概要
2021年1月25日から3月15日まで テレビ東京系列「ドラマプレミア10」枠で毎週月曜 22時00分 - 22時54分に放送されたテレビドラマ。主演は香取慎吾。全8話
インターネットの誹謗中傷や炎上などが後を絶たず、キーボードによる殺人=指殺人が社会問題になっている現代の日本。警視庁はこの社会問題に対応するため「指殺人対策室」を創設、「指殺人対策室」の活躍を描く。
登場人物
指殺人対策室
警視庁生活安全部内に新設された悪質性、事件発生可能性、社会的関心の高いSNSトラブルを捜査する部署。通称「指対(ゆびたい)」
- 万丞渉(演:香取慎吾)
本作の主人公。指殺人対策室に配属となった元捜査一課の刑事。階級は警部。
抜群の洞察力を誇り「捜査一課の狼」と呼ばれていたが、2年前に相棒の倉木が重傷を負った「大田区社長刺殺事件」を契機に第一線を外れ、倉木が言い残した「アノニマス」の正体を独自に捜査していた。
- 碓氷咲良(演:関水渚)
本作のヒロイン。指殺人対策室での万丞の相棒。階級は巡査部長。元交通安全課。
3年前、多忙を理由に相談を放置した高校からの友人が目前でトラックに飛び込み自殺する姿を目撃したことから、事件で関わる思い悩む人たちを救うことに熱心に取り組むようになる。
- 菅沼凜々子(演:MEGUMI)
情報収集と特定を得意にする指殺人対策室のメンバー。階級は巡査部長。元総務部。
- 四宮純一(演:清水尋也)
指殺人対策室のデジタル担当。階級は巡査部長。
特別捜査官採用でサイバー犯罪対策課に配属予定だったが指対に引き抜かれたエリート。
咲良に密かな恋心を抱いており、スピンオフドラマでは万丞を恋のライバルと思い込み奮闘する姿が描かれる。
- 越谷真二郎(演:勝村政信)
指殺人対策室室長。階級は警部。
元捜査一課で「大田区社長刺殺事件」を捜査していたが、城ヶ崎の圧力に屈し沢登を犯人とする捏造に加担する形となったため、「アノニマス」の名で正義感の強い倉木にホンボシと目星をつけた山室の情報をリークし操ることで逮捕しようとするが、銃撃戦で倉木が負傷してしまう。その責任を取るため警察を辞職しようとするが城ヶ崎から脅され、城ヶ崎が指殺人対策室を新設し室長のポストを用意されるとその人事を受け入れる。倉木の意識の回復を待ち真実を告発する機会をうかがっており、その事実に辿り着いた万丞に「裏K察」へ情報を投稿している「アノニマス」は自分とは別人であることを告げる。
警察関係者
- 羽鳥賢三(演:山本耕史)
万丞の元同僚。警視庁捜査一課刑事。階級は警部。
2年前「大田区社長刺殺事件」で山室がホンボシと目星をつけていたが、被疑者の沢登の指紋が検出された物証が発見され、その後沢登が自殺したことで上層部から山室の捜査にストップをかけられた。
- 倉木セナ(演:シム・ウンギョン)
万丞の捜査一課時代の相棒。帰国子女。
2年前「大田区社長刺殺事件」で「アノニマス」が真犯人と告発した山室孝介を捜査し、彼との銃撃戦で重傷を負い心神喪失で意思の疎通を図れなくなるが、凶弾に倒れる直前、万丞に「アノニマス」とメッセージを言い残す。
その後、心神喪失の状態から覚醒するが、警察組織から監視を受けていることを察し、監視の目を欺くため心神喪失を装い、今回は自ら「アノニマス」を名乗りSNS上のサイト「裏K察」へ警察内部の人間しか知り得ない情報をリークし社会悪を制裁することで世論を味方につけ、「大田区社長刺殺事件」で警察組織が沢登を犯人に捏造したことを告発、糾弾し、自分を裏切った警察組織に復讐する。
「裏K察」に犯人捏造の黒幕として刑事部長の城ヶ崎の顔写真と実名をアップすることで世間からの彼に対する非難を誘導し、その結果、城ヶ崎を自殺に追い込み復讐を果たしたかのように思われたが、万丞が城ヶ崎の遺族と顔を合わせ対話した結果手に入れた国務大臣で国家公安委員長でもある長谷部が賄賂を受け取っていたことを嗅ぎつけた沢登を犯人に捏造する命令を下した証拠を突きつけられる。正義を暴走させ長谷部から圧力を掛けられた被害者でもあった城ヶ崎を死に追いやったことを万丞から非難され、一時的に「裏K察」への捜査情報のリークの手を緩めるが、再び自分の信じるネットを使った「集合知による正義」を貫く機会が訪れることをうかがい、万丞の前から姿を消す。
- 城ヶ崎明文(演:高橋克実)
刑事部長。指対内部に「裏K察」へ警察の内部情報を投稿する「アノニマス」の内通者がいるのではないかと圧力を掛ける。
2年前の「大田区社長刺殺事件」の捜査責任者で沢登を犯人と捏造し捜査を終了させ、真犯人である山室の犯行を隠避していたが、万丞にそのことを突き止められ、けじめをつけるためマスコミとの定例会見で真実を告白することを約束するが、会見に現れず行方をくらませてしまう。その後「裏K察」に「大田区社長刺殺事件」の犯人の捏造を指示した黒幕であると顔写真付きの実名で告発する情報が「アノニマス」を名乗る倉木によりアップされたため、自宅に動画配信者たちが押し掛け、妻や娘が非難されネット上に家族の個人情報が晒されたことから、家族を守るため犯人捏造は自分一人が行ったと詫びる遺書を残し、車中でシアン化カリウムで服毒自殺した状態で発見される。