オレスシ……
基礎データ
全国図鑑 | No.0978 |
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パルデア図鑑 | No.375 |
ローマ字表記 | Syaritatsu |
ぶんるい | ぎたいポケモン |
タイプ | ドラゴン / みず |
たかさ | 0.3m |
おもさ | 8.0kg |
せいべつ | 50%♂・50%♀ |
とくせい | しれいとう/よびみず(隠れ特性) |
タマゴグループ | すいちゅう2 |
おとしもの | シャリタツのウロコ |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | シャリタツ | シャリ+反り立つ+龍(たつ) |
英語・スペイン語・イタリア語 | Tatsugiri | 龍+握り寿司 |
ドイツ語 | Nigiragi | 握り寿司 |
フランス語 | Nigirigon | 握り寿司+dragon(竜) |
韓国語 | 싸리용 | シャリ+용(龍) |
中国語(簡体字) | 米立龙 | 米粒+立+龙(龍) |
中国語(繁体字) | 米立龍 | 米粒+立+龍 |
スシスシー
概要
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』より登場。寿司のような見た目をしたポケモン。魚のようにも見えるがなんとドラゴンタイプの一種。その体はかなり小さく、力も弱い。
タマゴグループは魚類系が所属する「すいちゅう2」に分類されている。
シャリのように見えるのは喉袋で、膨らませて自身が上に乗っかることで獲物のエサに擬態する。基本的には水棲で泳ぎも得意だが、陸上でも体を起こした独特の体勢で這い回ることで活動することが可能。
"非力なドラゴンタイプ"は今や幾つも前例があるが、このシャリタツはそれを補う進化能力を持たない代わりに知能に長け、数あるドラゴンポケモンの中でも屈指の賢さを持つと言われる。
可愛らしい外見に反して食性は肉食で、主な獲物は鳥ポケモン。とはいえ、シャリタツ自身は己の非力さを自覚してもおり、常に単独では行動せず仲間と狩りをする習性を持つ。
その狩りの方法とは、自分が弱ったエサの振りをすることで獲物を誘き寄せ、仲間に襲わせるという非常に狡猾なものである(それを象徴するかのように、オージャの湖には様々な種類のハネが至る所に落ちている)。
特に、体躯や力に優れるが頭が悪いヘイラッシャとは密接な共生関係を築いており、自身が参謀となりコンビで狩りをする他、彼らの口の中に棲まうことで外敵より身を守って貰っている。
上述したように小さい部類に入るポケモンであるが、高さ0.3m/重さ8kgと、本物の寿司と比べると遥かにデカく重いため、箸などで摘むのは難しい…というかまず無理であろう。あくまで"ヘイラッシャ基準での"一口サイズといった所か。
アニポケ第8シリーズ第68話では、高さ1.0mのアチゲータが手掴みで持ち上げられる程度に小柄なポケモンとして描かれていた。ポケモンHOMEで高さを比較すると概ねそれが可能な体格差であることが分かる。
第74話の「フリード博士のポケモンゼミ」では、喉袋を膨らませた状態の体高は約0.2mほどであると紹介された。そのため、高さとして計測されているのは体長であると考えられる。
名前の由来は寿司用語の「シャリが立つ」に「竜(たつ)」をかけたものと思われる。
スシスシ…
すがた・色違い
おびき寄せる獲物の好みに合わせて体の色や模様が変化した「すがた」が3種類存在する。
それぞれの姿に固有の色違いが存在し、計6種類の姿(色)が存在することになる。姿によってヘイラッシャの専用技「いっちょうあがり」に付与される追加効果が変化する。
ちなみに2023年現在、純粋なマグロモチーフポケモンは存在しない。
シースー!
