ピクシブ百科事典

ネットイナゴ

ねっといなご

ネット・SNSで特定の対象へ大量に誹謗中傷や罵詈雑言といった悪意ある内容を書き込む人達を表すネットスラング。『ネット私刑』『ネットリンチ』『ネットいじめ』とも。
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記載や加筆の際は、


などといった、批判を通り越した一方的なバッシング・糾弾行為になっている批難的文章、可読性を下げる行為は控えよう。
これらは誤った知識を流布・解釈の行き違い、いたずらに感情を刺激して正しい判断を見誤るのみならず、場合によってはピクシブ大百科利用規約の「誹謗中傷の内容」「事実確認が困難・虚偽内容の掲載」などの違反行為に繋がり、最悪アカウント凍結される可能性がある。

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概要

ネットやSNSで、誹謗中傷罵詈雑言といった悪意ある内容を大量に書き込む人達であり、ネット利用者が爆発的に増加した昨今では、SNSを中心に社会問題になっており、その行為を近年では、

ネット私刑ネットリンチネットいじめネット自警団
と呼ぶ事もある。

人や企業が炎上した際、ブログや匿名掲示板まとめサイト・ネットニュース記事・SNSのコメント欄・リプライに、「こいつクズだな」「どうせ◯◯人の仕業」「早く死ね」「特定はよなどといった内容や、個人情報らしきものが大量に書かれているのを見た事があるかもしれないが、これがネットイナゴの仕業である。

その様が、大量発生したイナゴが農作物を食い尽くす蝗害に似ているのでこう例えられており、炎上」という餌を求め、集団で貪り食い、「フン」という名の膨大な悪質コメントや個人情報を公に晒し、その場所が沈静化や削除・閉鎖されると、また新たな餌を求めてネット・SNSの世界を放浪するのである。

なおネットイナゴのような行為自体はインターネットが普及する前の昔から存在し、例として漫画家ののむらしんぼは、かつて漫画の方向性を変えた事で読者から匿名による批難の手紙が殺到し、中には心ない言葉が書き連なっていたり、鉛筆の削りカスなどを送りつけられたという。
炎上やバイトテロ、犯罪自慢にも言える事だが、ネット・SNSによってこれらが可視化されやすくなったとも言える。

ネットイナゴの心理

スマイリーキクチネット中傷被害事件』(後述)がネットイナゴの心理を知る上でよく分かるので、加担した加害者側の動機を見ると、

  • 「ネットや暴露本に騙されただけで俺は悪くない」
  • 「私の方が離婚して辛かった。キクチはただ中傷されただけ」
  • 「なぜ一度しかやっていない自分が捕まるのか」
  • 「私生活で辛いことがありムシャクシャしていた」
  • 「彼は芸能人だから書かれてもいい。自分は一般人で将来もあるから嫌だ」

といったように、ネットイナゴは表面的な正義感を掲げ、いざ言及されれば責任転嫁や被害者意識を振りかざすような、リテラシー能力に欠け、思考力や論理性に欠けた自己中心的な人達で構成されており、正義感を掲げる割には、対象や事件の被害者の事をどうでも良く思っている節がある。

「相手が悪い・問題なのだから、相手の肖像権や人格権をどれだけ侵害しても、正義の鉄槌だし問題ない」と信じて疑わずに行動し、こういった事に対する法律の知識や、自分がされたらどうなのかを考えられず、想像力が乏しい事は上記を見れば分かる通りで

  • 「警察が無能だから俺たちがやっている」
  • 「所詮は便所の落書きなのに本気にすんな」
  • 「ネット(SNS)だし、ただの遊びだろ」

と、開き直った内容を自ら公言している事も少なくない。

事件を取り扱った担当刑事も、誹謗中傷を繰り返した加害者達は「情報の仕分け」「考える力」「情報発信者を疑う能力」の3つが欠如し、他人の言葉に責任を押し付け、自分の言葉には責任を持っていない事を感じたと明かしている。

このような精神構造をしているが故に、一定の論調に傾倒し、思考停止して極端な言動に走る『サイバーカスケード』に呑まれていたり、ある加害者は「もうしません」と言いつつ数時間後には誹謗中傷を行うという、誹謗中傷に依存してやめられない「誹謗中傷中毒」に陥っていたことも、事件を根深く、書き込みが過激化したのかもしれない。

