概要
アニメ『ポケットモンスター』(第7シリーズ)に於いて主人公・サトシが参加している、世界規模のポケモンバトル大会。正式名称は「ポケモン・ワールド・チャンピオンシップス」。
(※現実に開催されている大会についてはこちらを参照)
当初はダンデとワタルが参加しているトーナメントの名称として登場し、トーナメントそのものだと思われたが、実際にはその前哨戦となるランク争いまで含めて「ポケモンWCS」である。
これ迄のアニポケシリーズでは、サトシが各地方のジムリーダー・フロンティアブレーン・しまキング/しまクイーンといった、所謂「中ボス」キャラに勝った後にポケモンリーグに挑戦するという流れが定番であったが、ポケモンWCSは、近くにいる参加者同士が同意すれば何時でも何処でも公式戦が行える上に、地元の強者から世界トップクラスのエリートまで様々な相手とのバトルが全て1つのイベントの中で完結しているという点が決定的に異なる。
更に「全ての地方が舞台」という今作の特徴により、サトシがこれまでのシリーズで出会った各地方のトレーナーとの再戦や、バトルする機会に恵まれずに終わった四天王や、チャンピオンとの公式戦も公衆の面前で行える。
サトシはダンデVSワタルの決勝戦の観戦翌日のダンデとの模擬戦を経て、「ポケモンWCSの頂点に立つダンデに勝利し、最強のトレーナーを目指す」という目標を見つけた。
その目標の達成が夢であるポケモンマスターへの一歩だと信じ、日々鍛錬に励んでいる。
ルール
クラス分け
ポケモンバトルコミッション(公式戦の運営委員会と推測される)に加盟するトレーナー(エントリー自体はWEB上の手続きで済む)は、そのバトルの勝敗や試合内容によって認定される世界ランキングに応じて以下の4つのクラスに分けられる。
- マスタークラス:1~8位
- ハイパークラス:9~99位
- スーパークラス:100~999位
- ノーマルクラス:1000位以下
初めてエントリーしたトレーナーはキャリアに関係なく、全員がノーマルクラスからのスタートとなる。試合は同じクラス同士でなければ発生せず、例え上位のノーマルランクトレーナーは、スーパーランク以上のトレーナーとは戦うことは不可能。逆を言えば、最初から抜きんでた実力の持ち主であり格上相手に勝利を重ねれば、ランクアップも早い段階で実現可能な、正に実力主義のシステムである。
勝敗によってランキングの順位が変動し、勝率次第でノーマルクラスからスーパークラス、ハイパークラス、マスタークラスに昇格となる。
マスタークラスのトレーナー8名は「マスターズエイト」と呼ばれ、クラスマッチのシーズン終了時点で行われる決勝トーナメントに参加できる。そこで優勝した者が、晴れて世界最強のチャンピオンとなる。
サトシのエントリー時点の参加者数は10000人超、つまり9割以上がノーマルクラス。2000位台でも上位20%以内となり、十分賞賛されるレベルである。100~999位のスーパークラスでも世界レベルでは相当な実力者と位置付けられ、中には各地方のジムリーダーがほぼこのクラスに位置している。9~99位のハイパークラスともなれば各地方の四天王が接見しており、ランキング9位はシーズン終了直前で行われる「入れ替え戦」に挑む権利を与えられ、マスタークラス8位に勝利できれば晴れてマスタークラスに昇格できる。
試合の流れ
参加者同士が近づくと、スマホロトムからポケモンバトル開始の有無を問われ、双方が了承した上で始められる。
バトルが正式にコミッションから承認されると、高速飛行が可能なドローンロトムがバトルフィールドに現れ、ルール形式を読み上げ、審判と判定を公正に執り行う。
バトル形式は毎回ランダム(1VS1、2VS2など)で、2体以上の場合ポケモンは自由に入れ替え可能。ゲーム『ソード/シールド』では実装されなかった「ダイマックス(キョダイマックスも含む)VSメガシンカorZワザ」も実現可能だが、これら3つについては「1試合につきいずれか一つを1回のみ使用可」という制限がある。
…のだが、マスターズトーナメントファイナルのダンデ対サトシの試合にて、ダンデが「サトシには持てる力の全てをぶつけてきてほしい」と3つ全ての解禁を提案し(おそらくその試合限定で)運営側からも受け入れられた。
