データ
初出 | 第4世代 |
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効果 | ポケモンに持たせると、HPが満タンの際自分がひんしとなるダメージを受けてもHPが1残る。同時にこの道具は消える |
英語名 | Focus Sash |
概要
初出は第4世代で、概して「タスキ」と略される。
上記の通り、HP満タン時に本来ならひんし状態となるダメージを受けてもHPが必ず1残るというもの。
第2世代で登場した「きあいのハチマキ」と名前や効果が似ているが、あちらは残りHPが関係なく、消費もないので何度でも使える代わりに発動が確実でない。
こちらは発動に条件がある上に1度きりであるが、条件さえ整っていれば必ず発動する。
どんなに紙耐久と呼ばれるポケモン、例えばサメハダー、デオキシスアタックフォルムといったHBD種族値が低いポケモン、必ずHP1/1のヌケニン、コイキングその他進化前でもこれを持たせておけば一撃で倒されることがない。
このため対人戦では使用率が高い道具で、明らかに耐久が低そうなポケモンはほぼ持っていると思っていい。
たまにガブリアスのような十分な耐久があっても4倍弱点(氷など)を持っているがために特定技で一撃死しかねないポケモンにも搭載される場合がある。
この道具を持たせることで、耐久が低くても最低1回、また「すばやさ」が上回っていれば最低2回の行動チャンスが保障される。
これを利用したコンボも多くあり、特にゲンガーのタスキで耐えてからの「みちづれ」コンボは有名。
第5世代以降の「がんじょう」はこの道具に似た効果だが少しだけ仕様が異なる。
タスキが1度きりなのに対してがんじょうはHPを回復する手段さえあれば何度でも発動するが、代わりに特性である仕様上かたやぶりやかがくへんかガスで無効化されてしまう。
なお、本編ストーリーバトルでは基本的に出て来ないし、持たせる意味も薄い。このアイテムが手に入る本編終盤ともなれば、一撃で倒されるようなシチュエーションにはほとんどならないし、何より(対人戦では非常に有用なので忘れがちだが)このアイテムは消耗品だからである。
ところが、第9世代ポケモンSVでは消費アイテム仕様変更によりきのみ以外の消費アイテムはストーリー攻略中でも戦闘終了後に復活するようになった。
そのため本編ストーリー中でいくらでも使えるようになった反面、DLC藍の円盤では敵も普通に使って来るようになり、DLC中限定であるがストーリーでもタスキを警戒する必要が生まれて来た。
対策
- 先制技(「ねこだまし」、「しんそく」)
- 天候ダメージ(「すなあらし」、「あられ」)
- 罠(「まきびし」、「ステルスロック」)
- 連続技(「つららばり」、「ロックブラスト」、「タネマシンガン」、特性「おやこあい」など)
- 状態異常(「どくどく」、「おにび」)
これらは纏めて「襷潰し」と呼ばれ、がんじょう、ふしぎなまもり、マルチスケイル、ばけのかわといったダメージを無効化する・軽減する特性対策にも共通する面がある。
まず、タスキやダメージ回避特性は「技ダメージにしか対応しない」という特徴があり、故にすなあらし・あられ・どく・やけど・罠のダメージを食うとなす術なく潰れる。
また、HP満タンという条件を崩せる連続技やおやこあいもその点で天敵。特にスキルリンクパルシェンの「つららばり」は、これに絡む前提条件がエラッタされた第5世代以降、「からをやぶる」を積んでいない状態でさえ威力25×5回連続×一致1.5倍で威力187の襷貫通攻撃と、ガブリアスやランドロスの襷を潰すどころか軽くいなせるため一躍メジャーとなった。からをやぶるを積むとさらに超威力攻撃が放たれることろなる。
この他、パルシェンは一致でこそないが「ロックブラスト」も覚えられるので、岩4倍弱点のリザードンやファイアロー、ウルガモス辺りにとっても脅威となり得る。
これの応用で、確実に1回は行動出来る先制攻撃技もタスキには効く。特に初手限定かつ覚えられるポケモンこそ少ないが、「ねこだまし」はタスキを潰しつつ相手の行動を1回封じられるため、有効な戦法の1つといえる。
総じて、「タスキをいかにして突破するか?」はポケモン対戦における大きなテーマの1つともなっている。
仕様
上記の状態異常や天候、連続技の2発目以降などを除いた主な仕様は以下の通り。
- すてみタックルやだいばくはつなどの反動ダメージは防げない。
- みちづれ・ほろびのうたなどはダメージを与えるのではなく「ひんしにさせる効果」なので防げない。逆にハサミギロチンなどの所謂一撃必殺技は「自分の最大HP分のダメージを受ける」効果なのでタスキは発動する。
- どろぼうなどアイテムに関係する技は先に技の判定があり、耐えることによりタスキが消費されていない場合は道具を奪える。
- タスキと特性「わるいてぐせ」の効果が同時に発動した場合は、タスキを消費した後特性で相手の道具を奪う。
- がんじょうやこらえるはタスキより効果が優先され、これにより耐えた場合はタスキは消費されない。
- 状態異常などのスリップダメージは防げないが、こんらんにより自分を攻撃した時のダメージは耐える。
- プラチナまでは交代際のおいうちに対してタスキは効かない。HGSSからは交代際のおいうちに対してもタスキは有効。
- おうじゃのしるしでひるみ効果が乗った技を耐えた場合、ひるみは無効化される。
- きあいパンチは出すまでに攻撃を受けた場合は失敗するが、BW以降は一撃必殺技に限ってタスキで攻撃を耐えた場合例外的に成功する。
パロディ
アニメ『阿波連さんははかれない』第5話「太りすぎじゃね?」(原作:コミックス第3巻収録第29話より)で、きあいのタスキのパロディとしてタヌキの人形が登場。勿論、タスキとタヌキのシャレである。
阿波連さんが持つシロリンというモンスターがライドウくんが持つ7Vヤンキラスの確1攻撃を耐え、自分のHPと同等にする技で削ってから、先制技でトドメを刺すというやたらガチな戦法に使用された。
- 元ネタは勿論、キモリなどが使用する「がむせっか」戦法である。
同作が『ポケモンGO』のパロディ回であるにもかかわらず、対戦方式が本家のそれであったり、先述の余りにもガチ過ぎる展開からポケモンファンを驚かせた。
- 余談ではあるが本家において同じ状況になった場合、バンギラスは特性『すなおこし』なのでタスキで耐えてもすなあらしのダメージで倒されてしまう。シロリンがすなあらしのダメージに耐えられるタイプであるなら話は別だが。