ガスライティングは悪質な犯罪であるため、ガスライティングであることに気付いたら直ちに弁護士や警察などに相談し、法的に解決しよう。
概要
ガスライティングとは、些細な嫌がらせを行ったり、わざと誤った情報を提示し続けたりすることで、被害者が自身の記憶や知覚、正気などを疑うよう仕向ける心理的虐待の手法。DV（家庭内暴力）の一種として取り上げられることが比較的多く、2018年にはイギリスで流行語となり、一般的に定着した。
由来
パトリック・ハミルトンによる、1938年に発行された戯曲『ガス燈』および、1940・1944年に公開された同名映画からである。(原題は"Gaslighting")特に1944年のイングリッド・バーグマン主演の映画が有名である。
この物語に登場するのはある夫婦であり、夫に「物忘れや盗癖が目立つ」と指摘されつづけた妻が不安に苛まれ、その通り精神的に不安定になってしまう。それは夫がそう言い聞かせることで妻を精神異常だと思い込ませていたからだった。
このようなマインドコントロールを「ガスライティング」というのである。
例
単独で行う事例（DVなど）
- 被害者の物を勝手に移動させたり、パソコンの設定を勝手に変更したりしたうえで、それらについて知らないふりをする。
- 被害者が加害者に説明を求めると、加害者は被害者に対し、「頭がおかしい」「普通じゃない」「お前の記憶が間違っている」といった言葉をあびせ続ける。
- それによって被害者の感情は封じ込められてしまい、精神に異常をきたしてしまったり、場合によっては、その過程で加害者に依存していったりするようになる。
集団で行う事例（いじめなど）
- 例えばブスじゃない人にブスブス言いまくり、被害者に自分はブスなんだと思い込ませる。
- 万引きしてないのに、（勘違いではなく、被害者を苦しめるため故意に）「アイツが万引きした」と周りに嘘をつき拡散する。
- 集団でニヤニヤしながら見てきて、被害者に劣等感をこれでもかと植えつける。わざと集団で相手の性格や趣味を間違い、相手が弁明しても認めない振りをする。被害者の理解者が弁明しても「～までいかないと普通は～とは言わない」「理解者は全員に優しいから」などと言って屁理屈で事実を隠蔽する。
- 不良グループが被害者の知り合いのふりして近付くことで、おまえは自分達のような不良グループの仲間だと煽ってくる（手を挙げてヨッと挨拶してくる下衆もいる）。
- もしくは、それに被害者が迂闊に反応した後、「俺は何もしていないぞ」と平気で嘘を言い、あるいは「しっかり者がする抵抗は注意や自己防衛だが駄目人間がする抵抗は嫉妬や八つ当たりだ」という謎の理屈で済まし、被害者が絡んできたという真逆の構図にしようとする。
厄介なのは、被害者が相手にしないように気をつけていても、他の人がこのガスライティング加害者の言うことを真に受けて、その本来無害な筈の人達が知らないうちにこの加害者の共犯者になってしまうところである。非常に卑劣で、かつ悪質な犯罪である。
特に悪質なものだと、被害者に冤罪や濡れ衣を被せたり、架空の犯罪の罪を被せ、被害者に「警察にいこう」と言い、ガスライティング被害者を、やってない犯罪の加害者にしようとしたりするような恐ろしいものまである。
被害者は追い込まれると精神疾患になったり、自殺したり、苦痛のあまり犯罪者になることもある。
人間不信になる、対人恐怖症になる、うつ病になる、自分の性格までもが歪む、心のどこかで暗示として残り自分で自分の人生を潰してしまう、などと深刻な影響がある。
ガスライティングの目的
ガスライティングの目的は、一時的に相手を嫌な気持ちにさせることではなく、最終的に相手を破滅させることにある。ここで言う「破滅」とは、被害者を精神的に追い詰めて自殺させることや犯罪に走らせること、また特定のコミュニティや職場で孤立させたり、追い出したりすることである。
ガスライティングへの対策
基本的には相手にしないか、被害の及ばないところまで逃げるのが一番だが、無理な場合は弁護士を頼り、加害者と示談交渉を推奨。
犯人が分からない場合は探偵を頼るのもひとつの手である。
金はかかるが、自分の人生が壊れたり、自分が犯罪者になってしまうよりはマシであろう。
勿論、友達など普通の人に相談してもいいが、万が一裏切られたり、その人が無能な味方（客観的に見ると「些細な誤解で関係が拗れている」ように見えなくもないので、関係を断ちたい、嫌がらせをやめさせたいのに、誤解を解いて和解させようと余計なおせっかいをやく上、完全な被害者であるコチラに妥協を求めてくることすらある。当然拒絶すれば分からず屋で意地を張っているのはコチラということになってしまう）だったりした場合、事態が悪化するリスクがあるため、確実に解決したいのであれば、こういうのに詳しい専門家に任せたほうが無難である。
共犯者は主犯がガスライティングであることに気付いたら、すぐにでも被害者に謝罪をし、被害者の味方になり、直ちに警察に通報しよう。
ネットリンチの場合は、どのサイトのどの掲示板なのかを警察に伝えるのもひとつの手である。
ガスライティングの難点
- 口述、一枚画像、イメージやマジックワードを使った洗脳が多く、虚構を一定の状況が続く物理的根拠のある動画で構築することができないケースが多い。実際に悪口通りの実例を見た人物が1人もいないケースが多く、他人の事例やフィクションでも似た状況を見た人がいないケースが多い。悪口そのものに意味はなく、ラリった振りをして襲うのと同じ手口である。
- 例えば漫画で似た状況を描くとしたら、怪力で我儘な苛めっ子が気の弱い苛められっ子に「やーいやーい」と言っている構図ができあがるのみで、「やーいやーい」の中身はなんでも良く、相手に言っている悪口そのものを物理的状況として絵で構築することができない。被害者を気の弱いいかにも苛められそうな容貌には描けても悪党には描けないケースが多い。
- あるあるネタ、サイレント・マジョリティなど、共感関連の暗黙の了解にとにかく弱い。被害者の細かい行動までは取り押さえられず、悪口と異なる事実を見ている証人、目撃者が沢山いる。
- ブスブス言われまくった人が性犯罪や痴漢の被害に遭いかけるという矛盾した結果になっているケースが多い。性被害は性被害で別の苛めが存在しているが、ブスブス言われまくる人が当て嵌められるイメージ（虚構、仮想敵）とは容姿や性格の傾向が異なっている。実在する周りに避けられるほど容姿や性格の悪い人とも容姿や性格の傾向が異なっている。
- 現実でも漫画でもよくある、チンピラが「今俺にガン付けて笑ったな」と言って善良な一般市民に絡むシチュを知っている人はお気付きだろうが、加害者は無条件で利用できる肉体、無条件で暴行を加えられる肉体、威張って憂さ晴らしができる肉体が欲しいだけで、無理矢理にでも赤の他人に絡む口実を作るのが最大の目的であり、性格を理由に被害者を批判しているのではない（被害者は出会ったばかりの会話を交わしたことすらない人間、名前や性格すら知らない人間、冤罪相手でも良い）。別の加害者と一緒に被害者を苛める場合は卑怯なコウモリ行為がしたいだけで、加害者が好きで加害者の味方をしているのではない。「自分は変な外見や性格が原因で嫌われている」「周りに優しくして従順に振る舞えば嫌われなくなる」とは絶対に洗脳されないようにすること。
- 被害者よりも悪く隙があって人目に付く場所にいる大多数の人物が野放しにされている不思議な状況になっている。
