ソーナンスッ!>(>w<)
CV:うえだゆうじ
経緯
テレビアニメ『ポケットモンスター』(第1~7シリーズ)に登場するソーナンス。
ロケット団三人組のメンバーの一人であるムサシが所有しており、性別は♂。
初登場は『第1シリーズ(無印)』における金・銀(ジョウト地方)編の第148話「ソーナンスとポケモンこうかんかい!!」。
登場以降は、ロケット団のレギュラーポジションに収まり、何かあるたび勝手にボールから出ては「ソォーナンスッ!」と鳴く。「く」の字にした片腕の手を頭に当てるポーズが特徴的。
ロケット団のメンバーの中ではポケモンである為か、ニャースの相棒的な立ち位置にいる事が多く。ニャースが頭の上に乗っかっていたりもする。
当時、ムサシはソーナンスより遥かに手持ちとして付き合いが長いアーボックを多用していた為、加入してからしばらくはソーナンスの存在を度々忘れる事があったり、勝手にボールから出てきては鬱陶しいとスグにボールに戻されるなど割とぞんざいな扱いを受ける事もあった(ソーナンス自体が自分から攻撃することができないことや、ベロリンガを不慮の事故で交換してしまった事も大きいと思われる)。
しかし、ムサシの手持ちとして長い間そばにいる間に彼女達からも深く愛着され、今では元々のトレーナーを遥かに超える絆で結ばれた仲間となっている。
『XY』の第63話「迷い道は分かれ道!?ムサシとソーナンス!!」にて、♀のソーナンスやソーナノ達と仲良くなった際も、彼女達よりもムサシ達と共にいる道を選んでいる(なお、このエピソードは、サトシがピカチュウの幸せを考え別れようとしたがピカチュウ自身がサトシ達と共にいる道を選んだエピソードである無印第39話『ピカチュウのもり』のオマージュだったりする。)。
性格
真昼間にニャース達と一緒に踊っているのが似合う非常に陽気な性格で、ムサシ達の技術的な作戦や高テンションのノリにもしっかりついていっている。
本来ソーナンスは根暗かつ臆病なポケモンで、ゲーム第二世代時でも苦しそうな表情しかなかったのだが、第三世代以降はひょうきんな表情のグラフィックが定着している。間違いなくこのムサシのソーナンスの影響で、ニャースの件と同じと言える。
口元や表情も意外と多彩で(下唇が円弧の時と、ギザギザの時とがある)、驚いた時はオーバー気味に怯む、美味しい物をムサシに全部食べられた時は涙を流して大袈裟に嘆く、コスプレをノリノリでこなす……など、かなり感情豊か。
XY編のOPでは、ニャースの気球から落ちそうになっていたムサシ・コジロウ・ニャースの三人を、ボールからいきなり飛び出した勢いで落下させてしまっているドジな面もある。
カウンターとミラーコートの二種類の技をこなすが、ムサシは当初「ミラーコート」という技の存在を知らなかったため、どんな攻撃に対しても「カウンター」としか指示していなかった。しかし、ソーナンスは当初より自分の判断で「カウンター」と「ミラーコート」を使い分け対応する賢い一面があった(ただ、最初期はムサシの指示を優先していた為、ピカチュウの10まんボルトを跳ね返せずに喰らってしまうシーンもみられた)。
このことを無印第174話にてイミテに指摘されて以降はムサシも「カウンター」と「ミラーコート」を使い分けようとしていたが、元々ソーナンスの自己判断で間に合っていた事もあり、同話Cパートにて「アタシもう「カウンター」としか言わないからアンタ勝手に頑張んなさいね!ね!!」と言われ、ほどなくして一辺倒の指示に逆戻りする。DP編からは「ソーナンス!やっちゃって!」等と技の指示すら無しに使い分けさせる事が多くなっている。
※上記のカウンターの指示で「つるのムチ」「はっぱカッター」を跳ね返す場面があったが、当時これらの技は特殊技だった。しかし後に物理技に変更された為、現在では正しい指示となっている。
図鑑説明文にある「暗い洞窟が住処で、夜にならないと動き出さない。尻尾に何か秘密があるためそこを隠したがっており、攻撃されると猛反撃する」という設定は一切なくなっているが、尻尾を露骨に攻められた事は無い為そのあたりの真偽は不明。
SM編からは表情がさらに豊かになり、ムサシに美味しい物を一人占めされて大泣きしてもいる。
ロケット団の一員として仲間を愛しているらしく、ニャースがアローラニャースに入れ替わっていた時は1匹だけすぐに気付いて困惑していた。
劇中の活躍
金・銀~DP
元々はテルという少年のポケモンだったが、ジョウト編のポケモン交換会における騒動の最中、本当なら別のトレーナーと交換される筈だったがそのトレーナーが狙っているポケモンが交換に出されてるのを聞いて交換直前でボイコットし、テルが途方に暮れている所にムサシが交換マシンにぶつかり、その際にベロリンガのボールが飛び出して偶然交換マシンにセットされ、ぶつかった際の衝撃でマシンが動いてしまった結果、セットされていたソーナンスと互いに気づかぬまま交換が完了。
彼女が持っていたベロリンガと入れ替わる形で、ロケット団へメンバー入りした経緯を持つ。
ニャース同様にメイン回が作られており、『金・銀』編(第173話「ソーナンスのむら!?」)ではソーナンス愛好トレーナーばかりが住み年に一回「ソーナンス祭」を行うソーナンスの村が登場。