なお相手の不幸を喜ぶ行為は最高のストレス発散である事を表すことわざや、統計データもあったりするし、話題性があるからと便乗する愉快犯もいるが、どちらにせよ褒められた行動ではないのは確かである。

また一つの見解ではあるが、『同情の減退』と呼ばれる現象の可能性も考えられる。これは「一人の死は悲劇だが、百万人の死は単なる統計上の数字でしかない」という統計であり、事件の被害者が少人数であればあるほど、同情心から正義感と感情論が暴走しがちになるというもの。
実際、後述の問題になった事例の一部がそれを証明させており、「加害者をバッシングしているが、結局のところ自分達も同じ事をしている」に気付いていないのは、これも理由の一つだろう。

なお類似の言葉として、

ネット右翼ネット左翼在日認定ネット弁慶
2ch脳鬼女

などがあるものの、実際には右翼・左翼思想があるわけでも本気で排斥思考を持っている訳でもなく、単なる興味本位による愉快犯や、上述したような正義感を建前にしてサイバーカスケードに呑まれていることが多く、集団心理や匿名性によって書き込みの攻撃性が増している。

ちなみに海外でもネットイナゴは存在し、動機も上記と似たようなものであるが、連絡先や顔写真をオープンにしているだけに、時には相手先の家まで訪問し、破壊行為をすることもあるのでかなりタチが悪い(日本の場合は陰湿さ・集団攻撃が目立ち、海外ではここまで全体的に広がっていないと指摘するユーザーも少なくない)。

私刑行為について

『J-castニュース』の統計によれば、ネット私刑(ネットイナゴ)を容認、もしくは支持しているネットユーザーは約6割いると発表している。しかし法治国家である日本では、そもそも私刑による制裁は立派な犯罪行為である(日本国憲法第31条:何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない)

また住所・本名・家族構成などを特定してネット・SNSに公開し、誹謗中傷する行為も、場合によっては名誉毀損罪侮辱罪などが適用される可能性もあり、たとえ罪を犯した相手でもしてはいけない行為である。

その為、例え匿名であっても警察の捜査が入れば身元の特定は可能で、現在ではネット・SNSにおける法整備が未成熟である事もあるが、時代が進めば、今よりもさらに厳罰化される事も十分にあり得る。現状でも報道などによってネットイナゴの身元が曝されて私刑行為をできなくされたり、逮捕などによってネットから追放される事はある。

日本で私刑行為を賛成し支持される理由として、司法の不備や厳罰の甘さといった現状の司法システムや法整備に不満を抱き、「問題のある人間や犯罪者は排斥もしくは裁かれるべきだ」という二元論的な考え方による勧善懲悪を好む事が起因として挙げられる。

しかしおおよそは大義名分で実際は前項目の記載と通じるが、情報・メディアリテラシーや思考力・論理性が乏く、自身のコンプレックスや日常の不満といったストレスを『私刑』という形で、感情論を振りかざして鬱憤の発散や自尊心を高めている部分が強いのが実情である。
中には純粋な正義感で動く人物もいるが、賢い行動をしているとは到底言い難く、重ねるように自らを正義と称し、私刑という犯罪行為を正当化して世直しを図るようでは本末転倒である。

また、ネットイナゴへのある種の批判として、世の中にはネットイナゴ側が制作したこのような創作パロディといった、ナマモノ萌え化などのネタにされ、いかなる著作物を利用するあの集団を始めとした一部団体からも格好の素材にされている。

しかしながら、いくらネットイナゴに問題があると言っても「あいつらは権利を放棄したネットイナゴだし、悪い事をしているクズだから何をしても、何を描いても良い」と、報復目的で過度に糾弾、一方的な批難行為、または晒し行為による撲滅運動をすれば、それこそネットイナゴと同じように名誉毀損・私刑行為などとして法を犯す事になってしまう。

やるにしてもこれらの創作物は風刺パロディ皮肉やメタメッセージとして扱い、その範疇を超えないようにする事は留意すべきで、私刑行為を楽しむネットイナゴ達が憎たらしく思える気持ちは分かるが、「目には目を」の理屈を持ち出し、彼らと同じレベルに堕ちてはいけないのである。何より上記の創作パロディ自体もそうだったように、ネットイナゴ側も同じ方法で対抗してくる可能性があるのだから。

