概要
インターネット、特に電子掲示板上における「荒らし」への対処法の一つである。
なお一般的に「〜です」のない形や「荒らしは放置」とより端的にまとめられる形で使われるが、pixiv/ピクシブ百科事典においては指摘タグという側面があるため、指摘する相手に対する丁寧な言い方として「〜です」が付けられていると考えられる。
荒らしはほとんどの場合かまってちゃんで、下手に反応すると「反応されたこと」につけあがって悪化する可能性があり、また対立厨など「他人が怒っているのを喜ぶ」というタイプの荒らしもいるため、一般のユーザーは荒らしが出ても相手にせず、Webサイトの運営や管理人へ通報して然るべき対処がなされるのを待つべきという心がけを表すものである。
詳しい由来などは不明であるが、多くのネット掲示板やwikiサイト、動画などの投稿配信サイトのユーザーの間の共通認識として広く浸透しており、例えばニコニコ大百科の「荒らしへの対処法」の記事でもまっさきに「相手にしないこと」が挙げられているほか、配信アプリMildomの公式ガイドでも荒らし・迷惑行為への対処法として「荒らし・迷惑行為を行うユーザーは、相手からの反応を求めています。そういったコメントに対して一番有効な手段が、一切反応せずにブラックリストを使うことです!」と明言されている。
実情
そもそも、この言葉を多用すること自体が荒らしを無視出来ていないというのも事実であり、例えば掲示板等に荒らしが発生した瞬間に(まだ荒らしに反応する人が出ていないのに)書き込んでしまうのは、書き込んだ本人が出来ていないという矛盾を抱えているといえる。
ただし、荒らしに構ってしまう人を牽制する目的で書き込むのも被害を広げないために必要な行動であり、必ずしも「荒らしに反応するのも荒らし」と発言すること自体が荒らし化とイコールであるというわけではないことも留意すべきである。
例外
「荒らし」に反応していても、運営や管理人(それぞれのサイトの利用規約・ガイドライン)による、正当な事由に基づく措置、特に法律に則り警察への通報や訴訟を行うことは、荒らし行為には該当しない。
むしろ責任を持つ立場の者が現状を把握しておきながら放置するのは、悪質な責任放棄であり、荒らしの専横を許す無法地帯となってしまう。この場合「荒らしを放置するのも荒らし」である。
また、Wiki等「様々なユーザーが自由に編集可能」なツールにおいては、無自覚な荒らしを含む記事の私物化や特定のジャンル・人物等に関する誹謗中傷や名誉毀損、自作自演による宣伝やステマといった迷惑行為、またコミュニティを乱すことを目的とする愉快犯の場当たり的な荒らし行為といった多くのリスクに晒されやすい。
運営・管理人が対処しないからといって、荒らしや荒らしが起こす問題を他ユーザーが放置すると、閲覧者に不利益な情報を与えたり不快な思いをさせるだけでなく、例えば(荒らしによる)短時間での過剰な更新によりサーバーに多大な負荷を掛けるなど、様々な不具合を引き起こす可能性がある。
運営等が適切な対応を行わない、またそれにより改善が見られない場合は、可能な範囲で記事を編集する、記事のロックや白紙化などで、ユーザー側が対応することも必要である。
具体的な対処法
基本的には、荒らし本人には一切関与せず、サイトの正規の管理人、あるいはサービスの運営元に冷静・明確に報告すること。
報告を受けた管理人または運営は、断固とした態度で荒らしに対処、例えば適用されるルール等の作成、特定キーワードの書き込み制限や禁止、荒らしのアカウントブロック・荒らしが利用していると推測されるIPやアカウント等の遮断や制限等、プロバイダへの通報・荒らし本人への訴訟等といった然るべき処置を取る必要がある。
しかし、個人やごく少人数での運営・管理・配信のため対応に限界がある、もしくは運営が完全放置や的外れな対応しかしない場合(運営仕事しろ状態)、そして荒らしの行動が何らかの法律に抵触する場合は、サイバー警察や弁護士・行政機関等に相談することが一番近道といえる。
それでも嫌がらせが止まない場合は、一切相手にせずそこから出ていくのが最善の手である。
先に述べたように荒らしはかまってちゃんであることが大半のため、反応がなければ自然に去っていき、沈静化する可能性が高い。運営・管理者やサーバーの運営、警察等からの対応も、緊急性の高い攻撃でない場合は時間をおいて行われることが多く、仮に管理側が匙を投げたとしても、そのようなサイトやサービスは状況が悪化し続けるだけで、いずれユーザーが離れて衰退していき、場合によってはサーバーごと消滅するものである。
pixivの場合
荒らしと疑われるような行為をするユーザーを発見した場合、それが「無自覚な荒らし」によるものと考えられるならメッセージやスタックフィード等で注意喚起してあげたほうが親切だろう。
一方、意図的な規約違反、あるいは注意したにも拘わらず改善の見込みが無く、さらに話し合いや説得にも応じる気配が見られない場合は、pixiv事務局へ通報したほうが良い。
基本的には、アカウントや作品に付属する「このユーザーを報告/ブロック」「この作品に対する情報提供」より報告出来るが、場合によってはお問い合わせまたは緊急時のお問い合わせを利用するのも一つの手だろう。
ピクシブ百科事典の場合
無自覚で第三者に迷惑をかけている場合、例として故意ではない自演記事や不要記事の作成、独りよがりの編集、意見の相違による編集合戦等に関しては、やはり注意や助言をしてあげたほうが良いだろう。
一方、故意で荒らしを行っていると判断されるとき、例えば荒らし記事の作成や、既存の記事を白紙化などで破壊する行為や、記述内容や編集者への誹謗中傷、なりすましや複数アカウントによる対立煽り、嫌がらせ目的のコメント等、明らかに規約違反と思われる場合は、速やかに運営へ通報するべきである。
アカウント停止を確認後、不要記事等は白紙化、既存の必要記事等に関しては修正、[[[復帰]]が推奨される(基本的に、荒らしが作成および編集した記事等への運営の関与は、NOPAGE、白紙化、保護、あるいは履歴の削除に限られているようである)。
なお、運営への通報はアカウントを管理しているpixivの他にも、ピクシブ百科事典へのお問い合わせも存在する。
結論
荒らしに対しては「このサービスは徹底的に管理されている為、あなたの思い通りにはなりませんよ」と思わせることが上策であろう。そして、何事においても感情的にならず自制心をもって冷静かつ適切な対応を取ることが大切である。
関連タグ
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