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イッカネズミ

いっかねずみ

『ポケットモンスター』シリーズに登場するキャラクター(モンスター)の一種。
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基礎データ編集

全国図鑑No.0925
パルデア図鑑No.072
ローマ字表記Ikkanezumi
分類ファミリーポケモン
タイプノーマル
高さ0.3m
体重2.5kg(3びきかぞく)/2.8kg(4ひきかぞく)
せいべつ不明
特性フレンドガード/ほおぶくろ/テクニシャン(隠れ特性)
おとしものワッカネズミのけ
タマゴグループりくじょう/ようせい

各言語版での名称と由来編集

言語名称由来
日本語イッカネズミ一家+ハツカネズミ
英語・スペイン語・イタリア語MausholdMaus(ドイツ語でネズミ)+household(家庭)
ドイツ語FamiepsFamilie(家族)+piepsen(チューチュー鳴く)
フランス語Famignolfamille(家族)+mignon(かわいい)+campagnol(ハタネズミ)
韓国語파밀리쥐family+쥐(jwi、家庭)
中国語一家鼠一家(yījiā)+鼠(shǔ)

進化編集

ボッチネズミ君はレイドバトルに参加したい

ワッカネズミ→ イッカネズミ(Lv.25以上)


概要編集

第9世代『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』から登場したワッカネズミの進化系。

カップルから子供が増え、一家一組となった珍しい形式のねずみポケモン。

ただし、大きい個体と小さい個体が本当に親子関係にあるのかは真相は解明されていない。分かりやすさを優先し、便宜上大きい個体を「親」、小さい個体を「子」として扱う。


三匹または四匹で一匹のポケモン扱いとなり、常に一家で行動するため種族としての性別は「不明」と、どこかタイレーツにも似た仕様。

小さくて色も薄く分かりづらいが、よく観察すると親ネズミの体色は向かって右の個体が上半身、向かって左の個体が下半身が薄灰色になっている。

また、子ネズミは口の中の色が薄い。


子ネズミが親ネズミの尻尾をリードのように掴んでトコトコ着いていく姿は非常に可愛らしく、その仲睦まじい絵面にサンリオシルバニアファミリーを連想したユーザーも多い。


基本的には二匹の親が子供を守りながら戦うが、強い相手には一家全員で立ち向かう。小さくとも最終進化だけにパワーは侮れず、前歯の威力は親も子も硬い岩盤を易々噛み砕けるほど強力。

たとえトレーナーであろうと子供に触って欲しくないのはガルーラと同じで、ピクニックでも子供を洗おうとすると嫌がる様子を見せる。


住処の作り方も人間の家族に似ており、寝床やエサを食べる場所など、用途に合わせていくつも部屋が分かれた大きな巣を作る模様。ポケモンカードでは複数の家族でコミュニティを築いているケースも確認できる。


Maushold파밀리쥐 (イッカネズミ)

フォルム違いとして、3びきかぞく4ひきかぞくの2種類が存在し、図鑑説明も違っている(スカーレットでは3びき、バイオレットでは4ひきの時に詳しい説明が載る)。

進化する際、個体ごとにどちらになるかが決まっており、前者となる確率は1/100とかなり低いが、性能上の差異は一切ない。強いて言えば前者の方が体重が軽い為、タルップルの「ヘビーボンバー」によるダメージが増す程度。


なお、進化前のワッカネズミは向かって左の個体にテラスタルジュエルを被っていたが、進化すると向かって右の親が被るようになる。


名前の由来は恐らく「一家+ネズミ」と「ハツカネズミ」。

また、後述する進化条件や図鑑説明から、「(いつの間にか増えていたけど)ま、いっか」というのも入っているかもしれない。


ゲームでの特徴編集

進化条件編集

特筆すべきはその進化の仕方。Lv25以上になると進化するのだが、控えに回していた場合、一切の演出なくいつのまにか進化しているという、非常に奇異なポケモンとなっている。

先頭で演出を見られれば進化キャンセルも可能だが、自動進化の場合それもできない仕様である。


この情報を知らずに旅パに入れ、気づいたら進化していた事に仰天したプレイヤーも多く、そのような人の中には「ゲームのバグではないか」と勘違いした者も少なからずいたかもしれない。


正確にはLv25以降「戦闘による経験値入手(レッツゴーは不可)でレベルアップ」した時のみ進化し、アメによるレベルアップでは進化しないという他のポケモンが持たない特徴がある。

特に、他の進化できるポケモンは進化せずにLv100になっても(進化条件を満たして)ふしぎなアメを使う事で進化させられるのだが、ワッカネズミのみそれが出来ない為、進化は進化前でさせたい事を済ませ次第、なるべくすぐにさせる事。