問題になった事例

これらの行為は時として、全く無関係な人物が犯人やその親族に仕立て上げられるなどの深刻な風評被害をもたらし、ネット・SNSに載せられた情報は簡単には消えない事もあり、無実の冤罪被害者に深い傷を負わせ、社会的な不利を被る事になる。

そして風評被害の問題点として上記に挙げた他にも、デマに加担し誹謗中傷を行った人達は、事実無根の罪を着せられた人々に対して謝罪すらしない場合がほとんどである。あったとしても警察に言われた事による上辺の謝罪や、「俺は悪くない」「コピペしただけだ」と被害者意識を振りかざして正当化を図るのがほとんどで、先述のように、その後も誹謗中傷行為を再開し始めるケースも報告されている。
自身の行いを心から反省し、手紙や直接出向いて自主的に謝罪を述べたり、相手の信頼回復に協力・尽力する加害者はそもそも珍しく、こういった突然犯人にされた冤罪被害者に対する精神的な救済・対処は、ネットイナゴが問題になっている現代社会の課題といえよう。

特に社会的関心が高かったり、逮捕・書類送検者が続出したケースを一部記載する。

スマイリーキクチネット中傷被害事件

芸人のスマイリーキクチが「1989年に発生したとある殺人事件の関与者である」とするデマが、事件を調べていた一部のユーザーの間でインターネット上に流布。後に著名な警察OBのコメンテーターが執筆した事件の暴露本にもキクチに共通する人物像に関する記述があったことも拍車がかかり、10年以上にわたり根拠のない誹謗中傷行為に晒される冤罪事件が発生した。
結果的に特に悪質とされた加害者は検挙(2009年までに男女計19人が摘発。そのうち7名が書類送検)され、当時のネットに対する社会的認知さの低さを矯正し、ネットイナゴ・匿名性の怖さや泣き寝入りする必要がない事例を生み出したモデルケースとして挙げられる。

しかし実際には、当時は現在ほどネットのトラブル問題が深く認知されていなかったため、被害の深刻さを理解できる警察官・弁護士に出会うまでに相当な時間とお金がかかったという。また、前述の捜査で摘発できた犯人たちは最終的に身元を特定できた者のごく一部に過ぎず、判明している分でも1200人以上を下らなかったものの、時効や軽微の問題などから摘発を見送ったケースが大半であった。結局、摘発された犯人全員不起訴あるいは起訴猶予扱いとされるなど、これらの実情を見ただけでもネット中傷の摘発がどれほど困難であるかを物語っている。
なお、中傷騒ぎが勃発した頃にも一時は警察も捜査に乗り出したもの、書き込み先の運営側からの協力が得られなかったことや直接人間関係を持たない人物からの誹謗中傷を刑事事件として取り扱えることが非常に困難であったことなどから断念されたという背景もあった。
またそれだけではなく、事件やデマによる影響で長らく芸能関連の仕事を干される事態に陥り、中傷が悪化していた時期には「これ以上無関係な人たちを巻き込ませたくない」という思いから共演者やスタッフ、芸人仲間と食事に行くことすら自粛するほどであったといった実情も自著やインタビューなどでもスマイリー本人より明らかにされている。

上述のように、摘発された犯人たちは彼へ謝罪どころか逆恨みするような言動を見せており、全員不起訴とは言え風評被害事件に一区切りがつき、彼が自身の被害経験を活かして講演や啓発活動を始めるようになってからも、関与説がデマであることを認めずに「犯人・関係者である」と疑ってかかり誹謗中傷するユーザーに加え、

  • 「芸人として売れないからって売名行為をしているだけだろ」
  • 「もはやこうゆうネタでしか食っていけない奴だな」
  • 「こいつネット嫌いだろ」
  • 「殺人事件の容疑者を擁護しやがって」

などと、誹謗中傷するユーザーが未だに後を絶たない。近年でも出演番組に向けてデマを信じた人間(もしくは愉快犯)による殺害予告書き込みの影響で一部の仕事をキャンセルせざるを得なくなるなど、その傷痕は今でも根深く残っている
事件の詳細やそれを受けてのスマイリーの考えや主張内容については、スマイリーキクチ自身のYouTubeチャンネルや後述の外部リンクを参照。



