「ミミズズズゥー!!」
基礎データ
全国図鑑 | No.0968 |
---|---|
パルデア図鑑 | No.296 |
ローマ字表記 | Mimizuzu |
ぶんるい | ミミズポケモン |
タイプ | はがね |
たかさ | 2.5m |
おもさ | 310.0kg |
せいべつ | 50%♂・50%♀ |
とくせい | どしょく/すながくれ(隠れ特性) |
タマゴグループ | りくじょう |
各言語での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | ミミズズ | ミミズ+ズズズ(穴を掘って地中を進む音) |
英語・スペイン語・イタリア語 | Orthworm | ore(鉱石)+earthworm(ミミズ)+orthodox(正統な) |
ドイツ語 | Schlurm | schleppen(引きずる)+wurm(ミミズ) |
フランス語 | Ferdeter | fer(鉄)+ver de terre(ミミズ) |
韓国語 | 꿈트렁 | 꿈틀꿈틀(kkumteul-kkumteul、にょろにょろ・くねくね)+지렁이(jireong-i、ミミズ) |
中国語 | 拖拖蚓 | 拖(tuō、引きずる)+蚯蚓(qiūyǐn、ミミズ) |
タイ語 | มิมิซึซึ | 日本語名の音写 |
概要
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』から登場した、意外といそうでいなかったミミズモチーフのポケモン。
名前の由来はもちろんミミズに、引きずる時の擬音「ズズッ」をかけたものだが、タイプはむしではなくはがねタイプであり、タマゴグループもむしではなく陸上。
尤もミミズは分類的には環形動物であり、一般的にイメージされる虫である節足動物とは全く異なる生物なのだが。
真っ赤でぷっくりとした、節のある細長い出立ちで、「環帯」に当たる胴体部分が金属質になっており、顔の先に目と口がある。
体の所々に窓のような青い円形の部位があるその全体は、よく見てみると新幹線やリニアモーターカーを連想させるフォルムになっている。
ミミズらしく地中暮らしで、鉄分を含む土や鉱物を食べて金属の体を保っているらしい。
一方、その金属部は耐食性が低く、水気に触れるとすぐ錆びてしまうため、湿った土壌を好む現実のミミズとは逆に、砂漠や荒野などの乾燥した場所を好んで暮らす。
また、胴部分からは6本の腕……のように扱える体毛を伸ばす事ができ、歩く時はもちろん、敵に襲われた時もまさに拳のように使ってボコボコに返り討ちにする。
元ネタとなったミミズは体から生えた毛を使って移動する生態があり、これが腕のような6本の毛の設定の由来となったのだろう。
長さ(全長)は2.5mと意外と大きめ。ミミズにしてはデカ過ぎる。それに違わず重さも310kgとヘビー級。アルミニウム程度の密度なら直径24cm程度の太さになる計算であり、割と現実的。
色違いは赤い部分が水色になっているのが特徴。
ゲームでの特徴
パルデア地方では東3番エリアやロースト砂漠といった乾いた土地に生息しており、土から顔だけ出している個体はウミディグダ同様にプレイヤーが近づくと頭を引っ込めて逃げる習性がある。
比較的緑に恵まれたキタカミの里でも、設定通り鬼歯空洞や楽土の荒れ地といった乾燥地や暗い場所に生息しているが、キタカミ図鑑での扉絵はミミズのパブリックイメージに沿った畑にいる画像が採用されている。
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
70 | 85 | 145 | 60 | 55 | 65 | 480 |
防御の数値が「くちたたて」持ちのザマゼンタ(『スカーレット・バイオレット』以降)より高く、ちょっとやそっとの物理技ではびくともしない。
はがねタイプでありながら、効果抜群のじめんタイプのわざを受けても無効化しつつ逆に回復する新特性『どしょく』を持ち、弱点がかくとうタイプとほのおタイプの2つのみ、単タイプ故に4倍弱点もないと極めて優秀な耐性である。分かりやすく言えば第五世代以前のドータクンに近い。
