概要
政治用語の一つであり、英語の“silent majority”のカタカナ表記で、「沈黙の多数派」「もの言わぬ多数派」或いは「声なき大衆」の意味である。アメリカ合衆国のリチャード・ニクソン大統領が、1969年11月3日の演説で使用したのが最初であった。
サイレント・マジョリティは積極的に自分の主張を行わないため、なかなか声が聞こえてこず少数派のようにも思えるが、実際には多数派にあたる勢力を指す。
…と思われがちだが、利害がある複数の少数派が対立している問題で、多数派はその問題と利害が薄く関心が低いこともある。その少数派の一派が権力を持っていたりすると、サイレント・マジョリティを勝手に自勢力扱いして対立する他の少数派を数の暴力で迫害する、そうした不公正は世界各地で絶えない。
しかし、サイレント・マジョリティも要は数が多い卑怯なコウモリに過ぎず、情勢が変われば以前持て囃された勢力を「もうオワコン」と言いとたんに立場を変えるので結局は無責任な大衆以上でも以下でもない。
結局のところ彼らをどのように納得させることが出来るかが為政者の課題なのだ。
対義語は『ノイジー・マイノリティ』“noisy minority”(「騒々しい少数派」「声がでかい少数派」或いは「声だけ大きい少数」「やかましい少数意見」の意)。
似たような生態を持つ存在
- 日和見菌:腸内細菌の一種。本質的には無害だが、体内で善玉菌VS悪玉菌の争いが起きると有利なほうにつく。
- ミニオンズ:ユニバーサル・ピクチャーズ製作の『怪盗グルー』シリーズに出てくる黄色い生き物達。彼ら自身は主義主張を持たず、最強最悪のボスに仕えることが生きがい。自分自身で行動する個体がいない訳でもないが、基本グルーと出会うまでボスを求めてさ迷っていた。
関連タグ
サイレントマジョリティー:欅坂46の楽曲。