大津いじめ自殺事件によるデマ被害

2011年の滋賀県大津市にある中学校で起きたいじめ自殺事件において、加害者の親・親族だと決めつけられて誹謗中傷被害に遭った冤罪被害者達が訴訟を起こし、デマ情報の掲載、および拡散した複数人の加害者に(不起訴になった一部を除き)罰金刑や慰謝料の支払いを命じる判決が出ている。
なおデヴィ夫人も無関係である彼らの写真を自身のブログに掲載してバッシングを行なったため、裁判所から罰金刑を言い渡された。

こちらはデマとは関係ないが、当時の教育長の対応に腹を立てた男子大学生(当時)が教育長を襲った事件でも、「殴られて当然」「(教育長は)殺されればよかったのに」などと送りつける内容が1万件以上もあった事から、日本国民の私刑に対する違法認識の乏しさを物語っている。

岩手県議員の自殺の遠因問題

2013年に病院で名前では無く番号で呼ばれたことに腹を立て、これらの内容を自身のブログに書き込んで炎上し、新聞・テレビでも報じられたある岩手県議員が自ら命を絶ち、「炎上が遠因となって自殺をしたケース」として、こちらもメディアで報道をされた。

本人の問題は多分にあったにせよ、結果的に自殺に追い込んだ遠因となった事が報道されると、悪びれるどころか、むしろメディアで責め立てるようなコメンテーターたちの発言を引用し、


などといった、責任転嫁や死者に鞭打つようなコメントを書きこむなど、一種のモラルハザードを引き起こしている。

東名高速あおり運転事故のデマ被害

2018年に神奈川県の東名高速道路であおり運転によって、間接的に死亡事故を起こした福岡県在住の男が逮捕された事件があったが、「この被告の父親が勤めている会社が特定された」というデマ情報がネット上に掲載され、風評被害・業務妨害を受けた社長が訴訟を起こし、計11人が書類送検された。被疑者の住所は9道県の広範囲に渡っていたという。
2018年8月に11人全員が一旦不起訴となったが、被害者の審査請求を受けた小倉検察審査会は、2019年10月、死亡および手紙による謝罪を表明した2人を除く9人については「起訴相当」を議決。再捜査が行われ、2020年4月に6人が起訴、全員が罰金30万円の判決を下された。
再度不起訴になった1人も2020年10月に強制起訴された末、2021年1月、判決前に自殺している。
さらに、示談が成立した3人をのぞく8人を相手取った計880万円の民事訴訟(損害賠償請求)が2019年3月に起こされ、係争中である。

まとめブログへの延焼

情報を転載し、被害を拡大させた原因となったまとめブログは閉鎖されているが、閉鎖の前にこのブログの管理者が「『死ね』『謝罪しろ』など様々ですが、やめて頂けないでしょうか?(原文ママ)」と、被害者意識を露わにした文面を公表しており、ブログのアクセス稼ぎによる収益のためならデマを流し、炎上させて風評被害を負わせる事に躊躇いが無いことが伺える。

しかしながら重ねるように、このまとめブログ管理者に上記の暴言を送りつけたユーザーや、このようなデマを流布し誹謗中傷を行った相手に、

  • 「関係ない人を中傷した奴ら死ね」
  • 「こうゆうゴミ共は死刑でいい」

などと書き込むのも、その彼らと同じことをしているネットイナゴそのものである

pixivなどの創作界隈における被害

pixivなどの創作界隈においてもネットイナゴによる被害が報告されており、『東方天空剣』『忘却崩魂』『陰陽作者録』『宴花鉄』『陰陽鉄wiki』などはその一例として挙げられる。
また、モナーAAブロントさんなど、2ch(現在の4ch)で誹謗中傷や晒し行為が行き過ぎた結果、創作活動の拠点を別の場所に移した歴史を持つ創作物も多い。
そして悲しい事に、pixivで活動する絵師の中にもネットイナゴを行なったり、私刑行為に賛同し、自らも私刑行為に貢献するユーザーも少なからず存在する。