テラスタルででんきタイプになると、先述の『どしょく』もあって弱点なしになる。
土と密接な関係にあるミミズらしい特性だが、このおかげで物理耐性が更に盤石になり、鋼対策を地面に依存している物理ポケモンは突破が困難になる。
一方で特殊耐久はからっきしなのでサイクル戦に向いたポケモンと評価できる。
戦闘に関しては「のろい」や「とぐろをまく」を積んで「アイアンテール」で殴ったり、「てっぺき」を積んで「ボディプレス」をかましたり、「しっぽきり」で身代わりを張りつつ交代したりといった戦術を取れる。少しでも有利な相手を「まきつく」でキャッチする戦術もある。
ミミズのくせに310kgもあるので「ヘビーボンバー」も強力。
『碧の仮面』や『藍の円盤』ではすてみタックルや10まんばりきを習得。
「しっぽきり」があまりにも強力なので相手は突っ張ってくることが多いが、このポケモンは「メタルバースト」を覚えるので、イメージを逆手に取って「メタルバースト」に寄せた型を作るのも1つの手。
またあまり多くはないが、ダブルバトルではガブリアスやイダイナキバの相方とすることで、味方のじしんを受けて能動的に「どしょく」を発動し回復することが可能。この連携を上手く使えばしっぽきりを何度も使って相手を翻弄できることに加え、「うちおとす」や「てだすけ」など地面タイプをサポートする性能も極めて高く、ダブルバトルでも相当な実力を持っている。
ただしオノノクスなどかたやぶりで突破してくる相手もいる事には注意。
『すながくれ』もミミズらしい特性だが、『どしょく』の性能が高すぎるのでコレに関してはおまけと言えるか。
持ち物はたべのこしや木の実(とつげきチョッキも相性はいいが、しっぽきりが使えなくなる点に注意)等、場持ちをよくするものがオススメ。わんぱく物理耐久特化型ならゴツゴツメットを持たせてスリップダメージを狙うのも1つの手。
環境での使用状況についてだが、少なくとも準伝説やパラドックスポケモンが使用不可能なシリーズ1シーズン1環境ではそれほど活躍していない。耐久型の頂点に立ったキョジオーンの「しおづけ」が厄介なのが大きい。耐久型として総合的にキョジオーンの方に分があるのもミミズズに不利に働いている。そのため、使われる場合は純粋な耐久型というより「ステルスロック」や「じならし」、「しっぽきり」などに寄せた起点作り型が主体。
極端な例では「しっぽきり」を確実に発動したいがために「こだわりスカーフ」である程度の行動保証を持たせた型まである。「きあいのタスキ」では発動した場合既に「しっぽきり」のコストとなるHPが足りなくなっているため、そちらではダメである。
シリーズ1時点でそれほど活躍はしていないが、特性込みの耐性で考えるとセグレイブとガブリアスに強い枠ではある。特にセグレイブ相手には「ボディプレス」という有効打もある。「おんみつマント」を持たせつつ「てっぺき」を積めば、抜群サブウエポンも何のそのでで追加効果による打開も許さない。
テラスタイプは「ボディプレス」による遂行力を追求したかくとう、弱点のじめんを「どしょく」で消せるでんきが主流。シリーズ2になると「けたぐり」で包囲されることが増えたため、それを含めたかくとうウエポンに耐性のあるどくやフェアリーも増えた。
シーズン4からセグレイブに強い点やハバタクカミに打点を持てる点から増え始めた。有利な相手しか残っていない状況で「てっぺき」や「ねむる」を使って居座る型がこの頃に流行。
しかしシーズン5では、解禁された四災に苦手な相手が多いのもあって使用率が下落してしまっている。
レギュレーションHでは使用率こそそこまでではないが、「すなじごく」で相手をキャッチしてから通常状態で「のろい(鈍い)」を積みつつ「ねむる」+「カゴのみ」で粘ったり、同様に「すなじごく」からゴーストテラスタルを切って「のろい(呪い)」でなぶり殺しにしたりするという型が散見されるようになった。
性格はわんぱく、しんちょう、ずぶとい、のんき、なまいきなどの耐久上昇補正がメイン。ずぶといは通常火力を放棄した技構成の場合に選ばれる。のんき、なまいきは確実に後攻で「しっぽきり」を放つことで味方に無傷なままのみがわり人形を残すという意図で選択される。
