曖昧さ回避
- 南の方角にある物事。
- 日本の苗字。読みは「なんぶ」、「みなべ」、「なんべ」など。本項に人物名の一覧がある。
- 南部氏。甲斐国巨摩郡南部郷を本貫とする日本の一族。
- 青森県東部、岩手県中北部、秋田県北東部にまたがる広域地域名。南部氏の一族である盛岡藩と八戸藩が治めたことによる。南部地方に詳述。
- 自治体名。現在は山梨県、青森県、鳥取県に南部町を名乗る自治体がある。読みはいずれも「なんぶ」だが、過去には和歌山県に「みなべ」と読む南部町が存在した(現みなべ町)。
- アメリカ南部 (American South)。南北戦争時にアメリカ連合国を結成したアメリカ合衆国南東部の地域を指すが、範囲は文脈により一定しない。本項で後述。
人名
実在
架空
アメリカ合衆国南部
概要
アメリカ合衆国(USA)南東部に広がる地域。アメリカ合衆国で定冠詞付きの「南部」 (the South)と呼ぶときはこの地域を指すことが多い。ディープサウス (Deep South)と称されるサウスカロライナ州、ジョージア州、アラバマ州、ミシシッピ州、ルイジアナ州などを中心に、保守的プロテスタント(キリスト教根本主義を含む)、州分権主義と連邦政府への反感、大地主による支配、人種差別など独特の保守性を色濃く残してきた。
南部の諸州は奴隷制の維持と自由貿易を掲げて1861年にアメリカ連合国(CSA)を結成し、南北戦争を戦ったが、合衆国に敗れた。その苦く辛い思いが和らぐには敗戦後1世紀以上の時間と大きな経済成長を必要とした。1970年代以降、航空機・エレクトロニクスなどの工業が発展するとともに北部からの多くの移住者を迎え、都市化が進展。西部のカリフォルニア州南部やアリゾナ州などとともに「サンベルト」と称される新興工業地帯となっている。
範囲
アメリカ南部の範囲は一定しないが、 アメリカ連合国を構成していたサウスカロライナ州、ミシシッピ州、フロリダ州、アラバマ州、ジョージア州、ルイジアナ州、バージニア州、アーカンソー州、テネシー州、ノースカロライナ州、テキサス州に加え、連合国から分離し合衆国に復帰したウエストバージニア州、連合国が領有権を主張したが実効支配はできなかったミズーリ州とケンタッキー州の一部も含める。連合国が実効支配していた旧インディアン準州(現オクラホマ州)、旧アリゾナ準州(アリゾナ州およびニューメキシコ州の南部)は一般的には西部もしくは南西部に含むが、歴史的には南部の影響も受けている地域である。