「リアルの関係なんて非効率的で時間の無駄だ。ボクは忙しい。そんな暇はない。」
※以下、『ポケットモンスター リコとロイの旅立ち』の第8話のネタバレ及びそれ以降のエピソードについて取り扱っているため、まだアニメを見ていない方は閲覧注意。
概要
CV:青山吉能
マードックの姪っ子(妹の娘)。中性的なビジュアルと口調から思わず勘違いしてしまいそうだが、れっきとした女の子である。『ライジングボルテッカーズ』の6人目のメンバーで年齢は不明だが、マードック曰くリコやロイと差程変わらない模様。
若くしてIT技術力に長け、主に情報収集とソフト面での支援を担当。ライジングボルテッカーズが使う専用アプリの作成者でもある。
だが、かなりの人嫌いで、メンバー達の前にさえ滅多に姿を現さない。常に『ブレイブアサギ号』の一室、鋼鉄で出来た「開かずの扉」に籠りきりで、モリー曰く「見かけたらレア」だという。
基本的に部屋から出ないため、食事に全く興味を持たない。普段の食事も一日分の栄養が摂れる非常食用のグミを食べており、料理を作るのも食べるのも大好きな伯父のマードックとは対照的である。
当然ピクニックも行った事もないが、13話で留守番しているドットとランドウを気にかけたリコの配慮で船内でサンドウィッチ作りをしている。
更に第27話によればカレーも食べた事がなく、カレーが好物のリコとロイは非常にショックを受けていた。
ドットとしての初登場は8話からだが、第2話でブレイブアサギ号が嵐に突っ込む際に、マードックがフリード博士に対して「子供達乗せてんだぞ」と発言していた。普通に聞けば「リコとポケモン達」とも取れるが、ドットもその中に含まれていた可能性が高い。(ちなみにロイは6話終盤で乗船)
OPの『ドキメキダイアリー』に当初は登場していなかったが、第9話から終盤1カットのみ追加されるようになった。
容姿
ベベノムのようなカラーリングをした紫色の天然パーマ(ムウマージやネガフォルムのチェリムのようにも見える)が特徴。
普段は前髪で両目を隠しているが、髪を上げた素顔は若干のツリ目で、そばかすがある。
普段の服装はタンクトップにパジャマと思われる上着を羽織った、いかにもインドア派といった感じのもの。カビゴン風デザインのスリッパを愛用している。
『テラスタルデビュー』編では、学生服と新衣装を披露する。
学園内で過ごしている時には、袖が長めのオレンジアカデミーの冬服を着こなしている。
テラスタル研修の目的地に向かうためにパルデア地方を旅する時には、外出用の動きやすい服装になっている。(選んだのはモリー)
人物像
一人称は『ボク』。
フリード曰く「気難しくてトレーナーの実力にうるさい」らしく、引き籠り気味な点からもうかがい知れるように偏屈で内向的な人物。
人との関わり合いや食事を始めとした日常的な行為について非効率的と断言し(EDのラップすらも「非効率的」と無言を貫く始末)、先述の通り傍から見たら自堕落そのものな生活を送っている。
ただし、一応必要とあれば人付き合いをしようとする意志はあるらしい。
好きな物は、新発見やワクワクする物。本人曰く「伝説のポケモンを封じている道具」等の神秘的なモノを例に挙げているが、そんなワクワクを知った後も外に出ることは少ない。
だが仲間のピンチの際は勇気を出して自らもバトルに参戦する等、仲間の事はとても大切に思っている。
このように、本人の性格上、リコやロイと比べてスローペースではあるものの、彼女の精神面も回を追うごとに少しずつ成長している。
第1章~第2章
当初は上記の理由から、リコとロイのこともトレーナーとしての未熟さからまともに取り合わず、ロイからも「失礼な奴」と苦言を呈されていたが、彼らが成長を見せて以降は多少なりとも見直したらしく、探している黒いレックウザがパルデア地方に向かっていると教えている。
その後は、ぶっきらぼうながらも扉越しとは言えリコと会話する等、同年代である彼女らの登場により、少しずつだがその心境にも変化が訪れており、表面上は突き放すような言動を取りつつも、「この船には変な奴ばっか乗せる」と笑みを浮かべていた。