もしそのようなユーザーを見かけた、被害を受けた場合は、ピクシブ百科事典ツイッターなどに書くのではなく、後述のように早急に運営へと報告し、対応を待つのが賢明である。先述のように、事例という名目で特定の悪質ユーザーを持ち出して晒し上げるのは、ネチケット的にも社会的にも褒められた行為ではない。

ピクシブ百科事典においては、そのような記事作成による晒し行為は乱立荒らしになり、最悪自身のアカウント凍結に繋がる事を自覚しなければならないし、ネットイナゴをしながらも、意見に一定の理解を示す相手に対して『悪質ユーザー撲滅キャンペーン』を行うユーザーも見られるが、こちらもあまり褒められた行動ではないため、該当する相手とは今後一切関わらないか、実際に問題行為を行っているのなら、素直に運営へ報告しよう。

対策

彼らは反応されることを一番に喜ぶので、ユーザーをブロックしたり、書き込みは無視、もしくは黙って削除し、彼らは熱しやすく冷めやすい性格なので、言わせるだけ言わせておいて時間で沈静化させるのが最善の策である。

なお特定行為の他、日常生活、業務に支障をきたすような悪質な内容の場合は証拠を保存し、運営または警察・人権団体などの相談も視野に入れる場合が出てくる。2000年代はまだ理解度が浅かったため門前払いも多かったが、近年では普及・社会問題化しているので、相談に乗り、時には法的処置を考慮したり、ネット・SNSに強い弁護士を勧めるケースも増えてきた。

ただし、自身のモラルに欠けた行動や失言が原因である場合は、速やかに丁重な謝罪を表明した上で、悪質なコメントには法的手段を辞さない旨を、冷静に伝えるのが賢明である。「自分も悪いけどネットイナゴはやめろ」といった感情論による反論や応酬は、ネットイナゴの大好物であり、さらに事態が悪化するだけでしかない。

自身が炎上の火種を振りまいた場合は反省しなければならないし、逆に「相手に非があるから何言ってもいい」と、徹底的に個人情報を洗い出したり、バッシング行為をするのは、正義感とは程遠い自己満足である。
しかしながら前述のように、法律で裁くレベルでない程度なら、無視で対処するか、話が通じる相手なら当事者間での話し合いでの解決が一般的であり、それで済むなら越した事はない。これは、双方に必要な事である。

ネットイナゴにならないためには

まず常識的な感性や物事を冷静に判断する思考力と、客観的に理屈で考える論理性を身につけ、「他人の不幸は蜜の味」という考え方を取り除き、「私刑は犯罪である」という法の認識をしっかり理解しなければならない。

ネットイナゴでストレス発散しても置かれている現状は変わらないし、人間性が低い事を全世界に向けて公表するようなものなので、そうならないためにもネチケットを理解し、上記のことを踏まえ、より良いネット・SNSライフを勤しめるよう日々切磋琢磨しよう。

なお先述のように、

  • 「ネットイナゴを徹底的に調べ上げて糾弾し、晒しあげて撲滅しよう」
  • 「あいつらは総じてクズだから何を言っても書いても良い」
  • 「この方法を使って懲らしめられるやり方がある」

という考え方・主張は、彼らを嫌っているのに自分も同じ事をやっているダブルスタンダードであり、人の事を言える資格がない問題行動である。
これらの注意喚起・反対運動は悪い事ではないが、活動する場合はこちらも同じく、冷静かつ客観的に判断する思考力・論理性・リテラシー能力を身につけ、「正しい批判」が出来る思慮深い行動を取る事を忘れてはならない。

それでも私刑行為が正しいと思うなら

何度も重ねるように私刑行為は法治国家の日本では立派な犯罪であり、

  • 「本気にする事がおかしい」
  • 「警察や司法が無能だから国民が断罪すべき」
  • 「気になるなら利用するのをやめろ」
  • 「メディアも同じ事やってる」

は、自身の無知(無恥)やモラルの乏しさを自ら露呈し、自分で自分の首を絞めているようなものである。

またデマ情報や推測に踊らされた私刑行為によって、今も風評被害で苦しめられた無実の人達に謝りもせず、「俺はコピペしただけで悪くない」「司法や日本がしっかりしていないからだ」と、自らの犯罪行為を正当化し、あたかも冤罪の被害者達は運が悪かっただけと言わんばかりの行為の数々は、本当に正しい行動なのだろうか?

