「ヌンダフル!」
基礎データ
全国図鑑 | No.1014 |
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キタカミ図鑑 | No.197 |
ローマ字表記 | Iineinu |
分類 | けらいポケモン |
タイプ | どく/かくとう |
高さ | 1.8m |
重さ | 92.0kg |
せいべつ | 100%♂ |
特性 | どくのくさり/ばんけん(隠れ特性) |
タマゴグループ | タマゴみはっけん |
各言語版での名称
ドイツ語 | Boninu |
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英語・スペイン語・イタリア語 | Okidogi |
フランス語 | Félicanis |
韓国語 | 조타구 |
中国語(簡体字) | 够赞狗 |
中国語(繁体字) | 夠讚狗 |
概要
第9世代『スカーレット・バイオレット』DLC『ゼロの秘宝』のシナリオの一つ・「碧の仮面」の舞台、キタカミの里でともっこさまと崇められていた伝説のポケモンの一体。
スイリョクタウンの村人いわく「崇めると優しい気持ちになり、対人関係が良好になる」とか。
抹茶色の模様が映える黒主体の大柄な犬の獣人の姿をしており、どことなく山賊っぽくも見える。分かりやすく言うなら、顔が犬になったガオガエンとでもいうべきか。
またマシマシラとキチキギスらと同じく、赤紫色のしめ縄のようなものを首輪として巻いているが、なんとこれは相手に猛毒を送り込むどくのくさりという代物。
元々は体が小さく力も弱い非力な子犬だったが、「剛くなりたい」と欲した結果、絡みついた鎖から流れる毒素によって筋肉が刺激され、力強くたくましい強靭な肉体を手に入れたという。
そんな現在ではすぐ頭に血が上ってしまう荒くれものらしく、首の鎖を振り回し、なんでも叩き潰してしまう。
ともっこ達の中ではその剛腕と怪力を活かし、他2体が幻惑と予知で優位を確保してから自身がトドメを刺す、という役割を担っている。
なお出自としては、彼らの支配者がキタカミの里へ旅立つ前から使い走りとして飼い慣らしていた存在とされており、3匹の中では最古参にあたる。
名前の由来はそのまま「いいね」+「犬」か。
英語名は「Okidogi」であり、『ポケモン言えるかな?』のラップパートの歌詞に含まれたりマリオも使っている英語のスラング 「Oki doki(〝Okey dokey〟)」と「Doggy」を意識したネーミングになっている。英語名の語呂の良さから先に英語名を思いついて後から日本語名を設定したのでは?とネタにされている。
残念ながら、色違いは2024年現在、未解禁。
しかし、解析によって姿は判明しており、体の黒色だった処が派手な桃色になる。
ゲームでの特徴
スカーレット・バイオレット
「碧の仮面」のストーリーにおいて、他2匹と共に復活・対峙する事となる。
バラバラに撤退後、自身は「楽土の荒地」の奥にいるが、キタカミセンターで「スパイスたっぷりのキタカミもち」を食べたせいでヌシポケモン同様に巨大化・強化されており、ゼイユと共に捕獲不可のレイドバトルを挑むことに。
設定通り他の2匹とは違い「普通にブン殴って来る」上、攻撃タイプも補完し合っているため対策は必須である。
ストーリークリア後、元のサイズで同じ場所に戻ってきている為、この時に再戦・捕獲が可能。
性能
種族値
そのマッシブな見た目通りタイプはどく・かくとう。
攻撃・防御が非常に高い物理アタッカー配分となっている。
ドクロッグ・オオニューラに次ぐ3種類目となるが、どちらも高速アタッカー配分なため、普通に使うのであれば差別化は自然と成される。
何よりやたら紙耐久で耐性の良さが削がれがちなどく複合では珍しい、物理耐久に優れたタイプと言う点で十分すぎるほど貴重。
素早さもさほど遅いわけでもなく特殊耐久もある程度確保した上で、いらない特攻はガッツリと下げたという第9世代のポケモンらしいなかなか優秀な配分となっており、かくとうタイプでの観点ではフェアリータイプに対処しやすい。
「かみくだく」や「はたきおとす」、「バークアウト」と言った有用なあく技を多数覚えるため攻撃面でも相性は良い。
他の技に関しては一致タイプはもちろんのことの他三色パンチ・「げきりん」「シャドークロー」「アイアンヘッド」「10まんばりき」「サイコファング」と攻撃範囲はすこぶる広く「カウンター」も覚える。一方でいわタイプは「がんせきふうじ」のみ。
一方補助は「ほえる」「ちょうはつ」「ビルドアップ」と最低限使い勝手のいい技はあるものの、基本的には搦め手に頼るのは不得手。
攻め気質であるため特性「どくのくさり」との相性は良く、安易な物理受けを崩すのも難しくない。「どくどくのキバ」+「どくのくさり」で比較的安定して相手にもうどくを撒く動きも取れる。
また隠れ特性である「ばんけん」も優秀であり、物理アタッカーの難敵である「いかく」を通さず、「ビルドアップ」の積みも強制交代技で邪魔されにくいが、この場合は毒のアドバンテージをほぼ捨ててしまうことになる。
