基礎データ
全国図鑑 | No.0621 |
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イッシュ図鑑 | No.270 |
マウンテンカロス図鑑 | No.141 |
アローラ図鑑 | No.374 |
ヨロイ島図鑑 | No.063 |
ローマ字表記 | Crimgan |
ぶんるい | ほらあなポケモン |
タイプ | ドラゴン |
たかさ | 1.6m |
おもさ | 139.0kg |
せいべつ | 50%♂・50%♀ |
とくせい | さめはだ / ちからずく / かたやぶり(隠れ特性) |
タマゴグループ | ドラゴン/かいじゅう |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | クリムガン | クリムゾン+顔(がん) |
英語・スペイン語・イタリア語 | Druddigon | dragon(ドラゴン)+ruddy(赤い) |
ドイツ語 | Shardrago | scharlachrot(緋色の)+dragon(英語でドラゴン) |
フランス語 | Drakkarmin | Drakkar(バイキング船)+dragon(英語でドラゴン)+Carmin(洋紅色) |
韓国語 | 크리만 | 日本語名の音写+안(an、顔) |
中国語(簡体字) | 赤面龙 | 赤(chì)+面(miàn)+龙(lóng、龍) |
中国語(繁体字) | 赤面龍 | 赤(chì)+面(miàn)+龍(lóng) |
ロシア語 | Драддигон | 英語名の音写 |
タイ語 | คริมแกน | 日本語名の音写 |
概要
『ポケットモンスターブラック・ホワイト』(第5世代)で初登場したポケモン。
名前の由来は「クリム」ゾン+「顔」面で、実際頭は真っ赤、首から下は青、腹は黄土色である。
色違いは赤かった部分がオレンジ色に、青かった部分が緑色になる。
ドラゴン系としては割と正統派なフォームで、特にゲルマン語圏の伝説に見られるドラゴンに着想を得ている可能性がある。ゲルマン系のドラゴンは地を這う大蛇の怪物と混同された経緯からか、飛行能力を持たず洞穴を住処にしていることが多く、クリムガンの特徴と合致する。
そのデザインから「レッドヘッドロックアガマ(ニジトカゲ)」との関連が指摘されており、このトカゲのオスは繁殖期に頭がオレンジまたは赤色に、胴体が紺色になるという生態を持つ。
また背中には大ぶりな翼を持っているが、図鑑によると飛行用ではなく体温を高めるために使うという。
実際翼を使った攻撃方法は第8世代まで皆無であり、その8世代で追加された「ダブルウイング」くらいしかない。このため、飛行能力そのものを既に失っているのではないかと考察もあったのだが、ポケモンカードゲーム公式イラスト「ポケモンたちの集う空」にてガッツリ飛べる事が判明した。
ちなみに「なみのり」も覚える。
生態
分類は「ほらあなポケモン」だがイッシュ地方における生息地は「リュウラセンのとう」の1階と塔の周囲の草むらのみ(塔の第2層以降には出現しない)。
ヤーコンロード、ネジ山、チャンピオンロードに電気石の洞穴、ジャイアントホール、リバースマウンテンと様々な洞窟があるのだが……。
このため、BW当初ではチルタリスと並んで数少ない草むらに出現するドラゴンタイプだった。
ちなみに塔の中をねぐらにしているらしく冬になると草むらには出現しなくなる(塔の第1層なら冬でも出現する)。ドラゴンタイプだから寒さは苦手ということか。
そんなクリムガンも他の地方では洞窟の中に出現する傾向がある。近年の世代の図鑑説明ではその点について深く掘り下げられ、ドリュウズやディグダなどのもぐらポケモンやイワークの掘った穴に侵入することが判明。
トンネル内を駆けずり回ったり、逆に静かに待ち伏せしたりと貪欲に獲物を狙い、岩より固い皮膚に覆われた頭を活かした頭突きと爪を武器に獲物の捕獲や敵との戦いに挑む。そして穴がどれだけ狭かろうが全く気にせずに敵に頭突きを見舞う破天荒な面は「かたやぶり」に表れている。
一応「あなをほる」は覚えるのだが、意外にずる賢いという面もあり、どうも自分で巣穴を作る気は無さそうである。
ゲーム上の能力
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
77 | 120 | 90 | 60 | 90 | 48 | 485 |
