データ
初出 | 第4世代 |
---|---|
タイプ | いわ |
ぶんるい | 変化 |
威力 | - |
命中 | - |
PP | 20 |
直接 | × |
範囲 | 相手の場 |
効果 | 相手の場にステルスロックを撒く。相手が交換する度、相手に最大体力の1/8のダメージを与える。タイプ相性の影響を受ける。 |
英語名 | Stealth Rock |
概要
第4世代から存在する技。略称はステロ。
とがった岩を敵の周りに漂わせ、交代してきたポケモンにダメージを与えるというもの。
尖った見えない岩が相手の場を漂い始めるという、どういう原理で何が起きているのか全くわからない技。作品によっては全くステルスしていない。
レベルでの習得者は少ないが、第4世代では技マシン・第5世代以降は教え技となっている為比較的汎用性の高い技。
いわ、じめん、はがねタイプの他、どことなくファンシー系の面々が覚えられるが、これは洞窟や牧場に生息するイメージに由来すると思われる。
「まきびし」「どくびし」と似た所謂罠技で、技使用後に繰り出したポケモン、または交代で出てきたポケモンにダメージを与えるというもの。
前者二つと違って複数回撒くことは出来ないが、この技だけは浮いてる奴もダメージ適用範囲内。無論、この技も「こうそくスピン」「きりばらい」で罠を弾き飛ばすことは可能。
ストーリー攻略上ではそれほど有効な技ではないので軽視されがちだが、対人戦ではよく使われる技で、特に「HP満タン」である事が発動条件になる特性や持ち物が充実してきて以降は、与えるダメージよりもそれらの発動条件を潰す目的で多用される傾向にある。
また、この技にはタイプ相性の影響を受けるという大きな特徴がある。無効タイプがないいわタイプの技なので、「マジックガード」のような特性による例外を除きすべてのタイプにダメージが通る。
そしてリザードン、ファイアロー、ガラルヒヒダルマ(ダルマモード)、ウルガモス、ファイヤー、フリーザー、モスノウ、ビビヨン、ホウオウのような岩4倍弱点の種族は一回ステロを踏むだけで、(1/8×4倍で1/2ダメージ)HPを半分も持っていかれる(ただしガラルヒヒダルマは、場に出た直後ではなくターン終了後にダルマモードに変化するので、ステロを踏んだ時のダメージは1/4分のダメージになる点に注意)。幸い小数点以下切り捨てなので、HPを奇数にすればステロを2回踏んでもHPがギリギリ1残って耐えられる。これらいわ技が4倍弱点のポケモンが最大HPを奇数にするのを推奨されるのはこのためである。
逆にハガネール、ルカリオ、イダイナキバのようないわ耐性の強い種族(じめん、かくとう、はがねを持つポケモン)には、「まきびし」以上にダメージが通らない(1/8×1/4or1/2倍で、1/32or1/16ダメージ)。
第8世代からはステロ対策として「あつぞこブーツ」が登場し、これらいわ4倍弱点のポケモンにはほぼ必須のもちものとなっている(岩が浮いているのに厚底?等と突っ込んではいけない)。
対戦では戦いが長引くシングル6匹戦で非常に重宝する技で、フォレトス、エアームドのような「がんじょう」持ちが先発で撒いてくる。メジャーなポケモンにはいわタイプ弱点が意外と多く、ステロがかなり有効に働く。
3匹戦でもカバルドンやバンギラス等を始め耐久力に自信の有るポケモン達がばら撒いてくる。稀にサポート型のポケモンだけではなく、低耐久の意外なポケモンに設置されることも。
ほぼ全ポケモンに削りが有効な性質上「きあいのタスキ」「がんじょう」「マルチスケイル」などのHPが満タンで発動する道具・特性を持っているポケモン相手にも有効なため、これらの手軽な対策にもなる。
あとちょっとダメージが足りないという時の後押しにもなるのでアタッカーが登場する前にとりあえず設置するだけでも手の届く範囲が結構変わる。
「マジックミラー」持ちなど一部の例外が出て来ることを除けば、相手が交代した時にその交代して出たポケモンに関わらず成功する行動であることからも、起点作り技として評価が高い。つまり、一度発動すれば基本的に失敗しないと言える。