ゲーム上の特徴
スカーレット・バイオレット
オージャの湖に生息。レベルが49~56と高い上、おきみやげで自滅する場合もあるので捕獲には注意。
また、ストーリーにおいてはレジェンドルートで関わることとなるが、詳細は後述する。
【偽竜のヌシ】
ペパー「『オレが ヌシー!』って 自己紹介してくれたら分かりやすいのにな!」
湖にポツンとある島には沢山のシャリタツがおり「スシスシー」「スシッスー」「スメーシー」などと鳴いているが、1匹のみ「ヌシヌシー」と鳴いており(体も他のシャリタツより一回り大きい)、話し掛けると
「オレヌシー!!」
と、事前にペパーが冒頭のセリフをいっていたのを見事にフラグ回収してしまう程の鳴き声を上げる。知能が高いって人語を理解しているという意味なのであろうか。
その直後、藪から棒に後ろから現れたヘイラッシャに食べられるような形で合体、そのままヘイラッシャとのヌシバトルが始まる。
1度撃破した後、シャリタツがスパイスを食べるために1度ヘイラッシャの口より出て行くが、戻って来て再度食べられる―もとい合体。すると、スパイスの力でしれいとうの効果が強まったのか、それとも中で口移しでもしたのか、何とヘイラッシャの方が強化オーラを纏って2戦目となる。
特性とスパイスの力で二重に能力が上がったヘイラッシャをバトルの末に撃破したのもつかの間、スパイスを回収しようとしたペパーが気配を感じて振り返るとまだぬしシャリタツが残っており、
「オ…… オ……」「オレモヌシー!!」
とオーラを纏い、執念の第3ラウンドへもつれ込む。ヘイラッシャを倒せたレベルなら苦戦はしないであうが、物理と特殊傾向が入替わるのには注意。
要するに上の自己紹介は出オチでも偽りでもなく、シャリタツ&へイラッシャのコンビで「偽竜のヌシ」の正体であったというカラクリ(とペパーが話を纏めるところまで一連の流れ)である。
…事前に2匹の関係性を知っていたり、マップ上の紹介がドラゴンタイプなのにヘイラッシャがドラゴンタイプではない(水単タイプ)ことに気付ければ展開を読めたかもしれない。
倒すと湖でヌシであった個体がいる。
前述の通り、特性厳選が必要ないのでここでゲットしておくと頼りとなる。
オスーシー
性能
種族値
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
68 | 50 | 60 | 120 | 95 | 82 | 475 |
設定通り、合計種族値は475とドラゴンタイプの最終進化ではクリムガン、バクガメス、ジジーロンといった無進化ドラゴンの合計485を下回る最弱。種族値配分と合計は全フォルム共通。
しかし、力は弱い分特殊面は中々の高さであり、必要ない部分を削ぎ落とした無駄がない能力値となっている。
りゅうのはどうを始め、主要な水・ドラゴンの技も一通り覚えるが、タイプ一致技以外で覚える攻撃技は少なく、水タイプのサブ技として優秀なれいとうビームを覚えないのがネック。
キングドラやウオノラゴンと比べると見劣りするスペックであるが、一方でちょうはつ、バトンタッチ、わるだくみ、おきみやげと補助技は豊富。
最大の特徴はダブルバトル専用特性『しれいとう』。
ダブルバトルでヘイラッシャと共に出すと、ヘイラッシャの口の中に入ってそこから命令を出す。食べられているように見えるものの一体化することで、自身は技を喰らわず使う事も出来なくなるが、元より高いヘイラッシャの全能力を2段階向上させる。
なお攻撃が当たらなくなるだけで場にいることは変わらないので、状態異常のダメージは入り、ほろびのうたのカウントは進んでしまう。また、先にシャリタツが倒れた場合は、普通に2匹目のポケモンを出すことができ、その場合でもへイラッシャの能力は下がらない。
そのため
- レベル1+持ち物どくどくだまのシャリタツとヘイラッシャを場に出す。またはHB最脆個体+持ち物くろいヘドロのシャリタツとヘイラッシャではない適当なポケモンを場に出す。