一応、物理耐久を活かしてどくどくやみがわりで居座るという戦法もとれるものの、やはりサーフゴーの相手は出来ないため、チョッキを持たせてアタッカーとして使うのが良いだろう。
通常特性を活かしきれないマシマシラ、隠れ特性を活かしきれないキチキギスと違い、どちらの特性も活かせている。年季の差なのだろうか。
欠点はどうしても淡白な物理アタッカーになりがちなのでやけどで機能停止しやすく、どくが通らない物理受け相手も分が悪い事。
アタッカーとしてみても一致技が悉くサーフゴーに透かされるのも難点だが、サブウェポンが優秀なのでそちらは十分対抗の芽はあるだろう。むしろ問題はグライオンであり、一致技が通りにくいうえにじしんでこちらの弱点を突き、更にはどくも「ポイズンヒール」で無効化してしまう天敵である。
とはいえ一応れいとうパンチもあるため、全く何もできないというわけでも無い。
他の2匹と比較して立ち回り方がわかりやすく、それでいて足を引っ張るような性能ではない事もあり、採用率はともっこ3匹の中では一番高い。
対れいじゅうランドロス特化の「きあいのタスキ」「ばんけん」「れいとうパンチ」型というのも中には存在する。
ダブルバトルではシーズン10からシーズン11にかけて使用率30位台を記録するなど一定数使われた。頻繁に飛んでくるいかくをばんけんで逆用でき、主に環境でよく使われるオーガポン、ヒスイウインディ、ゴリランダー、ヒードラン、パオジアン、イーユイ、オーロンゲに一致技で抜群を突けるのが大きい。
シーズン16では激増したゴリランダーに打点を持てることから流行が再燃し、使用率34位と健闘。
余談
モチーフ
- 桃太郎伝説の三匹のお供のうち、犬に該当すると思われるが、他にもタイムボカンシリーズの悪役トリオとの共通点を見出だす声も既に挙がっている (参照)
- 犬としてのモチーフに関しては、公開された時点では柴犬ではないかと言われていたが、どちらかというと秋田犬の可能性が高い。イイネイヌのマズルは抹茶一色となっており、この抹茶色の体毛が秋田犬でいう裏白にあたる。(秋田犬の身体の下部分に生える白い毛)
- 大柄な体格・大きな尻尾も秋田犬の特徴と合致しており、胸元や下半身をよく見ると漢字の「大」の字のように体毛の色が分かれていることから、原産地である大館市の要素を反映していると思われる。(市章と催しの大文字焼き)
他の一部ポケモンとは
- カラーリングがニャオハ系列と似ており、どちらかと言えば強面なビジュアルから「ユーザーが最初に想像していた進化して欲しくない方向性のニャオハ」と言われたりも…犬なのに。
- そんな中、外見の似ているガオガエンとのコンビが話題になった。犬と猫という違いはあるが、短足で逆三角形の体型と共通点も多く、公開された当時多くのプレイヤーからガオガエンっぽいという印象を抱かれたのは言うまでもないだろう。なお、イイネイヌはタイプ相性だけでなく特性の面でもガオガエンに滅法強い。
グラフィック
- 2023年6月21日のニンテンドーダイレクトで3Dグラフィックが初公開。公式絵の猛々しいイメージを微塵も感じさせない覇気の無いグラフィックが話題となった。ただ、戦闘時の待機モーションは目つきが鋭くなり舌を出し鋭い牙を覗かせ、獣らしい獰猛さを感じさせる顔つきになるため、どんな時でも覇気が無いというわけでも無い。
実は犬ポケモンでは…?
どこ行くねーん!
- 「はたきおとす」を使うと、攻撃後にバックステップするのだが、イイネイヌが使うと元いた位置よりも1キャラほど後ろに下がってしまうバグ挙動があり、これのせいで「はたきおとす」を連続使用すると、ずっと後ろに下がり続けてしまう。
- TwitterやYouTubeではどこまで下がるか検証した動画もあるが、指示するトレーナーの横を通り過ぎて、フィールド次第では背景の壁まで達するものまである。この挙動はネタとして盛り上がりを見せたが、後の番外編実装に伴い、修正されている。
SNS関連
- その名前から「いいね」ネタが早速作られた。更に公式でLINEスタンプが登場した(参照)。
実は意外と…?
- 親分であるモモワロウの昔話が公開されてから突如として沸き上がったのが「如何にも粗暴そうな印象だが実は結構器用なのでは?」という概念。昔話の中ではモモワロウの指示で様々な品物をイイネイヌが調達(と言っても今と変わらず盗んできた可能性が高いが)していた事が分かったが、持ってきた品物(まぼろしモモンや着物)がきちんと箱に拵えられていて、綺麗に差し出している様子が描かれていたために発生。
- 「箱に入れる時の拵え方や着物の畳み方を知っている」、「盗んできたままだとしたら運んでくるまでに型崩れしないように気を遣って運んでいる」「差し出す時の手が目上の人に品物を差し出す時の仕草と同じ」という点が見た目とギャップがあり、昔話がモモワロウ側に立った物語のためどこまで信憑性があるか疑問であることを踏まえても、脚色されていたとしてもそういう役目をイイネイヌにやらせるのが面白いと囁かれている。
関連イラスト
関連タグ
1013.ヤバソチャ(ケッサクのすがた/ボンサクのすがた)→1014.イイネイヌ→1015.マシマシラ