ソーナンスを持つ旅人も村人から手厚い歓迎を受けられる。
ところが祭の準備中、昔住人のソーナンス1匹に返り討ちにされた恨みを持つ不良トレーナー達が、祭の間は村内ポケモンバトル禁止の条例があるのを狙って仕返しにやってくる(しかも連れているポケモンが全員かくとうタイプ)。
しかし祭りの期間ポケモンバトルは禁止されていた事で村の皆やサトシ達は手を出せずにいたが、ソーナンス達を守る為に悪党という立場を利用してムコニャと共に不良トレーナー達を退治した。
他にも194話「ソーナンス! そうなんす?」では野生のヌオーに道を聞いたり、ターザン渡りで移動するなど見た目から想像できない離れ業を見せ、EDでもそれを披露している。
一時離脱
加入してから長年ロケット団のレギュラーとして活躍してきたが、BW編では「他の地方のポケモンを持ちだすと怪しまれる」(人語を話せるニャースは例外)という理由で、手持ち総入れ替えの際に預けられた。
レギュラーを外れた後も、劇場版短編『メロエッタのキラキラリサイタル』や『ピカチュウとイーブイ☆フレンズ』では、従来通りニャースの相棒として登場しており、本作から鳴き声のバリエーションも増えている。
尚、常にモンスターボールから出ているにもかかわらず時々モンスターボールから出る効果音を伴って出ることもある。
モンスターボールが無い設定のはずの劇場版短編でもボール音で登場する。
復帰
BW編最終回で3年ぶりに本編へ再登場、2013年10月から開始された『ポケットモンスターXY』でレギュラー復活。
おなじみのネタを3年ぶりに披露し、すっかり元通りの関係性に戻った。
また、復帰以降は前向上を名乗る際においても、実質ロケット団はトリオからソーナンスを合わせた2人+2匹のカルテットで行うのが前提となっている。
これに伴い、キャストクレジットの位置も変更され、DPまではサブキャラクター扱いだったのだが、ニャースの下に移動し、完全にレギュラー扱いとなった。
『サン&ムーン』では常にモンスターボールの外に出ており口上にも加わるが、ムサシの主戦力がミミッキュとなったため、バトルに出ることはほとんどない。
すっかり非戦闘要員になってしまったが、三人組と共にバイトをしたり、釣りに励んだり、Zワザを放ったり、ニャースの変装の下半身役を担ったりと、人間的な活動にこなれた様子を見せており、人員の少ない三人組にとって貴重な労働力として活躍していると言える。
新無印でも引き続きモンスターボールの外で活動しており、立ち位置は変わっていないがドローンを使ってピカチュウの調査を独自でやるなど意外な一面を見せている。
ただ、第81話で青ポケマニアにぐいぐい来られた時は珍しく自分からモンスターボールに戻った(なおマニア達いわく「1000匹に1匹の逸材」らしい)。
実力
ゲームと同様に相手へ攻撃を跳ね返すことを得意としているが、ゲームと違ってこちらはダメージを受けずそのまま倍返し出来るというチート技となっている。
ロケット団のポケモンの中では意外と高い勝率(もちろん普段はやられ役だが)を持ち、不良軍団のポケモン3匹を全てカウンターだけで倒したり、伝説ポケモンのフリーザーの攻撃を難なく跳ね返したりと実際バトルに出ると中々優れた活躍を見せる。
サトシのピカチュウとシトロンのホルビーを強奪するバトルでは、ホルビーの攻撃を全て紙一重でかわし、ピカチュウの攻撃のみを跳ね返す離れ業を披露。
『ポケモン・ザ・ムービーXY 光輪の超魔神 フーパ』ではなんと伝説のポケモンギラティナのシャドーボールを(押し込まれこそしたが)ダメージを受ける事無く跳ね返している。
上記のフリーザーとの戦闘では後ろに隠れたロケット団共々衝撃で倒れていた為、タイプ一致で放ったギラティナ自身に効果抜群の技を跳ね返したりと、他のポケモンと同じく成長しているのかもしれない。
しかし、強すぎる攻撃技や速すぎる攻撃は反射しきれないか、間に合わないかでダメージを受けてしまう。さらに、当たり前だが時間制限もある為、ムサシが指示をするタイミングを誤ってやられることもある。
また、ポケモンのわざではないものは跳ね返すことができないため、ケロマツの「ケロムース」投げで動きを封じられ敗れてもいる。
ソーナンスというポケモンの性質上、ソロの演技が多いポケモンコンテストには不向きで、それによってコンテストを優勝できなかったことが多かったが、2匹以上の演技がメインとなるトライポカロンではパンプジンとのペアでムサシの初優勝に貢献した。
余談
アニメ版ソーナンスの声優であるうえだゆうじ氏は、最初のサトシの旅パーティの一人であるタケシ役の声も担当している。
そして、2023年3月をもって、サトシとピカチュウは26年間続いたアニポケシリーズの主役を降り、それに伴ってロケット団のメンバーも役目を終えることになった。
つまり、何やかんやでタケシとソーナンスも姿は変われど、サトシの旅を最初から最後まで見守っていた一人だったのだ。
長い間、お疲れ様でした。
関連タグ
ムサシ(アニポケ) コジロウ(アニポケ) ロケット団のニャース ソーナンス
ソームサ:ムサシとのCP