なお、早くわざを覚えたい(進化前ならLv46で済むが進化後ならLv53まで育てる必要のあるネズミざん)など、進化させたくない事情があるならあらかじめかわらずのいしを持たせておこう。


スカーレット・バイオレット編集

テラレイドバトル以外では野生で出現する事はなく、ワッカネズミを捕獲する必要がある。DLC『碧の仮面ではキタカミの里スイリョクタウンにいるカップルに見せると「ハートエモート」を教えてくれる。


性能編集

種族値

HP攻撃防御特攻特防素早さ合計値
7475706575111470

ペルシアンエテボースチラチーノらの系譜をくむ高速ノーマル。あちらに比べるとやや素早さを落とし防御方面に振った配分。

しかし強烈な個性を持つ2つの専用技(初登場時)がイッカネズミをイッカネズミたらしめている。


一つは「ネズミざん」。

詳細は個別記事に譲るが、最大10回という前代未聞の攻撃回数を持つ連続技。しかも一発毎の威力は20であるため隠れ特性「テクニシャン」の対象

ノーマルテラスタルして放てば半減でもない限りたいていのポケモンは確定1~2発に沈めてしまう。


もう一つは「おかたづけ」。

効果は双方の設置技とみがわりを消して攻撃と素早さを上げると言う、謂わばきりばらい効果の付いた「りゅうのまい」。

相手側に撒かれた「ステルスロック」や、こちらの「みがわり」まで除去してしまう点には注意すべきだが、設置技がなくても使用できるため、単純に「りゅうのまい」の上位互換と言える。

こちらはDLC第1弾で解禁されたオタチ系統がタマゴわざとして獲得したため専用技ではなくなったが、「ネズミざん」の有無だけでもあちらとの相当の差別化点となるため、そこまで気にしなくてもいいだろう。


特性は通常が「フレンドガード」か「ほおぶくろ」、隠れ特性が「テクニシャン」。

アタッカー運用では「テクニシャン」が必須、ダブルなどでのサポート要員なら「フレンドガード」と棲み分けができる。「ほおぶくろ」は場持ちを優先する場合に選択することになるだろう。

残念ながら「おやこあい」ではなかった(ネズミざんの都合上仕方ないが)。


アタッカー運用の場合、当然だがネズミざんの火力を妥協してしまうとイッカネズミを使う理由が生まれないため、テラスタイプはノーマルがほぼ必須である。

ネズミざんのイメージが強いことを利用し、あえて別のテラスタイプにして奇襲をする手もなくはない(「タネマシンガン」の火力を出しつつキノガッサなどに強く出られるくさなど)が、実用性があるかと言うと微妙なところ。


対人戦での特徴編集

戦術

アタッカー運用の場合、「おかたづけ」を積んで「ネズミざん」を放つのが基本となる。

詳細は「ネズミざん」の記事に譲るが、A特化こうかくレンズ持ちのノーマルテラスタル「ネズミざん」は積まずとも物理受けが来ない限りほぼワンパン、身代わりを張ろうが身代わりをぶち抜いてワンパンである。

ノーマル半減の物理受け相手では確定3発に抑えられてしまうので流石にキツいが、相手が「ボディプレス」を持っていないなら「おかたづけ」を積むことで無理やりダメージレースに勝つことも可能。

じゃくてんほけんや「つるぎのまい」からの「バトンタッチ」などで攻撃ランクが上がっていた場合なら、ダメージレースをしなくともワンパンの可能性すらある。


火力に目が向けられがちだが実は豊富に補助技を覚えるため、特性「フレンドガード」を生かしたダブルのサポート要員とする運用の考察もある。「ねこだまし」や「いかりのまえば」、「ちょうはつ」や「このゆびとまれ」など厄介な技が多く、此方も侮れない。

ヤレユータンの「さいはい」で1ターンに2回「ネズミざん」を発動するというロマンコンボも存在する。

シングルでも相手に撒かれたステルスロックおかたづけしてバトンタッチとんぼがえり等で帰ってしまうという戦法でも十分にサポートが出来る。


弱点と対策

当然ノーマルタイプであるためゴーストタイプには無力である。

イッカネズミ=AS振りからのネズミざん」の脅威はすでに広まっているため、選出にゴーストがいる場合簡単に透かされやすい。その場合は「おかたづけ」で積むなりしないと交代読みやゴーストテラスタルをされた際、一気に頼りなくなってしまう。


ゴースト対策に自衛として覚える技は「かみつく」であることが多いが、コノヨザルには等倍。コノヨザルまで使わなくともイッカネズミに素早さで勝るドラパルトを使えば勝てたりもする。強いて言うなら「すりかえ」を覚えているので「ねらいのまと」を押しつけて突破することもできるが、その場合はネズミざんの火力を妥協することになってしまい、やはり苦しい。