「みがわり」を相手に使われても成功するという事で、後でみがわりに対処できさえすればそういう意味でも強力。
キョダイマックスダイオウドウの専用キョダイマックス技「キョダイコウジン」は、このはがねタイプ版である。
少し誇張が入るかもしれないが、特に第4世代のシングル対戦では「きあいのタスキ」で耐えてからステロを撒くだけで1体のガチ個体として成り立つというほどステロが流行していた。トリデプスが当時それなりに評価されていたのはそのような戦術を行うことができたからという話もある。
反面ダブル、トリプルでは技スペースや使う暇がないことや、そもそも使い手にパッとしないポケモンが多いことが原因で第4世代から現在に至るまで使用頻度は高くない。
よく言われている「交換の頻度が少ない」という理由はダブル上位勢の喰い断氏が否定しており、人口が少ないことに起因する考察不足を理由に挙げている。
除去手段が一切無い為、トップクラスの害悪技と化した。対戦でプテラの使用率を大きく上げているのはこの為で、後述の昆布戦術も可能。
昆布戦術
ステロを語る上で外せないのが昆布戦術である。名称の由来はコンボのタイプミスから。
エアームドがステロを撒き、「ほえる」や「ふきとばし」で延々とポケモンを交代させて罠を踏ませるという戦法である。
高い耐久と「はねやすめ」があるのでそれなりに居座る事が可能。特性が「がんじょう」であるためいざとなった時にも安心。
似たようなことはラグラージ、カバルドン、ルガルガン、バンギラス、クリムガンでもできる。後者2種は更に「でんじは」「へびにらみ」を加えた凶悪なコンボが可能。
ちなみに昆布戦術の元祖はステルスロックではない。
元々は第二世代からある戦術であり、当時はステルスロックが無かったのでまきびしを使っていた。
また、これとは別パターンとしてドオーやキョジオーンが「どくどく」や「しおづけ」を使う事で「じこさいせい」と合わせて交代を誘発させる戦法もある。
特にしおづけは「ステルスロック」と「どくどく」の両方が効かないはがねタイプには効果が増すのでキョジオーンが出て来たら注意と言える。
アニポケ
相手をジワジワ追い詰めていく設置技という都合上、派手なアクションや技による直接撃破が特徴のアニポケとの相性はあまりよくない。だからといって登場していない訳では無く、ダイヤモンド&パールでのシンジのジム戦でジムリーダーのヒョウタが使用した。上記の台詞はその際に意表を突かれたシンジが発した物。アニポケのジム戦のルールは挑戦者側のみポケモンの交代が認められており、それを見越した上で仕込んでいるなら結構エゲツない戦法である(結果的にシンジは勝利しているが)。
また、サン&ムーンにてライチのダイノーズも使用しており、こちらは地面に4本の岩の柱を早し、接触した相手にダメージを与えるものとなっている(因みにこの岩は最終的にモクローのブルームシャインエクストラで跡形もなく粉砕された)。
また、ポケモンWCSのマスターズトーナメントセミファイナルでは、シロナのガブリアスが使用していたが、サトシのネギガナイトのぶんまわすによって粉砕された。
映画ではジャービスのハガネールが使用。
ポケダン
こちらでは足元に技名と同じワナを、「ステルス」の通り隠れた状態で設置する。
いわタイプの技でもあるのでタイプ相性に注意。
ちなみに作品によってはいわタイプであればダメージを無効にできる。
当然敵が踏まないと作動しないのであしからず。
LEGENDSアルセウス
タイプ | いわ |
---|---|
ぶんるい | 物理 |
威力 | 40 |
命中 | 100 |
PP | 20 |
直接 | × |
範囲 | ポケモン1体 |
効果 | 当たった相手を破片状態にする。破片状態のポケモンは行動するたび破片状態になる技を使用したポケモンがいわタイプの威力25の物理わざを相手に受けたときに発生するダメージと同じ量のダメージを受ける |
この作品では技の仕様が大幅に変更されており、仕掛け技ではなく攻撃技になっている。
さらにはステルスロックを食らった相手は、交代時ではなく行動後にダメージを受ける。
最初の森キングで初めてこのステロで度肝を抜かされた歴戦のトレーナーも少なくない。