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概要編集

対象を嘲笑蔑む場合に用いる呼称のこと。悪口レッテル貼りと関係がある。


しばしば差別揶揄的なニュアンスを含み、その対象に対して強い不快感を与えるため、多くが放送禁止用語となっているが、「ガキ」「変態」「雑魚」などは軽い悪態として許容されることもある。「百姓」などはかつては蔑称のニュアンスが強かったが、農業従事者が自らを誇って「百姓」と自称する風潮もあり、現在では蔑称の意味合いは薄れている。


一部の治安の悪い匿名掲示板などでは、煽りで「ガイジ」「池沼」などの差別的な蔑称が乱れ飛ぶ文化が定着してしまっているが、小学生などがこうしたサイトに入り浸って覚えた蔑称をリアルで発言してしまい、大目玉を食らう場面も見受けられる。社会人がこうした差別的な蔑称を公の場で口にした場合、社会的信用を失うのは避けられず、名誉毀損の罪に問われたり、侮辱罪となったりする場合もある。


しかしながら、蔑称の意味で使われる呼称も場合によっては尊称愛称となる。例えば「キチガイ」「馬鹿」は普通は蔑称だが、「○○キチ」「○○馬鹿」と付けると場合によっては称賛尊敬の意味が含まれることもありうる。「チビ」は小柄な人や小さな子に親しみを込めて使うことも多い。「間抜け」「ポンコツ」は蔑称でもあるが、場合によっては「天然ボケ」「アホの子」などとともに萌え要素の一種として扱われる。逆に、「先生」など普通は敬称だが、嫌味を込めることで蔑称のように使われることもある。「エース」は普通はそのグループの最優秀者を指すが、自衛隊用語では「使えない奴」「鈍臭い奴」を意味する蔑称である。


なお、一部の蔑称は自虐的に、あるいは親しみを込めて、内輪の自称として使うこともある。オタク界隈では厨房キモオタ変態などがある。アフリカ系アメリカ人の使ういわゆる「Nワード」などもこうした例であるが、黒人ではない者が使うと大問題になる。


ピクシブ百科事典での注意点編集

このピクシブ百科事典には「蔑称」とされている言葉について解説している記事がいくつもあるが、項目の是非について編集合戦や議論が続いているものもある。


pixivのサービス共通規約では「差別を賛美・助長する表現を投稿または編集する行為」が禁止されている。蔑称の項目が存在することが直ちに規約違反ということではないが、蔑称とされる項目を編集または作成する場合は不特定多数が見るということを忘れないでほしい。


日本でのポピュラーな蔑称一覧編集

※五十音順に掲載。過去には侮蔑語であったが現在では普通に使われる語(「オタク」など)、親しみを込めた愛称として使われる語(ガキなど)から、絶対禁句の悪質な差別語(「ガイジ」など)まであるが、特に区別せず記述する。