そうしたリコ達との交流の末にマードックが作ってくれた弁当とスイーツを平らげるようになった。
リコ達の外出時はビデオ通話状態のスマホロトムでリモート同行したり、自分の代わりにクワッスが出動することもしばしばで、この出不精が災いして自身が例に挙げていた神秘が身近にあることに気づくのに、かなりの時間をかけてしまう。
実は、第2章『テラパゴスのかがやき』の中盤までは正式メンバーではなく「おためし期間」扱い(「過去」の項目を参照)であったため、ある日迎えに来た母のブランカに連れ戻されそうになるも、彼女のルガルガンとのポケモンバトルでチームに残りたいという思いをぶつけ、最終的にクワッスの新技「けたぐり」で勝利を収める。
ドットの思いを受け取ったブランカは「おためし期間」を撤回し、晴れてドットは正式にライジングボルテッカーズの一員となった。
第2章終盤での黒いレックウザとの直接対決において、自身の無力さを痛感すると共にリコとロイの様に成長したい旨をフリードに伝えた。
第3章~
第3章の『テラスタルデビュー』編では第三主人公とも言える存在になっている。
上記した理由からリコ、ロイと共にパルデア地方のオレンジアカデミーに向かい、アカデミーの研修というかたちでテラスタルを使いこなすための修行に挑む。
この研修カリキュラムの一環としてジムリーダー達の元へ向かって戦うことになるが、ドットの研修先はハッコウシティとチャンプルタウンに決定し、奇しくも自身の最大の恩人かつ憧れの存在であるナンジャモとのバトルが実現することとなった(当然ながら本人はとんでもないプレッシャーを感じていたが)。
研修の形式上テントでの野宿生活が続くことになるため、ワクワクしているリコやロイとは対照的に、インドア気質のドットは気を落とし弱音を吐いていた。
話が進むにつれて野営に関する文句はなくなり、キャンプ料理を作るなど、3章終盤では楽しむような描写がされていた。
この経験によって精神的に鍛えられたのか、3章以前までの引きこもり気質はすっかりなくなり、自ら行動を起こす機会も増え、4章が始まってからは積極的に外に出るようになった。
意外な一面
そんな人との関わりを極力持たないようにしている彼女だが、実は人気動画配信者ぐるみんの中の人でもあり、ハイテンションな動きを交えながらポケモントレーナーとしての基礎を解説している(EDのラップも、ぐるみんの状態なら曲をやや追い越す程のハイテンポでしっかり歌い上げる)。
動画投稿を始める以前はナンジャモのファンであったようで、現在では配信者同士ということで交流を持ち、「ナンジャモ姐さん」と呼んで慕っている。ナンジャモからは「生ぐるみん氏」と呼ばれている。
テラスタル研修でバトルした後は「ドット氏」と呼び名を改められた。
ぐるみんとしての活動についてはアサギ号内では公然に行われており、編集部屋からはしばしば動画のBGMが漏れ聞こえていた他、クワッスもペット用の扉から自由に出入りしていた。視聴者からも確信的に予測(当初は別の人物を疑う者もいた)がされており、7話で描写により明言された。
しかしながらリコに対しては、本人からぐるみん愛を熱烈にアピールされた結果照れくさくなってしまい即座に正体を明かせず、半端な対応を取っているうちにぐるみんのガチファンという何ともややこしい誤解を与えてしまうことに。結局しっかり打ち明けるまでかなり時間がかかってしまった。
また、他のメンバーは活動資金が枯渇した際、機械修理やデリバリー、健康診断や迷子のポケモン探し等のボランティアで資金調達を行っているが、ドットは普段から動画配信者「ぐるみん」としての活動で収益を得ており、何気にチームで唯一の有職者だったりする(それに加えて、本業の情報収集やボランティア活動の宣伝動画作成などを同時進行で行っている)。
能力
「自分スイッチ、オン!」
ひきこもりのためバトル描写は少ないものの、知識を蓄えていたためか腕前は光るものがある。
直進的なロイ、感覚的なリコと比べると、状況を見てから作戦を立てる知性的なバトルを好む。
