概要
- エアプレイ or エアプレイヤーの略で「知ったか」「にわか」と同義、ネットスラング
- 新キャラを第一印象だけで妄想したり、既知のキャラを珍妙に改変する二次創作ネタ
ネットスラングのエアプ
この「エア」は航空や空中の意味ではなく「架空」という意味で使用されており、つまり架空の世界でやったことがある=やったことがない者を指す。スポーツ・ゲーム界隈で罵倒句としてよく使われている。なおAirには架空という意味は含まれない。
ネット上では古くから見られ、嫌いな人物や会社の商品に対して未購入にもかかわらず不当に批判的なレビューをするアンチ、逆にメーカー支援あるいは購入意欲を引き出すため、同じく未購入にもかかわらず過剰に持ち上げる信者/サクラもこれに該当する。
無論、経験者のように振舞ってもウソはすぐバレてしまうため、噂程度の信憑性に乏しい情報、友人やネット書き込みから得た知識で裏を取る。しかし当事者しか知らないようなニッチな話題になるとついて行けないため、そこでボロが出る。
ここから間違った知識のひけらかし、大雑把な内容しか知らないにわか等も「エアプ」の範疇とされる。ほかピクシブ百科事典ではにわか知識による、デタラメな記事作成・編集をエアプの一種と見る向きもある(pixivの悪質ユーザー)
経験済みでもやり込みや検証が足りない、あるいは浅い経験に基づいた”仮説”を展開した場合もエアプ扱いされることがある。間違った情報を広めるという意味では確かに褒められた行為ではないのだが、これらは「勘違い」「うろ覚え」「知識/やり込み不足」でエアプとは意味合いが異なる。
しかしネット上では気にせず「エアプ」で括られているようである。動画サイトのコメント欄や2ch等のWeb掲示板ではエアプレッテルの貼り合いが日常化している。
ビデオゲーム界隈における詳細は未プレイ、動画勢などの項目も参照。
iPhoneなどのApple製品に搭載されたネットワークストリーミング機能の「AirPlay」とは当然だがまったく関係ない。
ネット上でエアプ扱いされやすいもの
- 動画勢
解説動画で覚えた知識はあるがプレイ経験はない人達。発言自体は正しくても具体的な部分になると答えられなかったりするため、その場合は「エアプ」が疑われる。
- 対戦ゲーム初心者~中級者
知識・やり込み不足により情報が古いままだったり、間違って覚えているため、何らかの議論の際にそれが露見すると周囲から「エアプやめろ」と叩かれる。ただ経験者であることに違いはなく、この使い方は誤用なのだが、大半のユーザは気にせず罵倒句として使っているようだ。
- ネガキャン、露骨な低評価レビュー、過剰な持ち上げ
発売直後にこの手のアンチor信者行為が相次ぐのは様式美だが、クリアに100時間以上かかるような長編タイトルの場合、発売数日後にもうレビューされるのはおかしく、未経験者による投稿なのは明らかである。
- ゲーム雑誌のレビュー記事
何十本というゲームのレビューを書く都合上、序盤しかプレイできないため必然的に「少しだけ遊んだ人の評価」になる。そのため序盤はレビュー通りでも、後半になると辻褄が合わない点が出てくる。知名度だけで内容が伴わない大企業の看板タイトルが評価満点になることもあり、実態を知る者からは「酷いエアプ記事だ」等と罵られる。ただ少しはプレイしているので、こちらも正確にはエアプではない。
冷静に考えれば、クリアに20~100時間かかるのが当たり前な昨今のゲームを、たった数名の攻略チームで納期までに全てやり切ることは不可能だと分かるだろう。
- 企業wiki
wikiとは名ばかりで、大半は数名の専属チームによる運営、つまり開発メーカーと関係を持った単なる個人サイトである。メーカー側からゲームの文章・画像・動画を提供されており、それらを駆使して「wikiだからみんなが支持していますよ」と示し、視聴者サイドが記事を信用するよう仕向ける。
掲載されている内容が本当に編集者自身で確認・撮影したものなのかはかなり疑わしく、00年代の攻略wiki文化を知っている層からすれば失笑モノで「エアプ」の代表格だが、残念ながらグーグル検索トップに来てしまうあたり利用している層は多い模様。
- ゲーム紹介系Youtuber
「鬱ゲーム〇選」「平成史に残る名作〇選」などゲームレビュー動画が人気を博すことが分かると、二匹目のドジョウ狙いで真似するユーザが爆発的に増えた。
しかしその大半はレビューサイトからの引用であり、特に著作権が曖昧であるアニヲタWiki(仮)、ゲームカタログ、クソゲーオブザイヤーwikiなどが被害に合いやすい。ニッチなジャンルだと視聴者サイドも未プレイが多く、間違った情報を発信していても誰も気づかず受け入れてしまう。
冷静に考えて複数の作品をクリアするには長時間のプレイ、検証、台本作り、動画撮影および編集、確認と修正作業などやることは山積みで、そうハイペースで月に何本も動画は出せないはずである。3日に1本など、尋常じゃないペースで動画投稿しているユーザは「エアプ」の可能性が高い。
二次創作のエアプネタ(エアプ〇〇)
二次創作ネタのひとつでリリース前の新キャラに対する、第一印象・偏見に基づいた実像とかけ離れた”妄想”を「エアプ〇〇」と呼ぶ。
例として『FILM RED』のゴードンや『ポケモンSV』のクラベルなど彼らは善性の塊のようなキャラだが、見た目が黒幕/悪役っぽいとの理由で、リリース前には一部界隈でラスボスのようなキャラ付けをされていた。
更にそこからの派生で、既知のキャラクターをあえて珍妙なキャラ付けで描くエアプネタも流行している。自分の名前をもじった謎の高笑い、変な語尾、絶対に言わない台詞などの特徴もある。
代表的なエアプキャラ
ほかpixivでは「やったこと/見たことはないけど描いた」みたいな場合に、自虐的に使われることがある。基本的に蔑称であるため、自分以外の投稿作品にタグ付けするのは避けた方がよい。