潜鋼のヌシ
ピケタウンの東に広がる東3番エリアの炭鉱地帯に、一際巨大なヌシ個体が出現。地面からちょこんと顔を出している姿は、人によってはアレに見えるかもしれない。
ペパー曰く、「図体の割に顔がかわいい」。
こちらが接近する度に逃げるので、繰り返し追跡して追い詰めると戦闘開始となる。
推奨レベルは推定で30前後。近くのスター団炎組を倒した腕前があれば問題はないが、後述の性能のため地面タイプはNG。物理耐久が高いので特攻が高いポケモンを用意するとよい。
出現地の発掘場周辺にはかくとうタイプのマクノシタとハリテヤマ、ほのおタイプのコータスなどがいるので、じめんタイプ以外の対策が調達しやすい(ご丁寧に、道中に「はがねタイプはかくとうに弱い」とわざわざ教えてくれるトレーナーがいる)。道中ピケタウンに続いているのでカルボウが手持ちにいるなら、先にピケタウンに到着しグレンアルマ、ソウブレイズに進化させてぶつけるのも有効。
最初にホゲータを選んでいるなら本来ならキツいはずの連戦ですら消化試合も同然。
こんがりと焼いてやろう。
逆に砂漠地帯ではじめんタイプのポケモンが多いため、注意である(一応、砂漠地帯を越えた辺りでパルデアケンタロスを捕まえられる)。
ジオヅムやキョジオーンを連れていれば「しおづけ」にしてやるのも手。はがねタイプなのでスリップダメージが大きく、数ターンで瞬く間に倒せる。ちょうど生息付近にジオヅムの進化前のコジオが生息しているので今後のために育てておくのも手。また、前述のとおり体重がかなり重いため、序盤から手に入りやすく攻撃力の高いカラミンゴのけたぐりならとんでもないダメージを与えられる。
撃破後にはヌシだった個体がいるので捕まえておこう。
特にスカーレットだとこの後戦う、スター団の毒組やフェアリー組戦で頼りになり、更にダブルバトルに強い特性なのでフリッジタウンのジム戦でも活躍してくれる。
というか、仲間にした後はイダイナキバかスター団格闘組以外で大体活躍してくれるナイスミミズである。
使用トレーナー
因みにヌシポケモンとして登場するポケモンの中で唯一作中のトレーナーが所持したポケモンである。
アニメ版
アニポケ・リコとロイの旅シリーズ
- 第39話
- テツロンタウン郊外の砂漠にて、野生の個体が登場。いつの間にかブレイブアサギ号に侵入しており、鉄を食い荒らすが、犯人に目星がついていたフリードの仕掛けた罠にかかり捕獲される。しかし、すぐに罠から抜け出しカヌチャンの作ったハンマーを咥えて船外へ逃走するが、ハンマーを取り戻すために追ってきたドットのクワッスと戦闘になる。
- 地面に潜ってドット達をおちょくるが、水に濡れると錆びやすいという体質を利用され、みずでっぽうで誘導され向かってきたところをクワッスのはたくで迎撃される。そして思わずハンマーを離してしまい、ハンマーを取り戻したカヌチャンの一撃をくらいKO(この時目が上方向に飛び出していた)。たまらず退散していった
余談
モチーフはミミズの他にタマゴグループがむしでなく、一部の爬虫類型ポケモンも含まれる陸上である辺り、現存する砂漠にも生息するミミズのような爬虫類・『ミミズトカゲ』とも類似している。
ファンタジーの方向にも拡げると、砂漠を生活圏にする点から『モンゴリアンデスワーム』(SF的にはサンドワーム)や、はがねタイプであるのを考えると『ラムトンのワーム』も考えられるか。
巨大なミミズという事もあってか、虫嫌いなプレイヤーからは苦手意識を持たれやすい傾向にある。
関連イラスト
関連タグ
0967.モトトカゲ→0968.ミミズズ→0969.キラーメ
パルデアヌシポケモン
No | 異名 | 該当ポケモン |
---|---|---|
0950 | 岩壁のヌシ | ガケガニ |
0962 | 大空のヌシ | オトシドリ |
0968 | 潜鋼のヌシ | ミミズズ |
0984 | 土震のヌシ(S) | イダイナキバ |
0990 | 土震のヌシ(V) | テツノワダチ |
0977/0978 | 偽竜のヌシ | ヘイラッシャ/シャリタツ |