いかにも強そうなビジュアルに反して種族値の合計は485と低め(後述するが貧弱というわけでもない)。同じ無進化のバクガメス・ジジーロンが並ぶ。この2種とドラミドロが現れるまでは、クリムガンがドラゴンタイプ(の最終進化形・無進化)で最も素早さが低かった。
ついでに大半がその世代での専用技や新技・固有特性などを何かしら与えられているドラゴンタイプにおいて、登場時点で固有の特性も専用技も一切持っていなかったという特徴がある。
このようにかなり不遇とも言える一面を持つものの、能力値自体は決して悪くない。ドラゴンタイプでありながら重戦車型ステータス・未進化と、当時まで相応の素早さを備えていたドラゴンポケモンの常識を覆す特徴を持っている。
特攻が低い以外はバランスが良く、扱いやすい部類ではある。耐久面はHPが足りないのでまずまず。
技に関してはドラゴンらしく恵まれている方。
特性のうち「ちからずく」は一定の追加効果が発動しなくなる代わりに、その技の威力を3割増しにする特性。「いのちのたま」とのコンボも有名。
相手の能力を下げたり、状態異常にする技などが主な適用範囲。
いわなだれ・かみくだく・ほのおのパンチ・かみなりパンチ・ダストシュート・アイアンテールなどが主に効果が発揮される技。
- 但しせっかくの特性適用技であるドラゴンダイブはピンポイントで習得できない。何故だ。殺気が出せないのだろうか…。
特殊技も少なからず習得は可能なのだが、それでもやっぱり対象になる一致技が無い。
そもそもドラゴンらしく技が豊富と言えども特殊技の幅が狭く、かえんほうしゃ・ヘドロばくだん・きあいだま・ラスターカノン・あくのはどうと物理技で代用が効きそうな技がズラリと並んでいるので結局意味がなかったり。攻撃と特攻の差が開きすぎである。
攻撃重視で育てる場合、オノノクスという強力なライバルが立ちはだかるのも問題である。
素早さの低さは「トリックルーム」で使えるという利点があるが、ステータスがほとんどオノノクスに劣るのが痛い。
それでもタマゴ技を中心に「ふいうち」「へびにらみ」「よこどり」といった、他のドラゴンポケモンは覚えられない技を豊富に覚えてくれる。
また、特性「さめはだ」と単ドラゴンタイプ特有の耐性の多さを生かし、耐久型、起点作り担当のドラゴンというありそうで無かった戦い方ができるのだ。
ちなみにBW2のソウリュウジムでは、シャガの前に待ちうけるジムトレーナーの中に、耐久型クリムガンを使うベテラントレーナーの姿を見ることができる。いわゆる「まもみが」(まもる+みがわり)型であり、鬱陶しいことこの上ない。クリムガンの耐久が生かされるとどれほど厄介かがよくわかる。
本作にて「アクアテール」を教え技として習得した。
なお隠れ特性は「かたやぶり」。これは相手の防御系の特性を無視して攻撃できるというラムパルドやカイロスも持っている非常に優秀な特性。
「じしん」の通りがよくなる他「がんじょう」も潰せる。ただし火力は据え置きになるため注意したい。
第6世代では「へびにらみ」が命中率100%になるという強化が施された…がでんきタイプに通らなくなってしまった。お陰でちくでん持ちも麻痺させられる強みが無くなった(ちくでん持ちは全員でんきタイプのため)
また「ふいうち」の対はがね等倍化及び「ダストシュート」の命中強化など、地味ながら強化はされている。
…が、第7世代では彼に恐ろしいまでの仕打ちが待ち受けていた。
まひ状態の弱体化(事実上へびにらみの弱体化)・ふいうち(というか先制技自体)の弱体化・さめはだの仕様変更(同時に倒れた時に先にこちらが倒れた扱いになる)と解禁前から既に大幅弱体化が確定していたというとんでもない状態に陥ってしまったのだ。
そして追い討ちをかけるかのように強力なフェアリータイプのポケモンが追加されてしまう。
一体クリムガンが何をしたというのか……
ただし「いのちのたま」を用いた「ちからずく」型はライバルがいるとはいえまだ健在であり、不遇ポケモンの仲間入りは何とかギリギリの所で逃れている。また「でんじは」と異なり「へびにらみ」の命中率は下がっていない。
後の世代で独自の強化を願うばかりである。
第8世代では、当初は登場が見送られてしまっていたが、追加DLC『鎧の孤島』にて解禁された。
ダブルウイングやうっぷんばらしを習得しフェアリータイプが数を減らしたため、前世代よりは楽な環境であるがおいうちやよこどりが削除されてしまった。また、ほえるを没収されたため、ステルスロック&ほえるコンボが出来なくなった。(ドラゴンテールは変わらず覚えるが、フェアリー相手だと無効になってしまうので注意)