砂地にみずでっぽうをまいてミミズズの退路を断つ、相手の上から攻撃して意識を逸らし、けたぐりの下段攻撃を確実に当てる等、バトル場の環境や相手の思考を動かして有利に運ぶ戦略が持ち味。
そのためスロースターターなのが弱点であり、作戦を立てるまで相手に積極的に攻められると不利になる傾向にある。
加えてこの手のキャラクターにありがちな「想定外の自体に弱い」という弱点を抱えており、事前のデータ収集で把握出来ていなかった技を見た時は動揺していたが、考える時間さえあればその点はある程度カバーできる。
本気を出す時や大事なバトルの時は、気を引き締める為か上記のセリフと共に前髪を上げる(これは母も「母ちゃんスイッチ、オン!」という掛け声で同様の仕草をしているのでその影響と思われる)。
そしてオレンジアカデミーの研修でテラスタルオーブを手に入れたことにより、手持ちのポケモンをテラスタルさせられるようになった。使用時の口上は「映えてバズって、輝いちゃえ!」。
過去
第1章序盤の彼女の人間性からも分かる通り、かつては「好きなことさえ出来れば他のことはどうでも良い」と考えていたため、ライジングボルテッカーズ加入前は暗い部屋に引きこもってネットサーフィンや動画視聴を続ける日々を送っていた。
この時から、自身の趣味としての(アプリ開発などの)IT技術の勉強や、「皆の役に立てば」と思ってぐるみんとしての配信も並行して行っており、ある日動画のネタを探していた中フリードの発表した論文に興味を抱く。
その後、偶然家の近くを通りかかったためにドットの家で一休みしていたフリード本人に遭遇。彼のスマホロトムの不具合を直したことでその技術力を見込まれ、チームに勧誘されるが、自信を持てなかったことから断った。
そのまま部屋に戻ってナンジャモの配信を見ていたところ、なんと自分のコメントをナンジャモに読んでもらうことに成功。
ドットが送信した「自分に限界を感じたことはないのか?」という質問に対し、ナンジャモは「そんなの、あるに決まってる!」と即答、加えて「じっとしてたってその限界は無くなんない、だから動くんだよ!」と助言した。
この言葉を受けてドットはブレイブアサギ号に乗ることを決意。翌日にライジングボルテッカーズに加入する。
この時母とは一悶着あったようで、説得の末に「母が迎えに行こうと思い立つその時まで『おためし期間』として一時的に乗船を認める」ことになった。
手持ちポケモン
番組開始当初から共にいたが、実は彼女のポケモンではなかったことが第15話にて判明した。その後、第16話でゲットしたことで正式にパートナーとなった。
第59話にてウェルカモに進化する。
第39話でゲット。詳細は当該記事を参照。
演者について
担当声優の青山吉能氏は、この作品ではパモとイッカネズミ、またモブの作業員も演じている。
関連イラスト
関連タグ
関連人物
ライジングボルテッカーズ
他関連人物
- ブランカ:ドットの母親で、マードックの妹。
- ナンジャモ:パルデア地方・ハッコウシティのジムリーダーで同じく動画配信者。アニポケではドットと親交があり、姐さんと呼ばれている。
- ボタン:同じく機械いじりやハッキングが得意なキャラクター。テラスタルデビュー編でついに邂逅する事となる。
- ジル:敵対するエクスプローラーズのメンバーだが、実は「サイドンの筋肉」という、ぐるみんのリスナー兼ファンである。
- アゲート:エクスプローラーズ幹部。ライジングボルテッカーズとの戦闘時に目の前で着ぐるみからドットが出てくる瞬間を見たため、一応はぐるみんの正体を知る人物。ただし特別驚く様子もなかったので、アゲートがぐるみんを知っているのかは微妙だが......
その他
- 後藤ひとり:『ぼっち・ざ・ろっく!』の主人公。担当声優が同じだけではなく、動画配信者であるなどの共通点を持つ。更にイベントで担当声優が着ぐるみを着た結果「私なら15分が限界。配信中ずっと着ているドットは凄い」と評価している。→ぼっち・ざ・ぽけもん!