- 前者の場合は特に何もする必要はない。後者の場合、シャリタツに「こらえる」を使わせた上で仲間がシャリタツに「とんぼがえり」系技を撃ち(必要なら敵からの攻撃も受けさせ)シャリタツのHPを1とした後、とんぼがえりの効果でヘイラッシャを出す
- いずれにせよ、これによりシャリタツはヘイラッシャと合体はするが直後にひんしになる
- ヘイラッシャの能力が上がり、シャリタツひんしで枠が空いたところに特性「きょうえん」のカラミンゴ or 「じこあんじ」が使えるポケモンを出し、能力変化をコピーさせる
というスシを補給した上で味方にスシを分け与える非道なコンボも開発されている。
ただし、これだけで3体分枠を取ってしまう上、見せ合いの時点でバレる可能性が高い。あくまでロマン重視戦法といえるであろう。
ちなみにランク戦などでは出来る限り役割は分散しない方が良いので併用が求められるが、自己暗示ととんぼがえりを併用出来るのはネッコアラのみ…であったが現在はじこあんじの技マシンが追加されたため、多くのポケモンが可能となった。ボルトチェンジの場合もミュウ・ドーブル・コバルオンが可能である。
スシッスー
隠れ特性は『よびみず』。
水技誘導&水技を受けるとダメージを無効化し自分の特攻を1段階上昇させるもので、シングルバトルでも有用。
同じ特性を有する他ポケモンと比べてもこちらの特攻の高さは随一である。
トリトドンも「よびみず」を持ち、シャリタツもトリトドン同様「カウンター」と「ミラーコート」を覚える。とはいえそこそこ足が速くてアグレッシブな上に、そもそも複合タイプが違うため、トリトドンとはまるで使用感が異なることであろう。
なるべくほのお4分の1、みず無効耐性を活かせるように積む隙がある対面を見付けたいところ。
もしシングルバトルで使うなら、低耐久を補う「きあいのタスキ」、火力を増強する「いのちのたま」が持ち物候補として目ぼしいところであろう。「こだわりスカーフ」を持たせてスイーパーとして運用するのもアリ。
テラスタイプは火力を追求出来る一致のものやドラゴン対策ができるはがねは当然のこと、一致ウエポンと「ばかぢから」という技構成のマリルリを特性込みでシャットアウト出来るどくも候補に挙がる。
なお、オージャの湖に生息するレベル51までの個体は攻撃技をミラーコートとだくりゅうしか所持していないため、特性ちょすいのドオーなど水技を無効化可能なポケモンが物理技のみで攻撃すれば、中盤でも安定して稼ぎに利用することが可能。
また、おきみやげで自滅することも多いためそれらのポケモン以外でもそこそこ高確率で勝利出来る。経験値を美味しく頂こう。
もっとも、捕獲したい場合は厄介な性質ではあるため挑発などで自爆を防ぎたいところ。
旅パにおいては火力、速度、一貫性、耐性、抜き性能に優れたアタッカーとして役立つ。特性がほぼ死んでいるので厳選の必要が実質ないのも美味しい。
テラレイドバトルにおいてはカウンターを習得した物理アタッカー殺しと化している。
弱そうな見た目に油断した脳筋プレイヤーが返り討ちに遭う事例が多発している。
……テラレイド攻略のオススメの大半が物理アタッカー系なのも、原因の1つではあるが。
ただし、野生個体と異なりミラーコートを習得していないので、特殊攻撃アタッカーをぶつければみずやドラゴンに弱点を抱えているタイプでもない限り楽に倒せてしまう。
レイドバトル個体はカウンターとこうそくスピンというシャリタツのタマゴ技3つのうち2つを覚えているので、その辺りの遺伝の目途がたっていないなら例え通常特性でも1匹キープしておく価値はある。
ヌヌ?スシー
アニメ版
アニポケ・第8シリーズ
- ブレイブアサギ号のシャリタツ達
- 第68話「新たなる空へ!ブレイブアサギ号!!」
- 第77話「ランドウ、故郷(ふるさと)へ帰る」
- 第69話「ぼくがポケモンで、キミがぼく!?」
キタカミの里の収穫祭で水ヨーヨー釣りらしき屋台に描かれていた。
Webアニメ
第4話「息をあわせて」で登場。3匹がオージャの湖にある橋を渡っていた。
ポケモンローカルacts
福井県高浜町にて、地域応援ポケモンのカイリューとヘイラッシャと共にデザインされたポケモンマンホールが設置された。
