概要
1986年10月から1987年2月まで、日本テレビ(日テレ)系列局(ただし北日本放送、日本海テレビ、高知放送除く)ほかにて放送された。
『アニメンタリー決断』以来約15年ぶりに日テレで放送されたタツノコプロ制作アニメである。
コミックボンボン(講談社)にて、シュガー佐藤によるコミカライズが掲載された。
また、2022年に販売された『タツノコ60thアンソロジー』には、みもりによる『テンプルとふし鬼゛なおともだち』(『風船少女テンプルちゃん』とのクロスオーバー)と、横田卓馬による『ドテラマンリバイバル(前編)』『ドテラマンリバイバル(後編)』が収録されている。
音声多重アニメ
この作品では、音声多重放送のシステムを生かして、人間には理解出来ない特殊な言語を話すキャラ・オニゾウの「通訳」を副音声で実施した。テレビアニメでは初めての試みであった。
ただ音声多重放送を受信できるテレビが放送当時はかなり高価だったことや、放送局によっては実施しなかった所もあったため、実際に活用した視聴者はあまりいなかったらしい。
そのせいか、音声多重放送を採用したアニメは、その後20年以上現れなかった。その久々の音声多重アニメとなったのは、奇しくも日テレアニメである『それいけ!アンパンマン』であった。
なお、この副音声に関しては放送終了後マスターテープが紛失しており、幻の存在となっていたが、2010年にDVD-BOX化される事になった際に、状態のよいビデオテープが見つかった事で復元が可能となり、無事DVD-BOXに収録されている。
後に2023年3月にはtvkで副音声対応再放送が実施されている。
ストーリー
平和な八本木の街で突然、大仏が動き出した。それは、自分が有名になりたいという、インチ鬼大王の珍騒動が開始された合図だった。
同じ頃、幼馴染み同士のハジメとマリコはハジメの部屋で、鬼次元から来た名探偵であるズカン・ソクネッツからインチ鬼大王にさらわれた鬼の探索を命じられ、スーパーヒーローに変身できるハイパードテラを授かる。大暴れする大仏を目の前にした2人は、ハイパードテラを自らの真上に放り投げ、ジャンプしながら身にまとって変身し、ドテラマンとドテラピンクが誕生した。
こうして2人はズカン・ソクネッツの助手であるオニゾウと共に、インチ鬼大王とその娘である思春鬼ら鬼達とのハチャメチャな戦いに巻き込まれていった。
登場キャラクター
- 佐藤ハジメ / ドテラマン(CV:つかせのりこ)
- 中村マリコ / ドテラピンク(CV:神代知衣)
- オニゾウ(CV:渕崎ゆり子)
- ズカン・ソクネッツ(CV:池田一臣)
- 鈴木繁 /インチ鬼大王(CV:八奈見乗児)
- 鈴木マナミ / 思春鬼(CV:松井菜桜子)
- 元鬼(CV:小野健一)
- 短鬼(CV:佐々木望)
- 陰鬼(CV:西川幾雄)
- サイコーユ鬼(CV:水谷優子)
- 鈴木ミサオ(CV:小原乃梨子)
主題歌
オープニングテーマ
作詞 - 松山貫之
作曲 - いけたけし
編曲 - 山中紀昌
歌 - こおろぎ'73
レーベル - 日本コロムビア
エンディングテーマ
作詞 - 佐藤ありす
作曲 - いけたけし
編曲 - 山中紀晶
歌 - つかせのりこ&こおろぎ'73
レーベル - 日本コロムビア
各話リスト
話数 | サブタイトル |
---|---|
第1話 | お、おっとお待たせ! オニ退治 |
第2話 | タネマッ鬼 タネまきゃこまっタネ! |
第3話 | わるガキ ラクガ鬼 大さわぎ! |
第4話 | スカウト合戦! 強いオニはどいつだ |
第5話 | 怖いタメイ鬼! カエルにかえるぞ |
第6話 | 世界に広がるヒッツ鬼のわ・な! |
第7話 | かわいいアイドルにはツノがある!? |
第8話 | シゴけやシゴけ! 特訓魔シゴ鬼 |
第9話 | ぶちゅ! キスマークで正体をあばけ |
第10話 | タイムトラブル! ご先祖は有名人!? |
第11話 | どつくなドツ鬼 芸術はバクハツだ! |
第12話 | 大ピンチ! 大フロシ鬼の大挑戦 |
第13話 | セ鬼のセキで町じゅうカゼひき! |
第14話 | 雪やコンコン! オオユ鬼フブ鬼 |
第15話 | お、おっと出ました! ドテラ婆っちゃん |
第16話 | あんたはエライ! インセ鬼の招待状 |
第17話 | インチ鬼小僧とドテラじいさん |
第18話 | 涙のとらばーゆ! クビになった鬼トリオ |
第19話 | 最大最強! 天下ムテ鬼の決死圏 |
第20話 | 涙の再会!? インチ鬼大王と奥さん |
思わぬ風評被害
本作は某イラストレーターから「自分の描いたキャラクターを盗用されている」と誤認され、裁判沙汰になる。
結局は原告のイラストレーター敗訴に終わったが、そのイラストレーターへの配慮なのか、それとも裏番組が再放送サザエさんと藤子不二雄ワイドだったがゆえに視聴率が苦戦したのか、話数短縮で終了となった。
メインライターの小山高生は打ち切りの原因はスポンサーの降板だったように記憶している。