※[]は本来の意味を示す。一部項目は白紙化済み。

  • アカ…[共産主義]共産主義のシンボルが赤旗であることに由来する。反共産主義者により共産主義全体への蔑称として定着した。
  • アスペアスペルガー症候群の略称。相手をアスペルガー症候群患者と決めつけるレッテル貼りだが、ネット上では「KY」「コミュ障」といった軽い意味で使われる。もちろんアスペルガー症候群をネット上のやりとりで判断できるはずがなく、障害者への差別偏見に基づいた語であるから使うべきではない。
  • アメポチ…反米保守派や親中親露派による親米派、ひいては戦後日本の在り方への蔑称。小林よしのりが親米保守派への蔑称として多用したことから有名になった。言うまでもないがアメリカは日本にとって重要な同盟国である。
  • イエローモンキー黄色人種への蔑称。これを逆用して自称してしまった日本のロックバンドもある。
  • イタ公…イタリア人に対する蔑称。
  • エテ公…[サル] 容姿がに似た人への揶揄。親しみをこめて言う事もある。
  • オタク…本来は蔑称であったが、自称、尊称、中立的な呼称としても定着している。扱いのブレ幅が大きい最たる例。
  • お局様…[宮中や貴族の屋敷を取り仕切る女官]…職場に居座る厄介な女性ベテラン従業員への蔑称。寿退社が当たり前の時代には適齢期を過ぎても結婚せず(できず)会社勤めを続ける女性従業員への蔑称であった。
  • 餓鬼…[仏教用語餓鬼道に生まれた死者] 児童は手足が細く食い意地が張っていることから子供への蔑称に転用された。本来の意味と区別するため、通常は「ガキ」とカタカナ表記される。軽い親しみを込めていることもあり、蔑称としての意味を強調する場合はクソガキと呼ぶ。
  • ガイジ…[障害児] 「障害児並みの馬鹿」という意で使われる蔑称。障害者への差別意識をあらわにした語であるため、リアルで発言したら人格を疑われるレベルの暴言である。
  • カメコ女性アイドルレースクイーン女性モデルに群がる素人カメラマンへの蔑称。元々は篠山紀信の自称「カメラ小僧」から派生した(やや卑下のニュアンスのこもった)自称であるが、他称する場合は侮蔑のニュアンスを含むことが多い。
  • キチガイ…[精神病患者] 興奮熱中で我を忘れている人物への蔑称。かつては「~が好きで好きでたまらない」という肯定的な表現にも使われていたが、近年では精神障害者への差別意識に基づいているとして使用は憚られる。
  • キッズ…[子供複数形マナーの悪い青少年大人への蔑称。特に大人に対しては「子供並み」「成長がない」という侮蔑の意味を込めている。kidsは複数形だが、日本でカタカナ語として(蔑称を含め)使う場合は特に意識されない。
  • 給料泥棒…働きの悪いサラリーマン公務員への蔑称。
  • 雑魚…[雑多な小魚] 転じて、やられ役や小物への蔑称となった。
  • ジャップ…[Japan/Japaneseの略称] 本来はただの略称で差別的な意味はなかったが、第二次世界大戦中に侮蔑的に多用されたことから差別語と見なされ、Japanの略称としてはJPNまたはJPが用いられることが一般的となった。
  • 砂利…上記の「ガキ」と同じく、子供への蔑称として使われる際は「ジャリ」とカタカナ表記される。男の子は丸刈りが主流だった時代、頭が砂利のように見えたことから。
  • 先公学校教師への蔑称。
  • 畜生…[仏教用語で、人間以外の動物のこと] 人間としてあり得ない行為・生き方、特に近親相姦に手を染める人物への蔑称。人面獣心とも。蔑称というより悪態として使われることの方が多い。
  • 池沼…[池や沼] 知的障害者を略した「知障」に同音異字をあてたもの。使われ方は上記のガイジと同様だが、これも差別語に当たるので禁句。
  • チャンコロ…[小銭] 中国人への蔑称。挨拶代わりにベトナム人モンゴル人等を含む黄色人種全般に対して「チン・チャン・チョン」を用いることもあるが、これも明確な差別語であるから公人などが発言すると大問題になる。
  • 厨房…[台所、キッチン] 中学生を意味する「中坊」に同音異字語を当てたもの。その者が中学生であるか否かを問わず、ネットで荒らしや厄介に対して用いられる。上記のキッズも同義。
  • チョン…元々は「取るに足らない物・者」という意味だったが、いつしか韓国人への蔑称として使われるようになった。上記の障害者への差別語と並ぶ禁句である。
  • チキン…[] アメリカ合衆国由来のスラングで、「腰抜け・臆病者」を指す。日本でもよく使われる蔑称。
  • デブ…太った人、肥満の人への蔑称。
  • 糖質…[糖類統合失調症患者の略称の「統失」に同音異字語をあてたもの。「池沼」と同様、差別語に当たる。この蔑称がネットで多用された結果か、「統合失調症」について口頭で発言する場合も「とうしつ」と略するのは憚られるようになった(精神医療界では略語として主にSz「シゾ」を使う)。
  • 生臭坊主…[戒律を破り堕落した僧侶への蔑称] 転じて、僧侶ではない怠け者を指すこともある。
  • 日帝…日本帝国主義の略称だが、主に戦前の日本の体制、もしくは現代日本の戦前からの継続性を強調する際に使われる蔑称。かつて「反・反スタ」を掲げた新左翼がよく使った。
  • ネトウヨ…本来はネット右翼の略称だが、インターネットとは無関係に右翼人種差別的な人物への蔑称として使われる。ネット関係ない場面で使うのはどうかということで、ウヨと言い換えられることも。
  • ネトサヨネット左翼の略称。上記の「ネトウヨ」に対抗して左翼的な人物への蔑称として造語されたが、「ネトウヨ」ほどは使われない。
  • 売国奴…本来は敵国と通じて国を裏切る者に対する蔑称だが、敵対者などに対するレッテル貼りとして使われることがほとんど。
  • 売女…[売春婦] 女性一般への蔑称。売春従事者への差別意識に基づいた呼称である。
  • ハゲ…[頭髪がない人、乏しい人] 男性への悪態・蔑称。薄毛の指摘は控えるべきとされる。ハゲでない人にハゲと言うのも禁句。
  • パヨク…左翼的な人物への蔑称・レッテル貼り。略して「パヨ」と呼ばれることも。
  • ビッチ…[雌犬] 女性を罵倒する語(Bitch)。概ね「男好きでふしだらな尻軽女」という意味であることが多い。英語圏ではこの意味の蔑称としてSlutの方が多用される。
  • 非国民戦時中に使われていた反体制派、反戦主義者への蔑称。
  • …太っている人、不潔な人、マナーの悪い人への蔑称。
  • プータロー無職の男性への蔑称。略して「プー」とも。
  • フーリガン英語のhooliganに由来し、サッカーの試合に熱狂して騒ぎを起こすサッカーファンへの蔑称。海外では暴徒化したサッカーファンの狼藉が社会問題になっていることもあり、英語では辞書に載るほど一般的な語となっている。
  • 米帝…アメリカ帝国主義の略。こちらも新左翼が多用した。
  • 変態…[変態性癖の略称] 性倒錯といった意味から転じてスケベ性犯罪者の意味を持つようになった。性的な意味とは無関係な賞賛としても使われる例があるが、ネットスラングに近い。
  • ホモ…[同じ、よく似た] ホモセクシュアル(Homosexual)の略語で、男性同性愛者を指す。元々蔑称としての意味はないが、侮蔑的に使われてきた結果現在は蔑称・差別用語として扱われる。女性同性愛者(レズビアン)もホモセクシュアルであるが、ホモとは呼ばれない。
  • マッポ…[警察官] 他にポリ公とも言う。
  • ヤンキー…[アメリカ北部人] 本来はアメリカ南部人による北部人への蔑称だが、反米主義者によりアメリカ人全体への蔑称として転用された。アメ公とも言う。
  • 老害…[まわりの若手の活躍を妨げる老人] 年齢関係なく古参への悪口として使われることもある。
  • 露助…[ロシア人] ロシア語でロシア人を指す「ルースキー」が訛ったものだが、蔑称として定着したため差別語として扱われている。
  • 若造若者への蔑称だが、どちらかというと「未熟者」の意で自らを謙遜して使うことが多い。青二才とも。