一説によれば、高浜町は寿司発祥の地とされている。
スシシシー
余談
- 碧の仮面配信前のバージョンではそったすがたのシャリタツしか大量発生しない(しかもアイコン上では他の姿のシャリタツであっても、実際に登場するのはそったすがた)バグが発生していたが、配信後のバージョンではアイコン通りのシャリタツが出て来るよう修正された。
- 修正前で他の姿の色違いを狙う際は自力で探すしかない。幸い、同作にあるサンドウィッチを食べるで色違い確率を上げられるが、オージャの湖はみずタイプだけでなくドラゴンタイプポケモンも多いため難易度は高め。
- 2024年7月に最強のヘイラッシャレイドと並行してシャリタツの大量発生イベントが行われた。このイベントでは生息地ではない場所に出現するため、下記のようなシャリタツを捕まえることができた。
- さじんのあかし・こうせつのあかし・ごうせつのあかし・のうむのあかしを持ったシャリタツ(そったすがた・のびたすがた)
- レベル100のシャリタツ(たれたすがた)
- とくこうの努力値が+2されるため、ドリンク代を節約したいトレーナにとっては努力値が振りやすいオージャの湖で彼らもまた狩られている。特攻は「知力」に置き換えられており、人気の高い魚料理がモチーフであることや、シャリタツ自身知能が高い設定もあるが……多分これは関係ないはず。
シャリ!シャリ!!
寿司との関係
寿司モチーフかつ意味を伴う鳴き声を操れるほど日本にかぶれているシャリタツだが、そうなると気になるのは各言語版でのローカライズ。
- 英語版ではタツ+握り寿司で「Tatsugiri」と、かなり分かりやすい名前でドイツ語でも「Nigiragi」(ニギラギ)、フランス語でも「Nigirigon」(ニギリゴン)と、欧米圏では握り寿司が名前の由来となっているようである。
- 英語版での彼らの鳴き声は何と、日本語訛りの英語(いわゆるJapanglish)として表現されている。
- 英語ではヌシポケモンのことを「Titan Pokémon」(ギリシャ神話の巨神族に由来)と呼ぶのを反映してか、ヌシもしっかり「Taitaaan!」「Ai! Taitaaaaaan!」と名乗りを上げてくる。一方で島にいる通常サイズのシャリタツ達は「sushi」と「taitan」を混合させた鳴き声(「Suitan!」「Tashee!」など)となっている。
- 中国語版ではヌシのことを「宝主」(Baǒzhǔ)と呼ぶのを反映してか、ヌシも似た発音で鳴いている。簡体字では「啵啾啵啾~」(Bojiū-bojiū)、繁体字では「啵朱啵朱~」(Bozhū-bozhū)と名乗っている。一方で島にいる通常サイズのシャリタツ達は簡体字では「嗖~嘶~」(Sōusī)、繫体字では「速~嘻~」(Sùxī)などと、概ね日本語音写となっている。
寿司つながりの余談であるが、カロス地方のミアレシティには「ローリングドリーマー」というからておうが店番を務め、ふりそでがウェイトレスを担当する寿司の店がある。同店はアローラ地方のマリエシティ、パルデア地方のいくつかの町にも存在する(ただし、飲食だけでバトルは出来ず、シャリタツで殴り込み出来ない)。
ペパーもヌシとの戦闘前にシャリタツのことを寿司と呼んでおり、寿司はパルデアの食文化にしっかりと根付いているらしいことが分かる。なお、シャリタツ自身の味の程は不明であるが、オージャの湖の畔にいるとあるNPCが「何ていうか……その……おいしそうなポケモン見たよ」と述べており、シャリタツのことを美味しそうだと認識している人は一応いるようである。
生態に関する考察
コイキングやヒマナッツと同じく図鑑上では「弱い」とされているポケモンだが、上記の通り種族値自体は特段低くはなく、特に特攻の高さにおいては並の最終進化系をも凌駕するほどである(というか、かの創造主とタメを貼れるレベル)。これで「弱い」とするならば大抵のポケモンが弱い扱いされてしまう気がしないでもない。
