング・ボス
アンドロ軍団を組織し、人類撲滅を目指す独裁者ロボット。元々は東博士が開発した公害処理用ロボットだったが落雷の影響を受けて自我を持ち、BK-1という機体番号を捨ててブライキング・ボスと名乗るようになった。自我を持ってからは自身の身体を戦闘用に改良し、東博士の施設を利用して自身の軍団を作り上げた。
バラシン・サグレー・アクボーン
ブライキング・ボス同様、三体の公害処理用ロボットが前身の幹部ロボット。三者共々わりと間が抜けてコミカルな描写が多いが、性格は三体とも悪辣である。
ワルガーダー
フレンダーに対抗するためにブライキング・ボスが開発した護衛用ロボット獣。フレンダーに比べより攻撃に特化した能力を持っている。
余談
- キャシャーン役のオーディション最終選考に残ったのが西川幾雄と神谷明であり、歴史が違っていたら、本作も神谷明の代表作になっていたかも知れない。
- フレンダーの物理法則を無視したゲッター的な変身は「スポンサーからの圧力」という大人気ない大人の事情からであり、最初のリメイク版では飛行形態のみ変形となった。
OP・ED
- オープニングテーマ「たたかえ!キャシャーン」
- エンディングテーマ 「おれは新造人間」
主題歌の『たたかえ!キャシャーン』は、歌手ささきいさおが現在の「ささきいさお」名義でのデビュー曲でもある(それ以前は佐々木功という漢字表記での活動だった)。
公式動画
https://www.youtube.com/watch?v=pdbAJyrnDto
関連タグ
シグマ・・・ブラキンと同じく人間に反旗を翻したアンドロイド達を率いる。
仮面ライダードライブ・・・こちらはキャシャーンと同じく人間に反旗を翻したアンドロイドと戦う。なお、敵アンドロイドであるロイミュードはアンドロ軍団がイメージソースの一つとなっている。
無敵超人ザンボット3・・・敵ガイゾックの幹部はアンドロ軍団のオマージュである。
機動武闘伝Gガンダム・・・地球環境改善を目的に開発されたアルティメットガンダムが暴走、デビルガンダムとして人類抹殺に活動し後に開発者の息子の手で破壊されるなどの共通点がある。
ジャガーマンシリーズ・・・く~だら~ん♪(CV:ささきいさお)