インターネットでよく使われる蔑称編集

上記ほど一般的ではないが、一部のオタク界隈やインターネットでよく見かける蔑称。相手に対し使用した時点で炎上狙いの煽りとみなされるため、不用意に使うべきではない。

※五十音順に掲載。一部の項目は差別的とされ白紙化されるか、運営により記事ごと消去されている。

※[]は本来の意味を示す。


蔑称ではないが侮蔑に使われがちな語編集

  • 親○○/反○○…「親露」、「反日」、「反ワクチン」など。本人がそう称する場合もあるがレッテル貼り的に使われがちである。
  • 信者…熱狂的なファンをこう称し、「盲目的なファン」という意味で自称することもあるが、自分の気に食わない作品のファンに対して蔑称として用いられることも。
  • 中共…[中国共産党の公式略称] 中国共産党や中華人民共和国への蔑称として転用されることがある。
  • 朝鮮人北朝鮮の人、あるいは中国の朝鮮族の人を「朝鮮人」と呼ぶのは問題ないのだが、多くの韓国人にとって「チョウセン」「조선(チョソン)」は屈辱的な呼び名である。韓国人が「チョソン人」などと自称する場合は自虐的な意味合いであり、同じ韓国人に対して発する場合は煽りである。朝鮮籍の在日韓国人であっても「朝鮮人」呼びは差別的と受け止められる場合があり、明確に北朝鮮寄りの人物でない限りは、「韓国人」と呼んだ方がよい。
  • 手描き絵師…本来は、イラストを生成させる「AI絵師」に対し自ら絵を描く絵描きを区別する意味合いでしかないが、AIイラスト支持者により絵師への蔑みを込めた呼称として多用されている。
  • 撮り鉄…本来は蔑称というわけではないのだが、問題行動や迷惑行為を働いたり、あるいは犯罪を犯す輩がやたらと目立つので、多くは侮蔑的な意味を込めてそう呼ばれる。撮り鉄の異常行動は鉄道ファン全体のイメージ悪化を招いている。

関連タグ編集

放送禁止用語 差別用語 差別

暴言 侮辱 誹謗中傷 レッテル貼り

名誉毀損 侮辱罪 人種差別

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