これに関しては、出現場所のオージャの湖は、説明不要の強さを持つギャラドス・カイリュー・ヌメルゴン、能力値的にはそれほどでもないが極めて攻撃的で凶暴なミガルーサなどポケモントレーナーにとって強いポケモン・危険なポケモンがうようよいるので、周囲のポケモンと比較すると弱く見えるという意味合いなのかもしれない。
ポケモン世界でどうなのかは不明であるが、我々が住む現実世界において、水辺で寿司に擬態する」という行動はどちらかというと頭が悪い部類に入る。そのため「実はそんなに頭は良くないのでは」という疑惑がかけられることがあったり、あるいは「水辺で寿司に擬態する奴が知能上位のドラゴンポケモンって…」とドラゴンポケモン達の知能を心配する声も。何せドラゴンタイプには多くの伝説ポケモンに最強種族の大半がいるのである。「トップクラス」がどのレベルかは不明だが、大丈夫かドラゴンタイプ。
- …とはいえ伝説ポケモンは研究者といえどもそうそう簡単に比較データが取れるとは思えないため、あくまで「調査可能な範囲内(=非伝説)でのドラゴンタイプ」の中でも賢いという見方をするのが妥当であろうか。ちなみにそのドラゴンの1匹であるカイリューは人間と同レベルの知能を有するといわれているが…。
- ただし、図鑑に「死んだふりで相手をだます」「弱ったふりで 獲物をおびき寄せ仲間のポケモンに襲わせる。」と書いてあるとおり、本来は自身が弱ったフリをして囮となっているわけで、さらにはヘイラッシャと連携で狩りをし、互いの弱点を補い合いながら生活するため、その点では賢いといえる。
- エサに擬態した状態が寿司のように見えるが、寿司を知っている人間にはそう見えているだけ(つまり、偶然似たような姿となっただけ)で、シャリタツ自身は寿司に似せようとは露ほども考えていない可能性もある。
- シャリタツが生息するオージャの湖には、首に黄色い果実が実るトロピウス。尻尾が簡単に取れてしまうヤドン。自身の身を切り離して戦闘力を上げるミガルーサなども生息していることを考慮すると、切り離された彼らの体の一部に擬態しているとも考えることが出来る。
自分が餌のフリをして相手を誘き出すという手法は、一歩間違えれば本当に自分が餌として捕食されてしまうリスクとも隣り合わせということでもある。作中では描写がないが、ヘイラッシャとの連携が上手く取れずにそのまま捕食されてしまう個体もそれなりに存在しているのかもしれない。
ゲーム中では、ヘイラッシャとの連携はバトルをしている最中にしか拝めない上に、野生の個体はこちらを確認すると一定時間擬態のポーズを取った後でその場から一目散に逃げ出してしまうため、図鑑説明などでも語られる狡賢さのようなものは実感しにくい。
- 人によっては、逃げているように見せかけてヘイラッシャの待ち伏せている場所へ誘導しようとしているのではないかとする解釈もある。勿論ゲーム中ではそんなこととはならないが、ヌシ戦での描写を見ると強ちあり得ない話ともいい切れないであろう。
- 一方で、こうした個体は、ヘイラッシャとコンビを組めなかったいわば逸れ者で、身の危険を感じて本当にその場から逃げているのではないかという解釈もある。ヘイラッシャとシャリタツの生息数の比率がどうなっているのかは不明だが、仮に生息数に大きな隔たりがあり、シャリタツと比べてヘイラッシャの生息数が圧倒的に少なかったりすると、コンビを組めなかったり、別の個体とのヘイラッシャを巡る競争に敗れるなどしてそうした個体が出てくる可能性は十分に考えられる。
二次創作での扱い
登場して間もないながらも、寿司をデフォルメしたような可愛らしい外見から瞬く間に人気が上昇し、非常に描きやすいデザインである事もあってか2024年現在では1300件を超えるイラストが投稿されている。人語に似た鳴き声である事からも二次創作のストーリーを作りやすいというメリットもあるのだろう。
一方で、寿司に見える姿から実食してみたいという猛者やヘイラッシャと共に行動するという設定から、とくせいパッチを使ったNTRものを描くファンもおり、様々な層の新たな扉を開いているようである…。