因みに、追加DLC『冠の雪原』にて、『鎧の孤島』で追加されたポケモンの中でカンムリ雪原でも生息が確認されているのはクリムガンだけだったりする。
第9世代では追加DLCにも内定せず、完全リストラとなった。
使用トレーナー
ゲーム版
- シャガ:ジムリーダー(イッシュ)
- アイリス:ジムリーダー(イッシュ)
- アデク:イッシュチャンピオン
- トウヤ:ポケモントレーナー
- トウコ:ポケモントレーナー
- キョウヘイ:ポケモントレーナー
- メイ:ポケモントレーナー
- イブキ:ジムリーダー(ジョウト)
- アケビ:フレア団科学者
- ドラセナ:四天王(カロス)
アニメ版
- エミー(BW27話)
- シャガ(BW)
- グレース(BW71話)
- ディーノ(BW108話)
- イブキ※色ちがい
- アケビ(XY)
- リュウキ(SM)
- ドラセナ(新無印)
漫画版
- シャガ(ポケスペ)
- アイリス(ポケスペ)
番外作品
『ポケモンGO』
2021年12月7日に開催された「リュウラセンの塔の謎」イベントで初登場した。
しかも、実装と同時に色違いも実装されるという謎の厚遇設けている。
今のところ野生の個体は存在しておらず、入手するにはフィールドリサーチのタスク報酬かレイドバトルを熟す以外にない。が、クリムガンのレイドの出現率自体が低めであったことに加え、フィールドリサーチのタスク内容も「レイドバトルに3回勝利する」という地味に手間のかかるものだったため、プレイヤーからは不満の声も散見された。
後に10kmタマゴからも高確率で孵化するようになり、入手方法が多少改善されたが、10kmタマゴにはドラメシヤ、カルボウ、セビエといった他にレアなポケモンが孵化する可能性もあり、クリムガンは元々無進化ポケモンなこともあって、残念ながらメレシー共々ハズレ枠扱いされることも…。
性能はというと、通常技が「ドラゴンテール」「かみつく」の2つ、ゲージ技が「ドラゴンクロー」「つじぎり」「はかいこうせん」の3つ。全体的に小技が多く、どちらかといえばトレーナーバトル向けの性能と言えるか。
ただ、主戦力となる技がドラゴン・あくに偏っており、使いどころが限られるのが難点。特にフェアリータイプとかち合うと事実上詰むので要注意。
加えて、ドラゴン技を主体に闘おうとすると、どうしてもカイリューやオノノクスの下位互換になってしまうのもネック。特に、オノノクスとは「はかいこうせん」以外の習得技がほぼ被ってしまっているという…。一応、あちらと比べると総合CPが低めなので、主にハイパーリーグ等で活躍させる等して住み分けるのが無難だろう。
アニメ版
ゲームでは地味な一方で、アニメでは何故か目立った活躍が多く、特にBW編ではオノノクスやサザンドラより出番が多い。
役回りも味方、強敵、噛ませ犬、敵役、ちょい役とかなり忙しいポケモンである。
- エミーのクリムガン
- シャガのクリムガン
- BWシーズン2の17話、原作通りシャガがアイリスとのバトルで繰り出した。アイリスのカイリューの攻撃を何度も跳ね返し、ゲーム中ではほとんど勝利はありえなかった相手に勝利を得た。きっと血の滲むどころじゃない特訓があったのだろう・・・。
- イブキのクリムガン
- BWシーズン2の52話、デコロラ諸島でサトシと再会したときに色違いの個体を捕獲。BWシーズン2特別編2では、フスベシティでアイリスと再会、その時のバトルで繰り出した。こちらもアイリスのカイリューに白星を挙げている。
- BW71話:ドンナマイトの出場者・グレースのポケモンで登場。ラングレーのキリキザンに「きんぞくおん」からの「アイアンヘッド」で敗れる。
- BW108話:ディーノのポケモンで登場。イッシュリーグ決勝ではバージルのイーブイに敗北する。
- XY編:フレア団の科学者アケビのポケモンで登場
- リュウキのクリムガン:SM118話でジヘッドと共に登場。
- ドラセナのクリムガン:新無印103話でドラミドロと共に確認できる。
その他
BW | 33話(回想)・56話(回想)・64話(回想)・100話 |
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SM | 57話(テレビ) |
劇場版 | キュレムVS聖剣士ケルディオ |
関連イラスト
関連タグ
0620.コジョンド→0621.クリムガン→0622.ゴビット