私刑に賛成・支持するという事は、「疑わしきは罰せよ」と、(極端に言えば)かつて日本の村々で行われていた『村八分』や中世で行われていた『魔女狩り』と構造は同じで、今では人権侵害・野蛮な行為と言われて久しい考え方・風潮を、正しいと思っているという事である。更に被害者に対してもいじめはいじめられている奴が悪いと被害者に共感せずに自分勝手な持論を押し付ける場合や逆に被害者に共感している者の中にも「いじめられている奴に共感できない奴はB型だ」と根拠もなく特定の人達の人間性を決めつけて中傷を行う者もある。

真面目な話、私刑行為が行き過ぎると、たとえ相手に問題があったとしても、裁判などで「十分な社会的制裁を受けた」と判決に影響が出てしまった前例もあり、不起訴や執行猶予など実刑が課されず被害者への救済を損なう結果さえ招いた事もある。
それら軽率な行為で基本的人権を侵害されても文句を言いづらい立場に陥って、報復に遭ったり、創作物の題材にされてしまう……
といった程度で済めばいいが、ネットの書き込みでも警察に捕まれば前科が付くこともあるし、例え不起訴や処分保留で釈放されても、周囲の風評被害などで就職活動・人間関係や現在の仕事に悪い影響をきたし、今後の人生を棒に振ってしまうケースも十分あり得る。

正義感とは自身のコンプレックス・日常生活の不満・ストレス発散の為に使うものではないし、法治国家である日本に住む以上、捜査するのは警察および検察で、罪を裁くのは司法の仕事である。私刑行為が許されるのはフィクション作品の中だけで、私刑を望む被害者は犯罪者・問題人物の更生を望まない者だけである事を忘れてはならない。 参考:社会を明るくする運動

正義感を持つ自体は善い事であるが、その正義感は世の中のためなのか、ストレス発散や自己欲求を満たす大義名分で使っているのかを、一度現実の世界に目の前にいる知り合いや友人、上司や先生に、相手のした事だけでなく、それに対して自分がした事も含めて、正しい事だったかどうかを相談する事をお勧めする。

そうすれば真実が見えてくるし、自分のした行いは、いずれ自分に跳ね返ってくるのは世の常である。

最後に

数あるフィクション作品の中には、ネットイナゴをする人のみならず、ネット・SNSを利用する全てのユーザーの自戒にすべき言葉があるので、その一部を紹介する。

ミヤギ/ベスト・キッド2「それはな、人を許す心を持たぬ者は、死ぬよりつらい日々を生きねばならぬからだ」
博麗霊夢/東方花映塚「人の事言う前に、あんたはどうなのよ。本当に悪いことを一つもしてないの?」
遊佐恵美/はたらく魔王さま!「私が目指した平和は、みんなが笑顔でいられる世界よ。友達を泣かせた事実に目を瞑る……そんな平和の為に私は戦ってきたんじゃない。その為に何かを犠牲にするような結末を迎えるつもりはないわ」
リボルバー・オセロット/MGSV「いくらごまかしてもいずれ気付く、自分がどんな人間か。自分の生き方は誰でも、自分に返ってくる」
ジョー/アニメビューティフルジョー「戦いってさ、立ち向かう勇気も大切だけど、止める勇気も必要なんだぜ」
柊一颯/3年A組ー今から皆さんは、人質ですー「お前の他愛のない言葉一つで…誰かを救うことが出来るかもしれない、でもその一方で…傷付く誰かがいるかもしれないってことを忘れるな…お前の言葉一つで!簡単に!命を奪えるってことを忘れるな!!」
江戸川コナン/名探偵コナン沈黙の15分「一度口から出しちまった言葉は、もう元には戻せねーんだぞ。言葉は刃物なんだ。使い方を間違えると厄介な凶器になる。言葉のすれ違いで一生の友達を失うこともあるんだ。一度すれ違ったら、二度と逢えなくなっちまうかも知れねーぜ」
タモリ/世にも奇妙な物語第33話「仰げば尊し」「人はその人生の中で、多くの過ちを犯します。そして多くの場合、自分の犯した過ちに気づくことなく、その生涯を終えます。とうの昔に忘れてしまった取るに足らない悪戯や意地悪も、される側には、深い傷となって一生残ったりします」