2次創作においては、パッチを用いて特性を「よびみず」へ変えられてヘイラッシャとコンビを組めなくなった個体の悲劇が良く描写される傾向にあるが、実際の生態において「よびみず」持ちの個体がどういった扱いを受けているのかは不明(というか、シャリタツに限らず隠れ特性持ちのポケモン全般にいえることであるが)。一般的にはヘイラッシャとコンビを組めないために周囲の他の個体からは蔑まれ、淘汰される存在として描かれることが多いが、中には「実は寧ろその逆で、誰に頼ることもなく1匹だけで過酷な生存競争を生き抜いてきた猛者なのではないか」という解釈もある。
知能の高さや、原作での駄洒落めいた鳴き声から、二次創作内では(片言ながらも)人間の言葉を当たり前のようにベラベラ喋っていることが多い。その後アニメ版で登場した際には、当然ながら他のポケモン同様「スシ」という鳴き声を発するのみに留まっており、人間の言葉を流暢に喋る描写はない。あくまで二次創作独自の表現である。
人によっては違和感や抵抗感を抱く者も少なくないため、作品を投稿する場合は、予め最初のページなどで「シャリタツが喋れる設定で描いています」等と一言断りを入れておくのが望ましいだろう。
全体的に丸みを帯びた体型をしていることもあってか、2023年に一大ブームを巻き起こしたあの魚とセットで描かれることも増えている。
その他
デザインを担当したのは、イギリス出身のデザイナーであるジェイムス・ターナー氏。前作『剣盾』ではアートディレクターを務めていたことでも知られる。氏は本作ではシャリタツの相方であるヘイラッシャの他、パルデアケンタロスや、オーリム・フトゥー両博士のデザインも手掛けている。
メインモチーフが寿司であることは既に述べた通りだが、動物としてのモチーフはその生態から、魚の体表や口内の寄生虫を掃除し共生するホンソメワケベラや口内に寄生するウオノエ、あるいは「寿司に見える」という外見も加味すると、ウオノエの遠縁の親戚であるウオノシラミあたりがモチーフではないかと推測されている。
陸上での跳ねるような移動方法や鰭の形はトビハゼにも似ており、さらに目立つ色の姿で獲物をおびき寄せる生態は釣りに使うルアー(擬似餌)を思わせる。
2023年8月にポケモンWCS横浜大会開催を記念して、のびたすがたのシャリタツ(プレシャスボール入り&でかいきんのたま持ち)を入手できるシリアルコードが横浜各所で配布された。
なお、シャリタツは同大会のロゴにもヘイラッシャ共々描かれており、ある意味で大会を象徴するポケモンとして扱われている。
その人気からグッズ化を熱望する声も多く、2023年にステッカーが発売されたのを皮切りに、様々なグッズ展開がなされている。クレーンゲームの景品という限定的な形ながら待望のぬいぐるみも発売さた。その後ポケモンセンターで常設販売されるぬいぐるみとしてもシャリタツのすがた違い全種がラインナップ入りした(この際には、Twitterのトレンドにも“シャリタツ”が入るなどファンは大いに盛り上がった)。
2023年8月には、遂に全国寿司チェーン「くら寿司」とポケモンがコラボ。シャリタツ3種の姿をモチーフとした寿司ネタが登場した。
2024年1月にシャリタツにフォーカスした「だいスシ!シャリタツづくし」がポケモンセンターより発売された。
関連イラスト
関連タグ
図鑑番号順
0977.ヘイラッシャ→0978.シャリタツ(たれたすがた / そったすがた / のびたすがた)→0979.コノヨザル
同複合タイプ
関連ポケモン等・グループタグ
グループ | ドラゴンポケモン ヌシポケモン |
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コラボ | 福井ポケふた組 |
ヌシポケモン | ガケガニ オトシドリ ミミズズ イダイナキバ テツノワダチ ヘイラッシャ |
関連ポケモン | |
ヘイラッシャ | 共生関係にあるポケモン。 |
アローラディグダ | 同じく鳴き声のバリエーションが多いポケモン。 |
ベロリンガ | ポケモンスタジアム2で寿司を食べるポケモン。 |
スシースシー