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概要編集

主に韓国で呼称されている言葉で、他人をインターネット上で脅迫誹謗中傷、時には殺害予告を行うなどして、対象者に精神的なダメージを与えて自殺に追い込む、という社会問題のこと。

キーボードフリックなどによる文字入力)で、間接的に殺人する」という意味でこの名が付いた。

ハングル表記では「손가락살인(「손가락」で「指先」、「살인」で「殺人」となる)」。


主に芸能人やプロスポーツ選手、政治家、YouTuberなどといった有名人がターゲットとなるが、一般人の被害者もいる。

過去に受けたいじめなどへの復讐や、犯罪など問題行動への加担を告発する目的で行われる場合が多いものの、書き込んだ本人や、「拡散」した本人が、必ずしも「相手を破滅させよう」という強い意志を持って行っているとは限らず、ゴシップを楽しむような面白半分の軽い気持ちで、嘘や大袈裟な表現を使うこともある。

一方で被害者にとっては大きな精神的負担となり、風評が原因で学校や仕事を辞めざるを得なくなったり、ストレスで心身の調子を崩してしまったり、といった影響が起こりうる。そして、最悪の事態が自殺であるといえる。


2020年1月に公開された財経新聞の記事では、「韓国では格差社会が固定化してしまい、皆が日々受験勉強や過酷な仕事でのストレスを抱えている。そんな中大衆の憧れであるアイドルのキラキラした成功が妬ましくなってしまう人も多く、アイドルがそれまでのイメージとは違う言動を取ったことを過剰に叩く、それも『それが嘘のニュースかは関係なく』執拗に叩かれる(要約)」というような解説がなされている。

実際に、韓国ではアイドルグループf(x)に所属していたソルリなど複数の芸能人がインターネット上での誹謗中傷に悩み自殺に追い込まれる、という事件が起こっており、これを受けて「情報通信網利用促進および情報保護などに関する法律」(通称「ソルリ法」)が制定され、ネット上の書き込みについて「コメントをするときに、IDとIPアドレスを公開する」「当事者以外の第三者もアンチコメントの削除要請を可能にする」という内容となっている。


言葉自体は韓国が発祥だが、同様の事例は世界各国で起こっており、インターネットが生活において必要不可欠なほどに普及した現代社会における大きな問題となっている。

たとえば日本でも女子プロレスラーがあるリアリティショーに出演した際、番組の過剰演出で「ヒール役」に仕立て上げられ、これを真に受けた視聴者からインターネットを通じて誹謗中傷に遭ったことを苦に自殺する、という事件が起こっている。自殺に至らなくとも、誹謗中傷が原因で精神的に追い詰められ、引退(廃業)や活動休止した人物は少なからずいる。


2021年1月には日本にて、この社会問題を題材としたテレビドラマ『アノニマス〜警視庁“指殺人”対策室〜』がテレビ東京のドラマプレミア10枠にて放送された。


関連タグ編集

社会問題 SNS 誹謗中傷

ネットイナゴ

人の振り見て我が振り直せ

人を呪わば穴二つ

非関連タグ編集

北斗神拳:こちらは指先ひとつでターゲットをダウンさせる暗殺拳。

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