そしてそれ以上にゴツゴツメットやさめはだなどの接触カウンターは一発ごとにダメージが入る為致命的。

数発で沈む耐久のない相手であれば強引に押し勝てるものの、半減で攻撃回数がかさむいわ・はがね相手だとこちらが自滅することもしばしば。

またゴツメとさめはだを両立し且つそこそこの耐久もあるガブリアスだと4発当てると自滅、3発で仕留めても壊滅的ダメージになる為、それらの受け出しも警戒しておきたい。


物理型の宿命として当然「いかく」や火傷にも弱い。

自身の火力が高いとは言えないイッカネズミは特に立ち回りが困難になりやすく、受けられる相手も大幅に増える為積み起点にされやすくなる。対策するには予めのおかたづけ必須。


そしてスカーフ持ちも基本的に天敵。S種族値が58もあれば最速スカーフで抜かれてしまう他、こちらはスカーフやタスキを採用しにくい為逆に上からワンパンというパターンも多い。ただしおかたづけを積んでいた場合はこの限りではなく、逆に火力増強によってスカーフ持ちを上からワンパンすることもしばしば。


他にもノーマル半減のはがねやいわもネズミざん一撃では落としきれない場合が多いので対面だと反撃を食らいがち。

ただしそれでもHB特化でない限りは確定二発の場合が殆どなので受け出ししにくく、あくまで開幕に出し負けた場合やみがわりが展開されている場合の話である。


活躍

初期環境では「ネズミざん」が通らないと仕事にならないがゴーストタイプが多くて厄介なシングルバトルよりもサポート技や「フレンドガード」によって安定した仕事が出来るダブルバトルでの活躍が主体。特にコノヨザルと手を組むことが多く、サポート技でコノヨザルの居座り耐久戦法を手助けする。


一番強力な動きはイッカネズミの「ふくろだたき」で一気にコノヨザルの「ふんどのこぶし」の威力を250まで上げつつ攻撃を「じゃくてんほけん」で2段階上昇させることだろう。そのままでは「ふくろだたき」はコノヨザルに等倍だが、コノヨザルがゴーストテラスタル状態なら問題なく「じゃくてんほけん」を発動できる。まぁ実際は「じゃくてんほけん」まで使うとオーバーキルなのだが。


なお、「ふくろだたき」はまともなあく打点に恵まれないイッカネズミにとっては個体の汎用性を下げずに採用できるサブウエポンである。構築や選出によって多少のバラつきはあるが、大体「かみつく」と同じぐらいの威力が出ると言って良い。

シーズン1では火力を重視した「テクニシャン」型が主流であったが、シーズン2になると味方のサポートができる「フレンドガード」と「テクニシャン」が半々程度となった。また、露骨に「フレンドガード」を消そうと落としに掛かる相手に対してスリップダメージを稼げる「ゴツゴツメット」型も一部で見掛けられるようになった。


パラドックスポケモンが解禁されたシリーズ2になると素早さインフレが起こったため、優先度を乗せて相手にデバフを掛けられる「つぶらなひとみ」型が散見されるように。

シーズン5になると代名詞であった「ネズミざん」の採用率は3割弱となっており、如何に対策されすぎたかが窺える。まぁシーズン2時点で採用率が5割台半ばであったことを考えると、早期から兆候はあったが。


PJCS2023優勝パーティには通常火力を全てカットしたおくびょうサポート特化フレンドガード型が投入されていた。

シリーズ6時点では使用率が大幅に低下しており、コノヨザルテラキオンをエースとした「ふくろだたき」パに使われる程度。


レギュレーションHでは準伝説・パラドックスポケモン以上が不在で、デフレ環境とあって「ネズミざん」でのKOが狙いやすいため、使用率が回復。このレギュレーションでは一気にブリジュラスの「じきゅうりょく」をイッカネズミの「ネズミざん」で6回発動し、ブリジュラスのB6段階上昇「ボディプレス」で猛攻を仕掛けるコンビも存在する。ブリジュラスのB6段階上昇「ボディプレス」を警戒する余りイッカネズミへのガードが薄れるため、結果的に「テクニシャン」型のイッカネズミで「ネズミざん」を振り回すプレイングが通りやすくなる二段構えにもなっている。


番外作品編集

ポケモンカードゲーム編集

「スカーレット&バイオレット」から登場。(こちらも参照


ポケモンGO編集

2024年7月17日に、進化前共々実装。

原作のような自動進化は、勝手にアメが消費されるトラブル等が想定されるからかオミットされ、選択画面で任意進化というごく普通の仕様となっている。

性能も単純なパワーだけが問われるポケモンGOにおいては、活躍できるものとは言い難い。


一方、こちらでもフォルム違いが存在し、進化コマンドのシルエット表示は常に4ひきかぞくだが、稀に(有志のデータ収集によると数%の確率、データの偏りも加味するとSVとほぼ同じ確率で)3びきかぞくに進化する隠し要素がある。進化先が「?」で表示されるイーブイケムッソとも異なる独自の要素と言えよう。