相手のポケモンを全て戦闘不能にした方が勝者となるが、ポケモンが水中や土中に埋没して判定できない場合も徹底的に索的を行い、戦闘可否を確認する。バトル終了後ドローンロトムは即座に撤収し、瞬く間にランキングの変動が行われる(両者引き分けとなった場合など、試合内容によっては順位変動がなく、現状維持となることもある)。
一度敗れても、クラスマッチの開催期間中であれば何度でも挑戦可能。階級が同じであればリベンジマッチもできる。
ランクがハイパークラスになると、バトルが行われる数日前にスマホロトムへ対戦相手と内容が通達される。「10位台になると更に厳しさが増す」とはドラセナの談。
マスタークラスでは『入れ替え戦』と称されるハイパークラス9位とマスタークラス8位によるランキング戦があり、下位の者が乗り越えるべき登竜門である。
だが、マスターズエイトによるトーナメント戦が開催される時期(チャンピオンシップ終盤戦)に差し掛かると、試合数も激減する。
地方のバトルイベントに武者修行や順位上げを兼ねて参加するパターンもOKで、「ポケモンWCS バトルフェス」なるイベントも各地方で開催されており、ルールに則り誰とでも自由にバトルが可能。ランキング急上昇やクラスアップを狙うノーマル、スーパークラスの参加者にとって極めて重要な一日でもあるが、賞与は存在しない。
サトシの戦績
(順位変動が明記されたものを記載する)
ノーマルクラス
話数 | 対戦相手 | 勝敗(勝○/敗●/分△) | 対戦後の順位 | 備考 |
---|---|---|---|---|
18話 | ビスケス | ○ | 3763位 | 記念すべき最初の対戦相手 |
20話 | セイヤ | ○ | 1512位 | 霜降り明星の2人がゲスト出演 |
21話 | ハシバ | ○ | 不明(ドローンロトムが順位発表する前にサトシ達がその場を去ったため) | リオルのタマゴに向かう途中で遭遇 |
25話 | ロブ | ○ | 1022位 | バトルフェスでの一戦 |
25話 | コルニ | ○ | 921位 | 初めて過去シリーズのキャラと対戦 |
※25話では、ロブの前にも2連勝し、一気に順位を上げている。
スーパークラス
話数 | 対戦相手 | 勝敗(勝○/敗●/分△) | 対戦後の順位 | 備考 |
---|---|---|---|---|
30話 | トニー | ○ | 901位 | ビスケスと同じ、クチバジムのトレーナー |
33話 | コロミ | ○ | 890位 | 6体所有していたヘラクロスの1体を使用していた |
34話 | サイトウ | ● | 930位 | サトシ初の敗戦 |
36話 | オクタンの男性トレーナー | ● | 975位 | 遠隔戦を意識し過ぎて敗戦 |
36話 | ドククラゲの女性トレーナー | ● | 1021位 | 同上の理由により、ノーマルクラスへ転落 |
39話 | サイトウ | △ | 不明(引き分けのため変動なし) | リオルとオトスパスが相打ちに |
51話 | ゲンバ | ○ | 381位 | カモネギVSドテッコツのネギVS鉄骨対決 |
60話 | リント | ○ | 184位 | 試合中にカモネギがネギガナイトに進化 |
65話 | アイリス | ○ | 99位 | 全シリーズ通して初めてポケモンリーグチャンピオンに勝利 |
※サイトウへのリベンジの際には(順位は不明なものの)スーパークラスに返り咲いている。
ハイパークラス
話数 | 対戦相手 | 勝敗(勝○/敗●/分△) | 対戦後の順位 | 備考 |
---|---|---|---|---|
77話 | デンジ | ○ | 64位 | ピカチュウとのZ技「1000まんボルト」を使用 |
85・86話 | サイトウ | ○ | 36位 | メガルカリオVSキョダイマックスカイリキーの激突 |
99話 | マリィ | ○ | 15位 | ゲンガーVSオーロンゲのキョダイマックス対決 |
104話 | ドラセナ | ○ | 9位 | 全シリーズ通して初めて四天王に勝利 |
109話 | キバナ | ○ | 8位 | 入れ替え戦。当初はメガルカリオで行く予定だったが、ゲンガーのキョダイマックスへ戦術を変更。遂にマスターズエイト入りを果たす |
※マスターズトーナメント時のメンバーと結果は、マスターズエイトを参照。