現実の名言

マタイによる福音書7:1-2/新約聖書人をさばくな。自分がさばかれないためである。 あなたがたがさばくそのさばきで、自分もさばかれ、あなたがたの量るそのはかりで、自分にも量りが与えられるであろう。
マタイによる福音書7:3-4/新約聖書なぜ、兄弟の目にあるちりを見ながら、自分の目にあるを認めないのか。 自分の目には梁があるのに、どうして兄弟にむかって、あなたの目からちりを取らせてください、と言えようか。
山田ルイ53世/髭男爵「その厳しい目、自分自身の人生に向ける勇気ある?」


関連項目

セカンドレイプ - 性犯罪の被害者に対し、大量の誹謗中傷や罵詈雑言を浴びせる行為であり、ネットイナゴと似た性質を持つ。
自粛警察 放射脳 - 同じくネットイナゴと似た性質を持つ。
ナマモノ 萌え化 - ある意味ではネットイナゴに対する仕返し行為だが、報復目的ではなく、風刺パロディ、メタメッセージや皮肉として扱う事が望ましい。
指殺人 - ネットイナゴによる被害の最たるもの。
俺は嫌な思いしてないから 逮捕 報復 - ネットイナゴの末路の候補。
木村花 - 彼女の死の一因としてネットイナゴの影響を指摘する声もある
ハッカー - ある意味ネットイナゴの天敵。

3年A組ー今から皆さんは、人質ですー - SNSの問題点を取り扱ったTVドラマ。その内容故に、劇中のネットイナゴの暴虐ぶりがこれでもかと言わんばかりに顕著に描写されている(代表例として、ネットリンチに遭い自殺した景山澪奈など)。本作の最終回の終盤での主人公・柊一颯が述べた言葉は、正に我々現代人へのメッセージであり、まるで視聴者に語りかけているようであった。それに対して、それを観ていた全ての元凶であるネットイナゴたちは、自分たちが説教されていることが気に入らず暴言や屁理屈といったヘイトコメントで自らを正当化しようとする有様であった

獅子神皓 - ネットイナゴを1人残らず返り討ちにした数少ない(架空の)人物。こちらは現実では不可能な特殊能力で遠距離からネットイナゴたちを次々と抹殺していた。

仮面ライダーアバドン仮面ライダーゼロワンREAL×TIMEに登場する量産型仮面ライダー。その正体は破滅願望の強いネットイナゴがアバターを用いてイナゴのライダーを操っているというものであり、現実世界に於けるネットイナゴに対する皮肉になっている。

醜い私があなたになるまで - SNSを題材とした作品の1つ。オムニバス形式でネットイナゴの視点で描かれたエピソードも描かれている。

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ヘイトスピーチ ネガキャン(ネガティブキャンペーン) 175 ネットリンチ 集団心理 デジタルタトゥー 名誉毀損
ユアペディア:ネットイナゴの溜り場

外部リンク

スマイリーキクチネット中傷被害事件関係

スマイリーキクチ氏が語る「誰もが中傷の加害者になりうるSNSの怖さ」(上) | News&Analysis | ダイヤモンド・オンライン
スマイリーキクチ氏が語る「誰もが中傷の加害者になりうるSNSの怖さ」(下) | News&Analysis | ダイヤモンド・オンライン
スマイリーキクチ18年の闘い「ネットデマ被害」語る
キーパーソンインタビュー:ネット上の中傷「加害者を減らしたい」 お笑い芸人のスマイリーキクチさん - 毎日新聞
「人殺しは死ね」デマと闘った18年 スマイリーキクチ:朝日新聞デジタル
ネット中傷の三段活用…最後は「死んで証明しろ」【スマイリーキクチさん・上】 - 弁護士ドットコム
中傷被害を乗り越え「ネットの力をプラスに活かしたい」【スマイリーキクチさん・下】 - 弁護士ドットコム

ネットリンチに関する論考・エッセイ(個人ブログを除く)

ある日突然犯人扱いされる「ネットリンチ」が急増 : J-CASTテレビウォッチ
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突然あなたも被害者に!? “ネットリンチ”の恐怖 - NHK クローズアップ現代+
精神科医に聞く、日本社会から「寛容さ」が失われている理由 | 日本再発見 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
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