とはいえ、ワッカネズミ自体が野生出現せず、フィールドリサーチやチームチャレンジ限定かつ確率の入手となるため、フォルムに拘らず1,2体進化させる位なら何とかなるが、1/100という3びきかぞくを図鑑登録したい場合、アメと個体の大量収集は困難を極める

何せ原作同様、実際に進化させるまで判別できないので、運が悪ければ何千何万とアメ消費が嵩む可能性すら有り得る。ほどほどで諦めるのも大いにアリだろう。



アニメ版編集

アニポケ第8シリーズ編集

  • ブレイブアサギ号のイッカネズミ

CV:緒方佑奈

第38話にて4ひきかぞくが登場。嵐による洞窟の落盤で傷ついた上、親一匹と子供二匹が閉じ込められてしまい、もう片方の親も助けを呼ぶ途中ブレイブアサギ号の前で倒れてしまう。

それをリコのミブリムが察した事で皆に発見・治療されるが、子供の有無しか違いがないため「相方と逸れたワッカネズミ」と勘違いされていた


案内され洞窟に侵入したリコが他の家族を見つけた時は、モリーのラッキーのタマゴが食べられない程衰弱していたが、ミブリムが自力で「いやしのはどう」を修得した事で回復し、自力で洞窟を掘って脱出に成功。

一家が再会した後は、そのままブレイブアサギ号に住み着く事となり、恩返しでドットの部屋にドーナッツを運んだりと手伝いもしている。


放課後のブレス編集

第4話『息をあわせて』でも4ひきかぞくが登場し、同じくトレーナーと思われる家族とピクニックをしていた。



余談編集

上述通り3びきかぞくへの進化確率は非常に低く、1%である。

3びきかぞくはレアであるが、普通にレイドに出現することもある。というか☆4レイドだと3びきかぞく、☆6レイドだと4ひきかぞくとして出現する。

「3びきかぞくが欲しいがそのために厳選するほどではない」という人はフィールド上の結晶の見回りをきちんとしたり、定期的にレイド募集を覗いたりしてみよう。


「3びきかぞくだと目のハイライトが消えている」と言う都市伝説があったが、これはガセ。

今作では一部のハイライトなど、光の照り返しの入り方が天候や時間帯、影の中に居るか否かによって変わるケースがある。

偶々そうなった状況で資料用のスクリーンショットが取られた結果、こちらも入手機会の少なさゆえ検証が為されないまま、評判だけが広まってしまったものと考えられる。


その説明文から発売時期的にこの家族を連想するプレイヤーもいるとか。


「WAKKA de IKKA」という単独グッズシリーズが発売されている。ポケモンセンターオンラインに掲載された「磁石でくっつくぬいぐるみセット WAKKA de IKKA イッカネズミ」の商品画像に「※子どもは自立しません」という注釈が載せられ、別の意味にも見えるこの一文によって笑いを誘われたユーザーがいたとか。

なお、このグッズが発表された時に

USJに卸されたらスーパーニンテンドーワールド内じゃなくて間違えて別のショップで売られそう』と言われていた(実際にワッカネズミやイッカネズミのぬいぐるみが間違って売られていても違和感の無いエリアがある)。


入手確率やグッズ関係のことで、あくまでデフォルトは4ひきかぞくの個体なのだが、ポケモンHOMEにてどちらのフォルムを所有している際は、何故か3びきかぞくの姿が優先される。



関連イラスト編集

イッカネズミイッカネズミファミリー ~赤い屋根の大きなお家~

なかよしかぞく🐭ひな祭り


関連タグ編集

ポケットモンスター ポケモン ポケモンSV

ポケモン一覧 ノーマルタイプ


0924.ワッカネズミ0925.イッカネズミ(4ひきかぞく/3びきかぞく)→0926.パピモッチ


関連ポケモン等編集

  • ガルーラ/メガガルーラ:親子で1ユニットなポケモン繋がり。奇しくもどちらもノーマルタイプである。
  • タマタマタイレーツ:複数体で1ユニットなポケモン繋がりであり後者は性別不明という共通点もある。ただし、前者は進化すると一体化する。
  • ヌケニン:こちらはツチニンが進化する際に手持ちが空いているといつのまにかボールに入っている奇異なポケモン。

その他編集

一家 シルバニアファミリー

コロペンドラ:複数体で1ユニットつながり。3びきかぞくの場合まさにこれそのもの。

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